ロードバイクのチェーン落ちの原因、落とさない方法、直し方等のまとめ

チェーン落ちは防げないのものなのか?
ということですが、少なくともワタクシの場合はチェーンをココ何年も落としておりません。
ケーブル式でもDi2でも同様に落ちません。
・・・と言いたいところですが、実は、、、ダイレクトドライブ方式のローラー台で落としたことがあります。
状況はと言うと、ローラー台の調子がおかしくて、急激に負荷が重たくなったり軽くなったり、負荷が重いまま無理やりリアにあげようとして、バチンと失敗です。
が原因は明確で操作ミス、そのぐらいで実走では記憶の中で例のFDを新型に交換してすぐ(原因は調整不足)、そのぐらいのものです。(原因がわかっているものに対しては対処ができます。)
普通に乗っている時は基本的には起こり得ないものです。
ということで今回はできれば避けて通りたい、ロードバイクのチェーン落ちの原因、落とさない方法、直し方等のまとめ、そんなお話です。
▶チェーンが落ちる3つの原因と対処方法
チェーンが落ちる原因、もとを正せば3つしかありません。
まずはその3つについての解説です。
①ディレイラーの調整不備
新型のトグル機構のフロントディレイラーと旧型のフロントディレイラーでは調整方法等かなりの違いがあります。
旧型のフロントディレイラーのチェーン落ちの原因はというと、
・内側に落ちる場合:ロー側調整ボルトの調整不良
・外側に落ちる場合:トップ側調整ボルトの調整不良+張力
(ともちろんこれだけでは有りませんが)、主だった原因はこちらです。
これが新型の場合は更に複雑で、旧型よりも新型のほうがケーブルの張り具合による影響がより大きく出るようになりました。
またフレームの設計の旧型の許容範囲ではOKだったものが、新型になるとうまいこと行かない場合もあります。
新型と旧型ではチェーンが調整方法だけではなく、実際にチェーンが落ちる原因も違ってきますので、要注意です。
ともあれディレイラーの取付不備、調整不足、各種ボルトの設定だけではなく、知らず知らずのうちに起こる初期伸びや、アウターケーブルやスモールパーツの劣化等も原因になり得ます。
チェーンを落とさないための第1段階としては各種メンテナンス、調整をしっかりと行っておくことが非常に重要です。
特に昨今の流行りのチェーンステーの短いフレーム、これらは調整がかなりシビアになる場合もありますので要注意です。
あとは整備的な面での不具合の例ですが、
・(明らかに歯飛びをこすぐらいの)摩耗があるギアやチェーンを使用している場合、
・チェーンの長さが明らかにたるむほど長い場合
・フロントディレイラーの取り付けが悪い
・ハンガーが曲がっている場合
(・台座のフレーム剛性が弱い場合)
等々これだけではありませんが、チェーン落ちのリスクが上がる一例です。
②コントロールレバーの操作ミス
どんなに調整をきっちりしても乗り手側の操作でもチェーンが落ちる場合もあります。
逆に言えばチェーンを落とすことができる場合もあります。
ではどんな操作がチェーン落ちのリスクをあげてしまうのか、ということですが、
代表的なのは、いわゆるきついたすき掛け状態からのフロント変速、
これは基本的にはNGと言われております。
※絶対に落ちるわけではありません。リスクを少しでも下げるために、ということです。
具体的な状況です。
インナートップの状態、、、あまり多い状況ではないと思います。そしてそこから一気にフロントをアウターに上げてアウタートップ、、、更にあまりない状況ですのでこちらは除外します。
では逆です。
例えばです、上りに入ります。
フロント変速が苦手であったり、いけると思ってしまった。
リアを1枚ずつ軽い方に落としていきます。
あるときにリアが一番ロー側に、、、もう限界です。
その状態、いわゆるアウターロー状態からフロントをインナーにバチコン!落とします。
これはかなりハイリスクで基本的にNGな変速操作と言われております。

※日頃からたすき掛けを癖にしないということもリスク軽減には良いかと思います。
何がハイリスクかと言うと2つ、
・上りで変速時に力を抜きづらい(高負荷をかけたままの変速)
強いトルクをかけたままの変速は良いことでは有りません。
・チェーンは内側に行きたがっている
たすき掛けの状態は、リアを通ったチェーンはよじれ、アウターにかかっている状態ですが、その状態から一気にインナーに落とすとチェーンはインナーを飛び越えて内側に落ちてしまうことがあります。
たすき掛けの状態というのは、チェーンがものすごく内側に行きたがっている状態です。
その状態で内側にフロントディレイラーで更に押し込むというのはよく有りません。
もしもそういった状況下でフロントを変速をしたい場合は、必ずリアを操作して2~3枚は外側に変速してからのフロント変速をすることでリスクを減らす事ができます。癖のように身に着けてしまうほうが良い技術です。
またもう一つあります。
それはレバーの中途半端な変速操作です。
インナーに落とす際は中途半端な操作にはなりづらいです。
しかし逆にアウターに上げる際、中途半端な操作をすることで、ガシャガシャっとアウターに上がりきらなかったチェーンがインナー側に戻る際に一気にインナー側へ落ち込んでしまうことがあります。
特に路面が荒れているところ、疲れてきた場合に意図せず中途半端な操作になりがちです。
確実な操作はチェーン落ちのリスクを減らすことに繋がります。
Di2の場合は、足を回さずに変速ボタンを押してからしばらくしてから足を回し始めて変速させる、これが基本的に絶対にNGです。
※変速は足を止めずに必ず足を回しながら、かつトルクを抜いた状態で行うというのは基本ですが、とても大切なことです。
Di2の場合はアウターへ変速する際はオーバーシフトして戻るギア位置があります。
オーバーシフトから戻ってしまってからの変速、これは上がりきらない場合がありますので、いくらDi2とはいえ確実な変速操作はチェーンを落とさないためには必要ということです。
③悪路走行・衝撃
これはある意味防ぎようがない場合もありますが、チェーンが激しく暴れる場合、正常にギア歯に噛み合わないことでもチェーンが落ちる場合もあります。
それでもロードバイクの場合はそこまで激しい悪路は走らないと思いますが、頭に入れておいて損ではないと思います。
また衝撃というは、落車をした際などに勢い余ってチェーンが落ちる場合もあります。
落車後や、落車まで行かずともなにかがあった際には落ち着いて、確認することは必要です。
▶チェーンの異変を感じたら
チェーンはいきなり落ちることもありますし、なにか変だと、予兆を示した後落ちる場合もあります。
チェーンがフロント部で外側に落ちる分にはそこまでひどいキズが付くことは多くはありませんが、逆に内側に落ちる場合、フレームに傷がついてしまう場合があります。
なぜかというとチェーンは常にテンションが掛かっているからです。
ですので、チェーンが落ちた後、無理に踏み込んだり、回してしまうと余計傷がひどくなることが多いです。

※実際にチェーンが内側に落ちたところです。
このようにチェーンが落ちるともれなくチェーンテンションを保とうとするリアディレイラーの動きで(フレーム構造にもよりますが、)チェーンが挟まります。
この状態で更にクランクを回したとなると、、、傷が付きます。
更にひどい場合は、傷が付きフレームに食い込んでしまった場合はクランクを外しさないとだめな場合もあります。
ですのでなにか変だ、また チェーンが落ちた!と感じた際には一刻も早く、足を止め安全なところに停車する、ということをしっかりと覚えておくのが良いです。
▶チェーンが落ちてしまったら
どれだけ注意をしていて、操作にミスはなくとも、偶然が重なることでもチェーンが落ちてしまうことがあります。
その際は前述のように安全なところに止まり、チェーンをもとに戻してあげます。
レースで1秒でも惜しい、そんな場合でなければ基本的には止まって降りて、確実に直して上げるのが良いです。またロードバイクのように外側変速機がむき出しの場合は、たとえチェーンが落ちたとしても簡単に治すことができます。(挟まっていなければ、)

※フロントがアウターに落ちてしまった例

※フロントがインナーに落ちた場合
この状態で踏み込むことでチェーンがフレームに食い込んで傷を付けてしまうことがありますので、要注意です。一刻も早く足を止めることが必要です。
復旧の方法ですが、外側に落ちた場合です。

正しくギアにチェーンを掛けてあげて、

※優しく回します。
場合によってはアウターのギア歯とフロントディレイラーにチェーンが挟まってしまう場合もあると思いますが、その際も優しく押し込んで上げればほとんどの場合は入ると思います。

1個までもアウターのギアはにかかればそのまま回して上げれば、ぷるっと戻ります。
基本的に挟まり等がなければリアでもフロントでも正しいギアにかけてあげて【正転】で戻すことができます。
もちろんギアにチェーンを逆にかけて逆転でも直せますが、故障・その他の不具合がないかを乗る前に判断するという意味ではクランク逆転で直したとしても、最終的には正転で不具合がないかを確認してから走りだしたほうがいいです。
潜在的なトラブルの有無はを確認できると言う意味もありますので、とても大切なことです。
またリアディレイラーのテンションが掛かって直しにくい場合があります。
そんな時は

まさに【テンションプーリー】です。
この構造がないと小ギアにしたらチェーンはダルダルになりますし、大ギアはパンパンになります。
まさにチェーンにテンションをかけるためのプーリーです。
バネで戻ろうとする力が働くので指でかる~く押してあげればチェーンのテンションを下げることができます。
※この動きはチェーンテンションを適切に保つためのリアディレイラーの動きです。
チェーンが外れていないなくても動かせるので試しにやってみておくといいと思います。
チェーンを緩めれればあとは正しいギアに噛みあわせて【正転】でカチャンといきます。
もしもチェーンが内側に落ちて、フレームにチェーンが干渉したりした状態で激しく回したりしてしまうと勢いでフレームに傷が入ってしまいます。また何らかの機材の不具合でチェーンが正常にかからない状態で勢い良くクランクを回したもんならフレームがダメになってしまう可能性も出てきます。
少しぐらい手が汚れたとしても優しくチェーンをかけてそっとクランクを回して戻してあげることをおすすめ致します。
初心者の方は特に出先なんかで外れてしまったときのために、ニトリル手袋をサドルバッグに入れておくと何かと役に立ちます。また出先での復旧作業、焦ってしまうこともあるかと思いますが、やはり優しく優しくと覚えていると例えば修理中、手を挟んでしまった時なんかも軽症ですみます。ギアに挟んでしまう怪我は勢いが付いているととんでもない怪我をしてしまいますので要注意です。
ただしチェーン落ちの原因が機材の面にある場合だと、戻しても戻してもチェーン落ちを繰り返してしまうことになります。定期的なメンテナンスはシマノも推奨をしています。
定期的にお店に持って行きバッチリ整備をすることをおすすめ致します。
予備的にフロントで内側に落ちるとフレームの破損につながるので内側にチェーン脱落防止のこんなものがある場合もあります。


※どちらも形状は違えどもチェーンキャッチャーというものです。
R3もセンプレも純正装備です。
しかし逆にこれがあるからチェーンキャッチャーとフレームの間に挟まってしまう場合もあります。
無いよりもあったほうが良い場合が多いですが、逆にデメリットも有るということです。
ちなみに余談ですが、これだけ有名なチェーンキャッチャーですので純正品では出さないのかと、シマノに聞いたことがありますが、答えは明確でした。
”純正品で出したら、チェーンが落ちます、と言っているようなものなので、、、”
ということで、、、たしかに。でした。
▶まとめ
とチェーン落ちについてのお話をまとめてみましたが、もちろんこれだけではない場合もあります。
そして原因は1つでないこともあります。複合的な要因で起こることも多々あります。
印象としてやはり多いのはもちろん【ディレイラーの整備不良】【レバーの操作ミス】この2つです。
ご自身では綺麗にメンテナンスをしているつもりでも、例えば駐輪中にぶつけられてしまった&倒されてしまった、初期のび調整不足、等々起こりえないことではないと思います。
またチェーンの不良系はメンテナンスをさぼり気味の場合多いです。
また操作ですが、知らず知らずのうちにチェーンを落としやすい操作が癖になってしまっている場合もありますのので、ご注意ください。
最初にも書きましたが現行品のディレイラーは本当によく出来ています。
通常メンテナンスがしっかりできていればもちろん全くではありませんが、ほとんどチェーンが落ちることはありません。それでもチェーン落ちを100%絶対に防ぐことは難しく、複合的な要因で落ちてしまうこともあると思います。
その際は慌てず、踏み込まず安全な場所に停車し復旧させることが大切です。
そして何よりも日常的なメンテナンスをしっかりとすることでリスクを少しでも減らして走ることができる。これに付きます。
ということで今回は、ロードバイクのチェーン落ちの原因から落とさない方法を探る、そんなお話でした。
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〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
・駐車場の要否
こちらをお申し付け下さい。
当店の特徴・詳細ははこちらから

チェーン落ちは防げないのものなのか?
ということですが、少なくともワタクシの場合はチェーンをココ何年も落としておりません。
ケーブル式でもDi2でも同様に落ちません。
・・・と言いたいところですが、実は、、、ダイレクトドライブ方式のローラー台で落としたことがあります。
状況はと言うと、ローラー台の調子がおかしくて、急激に負荷が重たくなったり軽くなったり、負荷が重いまま無理やりリアにあげようとして、バチンと失敗です。
が原因は明確で操作ミス、そのぐらいで実走では記憶の中で例のFDを新型に交換してすぐ(原因は調整不足)、そのぐらいのものです。(原因がわかっているものに対しては対処ができます。)
普通に乗っている時は基本的には起こり得ないものです。
ということで今回はできれば避けて通りたい、ロードバイクのチェーン落ちの原因、落とさない方法、直し方等のまとめ、そんなお話です。
▶チェーンが落ちる3つの原因と対処方法
チェーンが落ちる原因、もとを正せば3つしかありません。
まずはその3つについての解説です。
①ディレイラーの調整不備
新型のトグル機構のフロントディレイラーと旧型のフロントディレイラーでは調整方法等かなりの違いがあります。
旧型のフロントディレイラーのチェーン落ちの原因はというと、
・内側に落ちる場合:ロー側調整ボルトの調整不良
・外側に落ちる場合:トップ側調整ボルトの調整不良+張力
(ともちろんこれだけでは有りませんが)、主だった原因はこちらです。
これが新型の場合は更に複雑で、旧型よりも新型のほうがケーブルの張り具合による影響がより大きく出るようになりました。
またフレームの設計の旧型の許容範囲ではOKだったものが、新型になるとうまいこと行かない場合もあります。
新型と旧型ではチェーンが調整方法だけではなく、実際にチェーンが落ちる原因も違ってきますので、要注意です。
ともあれディレイラーの取付不備、調整不足、各種ボルトの設定だけではなく、知らず知らずのうちに起こる初期伸びや、アウターケーブルやスモールパーツの劣化等も原因になり得ます。
チェーンを落とさないための第1段階としては各種メンテナンス、調整をしっかりと行っておくことが非常に重要です。
特に昨今の流行りのチェーンステーの短いフレーム、これらは調整がかなりシビアになる場合もありますので要注意です。
あとは整備的な面での不具合の例ですが、
・(明らかに歯飛びをこすぐらいの)摩耗があるギアやチェーンを使用している場合、
・チェーンの長さが明らかにたるむほど長い場合
・フロントディレイラーの取り付けが悪い
・ハンガーが曲がっている場合
(・台座のフレーム剛性が弱い場合)
等々これだけではありませんが、チェーン落ちのリスクが上がる一例です。
②コントロールレバーの操作ミス
どんなに調整をきっちりしても乗り手側の操作でもチェーンが落ちる場合もあります。
逆に言えばチェーンを落とすことができる場合もあります。
ではどんな操作がチェーン落ちのリスクをあげてしまうのか、ということですが、
代表的なのは、いわゆるきついたすき掛け状態からのフロント変速、
これは基本的にはNGと言われております。
※絶対に落ちるわけではありません。リスクを少しでも下げるために、ということです。
具体的な状況です。
インナートップの状態、、、あまり多い状況ではないと思います。そしてそこから一気にフロントをアウターに上げてアウタートップ、、、更にあまりない状況ですのでこちらは除外します。
では逆です。
例えばです、上りに入ります。
フロント変速が苦手であったり、いけると思ってしまった。
リアを1枚ずつ軽い方に落としていきます。
あるときにリアが一番ロー側に、、、もう限界です。
その状態、いわゆるアウターロー状態からフロントをインナーにバチコン!落とします。
これはかなりハイリスクで基本的にNGな変速操作と言われております。

※日頃からたすき掛けを癖にしないということもリスク軽減には良いかと思います。
何がハイリスクかと言うと2つ、
・上りで変速時に力を抜きづらい(高負荷をかけたままの変速)
強いトルクをかけたままの変速は良いことでは有りません。
・チェーンは内側に行きたがっている
たすき掛けの状態は、リアを通ったチェーンはよじれ、アウターにかかっている状態ですが、その状態から一気にインナーに落とすとチェーンはインナーを飛び越えて内側に落ちてしまうことがあります。
たすき掛けの状態というのは、チェーンがものすごく内側に行きたがっている状態です。
その状態で内側にフロントディレイラーで更に押し込むというのはよく有りません。
もしもそういった状況下でフロントを変速をしたい場合は、必ずリアを操作して2~3枚は外側に変速してからのフロント変速をすることでリスクを減らす事ができます。癖のように身に着けてしまうほうが良い技術です。
またもう一つあります。
それはレバーの中途半端な変速操作です。
インナーに落とす際は中途半端な操作にはなりづらいです。
しかし逆にアウターに上げる際、中途半端な操作をすることで、ガシャガシャっとアウターに上がりきらなかったチェーンがインナー側に戻る際に一気にインナー側へ落ち込んでしまうことがあります。
特に路面が荒れているところ、疲れてきた場合に意図せず中途半端な操作になりがちです。
確実な操作はチェーン落ちのリスクを減らすことに繋がります。
Di2の場合は、足を回さずに変速ボタンを押してからしばらくしてから足を回し始めて変速させる、これが基本的に絶対にNGです。
※変速は足を止めずに必ず足を回しながら、かつトルクを抜いた状態で行うというのは基本ですが、とても大切なことです。
Di2の場合はアウターへ変速する際はオーバーシフトして戻るギア位置があります。
オーバーシフトから戻ってしまってからの変速、これは上がりきらない場合がありますので、いくらDi2とはいえ確実な変速操作はチェーンを落とさないためには必要ということです。
③悪路走行・衝撃
これはある意味防ぎようがない場合もありますが、チェーンが激しく暴れる場合、正常にギア歯に噛み合わないことでもチェーンが落ちる場合もあります。
それでもロードバイクの場合はそこまで激しい悪路は走らないと思いますが、頭に入れておいて損ではないと思います。
また衝撃というは、落車をした際などに勢い余ってチェーンが落ちる場合もあります。
落車後や、落車まで行かずともなにかがあった際には落ち着いて、確認することは必要です。
▶チェーンの異変を感じたら
チェーンはいきなり落ちることもありますし、なにか変だと、予兆を示した後落ちる場合もあります。
チェーンがフロント部で外側に落ちる分にはそこまでひどいキズが付くことは多くはありませんが、逆に内側に落ちる場合、フレームに傷がついてしまう場合があります。
なぜかというとチェーンは常にテンションが掛かっているからです。
ですので、チェーンが落ちた後、無理に踏み込んだり、回してしまうと余計傷がひどくなることが多いです。

※実際にチェーンが内側に落ちたところです。
このようにチェーンが落ちるともれなくチェーンテンションを保とうとするリアディレイラーの動きで(フレーム構造にもよりますが、)チェーンが挟まります。
この状態で更にクランクを回したとなると、、、傷が付きます。
更にひどい場合は、傷が付きフレームに食い込んでしまった場合はクランクを外しさないとだめな場合もあります。
ですのでなにか変だ、また チェーンが落ちた!と感じた際には一刻も早く、足を止め安全なところに停車する、ということをしっかりと覚えておくのが良いです。
▶チェーンが落ちてしまったら
どれだけ注意をしていて、操作にミスはなくとも、偶然が重なることでもチェーンが落ちてしまうことがあります。
その際は前述のように安全なところに止まり、チェーンをもとに戻してあげます。
レースで1秒でも惜しい、そんな場合でなければ基本的には止まって降りて、確実に直して上げるのが良いです。またロードバイクのように外側変速機がむき出しの場合は、たとえチェーンが落ちたとしても簡単に治すことができます。(挟まっていなければ、)

※フロントがアウターに落ちてしまった例

※フロントがインナーに落ちた場合
この状態で踏み込むことでチェーンがフレームに食い込んで傷を付けてしまうことがありますので、要注意です。一刻も早く足を止めることが必要です。
復旧の方法ですが、外側に落ちた場合です。

正しくギアにチェーンを掛けてあげて、

※優しく回します。
場合によってはアウターのギア歯とフロントディレイラーにチェーンが挟まってしまう場合もあると思いますが、その際も優しく押し込んで上げればほとんどの場合は入ると思います。

1個までもアウターのギアはにかかればそのまま回して上げれば、ぷるっと戻ります。
基本的に挟まり等がなければリアでもフロントでも正しいギアにかけてあげて【正転】で戻すことができます。
もちろんギアにチェーンを逆にかけて逆転でも直せますが、故障・その他の不具合がないかを乗る前に判断するという意味ではクランク逆転で直したとしても、最終的には正転で不具合がないかを確認してから走りだしたほうがいいです。
潜在的なトラブルの有無はを確認できると言う意味もありますので、とても大切なことです。
またリアディレイラーのテンションが掛かって直しにくい場合があります。
そんな時は

まさに【テンションプーリー】です。
この構造がないと小ギアにしたらチェーンはダルダルになりますし、大ギアはパンパンになります。
まさにチェーンにテンションをかけるためのプーリーです。
バネで戻ろうとする力が働くので指でかる~く押してあげればチェーンのテンションを下げることができます。
※この動きはチェーンテンションを適切に保つためのリアディレイラーの動きです。
チェーンが外れていないなくても動かせるので試しにやってみておくといいと思います。
チェーンを緩めれればあとは正しいギアに噛みあわせて【正転】でカチャンといきます。
もしもチェーンが内側に落ちて、フレームにチェーンが干渉したりした状態で激しく回したりしてしまうと勢いでフレームに傷が入ってしまいます。また何らかの機材の不具合でチェーンが正常にかからない状態で勢い良くクランクを回したもんならフレームがダメになってしまう可能性も出てきます。
少しぐらい手が汚れたとしても優しくチェーンをかけてそっとクランクを回して戻してあげることをおすすめ致します。
初心者の方は特に出先なんかで外れてしまったときのために、ニトリル手袋をサドルバッグに入れておくと何かと役に立ちます。また出先での復旧作業、焦ってしまうこともあるかと思いますが、やはり優しく優しくと覚えていると例えば修理中、手を挟んでしまった時なんかも軽症ですみます。ギアに挟んでしまう怪我は勢いが付いているととんでもない怪我をしてしまいますので要注意です。
ただしチェーン落ちの原因が機材の面にある場合だと、戻しても戻してもチェーン落ちを繰り返してしまうことになります。定期的なメンテナンスはシマノも推奨をしています。
定期的にお店に持って行きバッチリ整備をすることをおすすめ致します。
予備的にフロントで内側に落ちるとフレームの破損につながるので内側にチェーン脱落防止のこんなものがある場合もあります。


※どちらも形状は違えどもチェーンキャッチャーというものです。
R3もセンプレも純正装備です。
しかし逆にこれがあるからチェーンキャッチャーとフレームの間に挟まってしまう場合もあります。
無いよりもあったほうが良い場合が多いですが、逆にデメリットも有るということです。
ちなみに余談ですが、これだけ有名なチェーンキャッチャーですので純正品では出さないのかと、シマノに聞いたことがありますが、答えは明確でした。
”純正品で出したら、チェーンが落ちます、と言っているようなものなので、、、”
ということで、、、たしかに。でした。
▶まとめ
とチェーン落ちについてのお話をまとめてみましたが、もちろんこれだけではない場合もあります。
そして原因は1つでないこともあります。複合的な要因で起こることも多々あります。
印象としてやはり多いのはもちろん【ディレイラーの整備不良】【レバーの操作ミス】この2つです。
ご自身では綺麗にメンテナンスをしているつもりでも、例えば駐輪中にぶつけられてしまった&倒されてしまった、初期のび調整不足、等々起こりえないことではないと思います。
またチェーンの不良系はメンテナンスをさぼり気味の場合多いです。
また操作ですが、知らず知らずのうちにチェーンを落としやすい操作が癖になってしまっている場合もありますのので、ご注意ください。
最初にも書きましたが現行品のディレイラーは本当によく出来ています。
通常メンテナンスがしっかりできていればもちろん全くではありませんが、ほとんどチェーンが落ちることはありません。それでもチェーン落ちを100%絶対に防ぐことは難しく、複合的な要因で落ちてしまうこともあると思います。
その際は慌てず、踏み込まず安全な場所に停車し復旧させることが大切です。
そして何よりも日常的なメンテナンスをしっかりとすることでリスクを少しでも減らして走ることができる。これに付きます。
ということで今回は、ロードバイクのチェーン落ちの原因から落とさない方法を探る、そんなお話でした。
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作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
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・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
・駐車場の要否
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また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
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コメント
コメント一覧 (11)
でも、それを知る前に我が家の自転車は全てフリントシングルになっていたとさ。ナローワイド、チェーン落ち知らずで快適。さらに普通の峠が和田峠クラスに変貌して楽しい。そして和田峠は風張林道クラスになる。でも昔のノーマルクランクの最小ギアってギア比1.5程度だったんですよね。コレで皆んな激坂を超を登っていた。
>リアをシフトアップしてからフロントを落とすって最近知りました。(誰も教えてくれなかった)
そう、これが業界の闇の一部だと感じております。
風張林道が楽しいのならばぜひともその仕様でつくばの十三塚チャレンジしてみてください。笑いが止まらなくなりますよ(笑)
筑波山はマッターリとヒルクライム した後に、ビンディングシューズで登山する山ですよね。以前、SPDシューズでは問題有りませんでした。奇岩が沢山あって楽しかったデス!!^_^
手がまっくろくろすけになったので、ディスポのグローブを常備しておきます!
明日はお願いしますm(__)m
いつもありがとうございます。m(_ _)m
ディスポのグローブは何かと役に立ちますのでおすすめです。
こちらこそ、明日よろしくお願い致しますm(_ _)m
よくぞお分かりで!ぜひぜひ!多分十三塚はこの辺では一番ひどい、ではなくて貴重な楽しい道です。(笑)
筑波山は不動峠を何度も上り、スカイラインで更に削られて、風返しの景色を堪能し、十三塚でヘロヘロになって、かりんとう饅頭をお土産に!鉄板コースです( ´∀`)bグッ!
一台しか所有していない為使うたびに載せているのですが、スプロケの歯数は影響しますか?
11-28のローラー 実走は11-30でRDは実走で調整しています。
ご教授お願いできますか?
よろしくお願いします
ロー側に落ちる場合、歯数による影響は基本的にはありません。
ロー側のアジャストボルト及び、ケーブルアジャストの調整が肝です。
ですが、実際にはスプロケの位置がホイールによっても微妙に差が出ることもあります。あくまでも推測でしかありませんが、調整その他諸々が完璧であればホイールのスプロケの位置とローラー台のスプロケの位置にズレが生じている可能性があります。
スプロケのガタとか基本的なところをまず確認してみます。
てんちょーさんが言われる
ホイールとローラーでズレがある場合はどうしようもないのでしょうか?
面倒ですがRDを常に調整するしかなさそうですね