ロードバイクのチューブレス化 エア漏れの原因と対処を考える

最近各社じわじわと増えてきたのが、チューブレス(TL(R))システムです。
チューブレスはチューブとタイヤの熱エネルギー(?)、重量・乗り心地的なお話等でクリンチャーの性能は上回るというお話も。。。
しかしです。

まだまだデメリットも多く、ノウハウの蓄積が足りないような印象もあります。

MTBからの技術の転用で、ということも多いようですがMTBとの決定的な違いがあります。
それはまず常用空気圧の違います。
それでも最近はロードバイクでも25cが一般的なサイズとなり、CLでもTLでも23cよりも低めの6~8BARぐらいで運用している場合が多いと思います。
比べて29インチでの適正空気圧は3BAR程度のものが多いと聞きます。
基本的には太くなるに連れて適正空気圧は低くなる傾向にあります。

MTBのほうがチューブレスとしての歴史は長いかと思われますが、現在のロードではMTBでは問題がなかったことが高圧となるロード用のチューブレスタイヤでは問題となることが少しずつ出てきたようです。

例えばシーラントなんかが特にそうなんですが、いわゆるMTBのチューブレスの空気圧、3BARぐらいであれば空気は止まるがもっと高圧を入れていくとシーラントが吹き出してしまう。こんなことをはロードのチューブレスでパンクを経験してみるとありえないことはではないということに気が付きます。

ということで今回はロードバイクのチューブレス化でよくあるエア漏れの原因と対処を考える、そんなお話です。



▶ロードバイクのチューブレス エア漏れの原因

エア漏れに関しての原因は大量にあるわけではありません。
基本的にはものすごくシンプルです。
早速ご紹介です。

①タイヤからのエア漏れ
②嵌合部からのエア漏れ
③バルブからのエア漏れ
④ホイールからのエア漏れ

大まかに分けて4つです。

ということでこれらに対しての対処を考えます。

①タイヤ表面からのエア漏れ
空気の保持層を持つ、チューブレスタイヤでもこの問題は実は起こりえます。
工業製品ですので100本タイヤがあれば100本まるまるドンピシャ!完璧な精度!ということは現在ではまだ少々難しいというお話もあります。
チューブレスでのタイヤ表面からの漏れがある場合は、
・シーラントが機能していない場合(レディの場合)
・タイヤ自体が不良品の場合
どちらかとなります。
(※組付け時等失敗していない場合)
(後者の場合はタイヤを変えれば止まります。)

空気の保持層がないチューブレスレディのシステムでは、だいたいどこのメーカーも自社のシーラントの使用を推奨。。。というのはお決まりのお話ですので自社製品と合わせるのが良いかと思います。(とは言ってもStan'sのシーラントに自社ロゴを貼り付けているメーカーはたくさんあります。かなりざっくりとですが、それ以外のメーカーが自社製品を推奨している気が・・・(´=ω=。)ホボソッ...
そもそもクリンチャーで考えてチューブまで当社指定のチューブで、なんてことは多分あまりないと思いますが、それでも空気の保持をタイヤのみではできずにシーラントに依存するチューブレスレディのシステムでのシーラント依存は致し方がないと考えるしかありません。

はっきり言ってしまうと重たいタイヤ、例えば過去のG社のTLRタイヤとか300gぐらいありますが、TLRですがシーラントなしでも全然漏れません。
重量分だけタイヤ自体を分厚く作ることができて、空気の保持力が強いものと想像ができます。基本的には重たいほうがタイヤ表面からのエア漏れが少ないような印象です。

しかし300gにプラスしてシーラントを30g入れるのであればチューブレスの優位性が薄れ、クリンチャーでもいいかもしれないと、、、(笑)

エア漏れ
タイヤ表面からのエア漏れは、トレッド面よりもサイドウォールからのエア漏れが格段に多いです。それは構造的にトレッド面の方が単純に分厚いということもあるかと思います。


②嵌合部からのエア漏れ
まずはリムラインが確実に出ているかどうかを確認します。
リムラインが出ていない場合は通常ビードの上がり方がイマイチな事が多いです。
ですので石鹸水等を用いてしっかりとビードの上げ直しをします。
(ビードが硬すぎて上がらないものや、ホイール形状が原因でビードが上がりきらないものも中にはあります。)
(サイドウォールからのエア漏れでもビードの上がりがイマイチの場合もあります。)

これらをクリアしてもなおも嵌合部からの漏れる場合に対しては原因の切り分けをします。
そのためにまずはタイヤを回して(ずらして)みてどうかを見てみます。
(ビードの上げ直しという意味も兼ねております。)
タイヤをずらしてもホイールの同じ位置から漏れるのであればホイール側に原因があります。(それでもどうしても納得できないのであればタイヤを変えてみます。)
逆にタイヤをずらしたら、タイヤの同じ位置から漏れるのであればタイヤ側の原因を疑います。

まずは原因がどこにあるのかをしっかりと探ることが解決への近道です。

③バルブからのエア漏れ
バルブの形状があっていない、劣化している、テープがよれている、バルブが詰まっている、コアの締り具合等、バルブ関係のトラブルは少なくありません。
エア漏れとしての原因はというと、やはり一番多いのはバルブがしっかりと密着できていないことによるものが多いです。密着できない原因としては前述のようにバルブの劣化・変形、リムテープのよれ等です。それ以外レアケースだと、バルブコアのシーラント汚れによるものもあります。
トラブル防止のためにはバルブもある意味消耗品と割り切って、シーラントの汚れや、変形が見られたら交換するのが良いと思います。

またバルブはあくまでも手で工具を使わずに締めるものですので工具を使った締めすぎは思わぬトラブルの可能性がありますのでご注意ください。


④ホイールからのエア漏れ

TLRでありがちですが、チューブレスリムテープに問題がある場合があります。

リムテープの問題とは、剥がれ(めくれ)もしくは破損です。
実はこれはかなり問題として多く、はっきり言ってしまうとロード用の高圧で使うリムテープはまだまだイマイチな商品も見受けられます。
想像が付きやすいところとすると粘着力ですが、これだけではなく液体耐性も重要です。
実際にシーラントの中身を100%解析しているわけではありませんので、そのせいかどうかも不明ですが、シーラントの種類によってはテープの粘着成分をかなり弱らせるものがあります。
結果的にテープの隙間から入り込んだシーラントがテープを剥がしていく場合があります。

テープを剥がしてみたときにリムにシーラントの付着があればテープの隙間から浸透してしまっている可能性が高く、気密性という意味ではかなり不安が残ります。
IMAG0434_R

またテープの窪み方も重要です。
あまりに大きくくぼむテープは2回目以降のビードが上がりづらくなります。(くぼみはテープの伸びですが、全く伸びないテープはリムにきれいに巻けませんので、硬ければいいということではありません。)またホイールによってはニップルホールがかなり鋭利なものもあります。
超高圧(推奨値MAX)を入れて運用しても凹み方があまりにも大きくないテープが良いかと思います。

ワタクシ自身も一度経験しましたが、リムテープの破損は即死能力をもちます(笑)
リムテの破損は空気圧を上げていくと、、、”バスンッ!”といって一瞬でぺったんこになります。その切なさときたら、、、(´・ω:;.:...

ということでリムテープの選び方としては、、、
・ある程度の接着力があり
・ある程度の強度があり
・ある程度の伸びがある
これらはとても大切なことであり、個人的な印象としては分厚いテープを1周巻よりも、薄めのテープを2周巻きのほうが剥がれに対しても強く良い気がしております。(もちろん適切なテープ幅ということも重要です。)
そして肝心要の施工する際は、
・リムをきちんときれいにしてから貼る
・よれたり皺にならないように、極力空気も入れないように
きれいに仕上げるということはトラブル防止の観点からも大切なことだと思います。



▶まとめ
チューブレスのシステムは従来のチューブを使わずして超高圧となる空気を閉じ込めないと行けないというなかなか難しいものです。
しかしその恩恵は少なくありません。

まだまだロードバイクのチューブレスは歴史も浅く、ノウハウが十分ではないような印象もあります。
チューブレスの運用でまず心が折れるのがビードがはまらない、上がらないということです。ぜひとも簡単にハマるのにビードも上がりやすいという製品が増えてくるとまた敷居が低くなると思います。各メーカーさんお願い致します。
(現在の所HUTCHINSON Fusion5 ギャラクティックがはめやすさ、ビードの上がりやすさ(複数回でも)ともに最優秀です。)

ということで今回は少しでもチューブレス運用のための記事として、ロードバイクのチューブレス化 エア漏れの原因と対処を考える、そんなお話でした。



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