デリケートなゾーンの痛みの改善策を探る

ロードバイク、自転車は素敵なスポーツです。
速く走ることだけが目的では有りません。美味しいものやきれいな景色をもとめて走るも、季節を感じて走るもどれも良いことです。
しかしです。

その素敵な趣味もいともたやすくモチベーションが急降下することがあります。
それは”痛み”です。
痛いということは自転車から遠ざかってしまう原因となりえます。

ロードバイクで感じる事が多い痛みの一つがお尻であったり股で、いわゆるデリケートなゾーンでサドルと接する部分です。この痛みはセンシティブなところだけあって本当に辛いものです。
ではこの痛みを少しでも取り除くためには、、、

ということで今回はデリケートなゾーンの痛みの改善策を探る、そんなお話です。

※答えはもちろんこれだけではないと思います。一つの方法としてお考えいただければと思います。



▶サドル沼とは?
それはサドルを選び始めるとまるでズブズブと沼にはまっていくように、気が付くと家族に呆れられるほど家中サドルまみれになっていき、逆にお財布の軽量化が知らぬ間に進んでいくという、、、恐ろしい現象です。

しかしこのお尻やデリケートゾーンの痛み、これは意外と多くの方が経験する悩みではないかと思います。
というのも、ロードバイクの姿勢は慣れない前傾姿勢であり、サドルはママチャリのサドルのように柔らかくクッションやバネが入っているようなことありません。そしてママチャリとは比べ物にならないぐらい長い時間を乗ることが多いというもの、痛みがでやすいところでもあります。

通常、初心者の方は乗り方を学びながら徐々に距離を伸ばしたりしていくものですが、その過程で走行距離や乗車時間が増えてくるに従って負担が痛みとして現れてくることがあります。
その中でも「おしり・股(デリケートゾーン)が痛いです。」というのは非常によくある話です。
そこでちょっと考えます。「そう痛いのはサドルが当たるところ、このサドルが悪いんだ!」と。
そして「オレっちのデリケートな尻には合わんかも」
「もっといいものの情報があった!」
「次のサドルを試してみよう」
※この後エンドレスループです。

これが沼にハマっていくきっかけであり、負の連鎖というものです。

▶サドル系の痛みの経験
そういうワタクシ自身も過去に激痛になったことがありますし、現在でもきれいに乗らないで適当な乗り方をしたりすると痛くなる場合があります。
それがまさに排尿痛でした。
自分の場合はライド後の排泄時に痛みを感じる場合はきちんと乗れていなかったと言うことになります。

これがなぜ痛くなるのかはもう経験上理解しております。
圧迫されるところは主に*とωの狭間です。詳細は”会陰部”でググってみて下さい。(男性と女性では若干位置が異なりまが、ワタクシが痛めるのは男性の部分です。)
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画像の左のようにしっかりと体幹で上半身を支えられている場合はそこまで圧迫が強くは有りませんが、右のように体幹がヘタって骨盤が倒れた(潰れた)状態、だらりとハンドルに乗っかっている少々危険な前荷重状態、この状態だと会陰部への圧迫が非常に強まります。(ハンドルが低ければ低いほど骨盤が潰れやすいです。)
体幹で体を支える、骨盤をある程度起こす事ができないうちにハンドルを低く遠くしてしまうと起こりがちな状態です。画像右にようにべちょっと骨盤が前傾してしまっている乗り方、これをすると会陰部もしくは骨盤底筋がサドルの出っ張り(下の画像の赤丸)に圧迫されて、結果的に排尿痛が起こるというのが経験上のお話です。(この赤丸の部分はレールとべースの結合部でも有りしなる場所ではないということも要因の一つとしてあります。)
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とは言ってもプロの選手のように腰椎の柔軟性を生かしてきれいに曲げることはなかなか難しいです。
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※きれいなフォームです。

今回のメインではないのでサラッとだけですが、骨盤を思いっきり前に倒れた状態だと膝(腿)が非常に上げづらいです。膝をスッと上げるためにどうするのかと言うと、骨盤を多少なりとも起こし、いわゆる詰まりを減らすしか有りません。
骨盤が潰れた状態、深く前傾した状態だと踏み足には力が入りますが、脚が上げずらい状態になります。結果的に踏み込み力は強いけれども、脚が持ち上がらずに円運動がうまく行かなくなります。きれいな円運動をするためのポジションでありフォームはやはりプロはきれいです。

上の画像の選手のようにきれいに曲げられなくとも、少なくとも膝が上げられるぐらいの股関節の角度を保ち体幹をしっかりと入れる必要はあるかと思われます。
こうして考えていくと、やはりプロの乗り方は理にかなっている、そして機材や体の使い方が如何にうまいかがよくわかります。

ちなみに腰痛の一例ですが、ワタクシの場合は骨盤が潰れた状態で脚を無理やりあげる動作が一番腰にきます。


▶デリケートゾーンの痛み対策
ではこのデリケートな痛みの対策であり、いわゆるサドル沼をどうして抜けるかということです。

①パッド入りレーパンを着用
とりあえずレーパンは履いたほうがいいです。というのもロードバイクのサドルはレーパンを履いてなんぼ!という設計です。
個人的な意見ですが、レーパンのパッドの良し悪しは厚みでは有りません。薄くても痛くないパッドもありますし、厚くても痛いパッドもあります。ご自身の乗り方、体型にピタリと合ったものを選択するのがいいと思います。
ちなみに擦れて痛い場合は、レーパンのサイズや設計が本当に自分にあっているのか??疑ってみるのもいいかもしれません。ゆるく、サイズの合っていないレーパンほどがっかりなものはありません。

②正しい乗り方を身につける
自転車は3つの【ル】「ハンドル」「サドル」「ペダル」で支えると言われています。 
通常ロードバイクの教科書通りということであれば、
・極端なハンドル荷重は避ける
・自然な前傾姿勢をとる
・ペダリングは円運動
と言われています。

これとともに実はでもないんですが、サドルにがっつり乗るのは間違い!というのは半分ホントで半分ウソだと考えております。
というのもロードバイク乗車中に体重は3つの”ル”でしか支えられないというのは有名なお話です。
その中でハンドルへの過剰な荷重は危険を伴いますので、避けるべき事項です。

となると残るはサドルとペダルです。
理想はサドル荷重を極力少なくペダル荷重!ということになるわけですが、実際には何時間にも渡ってそんな事はできません。(もちろん体重で差が出ますが、体重を片足にかけるだけでおそらく300Wぐらいは出るかと思います。)ダンシングの時のようにサドルの荷重を抜き続けるぐらい踏み倒すことがでたらお尻は痛くなるはずは有りませんが実際問題、あまり現実的では有りません。
となると、ということですが結果的にはサドルに乗る、座る、荷重をかけるしかないということになります。

3点のどこに荷重がかかっているかという話です。
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サドルに座るしかありませんので、少なからずサドルに荷重は乗るものとして考えると後は極力痛みが発生しないように荷重をかけるしかありません。
どの角度であれば痛みが発生しづらいのか、どの位置であれば圧迫が少ないのかを色々と試してみるといいと思います。

例えばですが、会陰部前方に痛みがあるのであれば坐骨よりに荷重がかかるようにするとか、逆に坐骨が痛いのであればもう少しだけ前傾してみる、座る位置、角度等を研究します。そしてその痛くない痛みの少ないポジション(位置・角度等)をキープするためにはどうすればいいのか、これを体幹を使うことと共に考えると言うことです。
個人的な意見ですが、座る位置は坐骨幅とサドルがでジャストフィットする位置はそう多くはないはずです。ですので位置を決めたら後は体側の角度を調整して良い角度に持っていくポジションを作り、フォームを洗練すると良いと思います。
(これらのことをしっかりとこなした後にサドル選びに行くと良いと思います)
つまり体幹です!

③サドル選び
サドルの形を見てみます。
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多くのサドルは概ねこのような形をしております。
これらのサドルはメーカーが研究に研究を重ねて算出した寸法で作られて、だいたい万人向けになっているはずです。
通常は坐骨がサドルの広がっている部分に当たるように乗る形になりますが、極端に前に座ったり後ろに座ったりすれば変なところに当たりやはり圧迫やスレにより、痛みが発生することが考えられます。

この坐骨幅は個人差があります。前述のようにサドルは概ね万人向けに作られおりますが、それが自分にとって100%かどうかは不明です。
ということ踏まえて坐骨幅等を計測した上でサドル選びや、柔軟性まで考慮したサドルのフィッティングサービス?(販売?)を行っているショップもあります。
そんなところで専門的に見てもらうのも解決への一つの方法だと思います。

(個人的にはまずは乗り方、そしてサドル選びが良いと思います。というのもきちんと乗れていないと何を選んでもだめ、ということが多いように思えます。)

④しっかり走る
股やデリケートゾーンが痛いのにしっかり走れん!ということもあると思いますが、それはいきなり100kmも走れば痛くなると思います。
まずは短い時間、短い距離、乗り方をちゃんと考えて走れる量で走るということです。
そしてそれができるようになったら少しづつ、無理のないように時間と距離を伸ばしていくといいと思います。

そしてあとは減量という方法もあります。
もう削ぎ落とすことがない場合は無理なことですが、たんまりと溜め込んでいる場合は減量することで圧力が減り、改善傾向になる場合もあります。

注)あまりにも極端なポジションは危険が伴いますのであまりお薦めはできません。



▶まとめ

ということで今回は主にサドルで痛い、デリケートな股の痛み、主に圧迫系に対してのお話でした。
これデリケートな部分ですが、前方が痛い場合は特にヒルクライムや登坂で角度がつくと更に痛い傾向にあります。サドルの前、いわゆる当たる部分が勾配に合わせてカチ上がって攻撃をしてきます。
その時でもちょっとだけ体幹と骨盤の傾きを変えて上げると楽になる場合もあります。
しかしこればかりは個々の体型や、サドルやセッティングによっても全然違いますので、色々と試してみるしかないと思います。

また例えばお店に相談して、ではこのサドルがおすすめです!ハイ、2万円です!というのはとても簡単なことですが、乗り方はこれこれこうでセッティングは、とステップを踏んでそれからサドルを、というお話をあまり聞かないのは時間がかかっても売上的には、、、ということも負の循環が起こっている一つの要因かもしれません。
もちろんサドルを交換して痛みが消えたらそれはとても良いことですが、それでも改善ができない場合は今回のお話のようにデリケートゾーンの痛みはサドルだけのせいではないことも大いに有り得るということです。
そもそも論としてロードバイクは普通のママチャリとは違う乗り方、そして特殊な乗り方でもあるのにコーチングや乗り方指導が決して多くないということも業界の闇かも知れません。自転車に乗れるのに、お金を払ってロードバイクの乗り方を、、、という考え方も少ないのからなのかも知れません。

趣味を長く続ける上で苦痛を取り除くということは大事なことです。
ということで今回はデリケートなゾーンの痛みの対策を探る、そんなお話でした。


今回は過去記事の修正Verですが、もう過去の面影はほぼないぐらいに最新の情報を折り込みました。
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