新型アルテグラ RD-R8000を組んでみた その実力は? 

新型DURA(9100)のときはかなりのモデルチェンジで大々的に盛り上がりましたが、アルテグラの時は意外とポコッっと発売されてしまった様な・・・(;´∀`)
ともあれ新型アルテグラ(R8000)もR9100の基本構造をしっかりと引き継ぐような形になっております。

フロントディレイラーはFD-R9100ですでに徹底解剖してしまったので、今回は新型アルテグラのリアディレイラー”RD-R8000”を徹底的に分析する、そんなの第1段です。



▶どんなじゃぃ!!

こんなんです。
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個人的はパッケージなんてどうでもよくて、むしろブルーのその他のパッケージと全く一緒でいいからその分安くしてほしいと思ってしまうのはワタクシだけでしょうか(笑
あの良くも悪くも水色みたいな色はシマノっぽいですしね(・∀・)b 

ともあれ中身はこんな感じです。
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MTBからの技術を引き継いだ新型のRD-R9100 シャドータイプそのものです。

・RD-R8000本体
・OT-RS900(専用アウター)
・ロングノーズキャップ
こちらの3点です。




▶OT-RS900とは?


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この専用のアウターケージング(OT-RS900)が付いてきます。
これはなにかというと、構造が違います。

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切ってみればわかるのですが、従来のシフトケーブル(OT-SP41)のように鉄線が縦に入っているものではなくて、ブレーキのアウターの用に巻き巻きしてある構造です。

これとともに、、

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従来品はアウターケーブル内のライナー管が抜けるものはありませんでした。
今回のOT-RS900はライナー管がすっぽ抜けます。
片側はラッパ口にように広がっておりますので、片側からは抜けてしまいます。

マニュアルとかにも書いて有りますが、長さをカットする際にこのラッパ口の方を切ってしまっては駄目ということです。要はShimanoさんも「自社のロゴを切るじゃねーよ!ヽ(`Д´)ノ」ってことかどうかは知りませんが(笑
カットの際はロゴの反対側を切ります。。。


でここからが本題です。

”なんで専用アウターなんてもんができたか?”ということです。

過去にも何度か記事内で書きましたがリアアウターの取り回しの問題です。

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こちらゼリウスの”リアアウター受けーリアディレイラー”ですが、なめらかなカーブが描けるような設計になっています。

しかし・・・
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チェーンステの最後部からリアアウターが出るとどうしてもカーブがきつくなりがちです。

こちらエアコードの画像ですが、これよりももっとキッツキツのフレームもあります。
キツイカーブに対応するためにOT-SP41よりも柔軟性のあるアウターが必要になった、というところがOT-RS900の登場に繋がったのではないかと言うところです。

とはいってもここの長さは結構重要です。なにが重要かって引きやレスポンスに結構な影響があります。
いくら柔らかいアウターを使ったからってカーブはきつくなればなるほど引きは重くなり、レスポンスは落ちてくるのであくまでもシマノがフレーム作成メーカーの意向に沿うような商品を開発したと考えるのかは不明ですが、そんな感じかとは思います。


そんでもってシマノさんに聞いてみましたヨ。
2点ものすごく重要な事です。

①「ここってOT-SP41じゃ駄目ですか?」
 「フレームによっては問題ありません。」

②「OT- SP41とOT-RS900の性能の差は?」 
 「キレイに組まれていればどちらも差はありません。」

おまけ(でももっとも重要)
「どちらのアウターケージングを使おうともきれいなカーブを描ける様にすることをおすすめします。」

ということです。
付属品をなにがなんでも使わなければ性能は保証できなよってことではなく、あくまでも多種多様なフレームに合わせてどうしてもカーブがきつくなってしまう場合に使用するためのもの、ということです。

というのも実はこの付属品のOT-RS900って長さがそんなに長くないんです。フレームによっては長さが足りない。。。そんなこともあるようで、短すぎてぱっつんぱっつんの状態であれば迷わずOT-SP41 を使用して下さい。そんな回答でした。


▶RD-R8000の組付

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長くお付き合いを頂いたRD6800ともお別れです。
変速性能は全く問題はありませんでしたが、構造的にトップ側でRD側のノーズが潰れる、角度がものすごく付いてしまうということはちょっと考えものでした。これが最大の改善点だったかなと思います。

何はともあれ取り外しです。

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本体の固定ボルトを外します。
するとボロっととれます。
この際にチェーンテンションがかかっていると少々やりにくいのでチェーンを外してしまった方がやりいいかと思います。

リアディレイラーはチェーンを切らなくても交換が可能です。

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プーリーを一個外してもう片方のプーリーボルトを緩めれば外すことができます。
両方取るとどっちがどっちだか・・・書いてはありますが、面倒くさいので片側を外して緩めてプレートをずらしてあげれば取り外し完了です。

新旧比較です。
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テンションプーリーとガイドプーリーのプレートがだいぶ長くなっています。
これでSSです。
SSでリア対応が25-30Tと大きくなっています。・・・23は?

取り付けもそこまで苦労はしません。
ボルト一本だけなので、、、(;´∀`)

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組付けの前は内部にグリス玉がごんもり乗っかっていますので余分なものは除去してしまったほうがいいでしょう。パーツクリーナーなんかは使わずに優しく固まりだけを綿棒かなんかで拭ってあげればいいと思います。脱脂ではなくてあくまでも多すぎる分の除去です。
大量にはいっていてもトリモチになるだけなので。。。

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プーリーのベアリングは外観から見る限りでは双方シールドベアリングでしょう。
ガイドプーリーの歯の高さの高いことと来たら(;´∀`)

ともあれ外すときと同様に片側のプーリーを外してチェーンを噛ませてボルトで止めます。

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意外とこのシャドータイプはカッコいいかもです。
角ばったデザインとか2足歩行型ロボは男のロマンです(笑


▶リアアウターの長さは?

従来品はきれいなラインを描いてリアディレイラーに入るような長さに調整する、これが基本でした。
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昨年のシマノのテクニカルセミナーで長さの参考値というものがありました。

おおよその長さということなんですが、今回はそれに従ってやってみようと思います。

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リアのアウター受けからエンドまでの長さによってリアアウターの長さを決めるというものです。

でやってみた所、、、

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エッΣ(゚Д゚)!!

ちょっと短か・・・(´・ω・`)ショボーン

う~ん、です。
新型は以前のものよりもリアディレイラーの侵入口が外側向きについているんです。
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平面的にというよりかは立体的に長さを決める必要があります。
慣れない作業というものは大変なものです。

というか切っちまったもんはもう仕方がないので取り合えずこのまま組みます。

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-後日追記-
ここの長さはこのぐらいのギリギリの短さで正しいらしいです。
むしろ長すぎる弊害もあるとのことです。
新型も奥が深いですネ。。。



▶ケーブル固定ポイント

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ココです。

ココを外して見てみると、、、
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ちゃんと滑り止め的なものもついているんですネ。

ケーブルを止めるとこんな感じです。

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ホイール方向に伸びていきます。
コイツは長さの設定を間違えるとカラカラカラカラ・・・うるさいです。

従来品であればどんなに長くても問題はありませんでした。
リアアウターの長さ調整なんかは長めに残しておいて5mmずつぐらい切り詰めながら調整、そんなことがそこまで面倒くさいはなかったのですが、今回は長く残しておくとホイールに絡まるので長く残すことはできません。逆にメチャクチャ残しておいて外側に引っ張っておくとか、、、
外側からの見た目はいいのかもしれませんが、整備性としては少々悪しです。
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ちょっと上から見ると感な感じです。

折角リアディレイラー自体シャドータイプで薄くせり出しが減ったのにケーブルは今までよりもでている気がするのはワタクシだけでしょうか(笑
かなり短めの長さでもこのでっぷりなのでリアアウターの長さがながければ長いほど外側に出っ張っていきます。
う~んこんなもんなのかなぁ、、、

そしてエンドアジャストボルト(旧Bテンションみたいな、、、)で調整、後は普通にトップローで調整です。(詳細は次回!)

と調整中にすぐ気が付きますが、、、

こんなリアアウターの短い状態ですが(;´∀`)

「・・・軽い。スッゲェかるいワ。。。
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」




続く・・・


すみません異例の”続くシリーズ”に突入ですm(_ _)m

次回RD-R8000の調整に入ります。



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