ロードバイクのポジション作り ~サドルの高さの調整~

※本記事は過去の記事を更新させていただいた内容となっております。

前回に引き続きポジション調整、今回はサドルの高さについてです。

前回も書きましたが、ロードバイクのポジション調整は、
・ずっとポジションが変わらない場合
・どんどんポジションが変わっていく場合
どちらがいいのか悪いのかではありません。どちらもありだと思います。

しかしもしも自分のロードバイクに乗っているときに不満・欲求が芽生えたのであれば少し見直しをしてみてもいいと思います。

調整をしたことでうまくいくか、悪い方にいくかは調整次第です。

もしも失敗だったとしても元のポジションに戻せるように日頃から、サドル高は@@cm、ハンドル高は@@cm、、、各所の長さやお使いのフレームジオメトリを覚えてしまうといいと思います。
まぁ覚えられなくてもスマホなんかに記録しておくとか、調整前はサドル高だったら100均のマスキングテープで十分ですので、印を付けておくといいと思います。

最終的な目標は目的に合わせた【快適や速さ】も大切ですが、【怪我や故障がないこと】これが最重要だと思います。
趣味として楽しむ上でとても大切なことだと思いますヨ。




ということで早速ですが、サドルの高さの調整です。
 
よく言われるのは
▶股下×0.875(付近)プロは0.885とかなんとか、、、
▶下死点のペダルにかかとを乗せて膝が伸びきる
▶ペダルが一番遠いいところで膝が伸びきる
▶下死点での膝の角度は25~35°
 (下死点での膝の角度は140~150°)


「で、結局どうしたらイイの?」ってことです。

細かく行くと
・股下ってどうやって測るのか?
・サドルの高さってどっから測るのか?
・靴はどうするの?
・うちのサドル反ってる(盛り上がってんだけど、、、)


これらはを明確にしている情報があまり無いです。

股下だって靴履くのと履かないのと、測り方によっても結構変わってきます。
がいっぱいです。

ということで今回はサドル高のイロハです。

▶サドル高
サドル高ってまず何よ?ってところです。
text3006
基本的にロードバイクでサドル高は”BBセンターからサドルの中心”までの距離です。
※地面からではありません。
「サドルの中心ってどこやねん、」となります。

P2084018
長さが違えば形も違う。
後部のくぼみは計算に入れるのかとか、
減っこみサドル、出っ張りサドルはどうすんの、と、
IMAG0961
特にこんなの、、、orz
詳しくは最後の方に書いてあります

BBの中心はここですね。
P2084012
必ず反ドライブ側で計測します。
※ドライブ側(ギアがついている方)ではセンターがわかりづらいです。
これでBBの中心がわかりやすいです。

ここからサドルの中心に向かって伸ばしていきますが、
極端なセッテングでなければシートチューブに沿って測れば大体サドルのセンターに行きます。
image4144
※シートポストのサドルクランプヤグラにセットバックが大きくついていたり、極端な前乗り・後ろ乗り調整で大幅にサドルのセンターからずれそうな場合は、サドルセンターで測るのがいいと思います。

要はなぜサドル高はサドルのセンターとBB中心の距離かということを考えると、基本的には着座位置~BBまでの距離をサドル高としているのではないかと考えられるからです。


▶股下
そして股下って何じゃ?というところからです。 


でワタクシの場合は【約81cm】

では現在のサドル高はどんなもんなのか、実際に見てみます。
DSC_2538
72.3mmぐらいでした。
まずは【係数】をかけてあげる計算から。
BBの中心からの距離です。

【74.5cm】これが現在の高さです。

82 × @ = 74.5 です。


@=【0.91】 !Σ(゚Д゚;)ウワォッ!

高すぎですね。

0.875でかけてあげると正しいサドル高は【71.5】
【3cm】も高いです。



では他の例で見てみます。

これはワタクシのセッティングです。
何年も【74.5cm】不動の高さです。
最近はもう少し上がっています。。。

試乗会等に行っても必ず74.5にして下さい、といって調整してもらいます。

ではこちら↓
path4225
(※靴下が可愛いのは内緒です。)

黄色の丸がペダル軸です。

かかとなんて全くペダルまで届いていません。

これは危ないですね。
P2084028

ペダル本体の長さを考えると、×0.875だとかかとを乗せて伸びきるが、
同じぐらいになります。確かに同じぐらいになりそうです。

いやいやしかし裸足で乗るなんてことはないでしょう!
だからでしょう!?(滝汗

ということでシューズをきちんと履きます!
image4246

あれっ?なんで、、、?
どうやってもかかとなんて届く気配がありません。


どうしたものかです。


そうか!ここで言う股下は靴を履いて測るものなのか?

ということで再度シューズを履いて股下計測です。

、、、【83.2mm】

どんなもんじゃい!

83.2 × 0.875 = 72.8 近くなってきました!

「よ~し、おっさん上級者気分になっちゃうぞぉぉぉ、、(; ・`ω・´)ムキッ!」と
(上級者は0.885という情報がありましたので、、、)
83.2 × 0.885 = 73.6 もう一息です。


う~ん、こんな結果でした。

いま現状のセッティングは、これじゃ【高すぎ】っていうのが計算から出た結果でした。

今回の結果から少なくともこの係数を使うときはシューズを履いた股下のほうがいいと思います。



ではもう一つの角度】から見てみます。
image4257-3

どうでしょう?
とんでもない数値が出ているようには見えません。

簡易的な角度を入れてみました。
image4257
注)ソフトの都合上大まかな数値しか出ません。

赤と緑は四角形から推定するアバウトではありますが、角度です。

緑角は基本と言われる30°ですが、30°以上の角度がついています。
おそらく35~40°ぐらいでしょう。

この角度からするとちょっとサドル高は低いぐらいです。


プロの選手でも下死点での膝の角度は結構まちまちです。
image4178

しかしこれだけはいえます。

【下死点で伸びきることはありません】
 

乗った感じとしては最近はもう数mm上げてもいいかなぁと感じています。


このサドル高が出たのも何かって言うと某ショップのバイオレーサー(?)的なもの
で出してもらった高さから、どうにも高すぎて気持ち悪かったためサドルを上げ下げを
繰り返して
ようやっと74.5という数値に落ち着いたものです。

たしか当初は76以上はあったはずです。タカスギデス、、、


これ以上サドルを下げてしまうと、下死点でサドルが低すぎてしまいます。
膝の角度(緑)も30°以上は確実に開いていますし、
赤の角度も開く過ぎというよりかはむしろちょっと浅いぐらいです。


下死点である程度の【タメ】がしっかりと作れる高さ、ということでしょう。


ということでまとめですが、
例えば
【股下を測るときに靴を履いたほうがいいのか?】とか
【サドルまでの距離はどこを見ればいいのか?】 とか細かい疑問はいっぱいありますが、
答えは一つです。
【指標はあくまでも目安】
ってことです。

前半では正確な数値を出すお話を書きましたが、
ワタクシにとってあのサドル高は合いません。

もちろん前半の計算でバッチリの方もいると思います。

実は測定方法によって出される結果には結構差が出てきます。

「サドルの前後どの辺に座るか、」また「シューズの大きさ、」「クリートの位置」も変われば当然差が出てきます。


ソレと個々に体の作りが全く違うからです。

大体の指標として最初の数値を叩き出すのに使う。
あとはくまでも実際に乗ってペダリングしてみて、
下死点でどの程度のタメが作れるか、
またフィーリングはどう感じるか、
そういったところを重視して調整することが大切だと思います。
(いくら気持よくてもとんでもないのはNGですよ。) 
 
その中で上げたり下げたりして、「綺麗に回したい、」「しっかり踏みたい」そんな自分に合った適切な高さを色々と試しながら、探していくのが楽しいと思います。

快適で効率のよいポジションは本当に乗り方に
よって全然変わってきます。


尚、高さを変えるときはこんなにかわいいマスキングテープがあると便利です。
P2084029
最後の方の調整は本当にmm単位の調整が続きますのでしっかりと基準をマーキングにして
調整すると基準を見失わずにやりやすいと思います。


ということで今回は不思議がいっぱい【ロードバイクのサドルの高さの調整】というお話でした。


今回の記事にでてきたサドルはこちら

やはり圧倒的にプロ製を押してしまいます。個人的に最高のサドルです。


いやはや、、、しかしミリ単位で計測してくれるフィッティングマシンとかもあるようですが、正確なサドル高ってどうするんでしょう。。。サドルは形状も色々とありますし、座るポイントも人それぞれ、、、座るポイントずれたら10mmとか平気でずれそうだなぁと、、、先端からの距離にしたってサドル形状でポイントはズレるでしょ??
う~ん、、、、今度ぜひ聞いてみましょう。。。







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