失敗から見るリアディレイラー GSとSS シマノの技術

頭の中で想像して、、、そして実際にやってみる。
”Trial and error”ってやつです。

当然良い結果になる場合もありますし、逆に良くない結果になることも多々あります。

今回ももう明らかに良くない例ですが、非常に興味深かったので記事を作成することにしました。
ということで今回は失敗から見るリアディレイラー GSとSS シマノの技術、そんなお話です。

※あくまでの非公式の方法となりますので、くれぐれもご注意下さい。



先日のちょっとしたお話、


コレの続きです。

RD-R8050いわゆるULTEGRA Di2のリアディレイラーです。
SSの場合はプーリーのサイズ、テンションプーリーはただ入れるのであれば16Tぐらいまでは物理的には取り付けることが可能です。(動作する、安全に動くかどうかは別のお話ですのでご注意下さい。)

IMAG9610_R
※↑16Tですがこれは危ないです。

しかし上下プーリー間の距離が近ずぎてもあまりいいことないように思えてしまいます。

そしてビッグプーリーの考え方をもとに、、、
実験です。
IMAG0750_R

GSのケージです。
これらをSSに組み込むとどうなるのかというお話です。

GSに交換するのではなくてあくまでも本体はSSですので、スラント角を保ったままGSケージを用いるということです。(今回はあくまでもRD-R8050のお話ですので、他モデルだと少々違う場合もあります。)
ただただ単純にSSでプーリーのサイズを大きいものを使いたい、コレ実は感の良い方はお気づきかと思いますがケージが伸びたからといって単純にサイズの大きなプーリーが入るようになるわけではありません。どちらかというとケージが長くすることでプーリー間の距離が広がり、チェーンの流れを滑らかにすることが目的です。
これらのことをもっとものすごく単純に考えて、ケージのみを変えたらどうなの?という実験です。

ということで早速違いを見てみましょう。

これは比べてみると一目瞭然です。
IMAG0752_R

なるほどな、と、、、
もうすでに”やっちまった感”が漂います。。。;

このSSとGSの違いを見てどうなるか予想がつく方は多分相当マニアックな方です。
ぜひ想像をしてみて下さい。

とサラッとですが、右側GSケージに組み込んであるのは12速のXTRの13Tプーリーです。
シマノ製のプーリーですので、歯は樹脂製、シールドベアリングのプーリーです。
コレを使いたくて現在テスト中です。

と本題に戻ります。

もうパッと見れば違いは一目瞭然です。
InkedIMAG0753_R_LI

矢印2つです。
・プレートストッパーピン
・Pテンションのスプリング穴
これらの位置が違います。

ストッパーピンは長さも違いました。
IMAG0756_R

※ピントがご乱心気味でした。。。m(_ _)m

これらの位置が違うとどういうことかというと、各パーツの役割を考えてみるとわかります。

①プレートストッパーピンの位置
プレートストッパーピンはPテンションがない状態(チェーンが付いていない状態)、チェーンテンションが一番ゆるい状態での限界地点決め、いわゆる初期位置のためです。
(確かコレがないサードパティ製のビッグプーリーもあったはず。。。理論的にはチェーンテンションがかかっていればなくても問題はないです。)

通常はこの状態でもディレイラー本体にテンションプーリーが干渉することがないような設計になっております。ケーブル引きでは分かりづらいですが、Di2で動かしてみるとわかりやすいです。


Pテンション動きの限界ラインを決めるのがプレートストッパーボルトの役割です。

ではこのプレートストッパーボルトが深い位置にあるとどうかというと。。。
テンションプーリーがもっと持ち上がり、トップ側の方で本体とプーリーが接触してします。

これはテンションプーリーの大きさにもよりますが、大きければ大きいほど接触のリスクが上がります。
SSケージであれば純正の11Tを使用している限り、チェーンを通した状態でPテンション0でも接触がないような設計になっています。SSケージでテンション側に13Tを入れるとプーリーのみの状態では上の動画のようにぎりぎり接触はありませんが、チェーンを通すとチェーンが接触します。だからといっても使えないわけではありません。チェーンテンションがある以上プレートがにテンションがかかっているからです。

ではSSの本体にGSのケージを使用するとどうなるかというと。。。
ロー側数枚はOKですが、トップ側に移動してくる最中に本体とガッツリと干渉してします。

とは言ってもこれは前述のようにPテンションがかかっていない状態です。
チェーンを張ればPテンションは張られますので問題がない場合が多いですが、シマノがここの接触をさせない設計なのには安全上の問題?なにかあるのかもしれません。
(特にシングルテンションのRDではチェーンテンションとの兼ね合いがなかなか難しいところです。)

はっきり言ってしまうとサラッと書きましたが、ビッグプーリーは物によってはこの干渉という問題が意外と少なくありません。ギア歯数が多くなればなるほど、周辺各所との干渉が起こるリスクが上がります。テンションプーリーだけではなくて、ガイドプーリーもそうです。
ビッグプーリーのメーカーも多種多様を極めるすべてのフレーム設計での試験を行っているわけではありませんので、フレームによっては干渉してしまうものも出てきてしまうこともあります。
これはどちらかというとフレームと言うよりもハンガーの形状によるものです。
※これはストッパーボルトだけの問題、ということではありません。

②Pテンションスプリング用の穴
そしてもう一つの違いPテンションスプリングを引っ掛けるための穴の位置ですが、シマノ純正では2箇所空いています。
密かにこのときに引っ掛ける穴の位置でPテンションを2段階選択ができます。
通常は弱い方にかけます。

でSSとGSの違いですが、この穴の位置が違います。
コレの違いによってPテンションスプリングのバネレートが変わります。(Pテンションの硬さが変わるというものです。)GSのほうが深い位置に穴があり、バネレートが上がる(動きが固くなる)ような設計になっています。
これは単純にSSの本体にGSを突っ込んだら、というお話ですがバネレートが上がることでPテンションがきつくなります。(チェーンがより強く張られるということ)
GSの本体のスプリングとの関係性は不明ですが、プレートが長いGSですのでバネレートを上げることは変速の時はもちろんのこと、荒れた路面等の外的要因によるチェーンの暴れを抑えるには必要かつ、適正なバネレートと考えられます。

ビッグプーリーではこの穴が4つとかあいているものがありました。
Pテンションのバネレートの適正化のため、ということかと思います。

というのがGSとSSのプレートの設計の違いです。

よく見ればわかりますが、単純にプレートを伸ばしているだけではないということです。
当然といえば当然ですネ。。。
IMAG0752_R

そして当たり前といえば当たり前ですが、結果的には単純にSSにGSのプレート部を突っ込めばただケージの長いSSを作れる、ということはあるわけもありませんでした。

これらの違いを理解した上でせっかくなので動かしてみました。


まぁ普通に動かすことは可能でした。

しかしです。
動かすことができるのとメリットがあるのとは全く別物のお話です。

例えばですが、純正で公式の組み合わせであればあらゆることをしてもテンション側でチェーンを外すことは難しいです。
チェーンに内側から外側から負荷をかけてチェーンを脱落させようとしていますが、公式の組み合わせだと外すことは難しいです。これが簡単にできてしまうとチェーンが暴れたときに簡単にテンション側でのチェーン落ちが起こりチェーンづまりを引き起こす可能性を秘めております。

しかし非公式の組み合わせで見てみます。
チェーンを脱落させることができてしまいます。
これでもチェーンが詰まるほどではありませんが、場合(ギア位置や路面状況等)によっては脱落からチェーンづまりを起こしてしまう可能性があります。

100%すべてのリスクを回避できるわけではありませんが、シマノこういったところの究極の設計が、あの変速の安定感や安全性につながっていると考えられます。



で結論はもうすでに表題に含まれています。

結論:メリットが少ない!失敗!(笑)

ということでした。
理論的にはプーリーの大型化によりチェーンのカーブがゆるくなり、チェーン抵抗が落ちることで軽さを感じられる。。。というのは頭の中でのお話ですが、実際に上下13TでGSケージに交換しても触ってみれば大きな優位性を感じることはできませんでした。
多少の軽さはプラセボ?的なことが無きにしもあらずですが、それよりも変速性能の低下、そして拭いきれないリスク・不安(どのような不具合が出るか不明。)というようなものを天秤にかけたらやはりメリットが少なく感じてしまいました。

ビッグプーリーでもなんでもそうですが、非公式の組み合わせとして使うということはリスクを含みます。それでも使うにはそれなりのメリットがないと使いません。
ビッグプーリーはものによっては軽さを感じられますが、今回の組み合わせはデメリットのほうが目立ってしまったという、結論になりました。

ということで今回は失敗から見るリアディレイラー GSとSS シマノの技術、シマノはものすごく細かいところを煮詰めて煮詰めて、万が一のリスクも考えた上での安全性もしっかりと考えた製品を作られている、ということを再度実感いたしました。(と勝手に理解しております。)

コレだからシマノ製品が好きです。(●´ω`●)



▶おまけ
※非公式なのでおすすめしているわけではありません。
XTRの13Tプーリーですが、ただ単純に軽さという観点から見ると悪い感じはしておりません。
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アッパーまで入れてしまっても変速性能的にはそこまでの低下は感じませんが、テンションだけでもなんとなくの軽さを感じることはできます。
テンションだけであれば変速性能の低下はありませんでしたし、異音の問題も起こりません。
現在テンションのみで運用してみている状態です。

このXTRの13Tプーリーですが、左右対称、そして”ガタ”が大きいんですヨ。
IMAG0529_R
ちょっと懐かしく思いますし、楽しいものです。

こんなことも楽しいのは楽しいですが、推奨は一切致しません。
というのも前述のように通常であれば問題なくても、万が一なにかがあったときに危険なことになる場合がある。ということはしっかりと考えないといけないからデス。。。
田舎の山の中で足止めはちょっと避けたいことです。

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