リアディレイラー調整 (初級5)ケーブルアジャスターの調整番外編

では今回はケーブルアジャストボルトの調整方法の番外編、理解を深めるために

前回書いたもののまとめから
ここでのコツはケーブルを固定するときの張り具合
ケーブルアジャストボルトはあくまでも微調整
まずどのぐらいの張り具合で
ケーブルをディレイラーに固定するか これ重要ですね。
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 この画像はトップにはいっています。

これてんちょーのバイクなんですが、 アルテグラ6800のコンポーネントすなわち11速仕様です。
10速の方がもう少し余裕がありますが、
11速はキチキチですね。 
ハイっ!では何がきちきちなんでしょうか?

ここで少し話題はそれます。
リア変速のおさらいです。リアディレイラーはの変速時の動きは
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この画像のようにケーブルが引っ張られることによりバネの力に反して奥へと動く(シフトダウン)です。
でケーブルの張力で奥へと動いたディレイラーは逆の動きとして
張力を解除することにより バネの力により戻る(シフトアップ)です。

じゃぁ何がその動きをつかさどっているかというと、
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 これですね。
デュアルコントロールレバー(Sti)ですね。 

要はStiからの指示でディライラーは動かされているということ。
この中に
・1段分の動きはこのぐらい(@mmつづ動かすこと)【インデックス】
・ケーブルを引け(シフトダウン) 
・ケーブルの張りを解除しろ (シフトアップ)
この動きが入っているわけです。だから高いんだよな、、、
 
こいうことです。

少しずつ進んできましたね。

これを踏まえた上で先ほどのキチキチを見てみましょう 
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 トップ(一番外側)にギアが入っていますが、
隣のギアとチェーンの隙間(クリアランスと言います)の少なさ。そうキチキチなんです。

これが狭ければ狭いほど整備が細かくなります。
各ギアのキチキチセンターど真ん中に合わせないと音鳴しちゃいます。

じゃあどうやって合わせるのかというと、、、
前回説明した「ケーブルアジャストボルト」だけなんです。
だから難しいってわけです。

ちなみに10速↓
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10速の方がまだ余裕がある感じです。

そしてこのクリアランスの少なさがチェーン、スプロケ、リアディレイラーの音鳴の原因です。
チェーンが今入っているギアの隣のギアに軽く接触してしまうことにより音鳴がでてしまう、こということ。
特に11速はどのグレードもさすがSHIMANOといえるほど完成度は高いですが、整備の難易度は高いです。

調整がより細かくなるということ、アルテグラの11速リアディレイラーは1/4回転が最小調整単位(ノッチ)となりますが、その1/4動かすだけで音鳴が消えたり現れたります。(フレームとの相性もあります)

自転車はコンポーネントのグレードにもよりますが、
「走行中はラチェット音(フリーハブの音)以外の音は出ません」
アルテグラ6800シリーズは本当に無音です。
高級油なんかでごまかしちゃいけません!油は100均で十分だ! (商売なのに、、、)

最後にケーブルアジャスターの構造を
簡単に言うとケーブルアジャストボルトは
「アウターケーブルを伸ばしたり縮めたりするためのもの」

インナーが両端固定されている場合、アウターケーブルが長いほうが張りが強くなります。
これが理解し難いところなんですよね。

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左がケーブルガイド~ケーブルガイドが10cm 右がケーブルガイド間が11cm(緑の部分1cm)だと当然固定から固定までの距離が伸びます。つっぱりがながければ長いほど張りは強くなります。※イメージ首長族
これが張り調整ということです。実際は何センチも動きませんが、説明のためにですよ。

ケーブルアジャストボルトのお仕事はアウターケーブルを伸ばしてインナーケーブルを張るorゆるめることです。これにより可能になる微調整でインデックス調整をする、ということです。

ケーブルアジャストボルトがなければ、後は固定部を動かすしかないです。ここでSHIMANOさんは固定部を動かすよりもアウターワイヤーを伸ばしたようが良いという結論に至って今があるはずです。 

Stiの中の構造で1クリックでどのぐらいケーブルを引っ張るor緩める(1ノッチ)は決まっているんです。
ですから決められているインデックスを実際にギアピッチに当てはめる、をケーブルの張りで調整するということです。

当然ロー側でのケーブルは結構な力で引かれているわけですので、ロー側ではケーブルアジャストボルトをゆるめる操作は固いです。ここで無理やりペンチとか使ってこねくり回して壊さないように注意です。キツイなぁと思ったらトップ側に変速してから回してあげれば軽く回りますから、軽く回らなかったらなにか異常です。結局どこの位置で回しても調整としてはできますし、無理にテンションがかかっているところでグリグリ回さんようにしましょう。

最後の方は同じことを色々な言い方で説明してありますが、
どれか1つでも理解できればと思い長くはなってしまいましたが、色々な言い方で書いてあります。
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しかしこれは理解しなくても調整はできます(感覚的に)
上の画像を見ましょう。

リアディレイラーをいじるときに車体の左側に立っていじることは少ないと思います。
ほとんどの方は右側(リアディレイラーが付いている側)から整備をすることが多いと思います。

するとケーブルアジャストボルトは上の画像のようにさっとつかむとこうなる方が多いのでは?
すると親指の方向(奥へと送る)に回すと ボルトがゆるむ、ワイヤーが張られる(シフトダウンだるい時)
    親指以外の方向(手前にひねる)に回すと ボルトがしまる、ワイヤーがゆるむ(シフトアップがだるい時)
と感覚で覚えます。

てんちょーもこれは感覚で覚えてますので、どっち?と聞かれるとえ~っと、、、こっちかな、となります。

では今回もとても文字が多くなってしまいましたが、まとめましょう。
、、、おっとフレーム側(ケーブルフレーム内蔵型は矢印の部分)のアジャスターの存在を忘れてました。。。
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これも要はケーブルアジャストボルトと同じことです。
でもフロントは必要ですが、リアはいらないです。 
これちょっと前のてんちょーのバイクですが、イラないんでもうついてないです。

これの方がリアディレイラーに付いているものよりちょっと調整範囲が広いです。
(調整範囲が広い=微調整がやりずらいです。)
なのでこれの使い方はまずフレーム側(もしくは矢印の部分)でざっと調整する、
その後微調整はディレイラー側でうということです。

まぁこれはなくてもいいんで特にいじらなくてもいいでしょう!
リアディレイラー側のボルトで調整しきれないような張り方でケーブルを固定してはダメということ。

気をとりなおして まとめます。
リア変速数が多いほど調整が難しい、調整が難しいということは潜在能力は高いがそれを引き出すのは難しいということです。しかしバッチリ決まってさえしまえば後は素晴らしいフィーリングのシフトが待っています。

長文のお読みいただきありがとうございました。
次回はこれで治らない場合
決まらない時は
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こんなことも有りますので、次回はそのお話に向けていきたいと思います。



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