ロードバイクのカーボンハンドルの良さ 経験者がカーボンハンドルを語る

カーボン製のドロップハンドルです。
現在販売されている多くのドロップハンドルがありますが、素材は大きく分けて2種類、アルミとカーボンです。
もちろんメリット・デメリット双方あります。

そして今回の主役のカーボンハンドルは海外などでは、あぁ悲しいかな、”全くおすすめしない高価なカスタマイズ”、というようななんとも不名誉なランキングにランクインすることもある、ちょっと悲しいものです(笑)

しかしです。
ワタクシの意見は全く反対です。
カーボンハンドルはいい!間違いなくいいものだ!と日々感じておりますし、アルミハンドルに戻りたいと感じることはありません。

ということで今回はロードバイクのカーボンハンドルの良さ 経験者がカーボンハンドルを語る、そんなお話です。



▶ネガティブな意見
カーボンハンドルに関してはネガティブな意見も少なくなりません。
ネガティブな意見について実際に2年以上運用を続けてみたワタクシの経験上の話をまとめてみようと思います。

①折れる
おそらく激しく転倒、落車をすれば折れる可能性はありますが、それはアルミでも同じです。アルミだから折れないということは有りません。
アルミとカーボンの違いはアルミハンドルの落車後の状態を見る限り、一回の衝撃では破断がしづらいように思えます。どういうことかというと、アルミは曲がります。
カーボンはというと曲がることは基本的にありませんので、メキッと折れます。正確に言うと繊維の一部はつながっている場合が多く、ヒビが入ります。何も傷がない状態から一気に破断まで行くのは、相当な強い衝撃が加わった場合がほとんどかと思われます。
素材の性質の違いです。

しかし転倒や落車のときのことを考えるのであれば、カーボンはやはり衝撃に対しては弱いです。
それはハンドルだけではなくて、フレームもリスクが高いです。またカーボンだけではなく軽量のアルミでもそうです。当たりどころが悪ければカーボンフレームもアルミフレームも一発でだめになる可能性もあります。

ワタクシの実体験で、カーボンハンドルで普通に転んだ経験があります。
ハンガーはひん曲がりましたが、ハンドルは問題なかったようで現在も当時と同じハンドルを使用しております。
これもハンガーのアルミが柔らかかった、ということ、また当たりどころ、打ちどころによって、、、ということで、ある意味 運的な要素も大きいのではないかと思います。

ということで、アルミでもカーボンでも折れる時は折れる、しかしやはりカーボンは衝撃に弱いので、転んだ時の事を考え、ハンドルが折れるのが絶対に嫌だ、ということであれば少々重めで頑丈なアルミ製のハンドルのほうが折れづらい、破断しづらいと思います。

※対疲労試験ではカーボンのほうが優位というテスト結果もあるようです。詳細は最下部より

②さほど軽くならない
これはですネ。。。難しいところです。
まずは3Tでアルミとカーボンを比べてみます。
SUPERERGO PRO(アルミ)279g:11,000円
SUPERERGO LTD STEALTH(カーボン)175g:45,000円
3Tで驚きの約100g違います。
そう、たったの100gの違いです。

100gなんぞ、ドリンク2口分ぐらいです。

しかしです。
100gをなめてはいけません。
100軽量化することがどれだけ大変なことか。。。

例えばカセットスプロケットです。
11-30T 比べてみます。
DURA-ACE CS-R9100 221g:27,458円
ULTEGRA CS-R8000 269g:8,745円
重量差 48g、お値段の差 約19,000円、
これだけでは足りません。
クランクで170mm 52/36Tです。
DURA-ACE FC-R9100 624g:58,779円
ULTEGRA FC-R8000 681g:27,333円
重量差57g、差額は31,446円です。
交換となると、105g軽くするために、約86,000円です。(税抜デス)
もちろん性能は重量だけでは有りませんが、軽量化は結構大変なことです。

しかもハンドル周りはいわゆる車体の中でも高い位置で重量差の影響の大きい部分です。
100gでも十分なぐらいの差が出るところです。100gのライトを付けて走ると振りが重く感じます。

100gも。と考えると十分な軽量化だと考えられます。

これはハンドルだけではありませんが最近の傾向として、形状のエアロ化そしてアルミ製でも内装式のハンドルも出てきました。
エアロ効果を狙っての形状や内装式の構造はメリットもありますが、その反面従来のハンドルよりも、もれなく重量が重くなる傾向にあります。

VISIONのエアロハンドルを例に見てみます。
トライマックスエアロ、いわゆるエアロ形状のハンドルですが、310gです。
トライマックスエアロカーボンは同形状で255gで、その差は55gです。
これらの製品の重量をみると、決して軽量ハンドルという分類ではありませんが、エアロ形状のハンドルとしては普通~少々重めなぐらいです。

ではいわゆる完成車についてくる、なんてことない通常のアルミのハンドルバーはどのぐらいの重さかと言うと、おおよそ310g前後です。(FSA Gossamer等)
DSC_0466

つまりです。
初めてのハンドル交換、完成車付属のハンドルをエアロ形状に変えたいと思ったときに、アルミのエアロバーに変えると軽量化としての効果は一切なし、むしろ少し良いハンドルバーがついている場合だと重くなってしまうこともある、ということです。

となるともちろん形状や種類にも寄りますが、せっかく交換するのであれば少しでも軽くなる方が良いのではないか、とも考えられますし、場合によっては数値以上に体感できる軽量化に貢献できることもあります。

③整備性が悪い
カーボンハンドルでお辞儀、時々聞くことがあります。
しかし経験上、規定のトルクで締める、また滑り止めの使用で通常滑ることはありません。

ずれる時は規定のトルクで締められていない場合が多いです。
指定トルクを守ることは大切なことですが、逆に指定トルク値以内で管理をしているのに壊れるような事がもしもあったとしたら、ハンドルの強度自体??なものですし、ある意味整備で気がつけてよかった、乗っている時でなくてよかった。と思うぐらいです。

ワタクシが使用中の3TのLTDはかなり軽いですが、クランプ部分の強度はかなり硬いです。
最近かなり増えてきたWiggleのPrimavera エアロハンドルもクランブ部の穴が不安になるぐらい大きいですが、こちらもかなりしっかりと作られているような印象です。

④お値段が高い
こればかりは、間違いないです。
アルミと比べて値段が高くなる傾向にあります。


▶カーボンハンドルのメリット
いわゆる乗り心地、振動や衝撃がマイルドになるというお話は有名なところです。
これは実際にはどうなのかというと、、、こればかりは難しいお話なのですが、ハンドルの種類によっても差が出るところです。

というのも、フレームで考えてみます。
カーボンフレームは乗り心地が良いのか?というと、乗り心地が良いものもあるし、悪いものもあります。
というのもアルミよりもカーボンのほうが素材としての幅が広いからだと思います。
それでも全体的に見て、やはりカーボンハンドルは衝撃吸収に優れている傾向が強い、ということです。

また個人的には、衝撃の云々というお話よりも、以前どこかに書いたかもしれませんが、ハンドルもフレームの一部として考える。このお話のほうが重要かと思います。

強いて言うならば、ハンドルだけではなくステム、シートポストこれらのパーツもフレームの一部と考えております。

アルミフレームとカーボンフレームその違いは?というと一般的なことですが、
カーボンはしなやかで、剛性が高く軽く、そしてライドフィールの調整幅が広いというものです。

これはハンドルに全く同じことが言えます。

カーボンはもちろん前述のように振動や衝撃吸収が良いということもありますが、しなやかで軽い、このカーボン特有の上質なフィーリングがアルミでは味わうことができないものだと感じております。

カーボンは柔らかい、アルミは硬い、ということではないです。
カーボンの硬さとアルミの硬さは別物です。

極端な書き方をすると、カーボンは剛性が高いのに体に優しく、フィーリングが良いです。
またそれが何よりも、実際に手で握って、ダンシングしたり、コーナーリング、ブレーキング等の操作するところなので、その違いがわかりやすい部分だということです。

当然感じ方には個人差があると思いますが、ワタクシだけではなくて、当店のお客様にもお話をお伺いすることが多々ありますが、皆様かなり満足されている方が多いのが事実です。
それは乗り心地がという部分もあるかとは思いますが、同時にカーボン素材としてのフィーリングの良さの相乗効果が大きいのではないかと考えております。

こればかりは体感してみないとわからない部分もありますし、個人差はあると思います。


~おまけ~
オマケ的なお話ですが、カーボンのステムです。
あれはめちゃくちゃ硬いのに、しなやかです。
剛性という点ではアルミよりも高い、要は硬いと感じました。それでいてガサつく感じが無いと言うか体に優しい感じ、、、めちゃんこいいです。

重量面では少々、そして利便性的には圧倒的に不利な一体型ハンドルもハンドル周りの剛性、そしてフィーリングのバランス・調整等の事を考えると空力だけではなく、非常に理にかなったシステムだと思いました。



▶まとめ
もちろん自転車のフレームやホイール、その他のパーツ類も使い方に合わせたものを選択する、ということが大切です。
通勤や通学、駐輪をする場合、またグラベルやシクロでバンバン転ぶような使い方の場合等にはカーボンハンドルだけではなくてカーボンのフレーム等はあまり適してはいるとはいい難いです。

ではレースとかでないいわゆる趣味のサイクリングのためにカーボンハンドルを選択することはどうか、ということですが、個人的には全然有りだと思います。
少しの違いを存分に楽しめるのも趣味として最高の楽しみですし、何よりもライドフィールが良くなるいということはものすごく気持ちがよいことです。

アルミフレームとカーボンフレームどちらがいいですか?と聞かれたら(使い方にもよりますが)、少し頑張ってもカーボン買っといたほうがええよ、とアドバイスする場合が多いと思います。ということこそ、やはりカーボン素材の良さを知っているからこそのアドバイスだと思います。
それとともに、後々カーボンが欲しくなってしまうパターンがよくあるからです。

ということで今回はロードバイクのカーボンハンドルの良さ 経験者がカーボンハンドルを語る、そんなお話でした。



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