カンパのフリーボディの分解と構造

※本記事はフリーボディ部(ラチェット部)の分解ではありません。
 フリーボディ内部の分解と構造のお話です。
 ラチェット部の分解はこちらから 

カンパニョーロもフルクラムもフリーボディは基本的に同様のパーツを使います。
以前はカンパもフルクラムもミドルグレードぐらいまではスチールのフリーボディでしたが、ワイド化とともに(?)まぁそのぐらいの時代からミドルグレードもアルミのボディに変わりました。

アルミ化は軽さを得る代わりに”かじり”という代償を負ってしまうという。。。(; ̄▽ ̄)ハハハ...
もちろん乗り方やパワーにもよりますが、スチールのときとは比べ物にならないほどの寿命となってしました。

お話がそれがちなので、本題へ、
フリーボディ内部の構造ははアルミだろうがスチールだろうがほぼ同じです。

ということで今回はカンパのフリーボディの分解と構造そんなお話です。



▶最初に

前述のようにアルミのフリーボディであればフリーボディ本体の寿命がかじりのせいでそこまで長くありません。(スプロケが外れるうちに交換したほうがいいですネ。。。)
通常正しい使い方、間違ったメンテナンス方法を取っていれば本体の寿命を全うするまで何年もノーメンテでも問題のないものをたくさん見ております。
そして完全な分解清掃は技術的にも少々難易度が高めですし、工具もそれなりに必要となります。
はっきり言ってしまうと交換用のフリーボディもそこまで高くないので、ある程度使ってだめになったら、新品に交換。これでまた何年も使えますので、全然いいと思います。

ということをふまえた上で分解していきましょう。


▶フリーボディの分解
IMAG7216

よく見る形のフリーボディですネ。

こちらをばらしていきます。

ちなみにこれをバラすためには内掛け式のプーラーが必要になります。
外掛けでは、、、ダメですネ。それにしても自転車ではほとんど外掛けは使いません。。

構造的にはフリーボディ内部には2つのベアリングがあります、

まずは外側のベアリングから抜きます。

IMAG5961

これが抜けたら、内部のカラーを抜きます。

内側のベアリングを抜く前にスナップリングがありますのがかなり深い位置なので通常のスナップリングプライヤーは多分入らないと思います。

ともあれスナップリングを外さないことにはなんともなりませんので、ごにょごにょしてスナップリングを外します。

IMAG5959

でスナップリングが外れたら、内側のベアリングをまっすぐ抜きますが、ここで失敗するとまずいです。また少々深い位置にベアリングがありますので、ちょっとだけ面倒くさいです。

IMAG5963

部品はこんな感じになります。

内部図を作ってみました。

rect4345
内側外側に配置されたベアリングは片側開放型です。
双方のベアリングの外側の赤線がシールドです。

IMAG5960

これはシールを外したわけではなくてフリーボディ内のベアリングは片側開放型です。

となるとフリーボディ内の真ん中の筒(カラー)はどう保持されているのかというと、、、大量のグリスです。
おそらくカラーの保持やベアリング内部のシールが無いことに対しての対策としてグリス充填という措置をとっているのではないかと考えられます。

順番的にはこんな感じになります。

IMAG7214



▶まとめ
ということでまとめです。
フリーボディの構造はこんな感じになっているわけです。

それにしてもドライブトレイン回りで片側開放のベアリングです。
両側シールだったらいいわけではありませんが、
ということは浸透性の強いクリーナーをブシューっ、ブシュー!とぶっかけて、スプロケを毎回きれいきれいしているとどうなるのか、、、フリーボディに内部のグリスがちょっとずつちょっとずつ、、、そして悲しいことになります。

簡単にきれいにすることができる洗浄剤はたくさんあります。
しかしロードバイクの整備での洗浄剤は、洗浄能力の強さであったり、他製品への攻撃制なんかも考えられています。
ただ単にきれいにすることだけを考えていると、こういった目に見えないところに悪影響を与えてしまっていることも考えられます。
メンテナンスもやり方次第では返って具合を悪くしてしまうこともあるということです。
くれぐれもご注意ください。

ということで今回は”カンパのフリーボディ内部の分解と構造”というお話で、分解清掃、組み立てまでができるようになることが目的ではありません。
このような構造を理解することで、日頃のメンテナンスの方法を検討する。そのためのお話でした。


日頃のメンテナンスに絶対におすすめです。↓↓↓

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