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サイクルウェア、ロードバイク パーツのお店 ★FF-Cycle★
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タグ:怪我

整備不良はめちゃくちゃあぶない!落車っぽいお話orz

※少々痛いお話となりますので苦手方はご注意下さい。
 尚、今回はあまりにもアレなので画像はございませんm(_ _)m


 

 
2016年、最凶伝説にまた一歩前進を致しました。

ということで本題へ、、、

当ブログをお読みいただいている方はもうすでにご存知かと思いますが、ワタク氏2016年、、、、最凶年といえるぐらいよくないことが続いております。。。

7月の追突事故、、、8月に結石が見つかり、、、そして今回、、、

よくないことは続くと言っても続きすぎだろっ(# ゚Д゚) ゴルァッ!


事の起こりからのお話です。

荷物の出荷で郵便局に向かうときのことです。

久しぶりの晴れ間ということもありその他の出荷物と一緒にいつものように愛用のVANSのサンダルという軽装でママチャリ(子供乗せ付き)にまたがり少々急ぎ目で走っていたときのことです。

(ロードじゃねーのかよっ(;´∀`)マァマァ・・・)

道の細い住宅街を抜けて片側一車線の道路に出たときです。




ちなみにママチャリの仕様はと言うと、シマノNEXUS INTER3です。(要はシマノの内装三段です。)

シマノに絶対的な信頼をおいているワタクシとしては、ママチャリだろうが内装ギアはインター3です。

ロードバイク乗りの方は外装はよくご存知かと思いますが、内装は余り馴染みがないかともいると思うのでかるくご紹介を。
内装ギアってのは外装と比べてハブ内にギアが入っていて何がいいかっていうと、まず一つ目に「ペダルを止めていても、変速動作ができる」ということです。
もちろんペダルをふみながらの変速だって可能ときたもんだ。
更には変速機構やローラーブレーキ(後輪用)がカバーに覆われています。これによって大幅にメンテナンス頻度が下がるというものです。

正に365日雨ざらしのママチャリにはもってこいのギアということです。
シマノは公式で5000km、もしくは2年に1回のメンテナンスを推奨しているものです。

しかし逆に言えばギアが内装されてしまっているため、メンテナンスがものすごく面倒くさいです。
そうそう、面倒くさいんです。
これがよくなかったです。


お話しをもとに戻しましょう。

広い通りにでてギアを1番重いギアに変速、立ち上がって「ガッ」と踏み込んだ瞬間です。

余り気にしていなかったんですが、変速後の「ガッ」と踏むときは右足から踏んでおりました。(利き足とか関係あるのかな。。。)

その時です。

「バキンッ!!」


何が起きたかは不明した。

右足はペダルを突き抜けてつま先から地面に不時着、、、orz

車体は大きく右側に振れます。

体勢をなんとか立て直そうとする体の勝手な反射反応で次は左側に大きく傾きます。

車体の大きすぎるグラつきに左足ももはやペダルを捉えることができません。

ハンドルにぶら下がっているのか、ハンドルをなんとか抑えようとしているのかはどちらかなんて全く不明です。

しかしギリギリまで手を離さなかったのは「なんとか持ち直せそう、」と体が反応していたのかもしれません。

そんこんなで3,4回大きくぐらついた後、転ぶことなくて停車をすることができました。

こういったときの人間の反射反応ってすごいですね。

思いっきり体重をかけた右足がペダルから外れて地面に着地、そんな状態でもしっかりとブレーキを握り、逆の方向へバランスを取ることを瞬時に行っていたようです。
自分の反射反応に感謝です。


何が起きたのかはわかりませんでした。
最初はペダルが折れたかと思いました。

しかし止まった後みてみるとペダルは無事でした、、、

となると、、、まだ検証が完璧に終わったわけではありませんが、おそらく内装ギアかフロント、チェーンあたりが怪しいです。
といういうことは完全な整備不良です。
※内装ギアが悪いわけではなくて、かれこれ10年近くノーメンテのワタクシの完全な落ち度です。

「ガンッ!」と踏んだ瞬間におそらく瞬間的にギアが飛んだんだと思います。

完全に抵抗がなくなったクランクは地面に一直線、体重の乗った右足がペダルからずれ落ちたと予想されます。

止まるまでの間でハンドル、サドル、ペダルに何度か体を打ちました。


そして1番症状が酷かったのは、スピードがある程度乗っていた状態でペダルから外れて地面に着地した「つま先」です。


この辺から痛くなりますので、苦手な方はご注意を。

 












右足の爪は先端が完全になくなっております。

後は血だらけでよくわからない状態です。
 
何よりも痛みが尋常ではありません。


こういうときは体内でアドレナリンが瞬間的に結構なレベルで分泌されます。

アドレナリンの効果は血圧上昇、心拍増加、血管拡張、末梢循環抵抗減少、気管支拡張、瞳孔拡張、集中力の向上、α作用とβ作用があります。
詳しく知りたい方はググってみてください。
ここではものすごく簡単に説明いたします。
分泌されたアドレナリンは血流に乗り即座に全身に回ります。
高強度の負荷に耐えるべく筋肉のパワーが向上し、集中力もあがり、痛覚を鈍くします。
要は「スーパー人間」になります。


落車ギリギリで止まったときって、「はぁはぁ、、、」したりします。
また事故の次の日や、家に帰ってから体が痛くなるのもこの辺の原因もあります。


そんな状態でも痛くてしかたがないわけです。

痛みでガクガク体が震えます。
 (((( ;゚д゚)))

応急処置のお約束【RICE】です。
※特にスポーツをやる方は絶対に覚えておいたほうがいいです。

①Rest (安静)

血圧の上昇で結構が良くなると出血はひどくなり腫れもどんどんひどくなる傾向にあります。
極力安静を保つことが大切です。

②Ice (冷却)

患部の局所循環を抑制することで、痛みの抑制、腫れの防止、出血量の抑制につながります。
何よりもすぐに冷やす、強く冷やす(凍傷にならない程度に)、これが何よりも大切です。

③Compression (圧迫)
これ局所循環を減らす目的なんですが、痛すぎてできませんので却下しました。
痛いところを抑えたくなる反射的な反応だと思います。
傷がある場合は少し上を抑えたくなりますね。

④Elevation (挙上)
これも循環を減らす目的で、腫れの防止等にも効きます。
今回のように末端が痛すぎるときは心臓よりも高い位置に置くことで痛みの抑制にもつながります。
心臓よりも下げる(普通に直立)状態だと、心拍にあわせて波のように出血をしたり、心拍に合わせで「ズキンズキン」という痛みが出ることもあります。




とてもではないので、一度帰宅を、、、

すぐにバケツに水を入れて、氷を入れて【RICE】始めます。

【R】OK,【I】OK、、、、
「(コンプレッションだと!?)」

痛すぎてできるわけがありません。

「エレーベーション、、、無理です。。。」

まぁ場所によってはできません。

それよりも何よりも【Rest】【Iceing】を重視します。
個人的な経験からだとこの2つが何よりも大切です。

要は血流をコントロールして炎症、出血を最大限に抑えることで広がりを防ぐということです。

今回はコンクリートで指先をえぐられてしまっているので洗うしか無いのでバケツ氷はもってこいです。


これと同時にあまりの痛さのため鎮痛剤も併用します。
鎮痛剤も痛みが激しくなる前に飲むのが正解です。
、、、が今回はそんなこと言っている場合ではないのでできるだけ早めに飲みました。


氷を追加しながら2時間ぐらいは冷やしていました。
凍傷にならないように限界が来たら休憩、血流がよくなるとまた心拍に合わせて「ズキンズキン」し出しますので、そうなる前に再度冷却です。

急性の炎症を抑えて冷却を終える頃には痛みはだいぶマシに。。。

後はきれいに傷を洗浄して【挙上】で腫れを最大限に抑えます。、、、と言うか痛すぎて下向きにできません。

痛み止めが切れ始める頃には再度痛みの波が、、、


ということで今回は落車はなんとか免れることができましたが、足の指に深い創傷を負ってしまったということです。
よくよく傷口を観察すると足指の爪の先の方がなくなってしまっていたので、てっきり爪剥がれの痛みかと思っていたのですが、実は爪の剥がれの痛みというよりも指先の皮膚の欠損による痛みが強いようです。

そうなると、急性の処置をした後は膿まないようにだけ気をつけながら湿潤療法で肉が盛り上がってくるのを待つしかありません。


こんなものを使ってもいいと思いますが、ワタクシは面倒くさいので、最初のうちは感染症予防のために抗生剤軟膏を使用し、ある程度きれいになってきた頃にワセリンへと切り替えます。

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湿潤環境にしてサランラップで封入、定期的に洗浄をします。

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そして主な原因は正に【整備不良】です。

時々【トルクを掛けたときフロント、リア側でギアがズレる、外れる、滑る等の現象が起きてしまう】こんあ少症状を聞くことがあります。

トルクをかけて踏むこんだときのトラブルということです。
・チェーンが切れる、外れる。
・ギアがズレる、滑る
・ペダルが折れる、曲がる

こんなコトで今回のような事が起きることが予想されます。

今回はビンディングではありませんでしたので、足が外れることで(つま先で)地面を蹴ることができて、なんとか姿勢をもちなおす事ができましたが、ビンディングだったらどうなっていたか、、、

推測でしかありませんが、あの状態で足が外れなかったとすると一気に下死点まで降りたペダルから荷重を抜くことができずに、一気に右側に転倒していたかもしれません。
万が一運良く外れたとして、おそらくクリートが使い物にならなくなったり、普通の靴よりも歩きにくいビンディングシューズでは満足に足をつくことができずに落車となった可能性もあります。


正にママチャリだってメンテを怠ればひどい怪我を負う可能性があるということです。

外装のギアは調子が悪ければ簡単にメンテや交換ができますが、内装ギアはシールド性が高くメンテナンス頻度は低いもののメンテになると少々大変ということがメンテをサボってしまう原因になっていたということです。

また内装ギアの問題だけではないかもしれません、チェーンが伸びていた?フロントギアは?これから検証していくことにはなると思いますが、な~んもしていないママチャリでしたので可能性は多数あります。


ということでママチャリだって何だって、整備不良はマジでアブねぇ!そんなことをこの身をもって再度痛感(正に痛感・・・)したということです。
タダでさえ満足に乗れないのに、これでまたしばらく完全に乗れなくなりました(´;ω;`)
 
一番ひどいのは足の指先の皮膚の欠損ですが、全身的に色々ハンドル等に打ち付けたことによる全身打撲でした。次の日が、、、一番痛いんですね。。。

皆様これから秋の山々色付き、気温もある程度下がり正にサイクリング日和、ロードバイク乗りにとっては素晴らしい季節がやってまります。
くれぐれも事故にはお気をつけて、メンテンナンスや整備を怠ることなく、安全で最高に楽しいライドをお楽しみ下さい。


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ロードバイクと落車 ~とある落車の話~ 3日目~

ロードバイクと落車

2日目に引き続き事故の全容とその後です。

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どうでもいいことなのかもしれないが、原因がやはり気になる。


一個ずつ話をまとめていく。
目撃者の話では急に前転をしたように舞い上がった。とのことだ。
急に前転といえば急ブレーキが想像がつく。
が、急ブレーキを掛けるはずがない。
その時はフラット部を握っていたからだ。

この頃になると一部記憶が戻ってきたかのように思える。
しかし人の記憶なんていい加減なものだ。
簡単に書き換えることができる。

自分自身でそうだと信じこむことによってそれが記憶の真実になって
存在をし続けるからだ。

ともあれ一連の傷から推測できる事故の状況はこうだ。

あの頃はフラット部を持つときに変な癖があった。
いわゆる【猿握り】だ。
鉄棒とかで小学生の時によく注意される握り方。
棒をつかむときに親指も人差し指側から握るグリップが抜けやすい握り方だ。

フラット部を握りながらボトルケージからボトルを取った。
その瞬間は片手運転になっていた。

まさに事故はその瞬間起きたものと考える。
紛失したボトルがケージ内に入っていなかったことから考えられる。

その時の装備は最近人気のリザードスキンなどのハイグリップタイプの
バーテープでは無いコルクタイプのバーテープだ。
そしてもう一つ【グローブ】だ。
グローブがサイズが少々大きいものを使っていた。
何が起きたかというと、グローブの中で手が【ずれた】のだ。

真実かどうかは分からない記憶の断片をこの複数の要因が
重なって起きたものと考えられる。

まとめるとこうだ。

右手でボトルをとる。
左手は【猿握り】フラット部に乗っている状態。
路面ギャップ等の何らかの原因で【猿握り】状態のハンドルから左手が外れる。
通常であれば乗車姿勢のままで両手を話したところで前に転がるような
乗り方ではないが、何らかの要因で左手に荷重がかかっていた状態だったのだ。
その状態でバーテープが滑り、更にグローブ内でも手が滑った。
外れた左手はハンドル前に落ちる。
そこで全体重がハンドルの前方にかかる。
急激に前荷重になった自転車は慣性の法則の前方向への力によって後輪が舞い上がる。
もしくは左手が前輪にあたったのかもしれない。
そして地面に顔の左側から着地、左の肩を擦り、ちょうど前回り受け身のように
斜めに転がり、最後に右の臀部を擦りむいた。

おそらくこれしか考えられない。

事故は不運とも考えられるいくつかの要因が複合して起きるものだ。
【猿握り】【グローブ】【バーテープ】【ギャップ】【その他】
この要因の中で乗り手側で改善できるものはなんと3つもあった。

猿握り→やめる
グローブ→ケチらず明らかにサイズが合わないのであればすみやかに変える。
バーテープ→ハイグリップタイプのものに変える。

おそらく原因と思われることが見えてくると悔やまれることが多い。
グローブなんてたかが2000円位だ。
リザードスキンのバーテープだって4000円とちょっと。
1万円払って怪我を戻して欲しいなんて言っても馬鹿だと思うだろう。
しかしこれが些細なきっかけの【落車】の結果だ。

代償はまさに【痛い】ほど味わった。

自転車ではなくても事故を起こしてしまった事があればわかるだろう。
「この時もし【~】しなかったら事故は起きていないはずだ。」

外的要因は避けられない場合が多い。
しかし自分キケンを感じていながら対応を後回しにしていた結果がこうだ。

とこれが事故の全容である。


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話はしばらく先へと進みます。


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顔の傷は10日ほどで抜糸を迎えた。
傷跡、麻痺は自分の治癒力でどこまで治っていくか、というところだ。
しびれは1年経過した今も依然消えていない。
一番傷の酷かった左眉は一部分が剥げている。
そして皮膚はまるで分厚いサランラップ越しに触っているかのような感覚だ。

体の傷はいつの間にか治っていた。きずあとはしっかり残ったが、、、

歯に関しては時間がかかった、仮歯が入ったのは事故後2週間後位、
神経の治療が終了して本物(?)の歯が入ったのが
事故から2ケ月程たってからだった。

結局一番引きずったのが【むち打ち】と【麻痺】だ。
【むち打ち】も実はひどかったのだ。
顔や頭を強打すると自然に首にも負担がかかるらしい。
事故すぐは気付かなかったが3日目移行ぐらいから首が回らなくなってきたのだ。
これにはまいった。痛みもさることながら痛みが治った跡も
ひどい肩こりのような症状が改善されなかった。
リハビリ通院で期間6ヶ月おも要した。
麻痺に至っては依然消えることはない。

しかし日常生活は何不自由なくおくることができる。

顔面血だらけで病院に担ぎ込まれた。
家族にも心配をかけた。
そして迷惑もかけた。


事故なんて【ごく些細】なことがきっかけで起きる。
そしてそれは突然やってくる。
怪我は治るか治らないか分からない。

今回は人を巻き込むことがなかったのが何よりも幸いだ。
もしも人を巻き込んでいたらと思うと恐ろしくてしょうがない。

怪我も今回は殆ど治ったといってもいいだろう。


このぐらいの代償ですんだことが何よりの救いだ。


自転車はというと、ホイールは前輪購入、
Stiのカバースモールパーツ取り寄せ交換、ケーブル交換。
これだけで終わったのだ。

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と3部作になりましたが、落車のお話でした。
お話にはオチも何もありません。
これが【落車をするということ】【事故を起こすということ】です。

ロードバイクを始めとするスポーツ自転車は常に落車と隣り合わせです。

それは【2輪はほっておけば倒れる】不安定な乗り物だからです。
そして事故はすべてを変えてしまうことがあります。

千葉市稲毛区でも自転車で女性を殺めてしまった事故がありました。
また先日は印@沼サイクリングロードで事故があったようで、
私が通りがかった時には血だまりがすごかったです。

どうしても避けられない状況もあるかと思いますが、
今回のお話のようにリスクを減らすことはできます。
それは今すぐにでも始められることもあるはずです。

少しでも安全に素晴らしいスポーツ自転車の生活のお送りいただければと思います。
本日土曜日は1日雨、明日は日曜日梅雨の晴れ間です。
多くの人がアウトドアを楽しむでしょう。
くれぐれも事故にはお気をつけ下さい。

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とある落車のお話


本日は物語調で綴っていきます。
文才がなくて申し訳ないのですが、ひどい落車をするとこうなります。というのが
わかりやすく伝えるためにちょっといつもとは違う感じで書いてみました。
皆様くれぐれも落車にはお気をつけ下さい。

リアルな描写が一部含まれます。痛いのが苦手な方はご注意下さい。
落車のお話です。
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↓ 

 

シーズン始めのとある日のライド、いつものサイクリングロード、いつもの海岸通りの道、冬の重いまとわりつくような空気の重さを感じることもない、変わることといえば日差しがいつもよりも強かったことぐらいだった。

 

そう、いつもと何も変わらないはずだった。

 

サイクリングロードを抜け海岸線を走る、気温も上がり心地が良い。

歩行者のいる海岸線はいつもどおり安全運転を心がける。

そして湾岸線の端、折り返し地点からは車道を走る。歩行者目線の安全運転から車目線の走りに切り替える。

走行車線は右側の白線上、白線からは1mm足りともタイヤを落とさない。

そんな走りができるようになったのも冬場の3本ローラーの走りこみのおかけだ。

 

土曜日ということもあって車道上でもロードバイクと何台も遭遇する。

後方確認をしてすみやかにパスする。そんなことを繰り返しながら折り返し地点に到着する。

 

もう何度この道を走っただろう。走り慣れたいつもの道、いわばホームコースだ。

定期的に続く信号は逸る気持ちをいらだたせる要因でもあるが、そこはスプリントの練習と気持ちをおさえる。

 

信号は代わり、小刻みにシフトアップしていく

30km/h、、、37km/h、、、40km/h、、、

 

いつもと変わらない、何も変わらないライド、、、のはずだった。

 



 



 




 

何かがおかしい、、、

 

 

「、、、か?、、、ですか?大丈夫ですか?大丈夫ですか?」

 

「今救急車着ますからね!」

・・・はい。」

 

意識はある、、、はず。

 

問いかけにも答えられる。

いや「答えている」のではない、「答えられている」だけだ。
 

 

なのに何かがおかしい、

 

 

黒い、、、目の前が暗い、、、

 

そのとき耳についたのは救急車のけたたましいサイレンの音だ。

 

「だいじょ、、、 、、」

 

首を固定される冷たい革張りのような無機質な器具の感触が妙に気になる

 

「血がすごいなぁ。」

「止血しながら運んじゃいましょう」

 

そんな会話がかすかに聞こえる。

 

「意識はありますか?」

「お名前は言えますか?」

「ご家族は?」

 

すごい質問攻めだ。

答えたか答えていないかは分からない。、

 

けたたましい音がやんだと思ったら病院の救急患者用の入口からストレッチャーに載せられて運ばれる。

「病院か、、、、」

 

そのままCT室へと運ばれる。

 

CTといえばあまりいい印象はない。

狭いところに固定されて入れられて、「ガッチャン、ガッチャン」やかましい音がなるからだ。

 

なにも気にならない、むしろ眠い、

ようやくここまできて意識が戻り始めたようだ、

 

レーサーパンツの締め付けが気になる、、、

メガネが無いのでぼやけた視界で、処置室のベットで横になっている。

 

痛みはそこまでないようだ、

むしろ目が開けにくい、、、なんだこれは、、、

 

「ご家族の方どうそ、」

という声が聞こえて妻と子供が入ってきた、、、

 

「心配したよ、、、」と妻が言った

まだ小さかった子どもは状況が理解できすに固まっていた。

 

何で固まっているのかが男にはわからなかった。

「大丈夫だよ。」少しでも安心させるための精一杯の作り笑いをする。

 

これから処置が始まる。

 

痛みはあまりない、、、はずはなかった。

が、この後一気に意識がはっきりとする。

 

ガーゼに消毒薬を付けたものをゴリゴリ押し付けてくる。

「ちょっと我慢して下さいねー。」

できるわけがない。

歯を食い縛るが、痛いものは痛い。ひたすら痛い。

膝、尻、肩、そして顔だ。

 

一番出血量が多かったのも顔、

顔中血まみれになるほどの擦過傷、更に打ち付けた時についたであろう裂傷、いわゆる衝撃で裂けた傷だ。そこに入りこんだジャリをガーゼで掻き出すのだ。

 

さらに割れたメガネの破片が裂傷の傷口に入り込んでいるとの話だ。

破片を傷口を開きながら1個ずつ取り出していく。

 

そしてジャリの掻き出しと破片を取り終わると次は縫合だ、

「うーん、麻酔しようか、、、」

「(最初から使ってくれよ、、、)」

 

顔に麻酔の注射が入る、

これが痛い、先ほどのガーゼ処置なんか気にならないほど痛い。

我慢できずに

「ちょっ、ちょっと待って下さい、、、」

「ふーっ、ふーっ、ふーっ、」

「お願いします、」

「んっっっっ・・・」

 

顔に注射を打つという行為はとてつもなく辛かった。

 

麻酔さえ聞いてしまえばこっちのもんだ。

しかし局所麻酔を経験したことがあればお分かりかとは思うが麻酔が効いた後、痛みはなくなる。

麻酔は効いているはずなのに痛みの記憶には麻酔は効かないようだ。

今している処置は痛くないのに、記憶の痛みがズキズキ残る、、、

それでも「記憶の中の痛み」しか感じなくなれば後は、糸を引かれた時の引きつる感じだけだ。

 

何針塗ったのであろうか、結び目がどんどん増えていくのが気がかりだ。

縫合が終わり軟膏をヘラで塗りたくりガーゼを当てて処置を終えた。

今が何時なのかもわからない、、、

 

この辺りから記憶が鮮明になってくる。

あれだけ痛い処置をしたのだ、脳震盪気味でもやがかった頭のなかも、まるですっかり晴れているようだ。

 

そして次はなぜか歯科に連れて行かれた。

鏡を渡される、、、、

 

前歯4本、半分ぐらいの長さになっていた、

状態は【露髄】いわゆる歯の内側に存在する神経が露出している状態だ。

このままでは細菌感染も考えられ、痛みも激しくなる可能性があるので早速処置をする。

 

口を開けようにも顔の半分以上は麻痺している、

そして目は開かないほど腫れている、どうやって開けたらいいのか、、、

 

そんなことを考えているうちに処置は終わっていた、
歯科の歯科衛生士さんが妙に明るかったのを覚えている。
しかしこんなに血まみれの患者は普通歯科にあんまりこないだろう、、、
ともあれ歯科はいつの間にか終わっていた。 

 

車いすで別の診察室に通される。

CTの結果が出ていたのだ。

結果は異常なし。

ほっと胸をなでおろす。

無事に帰宅許可が降りたというわけだ。

 

 

この時、実は警察の方が自転車を病院まで運んできてくれていたのだ。

「高そうな自転車だから放置はできないと思って、、、」なんと素晴らしい対応。

現場に駆けつけてくれた警察官の咄嗟の配慮には頭が上がらない。

 
車椅子から降りて駐車場へ向かう
 

自転車の傷を確認しながらクイックを外して自転車をばらし車に積み込む。

「ホイールはダメだ、リアディレイラーは傷、ハンガーはおそらくダメだろう、、、」

そんなことを呟いていた。

 

そしてこの時男は改めて鏡を見た

しかし顔はガーゼだらけで傷の程度はわからない。

歯がなくなっていることを除いて、だ。

 

この辺りで【落車】をしたことを理解し始める。

しかし記憶が全くないのだ。

まるで記憶を誰かにごっそりと持って行かれたように。

一時的な記憶喪失、このことをいうのかもしれない。

状況証拠の積み重ねで今の自分の置かれている状況を理解しようとする。

 

なんでも警察の話で通りがかった車のドライバーの方が自転車とともに倒れている男を見つけて通報してくれたというのだ。

自転車を確認しても車に当てられたような痕跡はなかった、ということだ。

 

単独事故ということで処理が進む。

 

納得できていなかった。

あんなに通い慣れて、何度も何度も、路面のシミまで覚えるほどに通った道。

単独事故をする可能性があるのだろうか、、、

なぜだ?

なぜだ、

なぜだ、

 

はっきりとし始めた意識の中で頭のなかをぐるぐる回る。

ひょっとしたらひき逃げ、、、

目撃者はいなかった、、、

 

そんなことを考えていても男の頭の中の不快感は消えることがなかった。

 

家につくころには完全に意識ははっきりしてきていた。

冗談を言えるほどになっていた。

 

しかし男の口からは

「何が合ったんだ、、、」

と何度となくおなじ質問がこぼれていた。

 

血まみれで歯も4本折れている、

その日の食事は離乳食を子供と二人でわけあった。

 

そして一言二言会話をした後、できる限りの笑顔で床に伏せた。

 

「心配かけてゴメン、」










「、、、生きてた」 


1
日終了

 

2日目はコチラから

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