ロードバイクのペダリング(ハムストリングを呼び覚ませ!)


裏側の筋肉を呼び覚ませ!ハムストリングスってお話です。

※本記事は過去の記事を再編集させていただいております。
最近とても多い質問です。
「大腿四頭筋(太もも前部)しか使えません。裏側の筋肉(大殿筋+ハムストリングス)を使うためにはどうすればいいですか?」
こんな質問を多くいただきますので、再度パワーアップ(?)させて記事を編集してみようと思います。

そもそもペダリングの入りはママチャリです。。
ママチャリよりもロードバイクの方が歴が長いなんて方はあまりいないと思います。
ママチャリを漕いでいる時の様な直立したペダリングこれはモロに大腿四頭筋主体の運動になります
長年のママチャリのペダリングで染み込んだペダリング、大腿四頭筋主体の働きから側の筋肉を使うように変えていく、これが少々難しいということであると考えております。
しかし侮るなかれです!裏側の筋肉をロードで使えるようになるとママチャリでもしっかりと裏側主体で踏めるようになりますヨ!

※今回はメインはハムストリングスですが、ハムストリングスをメインで使うように意識していると大殿筋主体への以降がし易いかと思います。



▶図解で見るペダリングと筋肉

こんなペダルの回転に合わせた筋肉の図をよく見ると思います。
の筋肉を
 ※引用URL(http://www.leelikesbikes.com/darn-those-weak-hip-flexors.html
 
う~ん、ハムストリングが。。。!

これって実際に被験者となる人によってだいぶ差が出てきそうです。

※一昔前はハムストリング、現在は大臀筋主体が多くなってきております。
ロードバイク教本などで書いてあるのは【大殿筋】と【ハムストリングス】を使うです。
でもこれを見る限り使ってるのは膝よりも上では【大殿筋】と【大腿四頭筋】です。

ワタクシが現在考えるに主動筋肉として明確に区別するよりも
ハムストリング+大殿筋+大腿四頭筋これらの筋肉をバランスよく使えるようになることが大切なことだということです。

そこで実際に【どうすりゃいいんだよ!?】ってことです。



▶裏側の筋肉を使うメリットとは?

ハムストリングスや大殿筋の活用をおすすめしている理由としては、【大腿四頭筋は主に瞬発力の筋肉】【ハムストリングス+大殿筋は持久力よりの筋肉】まさに100km以上走る持久力ロードバイクではとても重要です。これは速筋・遅筋の割り合いから見ての結果だそうですが、上の表を見る限りではそんなハムストリングスなんて引き足でちょっとしか使っていないです。
大殿筋はしっかりと踏むところでも使っています。
おそらくこれが、最近流行りの「ケツで踏む」ということです。



▶ペダリングを分解してみる

ここでちょっとワタクシのペダリングイメージ図を、
rect405
※進行方向右の右側です。

オレンジ:骨盤の回転に付随して、「ぼちぼちやりまっか」ぐらいです。
     (実はここの通過がものすごく難しいです)
赤     :ピークのポイントです。ココで踏むっきゃねぇ!
黄色   :こんなところで踏んても進みません。地面に刺さるだけです。
緑     :何してんの?
     (もっさりとした立ち漕ぎではここまで踏んでいる場合が多いです。)
水色   :もうダメポ、反対側さん任せるっす。

どの図を見ても一番力が入るとことは2時~4時(4時も完全に終盤です。)ぐらいの部分です。
このポイントで大殿筋やハムストリングスを使えるようにしたい!ということですね。
どう考えても【もうダメポ、、、】ってところでフルに使ったってたかが知れています。
それならば反対側の踏み足をフルに使ったほうがいいと思ってしまいます。反対側の踏み足よりも引き足の力の方が強い訳ありません。足は引き上げる力より押し出す(踏み込む)力のほうが強いはずです。
ビンディングペダルを使えば2倍の力で~、なんて言いますが本当なのかと疑問が残ります。
【引き足50】【踏み足50】【合わせて100】、ワタクシは【引き足5】【踏み足95】【合わせて100】ぐらいのイメージです。

特に外を走れば初心者のうちはペダリング以外にももっともっと考えなければいけないことが山ほどあります。コンマ数秒のことを他のことを考えながらの片手間で簡単にできるようになるわけがありません。
意識するとしても踏み足のじゃまにならない程度です。1分間に90回、全域にわたって筋肉を動かしていたら体力の消費が激しそうです。温存できるとことでは無理に使うよりも、温存しておきたいものです。で例えばテールライトだって点滅(チカチカ)よりも点灯(常時照射)のほうが寿命が短いはずです。



▶ハムストリングスの働きと動作

★ハムストリング★

股関節の伸展と膝の屈曲(一般的に言われることです。)
複合してしまうとわかりづらいので理解を深めるために作用関節を極力減らした説明を致します。
rect5267


※赤は動作、緑は部位の固定です。

・股関節の伸展:広げる動作(上の図1番左側)
 →大腿部を下方に押し出す動作
↑↑これはわかる!まさにペダリングの動作!
・膝の屈曲:折り曲げる動作(上の図1番右側)

 →ふくらはぎを体の中心に向かって引き寄せる動作
↑↑↑(?)引き寄せるって引き足だけ?

しかしワタクシ自身の経験からして膝を伸ばす動作でもしっかりとハムストリングを使うことができます。どちらかと言うとハムストリングスと大殿筋の複合動作になるかもしれません。
ワタクシ自身【高負荷のペダリング】をしても【子供(15kgぐらい)をおんぶして長時間階段を登って】も大腿四頭筋が先に悲鳴を上げることはありません。
階段をのぼる動作なんてまさに大腿四頭筋主導の動作となるはずですが、なぜでしょうか。
ワタクシの場合はちょいと前傾を作るだけで負担のかかる筋肉を変えることができるようになっているということです。というか自然に高負荷の長時間に対する体の動きで勝手に切り替えています。
体は勝手に楽をしようと動くようにできています。

そこで膝の伸展(伸ばす動作)も絶対にハムストリングを使えるはずだ!ということです。(股関節の動きだけで階段を登れることはありませんから。)

そこでこちらの記事を発見いたしました。
CKCトリビア(ハムストリングは膝伸筋)


従来短距離選手が速く走るのにハムストリングはすばやく膝を屈曲して腿をかき上げるのに重要などと言うことが言われていたが、私はそうではなくて下肢全体で地面を蹴ったとき、ハムストリングが発達していればいるほど後方へ蹴るのに有利なのだと思う。
後方へ蹴る力が強ければそれだけ前方への推進力が生じるので早く走れるのである。

Blaimontらは、膝屈曲60度までの範囲ではハムストリングのレバーアームは股関節が膝関節より大きいため、ハムストリングの収縮時によって膝関節屈曲よりも股関節伸展の方が勝り、結果として膝伸展が起こる、(この辺よくわかんねっす、、、)すなわちCKCではハムストリングは膝伸展筋として作用すると推論した。

引用URL(http://blog.goo.ne.jp/kawamura_md/e/ef19a71f8e23931e5f519cb4bb86869d)

※CKC(クローズド・キネティック・チェーン)とは
閉鎖運動連鎖といわれ、末端が固定されてうごくスクワットなどの荷重位での多関節運動をいいます。
参考URL(http://soulpower315.blog49.fc2.com/blog-entry-80.html)
(まだどの運動がCKC/OKCとは明確にな定義付けが確率されていないということです。)
重要なところはOKCとCKCの違いではなく、単関節の動作か多関節の動作かということです。
詳しく知りたい方はググってみてください。



▶ハムストリングスの使い方

話はソレましたが、上記のことはワタクシの実際の体験からくる考え【股関節・膝関節を両方共伸展する動きでもハムストリング主体で動かすことができる。】と(ほぼ)一緒だと考えられます。

膝関節と股関節の複合動作の代表例のようなものです。
rect5401
スクワットの動作です。
ここで重要になるのは骨盤の黄色丸のポイントです。
ここを持ち上げるとします。

イメージしやすいように複数の方法のご紹介です。

①ケツを持ち上げるように膝を伸ばすイメージ
重心を後ろよりにすると大腿四頭筋主体の運動となり、逆に重心を前よりにして【膝関節を後方に引くように】持ち上げるとハムストリング主体の運動となります。イメージとしてお尻を突き上げるスキージャンプのようなイメージです。※上半身の角度を固定していても(股関節の伸展の防止)膝関節の伸展でハムストリングを使うことでができます。

②膝を後方に移動するように後方へ引くイメージ
膝を下方向に伸ばして伸展させるのではなく、膝を後方へ移動するように動かす結果として膝が伸びてくる、こんなイメージです。
これでも裏側の筋肉を使いやすいかと思います。

③踵を意識
踵で踏み込む、また踵を意識して膝の伸展をすることで裏側を使いやすくなる場合もあるようです。
ワタクシの場合は超前乗り時、踵を意識してゴリゴリ踏んでいます。

どんな意識でも構いませんが、まずは自転車に跨がらないでどうすれば裏側の筋肉に効いてくるか、大腿四頭筋意外の筋肉に効いてくるのか、こんな事を実際にやってみるということは大切なことだと思います。

それからやっとロードバイクの登場です。これがロードバイクだと上半身を持ち上げる動作は加わりません。そして黄色丸の骨盤のポイントが動くわけでもないです。イメージだとペダルの回転に合わせて地面に片足ずつめり込ませる感じです。

この動きをロードバイクに取り入れれば【瞬発的で疲れやすい】と言われている大腿四頭筋主体のペダリングから【瞬発力よりも持久力】のハムストリング主体の長時間に渡り疲れにくいペダリングができるようになるでしょう。
もちろん瞬発力に優れる大腿四頭筋も蔑ろにしては行けないと思います。極短距離レース時、また瞬発のスプリントやアタックに残しておくといいと思います。


▶ハムストリングスの使い方②前傾を深くする

これをどう理解していくかというと、ワタクシのおすすめ方法は【前傾を深くする】ということです。あくまでも理解をするための1つの方法のご提案です。
距離は1kmもあれば十分だと思います。
目一杯の深い前傾で1kmシッティング全開で踏んでみます。
これで大腿四頭筋が主体で疲労が溜まってしまう場合は【サドルが低い】【ハンドルが高すぎる】可能性があります。もしくは【後ろに荷重が寄りすぎている(骨盤が立ちすぎている)】。当然後ろ荷重が大きければ大きいほど大腿四頭筋に負担がかかってしまいます。前傾を深くするのは前よりに荷重をかけるためです。最近の流行りとしてロードバイクでも前乗りが多いです。
ちょっと乱暴な例えですが、たとえハンドルの荷重が増えたとしてもペダルに荷重を乗せればハンドルの荷重を抜くことができます。
これで何処かの筋肉がパンパンになるぐらいの出力で踏めば【ハム使う、ハム使う、】と意識をしなくてもおそらく大殿筋からハムストリングまでがきつくなってくるはずです。※個人差は必ずあります。



▶ハムストリングスの使い方③階段で特訓!?


また【それでもよく全くわからん!】という方へ、もっと安全なやり方では階
段を使って見ると理解がし易いかもしれません。階段をものすごくゆっくり登ります(1段5秒ぐらいかけてです)前傾を取るときは危ないので必ず足の1~2段上に手をついて下さい。

重要なのは”骨盤の角度”です。
どういった角度だと大腿四頭筋に負荷がかかって、
どんな動きをするとハムストリングに負荷がかかるか自分なりに見つけてみてください。人によってどの角度が一番効くとか効かないかは差が出てくるはずです。個人的にはいいと思うハムストリングを意識する登り方は【1,2段上に手をついてお尻を突き上げるよう(膝を後ろに押し方向に伸ばしながら)に上る】ということです。スキージャンプのようにお尻を持ち上げるイメージです。
踵に意識をもってきたり、膝を引いたり、これも色々と試してみることで意識することで使いやすい方法を自分なりに探ることが大切です。

逆に普通に何も意識しないで直立状態で階段をのぼる動作の時は【ハムストリングにくるぅ~~!】なんてことはないと思います。ほぼ大腿四頭筋ですね。ロードバイクに例えると、骨盤を立てて後ろ荷重の状態です。この乗り方ではどうかというと【大腿四頭筋主体!】とワタクシは思っているわけです。これで【ハムストリングを意識して、】なんて言われたって少なくともワタクシはうまいことご提案ができそうにありません。

ハムストリング大殿筋(主に後ろ側の筋肉)を使うことを体に覚えさせてしまえば、体の体位を多少変えてもロードバイクではなくママチャリに乗っても、日常生活で重いものをかついでも【ハムストリングを使う】と頭で考えなくても自然に裏側の筋肉(ハムストリング)主体で動かせるようになります。それが【神経を鍛える】ということと【体の使い方を体で覚える】ということだとです。



▶筋肉の複合動作で爆発的なパワーを生み出す

下記の動画は体の関節をフル稼働で使うことによってとんでもないパワー・スピードを生み出している代表的な動作です。

ボールを投げるという動作ですが、使っているのは腕だけではありません。体を連動させることで足の先から波のようにパワーを指先まで伝え、強靭なパワーと驚異的なスピードを生み出しています。
この時にイチロー選手は体の使い方を頭で考えながら投げているかというと、一概にそうではないと思います。おそらく頭で考えているのは【速く遠くへ投げる】ということだけだと思います。体が自然にこれまでの【経験】、【訓練】から覚えている動きを【頭で考えだした希望】を【忠実に再現】出来ている結果だと思います。

頭で考えたことを体で再現する、これはものすごく難しい場合があります。
特に複合した動作や力を強く発揮する動作は難しいです。
そうです、難しいから繰り返し行うことで神経系を発達させたり、体に覚えさせてあげるということです。

ということで今回はまとめはです。
【体で覚える】と【体を自由に動かせるようにする】ということでハムストリングをしっかり使うことを体に刺激を与えて上げるということです。
それによって、頭のなかでの希望を体で忠実に再現できるようにする。それには【しっかりと筋肉の使い方を鍛えるための神経を育てる】ということが大切です。



▶まとめ

裏側の筋肉を主体といってはおりますが、ペダリング時のいわる多関節動作の中で大腿四頭筋を全く使わないことはできませんし、やはりバランスよく使うということが大切だと思います。その癒着を完全に取ることは非常に難しいです。というかワタクシにはできません。
あくまでも【主体】で動かすということです。しかし最上部の2個の画像ではほとんど踏み足時に使われていないハムストリングの筋肉を使えるようになったり、普段あんまり使われることのない大殿筋をしっかりと叩き起こしてあげることで、スプリント・アタック時のために大腿四頭筋を保存することができます。この主体の筋肉をバランスよく使い分ける事ができれば常に大腿四頭筋を使っている場合より、【ここぞ!」という時に力を爆発させることができるはずです。

ともあれ初心者の方で結構多いことなんですが、”実際に色々と試してみる”ということが不足している場合が多いです。
・サドルの着座位置はココ!
・ブラケットの時のポジションはこう!
・下ハンの時のポジションはこう!
こういった感じで決めつけることなく、ケツを前後に動かしてみたり、骨盤の傾きを変えてみたり、場合によっては車体側のポジションをいじってみたり、色々と自分で試してみることはとても大切なことです。
色々と試してみて結果、自分にあったものを伸ばしていく、これが上達への近道であると思います。
色々と試すってことは体を器用に使う必要があります。
体を器用に使えるようになっているといい事ずくめですヨ(・∀・)b!!


ワタクシの個人的な主観といたしましては大腿四頭筋しか使えていない場合と裏側の筋肉をしっかりと使えるようになった場合、どのくらいの差があるかというと、より粘り強く、より疲れにくく、さらに速くなれるようになる場合が多いです。

ということでハムストリングに呼び覚ませというお話でした。





追記:競輪とロードバイクのペダリングの違い(触りだけ)
競輪の固定ギアで短時間高負荷の乗り方と、ロードバイクの変速ギアで長時間の中程度の負荷の乗り方では使う筋肉負荷に対するパワーの出力方法に違いが出てきそうです。(要は乗り方です。)ワタクシは個人的見解として競輪とロードレースはペダリングの効率(体から出たパワーを推進力に変える方法)こそ類似点は多くあるとは思いますが、体の作り方も、筋肉の付け方・付き方も違いが出るはずだと考えています。当然競輪選手のほうが筋肉は丸太のように太く、ロードバイクのレースの選手は比較的細身の選手も速い速い、ってわけです。
ネコ科動物(瞬発力)とイヌ科動物(持久力)では体つきも当然変わってきますし、走り方、パワーの出し方も違うからです。
ひょっとしたらペダリングも全く違う!なんてお話も何年後かに出てくるかもしれないですね。違う競技ですから。まだまだペダリングは深海のように謎が多いです。たのすぅ~~~~ぃ!

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