フルクラム レーシング3のグリスアップ

今回はフルクラム レーシング3のグリスアップ(フロント編)です。
まあフロントもリアも大した差はないのですからね。

ということでなんでグリスアップかというと、
ダストシールのアルミみたいな物が剥がれてきてしまったんです。
※犯人はこいつです↓↓
P8213793
確かに剥がれているのが確認できると思います。
なんて脆弱な、、、

新旧比較です。
P8213795
ということでこれだけ交換するならついでにキレイにしてしまおうということです。

で早速ハブの分解ですね。
ハブの分解はそこまで複雑ではないです。

クイックを外して両側に5mm(多分)の六角で正ネジの方向でゆるめます。
P8213788
P8213788

んで持って玉あたりのボルトをゆるめてクルクル回して外します。
P8213787
ボルトはゆるめるだけでOKです。

シャフトを抜く前にこの切れ込みの入った玉押し抑えのような物を外します。
P8213789

やさ~しく精密ドライバーのような先の細いもので浮かせて外します。
P8213790
あくまでも優しくですよ。
整備は愛情です!

P8213791
シャフトは抜いた後キレイに拭きあげます。
パーツクリーナーなんて使いません。
グリスがベタベタ付いたところにパーツクリーナー吹いても意味無いですからね。
あくまでもまずキレイに拭きあげます。

それでもベタベタが取れないのであればパークリは
布に含ませて拭き上げれば十分です。

で玉押し、玉受けの状態を確認、素晴らしく輝いています。
虫食いや筋がないかをきちんと確認します。

シャフトが抜けたら後は問題のダストシールをはずしますが、
これもあくまでも優しく外して下さい。
無理に外したりすると破れたり、破損の恐れがあります。

でベアリング玉を取り出してキレイにします。
P8213798
リテーナーから1個ずつ外してキレイに拭きあげます。

P8213800
そして拭きあげ洗浄が終わったらもとに戻していきます。

そしてリテーナーにはめると【ボールが足りない】という世にも恐ろしい現象
起こらないようにくれぐれもお気をつけ下さい

100均で売ってますからステンのパンがあるとイイですね。
なければ短時間であればお肉のパックを洗えば何とかなります。
お肉のパックはパークリで溶けます。
P8213801
そして適量のグリスアップ。
グリスは塗りすぎてもどっか隙間とかに行っちゃって汚れのトリモチになります。
あくまでも適量です。
コツは内側から外側とベアリング玉を回すように塗りこんでいくと均等に塗れます

P8213803
ちょっと多いですね。

でダストシールをはめます。
これがまたコツが要りますね。
ダストシール用の溝が切ってありますので、
一部分をキレイに溝にはめてから回すように溝にはめた部分から1周はめ込んでいきます。

よくダストシールがパカパカのままの方いるようなのでご注意下さい。
溝にはめずにまっすぐ入れてもまず入りません。
一部を溝にはめてそこから一周キレイに入れていきます。
P8213804
ダストシールは一回はめてしまえば軽く引っ張るぐらいでは外れません。
ここからグリスを本塗りしていきます。
ダストシール周り、隙間から水分が侵入しないようにホイールを回転させながら
うす~く、美しく塗っていきます。
P8213807
反対側も
P8213808

でシャフトにも薄~く塗ります。
ココは薄くで大丈夫です。
塗り過ぎはやっぱり良くないですね。
P8213809
玉押しもすでにベアリングにグリスを入れてあるので極薄でも問題ありません。

玉当たり調整ネジもグリスアップです。
でここからの埃、異物の侵入も防ぐ目的で側面にもほんのちょっとだけグリスを。
P8213810

戻った状態です。
P8213811
ここまでいけば後は油をキレイに拭きあげる段階なので、
手をキレイに洗ってしまいましょう。

そしてはみ出した油はキレイに拭きあげます。
注)タイヤ、リムなどにグリスがつかないようにくれぐれもご注意下さい。

P8213812
で後は玉当たり調整ですね。
絶対にガタが出ないように調整します。
究極を目指すのであれば車体に取り付けてからがいいですね。

てんちょーは安全志向なので車体から外しても絶対にガタのないように調整します。

P8213814
で完成です。
グリスアップ直後は余計なグリスが動きますので、
ちょっとだけ回転が重い感じがしてもグリスが適切な量、適切な場所
に行くことでスムーズな回転に戻ります。

ということで今回はフルクラムレーシング3のハブのメンテナンスでした。

注)整備は自身がなければ店に持って行きましょう。
 ご自身で行う場合はあくまでも自己責任の範囲でお願い致します。

ワタクシのAZのグリスの手持ちは3種類

少しだけご紹介を!
全て調度は2ですが、硬さが少しだけ違います。

一番柔らかいグリスです。

少々固いですが、極圧性を重視したグリス

そして極圧性がありつつも柔らか目のグリスです。



最後のは高いです。

場所によって使い分けております。
ハブはBGR-006
ヘッドは有機モリブデン
それ以外はウレア

水分の影響を受けることが多いロードバイクでは基本的にウレアベースを使うことが多いです。

うん、、、なんともマニアックな使い分けですが、趣味の世界はこれだから楽しい!

rakulogobanner2
サイクルウェアとロードバイクパーツのお店 http://www.rakuten.co.jp/ffcycle/