ステム長とアングル(角度)の影響 ロードバイクポジション調整
※過去記事を更新させていていただきました。
ロードバイクに乗る時間が長くなったり気候が暖かくなってくると【手足が伸びる】と言われています。
とは言ってもこれは実際に手足が伸びるのではなくて、体幹が強くなってきたり、体の柔軟性が上がってくることでより深い前傾のフォームを取れるようになります。そのためハンドルは遠くしたくなったり、サドルは高くしたくなることでこのように言われています。
しかし重要なこととしてはサドルが高くても、ハンドルが低くてもそれは偉いことでありませんし、それだけでびっくりするぐらい速く走れるようになるものではありません。上げすぎ、低過ぎ等の不適正なポジションはかえって遅くなったり、調子が悪くなる、場合によっては怪我をしてしまうこともあります。
きつすぎるポジションにしてしまった故に、変な乗り方になってしまったり、危ない乗り方になってしまっては、元も子もありません。
肝心なのは適正なポジションです。
ということを踏まえた上で、ステムを交換するときに役に立ちそうな【ステム長とアングル(角度)の影響】についてのお話です。
しかしこのステムの寸法(サイズ表記)は、注意点としてメーカーによって測り方(表記方法)が違う場合があります。※ステムだけではなくて、ハンドルもそうです。
いわゆるロードバイクでよく使う【芯↔芯】(中心から中心)の場合と、外側から計る場合なんかもあるようです。
アングル角も【±6°】と表記をするメーカーとか【82°】とか表記するメーカーがあります。
統一してくれると助かるのですが、、、
くれぐれも購入の際はご注意下さい。
※これから多くの図が出てきますが、実際の角度長さではない場合もあります。
ではステムを見ていきます。
ハンドルも一緒に見てみます。
(現在のロードバイク用のステムの多くの場合の)カタログに載っている数値で主に出ているのは例えば
【ステム長/アングル 120mm/±10°
(ハンドル)クランプ径 31.8mm】
このような数値です。
✓コラムクランプ径
ちょっと寄り道ですが、コラムクランプ径は何種類かありますが、現在のロードバイクの多くは、28.6mm(1-1/8インチ オーバーサイズ)と言うサイズが採用されております。
GIANT、Canyonの一部車種のコラムはより太いスーパーオーバーサイズと言われる31.8mm(1-1/4)が採用されています。この場合は通常のコラムクランプサイズ1-1/8インチのステムは使えませんのでご注意下さい。
逆に旧型のクロモリ等では、1インチ(25.4mm)もあります。理想ではありませんが1インチコラムにシムを入れることで28.6mmのステムを使うこともできます。
お話を戻して、実際のサドルからのハンドル(ブラケット)までの距離では、【ステム長+ハンドルリーチ(ブラケット取り付け位置)】によって変わってきます。
引用元bikebug URL:https://www.bikebug.com/3t-ergonova-team-stealth-carbon-handlebars-p-44809.html
ハンドルまでの距離は、実際のハンドルの形状によっても距離に変化が出てきます。
ハンドルバーのリーチが長くてもブラケットの取り付け位置により前後するからです。
今回はステムが中心なのでハンドルに関してはサラッとだけです。
で交換の際に注意することろがもう一つ、
スタックハイト(コラムハイト)です。 ※画像白線
物によってスタックハイト(コラムクランプ部の高さ)サイズが違うものがあります。
画像のようにある程度フォークのクランプ部に余裕があればいいのですが、スペーサーが入らないぐらいピッタリの場合はヘタするとコラムの長さが足りなく付かない(強度に不安がでる)場合や、逆にコラムの長さが長過ぎる場合はスペーサーを足さないといけない場合も出てきます。
で本題に入ります。
ステム長とアングルの関係です。
コラム(クランプ)にたいしてどのぐらい傾いて付いているかです。
カタログの記載では例えばですが、
【ステム長/アングル 120mm/±10°】こうあります。
【±】というのはひっくり返して逆向きに使えば逆になります、ということかと思われます。
73°や84°とかの記載でも同じようなことになります。
で画像を見ていただければわかると思うのですが、重要なことがもう一つ。
【ヘッド角(ヘッドアングル)】です。
自分の自転車のジオメトリーで、フォークがどれだけ傾いて付いているかということです。
Bianchi 公式ページより抜粋
通常車体の公式ページのジオメトリに記載されております。。
ヘッドアングルはサイズによっても差はありますが、現在のロードバイクで大体71~73°ぐらいが多いでしょう。(小さいフレームバイクは浅くなる傾向にあります。)
ということはこれに【17°】付近の角度のステムをつければステムが地面とほぼ水平になるということです。 ステムもメーカーによっては【73°】と表記するメーカーもあります。
つまり角度表記が17°と大きくなる(73°の表記の場合は逆に小さくなる)に従って、ハンドルの位置は下がっていくということになり、逆に8°、6°と角度が小さくなるに従ってハンドルの位置は上がってきます。(※前述のようにメーカーにより角度表記が違いますので注意が必要です。)
✓ステムとハンドルサイズの差と実際の位置
これらを踏まえてステムを実際に見てみます。
このような、不思議を計算によって数値化してみようと思います。
あぁ、、、sinθ、cosθ、tanθ、、、
今回は一般的な製品でよくある角度【6°】【10°】【17°】の長めのサイズを見ていきます。
尚、数値を求めるのにはこちらのサイトを使用しました。
とても便利な世の中です。
計算サイト http://www.calc-site.com/triangles/side_height
※計算が間違っていたらご指摘をお願い致します。
おそらくアナログな方法でも確認しておりますのでそこまでトンデモない数値は出ていないはずです。
では早速、、、ステムの角度と距離を計算してみます。
もう少し図を簡易化します。
※ステムの長さを120mm、ヘッド角73°で計算
一番上は一般的な【17°】付近のステムで【(地面と)水平状態】として考えます。
それが【6°】のステムになるとコラムクランプ~ハンドルクランプまで距離は2.2mm差とそこまで変わりませんが、注目していただきたいのは【高さ】です。
ステムとしては浅めの角度の6°と水平ステム17°では、およそ23mmも高さに違いが出ます。
では別の他の長さのステムも見てみましょう。
【100mm】と【130mm】のステムです。
【130mm】でコラムクランプ~ハンドルクランプで25mmの高さの差が出てきます。
しかしステムの長さはあくまでも【コラムクランプ~ステムのハンドルクランプ】の場合です。
実際はコラムクランプ~ハンドルクランプまでの距離といえば、いわゆるハンドルバーのフラット部を掴んでいる状態です。
通常はコントロールレバーのブラケット部を握る場合が多いと思います。
これはハンドル形状でも変わってきます。アナトミックシャローだとある程度指標になりそうです。横から見てステムからブラケット方向へまっすぐになりやすいからです。
ハンドル形状によってブラケット位置はかなり変わってしまいますが、今回は便宜上真っ直ぐだと考えて計算してみます。ざっくりですがハンドルクランプからブラケットまでが直線だとして、距離も仮に【110mm】(ハンドルのリーチ80mm前後+ブラケット部まで30mm)とします。
(現在主流のアナトミックシャロー形状だと直線的になりやすいです。)
【120mm】のステムで角度が変わると約44mmも変わることがあります。
これはかなり大きな差です。
前述のようにハンドルの形状ブラケットの角度で変わりますのであくまでも一つの指標ぐらいでサラッと読み飛ばして下さい。
ということで計算方法です。
90° - (【ヘッド角】 + 【アングル角】) = 魔法の(?)係数(x)
【魔法の係数(角度)(x)】と【ステム長(斜辺)】でクランプ~クランプ間の直線距離と上がり(距離)がでます。
計算サイト http://www.calc-site.com/triangles/side_height
ヘッド角【73°】 と ステムアングル角【17°】で 【0】 となり、ステムの長さが直接【距離】になり【上がり(距離)は0】となります。
これを踏まえてコラム部を見てみます。
今回は数値の計算上、簡単な数値にして考えます。
ヘッドアングル:73°
ステム長:120mm
ステムアングル:6°
上下には10mmずつスペーサーが入っていて、ポジション調整がしやすい状態です。
これをよくあるハンドルを下げるという調整でスペーサ1枚分(1cm)を下げるとどうなるのかということです。
ベースを230mmで計算してみます。
これはそんなに複雑ではないです。
【ヘッド角】 + 90° + a = 180
斜辺(1cm下げるということ)と角度が出ればまたsinθ、cosθ、tanθ
単純に71.5°のヘッド角でスペーサー1cm分下げると3.2mm前に出るということです。
73°でも約2.9mmです。
では実際の交換の時にどうするかというお話しです。
(上に図があるので73°のまま計算してみます)
現在【ヘッド角73°】【120mm/6°】ステムを使っていて 少し窮屈になってきました。
ということでハンドルを少し前に出したい場合はと言うと、、、
1.ハンドルの位置をスペーサー分(1cm)下げる
→a.上記のように、3.2mm前にでる。
→b.実際に下がる高さは9.5mm
※お金がかからない方法です。ただし前傾はきつくなります。
2.角度はそのままステムの長さを130mmに変える
→a.実質長さを変えても10mm増やしても実際に伸びるのは9.8mm
→b.その代わり上方に1.9mm動きます。
悪くないでしょう。一番正確かもしれません。
3.ステムの長さをそのまま角度を【17°】に変える
→a.6°から17°に変えるとブラケット部で2.2mm前にでる。
→b.高さが22.9mm下がる
4.ステムの長さをそのまま、角度を【10°】に変える
→a.6°から10°に変えると1.3mm前にでる。これも多分分かんないぐらいでしょう。
→b.8.3mm下がる
距離は変わらず前傾がきつくなる感じです。
5.ステムの長さを130mmに角度を【10°】に変える
→a.11.2mm前方にでる
→b.7.0mm下がる
注)この計算はあくまでも【コラムクランプ~想定ブラケット位置】のお話しです。
これ以外にも、ハンドルの角度、コントロールレバーの取り付け角度等を変えればもっと変更幅を広くしたり、狭くしたりもできるはずです。
あくまでも計算上はというお話しですが、ポジション調整は単純にステムの長さだけで選ぶとかなりの数値的に変化が出てしまう可能性があるということです。
とこのように様々な種類のステム交換や調整の仕方があり、サイズを自分仕様に細かく調整できるというのもロードバイクの楽しみの一つです。
どのぐらい調整したいのかでまずは計算してみて選ぶのがいいと思います。
最後にもう一度注意ですが、メーカーによって長さの測り方が違ったりはよくあることです。
どうしても心配な場合はもうステム外してお店に持って行って実際に比べて見てもらうがいいと思います。
もしくは同じメーカーのものであればサイズ設計に違いはでないことが多いでしょう。
※結構頑張って計算をしましたが、間違いがありましたらご指摘いただければすぐに訂正させて頂きます。
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(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
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※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
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こちらをお申し付け下さい。
当店の特徴・詳細ははこちらから
※過去記事を更新させていていただきました。
ロードバイクに乗る時間が長くなったり気候が暖かくなってくると【手足が伸びる】と言われています。
とは言ってもこれは実際に手足が伸びるのではなくて、体幹が強くなってきたり、体の柔軟性が上がってくることでより深い前傾のフォームを取れるようになります。そのためハンドルは遠くしたくなったり、サドルは高くしたくなることでこのように言われています。
しかし重要なこととしてはサドルが高くても、ハンドルが低くてもそれは偉いことでありませんし、それだけでびっくりするぐらい速く走れるようになるものではありません。上げすぎ、低過ぎ等の不適正なポジションはかえって遅くなったり、調子が悪くなる、場合によっては怪我をしてしまうこともあります。
きつすぎるポジションにしてしまった故に、変な乗り方になってしまったり、危ない乗り方になってしまっては、元も子もありません。
肝心なのは適正なポジションです。
ということを踏まえた上で、ステムを交換するときに役に立ちそうな【ステム長とアングル(角度)の影響】についてのお話です。
しかしこのステムの寸法(サイズ表記)は、注意点としてメーカーによって測り方(表記方法)が違う場合があります。※ステムだけではなくて、ハンドルもそうです。
いわゆるロードバイクでよく使う【芯↔芯】(中心から中心)の場合と、外側から計る場合なんかもあるようです。
アングル角も【±6°】と表記をするメーカーとか【82°】とか表記するメーカーがあります。
統一してくれると助かるのですが、、、
くれぐれも購入の際はご注意下さい。
※これから多くの図が出てきますが、実際の角度長さではない場合もあります。
ではステムを見ていきます。
ハンドルも一緒に見てみます。
(現在のロードバイク用のステムの多くの場合の)カタログに載っている数値で主に出ているのは例えば
【ステム長/アングル 120mm/±10°
(ハンドル)クランプ径 31.8mm】
このような数値です。
✓コラムクランプ径
ちょっと寄り道ですが、コラムクランプ径は何種類かありますが、現在のロードバイクの多くは、28.6mm(1-1/8インチ オーバーサイズ)と言うサイズが採用されております。
GIANT、Canyonの一部車種のコラムはより太いスーパーオーバーサイズと言われる31.8mm(1-1/4)が採用されています。この場合は通常のコラムクランプサイズ1-1/8インチのステムは使えませんのでご注意下さい。
逆に旧型のクロモリ等では、1インチ(25.4mm)もあります。理想ではありませんが1インチコラムにシムを入れることで28.6mmのステムを使うこともできます。
お話を戻して、実際のサドルからのハンドル(ブラケット)までの距離では、【ステム長+ハンドルリーチ(ブラケット取り付け位置)】によって変わってきます。
引用元bikebug URL:https://www.bikebug.com/3t-ergonova-team-stealth-carbon-handlebars-p-44809.html
ハンドルまでの距離は、実際のハンドルの形状によっても距離に変化が出てきます。
ハンドルバーのリーチが長くてもブラケットの取り付け位置により前後するからです。
今回はステムが中心なのでハンドルに関してはサラッとだけです。
で交換の際に注意することろがもう一つ、
スタックハイト(コラムハイト)です。 ※画像白線
物によってスタックハイト(コラムクランプ部の高さ)サイズが違うものがあります。
画像のようにある程度フォークのクランプ部に余裕があればいいのですが、スペーサーが入らないぐらいピッタリの場合はヘタするとコラムの長さが足りなく付かない(強度に不安がでる)場合や、逆にコラムの長さが長過ぎる場合はスペーサーを足さないといけない場合も出てきます。
で本題に入ります。
ステム長とアングルの関係です。
コラム(クランプ)にたいしてどのぐらい傾いて付いているかです。
カタログの記載では例えばですが、
【ステム長/アングル 120mm/±10°】こうあります。
【±】というのはひっくり返して逆向きに使えば逆になります、ということかと思われます。
73°や84°とかの記載でも同じようなことになります。
で画像を見ていただければわかると思うのですが、重要なことがもう一つ。
【ヘッド角(ヘッドアングル)】です。
自分の自転車のジオメトリーで、フォークがどれだけ傾いて付いているかということです。
Bianchi 公式ページより抜粋
通常車体の公式ページのジオメトリに記載されております。。
ヘッドアングルはサイズによっても差はありますが、現在のロードバイクで大体71~73°ぐらいが多いでしょう。(小さいフレームバイクは浅くなる傾向にあります。)
ということはこれに【17°】付近の角度のステムをつければステムが地面とほぼ水平になるということです。 ステムもメーカーによっては【73°】と表記するメーカーもあります。
つまり角度表記が17°と大きくなる(73°の表記の場合は逆に小さくなる)に従って、ハンドルの位置は下がっていくということになり、逆に8°、6°と角度が小さくなるに従ってハンドルの位置は上がってきます。(※前述のようにメーカーにより角度表記が違いますので注意が必要です。)
✓ステムとハンドルサイズの差と実際の位置
これらを踏まえてステムを実際に見てみます。
てっつぁん 目指せ走れるメカニック!!@ff_cycleとても不思議ですが、重ねてみます。どっちも110mmであることが信じられない🥴 https://t.co/wd1kpcZF4u
2021/08/23 10:52:02
このような、不思議を計算によって数値化してみようと思います。
あぁ、、、sinθ、cosθ、tanθ、、、
今回は一般的な製品でよくある角度【6°】【10°】【17°】の長めのサイズを見ていきます。
尚、数値を求めるのにはこちらのサイトを使用しました。
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※計算が間違っていたらご指摘をお願い致します。
おそらくアナログな方法でも確認しておりますのでそこまでトンデモない数値は出ていないはずです。
では早速、、、ステムの角度と距離を計算してみます。
もう少し図を簡易化します。
※ステムの長さを120mm、ヘッド角73°で計算
一番上は一般的な【17°】付近のステムで【(地面と)水平状態】として考えます。
それが【6°】のステムになるとコラムクランプ~ハンドルクランプまで距離は2.2mm差とそこまで変わりませんが、注目していただきたいのは【高さ】です。
ステムとしては浅めの角度の6°と水平ステム17°では、およそ23mmも高さに違いが出ます。
では別の他の長さのステムも見てみましょう。
【100mm】と【130mm】のステムです。
【130mm】でコラムクランプ~ハンドルクランプで25mmの高さの差が出てきます。
しかしステムの長さはあくまでも【コラムクランプ~ステムのハンドルクランプ】の場合です。
実際はコラムクランプ~ハンドルクランプまでの距離といえば、いわゆるハンドルバーのフラット部を掴んでいる状態です。
通常はコントロールレバーのブラケット部を握る場合が多いと思います。
これはハンドル形状でも変わってきます。アナトミックシャローだとある程度指標になりそうです。横から見てステムからブラケット方向へまっすぐになりやすいからです。
ハンドル形状によってブラケット位置はかなり変わってしまいますが、今回は便宜上真っ直ぐだと考えて計算してみます。ざっくりですがハンドルクランプからブラケットまでが直線だとして、距離も仮に【110mm】(ハンドルのリーチ80mm前後+ブラケット部まで30mm)とします。
(現在主流のアナトミックシャロー形状だと直線的になりやすいです。)
【120mm】のステムで角度が変わると約44mmも変わることがあります。
これはかなり大きな差です。
前述のようにハンドルの形状ブラケットの角度で変わりますのであくまでも一つの指標ぐらいでサラッと読み飛ばして下さい。
ということで計算方法です。
90° - (【ヘッド角】 + 【アングル角】) = 魔法の(?)係数(x)
【魔法の係数(角度)(x)】と【ステム長(斜辺)】でクランプ~クランプ間の直線距離と上がり(距離)がでます。
計算サイト http://www.calc-site.com/triangles/side_height
ヘッド角【73°】 と ステムアングル角【17°】で 【0】 となり、ステムの長さが直接【距離】になり【上がり(距離)は0】となります。
これを踏まえてコラム部を見てみます。
今回は数値の計算上、簡単な数値にして考えます。
ヘッドアングル:73°
ステム長:120mm
ステムアングル:6°
上下には10mmずつスペーサーが入っていて、ポジション調整がしやすい状態です。
これをよくあるハンドルを下げるという調整でスペーサ1枚分(1cm)を下げるとどうなるのかということです。
ベースを230mmで計算してみます。
これはそんなに複雑ではないです。
【ヘッド角】 + 90° + a = 180
斜辺(1cm下げるということ)と角度が出ればまたsinθ、cosθ、tanθ
単純に71.5°のヘッド角でスペーサー1cm分下げると3.2mm前に出るということです。
73°でも約2.9mmです。
では実際の交換の時にどうするかというお話しです。
(上に図があるので73°のまま計算してみます)
現在【ヘッド角73°】【120mm/6°】ステムを使っていて 少し窮屈になってきました。
ということでハンドルを少し前に出したい場合はと言うと、、、
1.ハンドルの位置をスペーサー分(1cm)下げる
→a.上記のように、3.2mm前にでる。
→b.実際に下がる高さは9.5mm
※お金がかからない方法です。ただし前傾はきつくなります。
2.角度はそのままステムの長さを130mmに変える
→a.実質長さを変えても10mm増やしても実際に伸びるのは9.8mm
→b.その代わり上方に1.9mm動きます。
悪くないでしょう。一番正確かもしれません。
3.ステムの長さをそのまま角度を【17°】に変える
→a.6°から17°に変えるとブラケット部で2.2mm前にでる。
→b.高さが22.9mm下がる
4.ステムの長さをそのまま、角度を【10°】に変える
→a.6°から10°に変えると1.3mm前にでる。これも多分分かんないぐらいでしょう。
→b.8.3mm下がる
距離は変わらず前傾がきつくなる感じです。
5.ステムの長さを130mmに角度を【10°】に変える
→a.11.2mm前方にでる
→b.7.0mm下がる
注)この計算はあくまでも【コラムクランプ~想定ブラケット位置】のお話しです。
これ以外にも、ハンドルの角度、コントロールレバーの取り付け角度等を変えればもっと変更幅を広くしたり、狭くしたりもできるはずです。
あくまでも計算上はというお話しですが、ポジション調整は単純にステムの長さだけで選ぶとかなりの数値的に変化が出てしまう可能性があるということです。
とこのように様々な種類のステム交換や調整の仕方があり、サイズを自分仕様に細かく調整できるというのもロードバイクの楽しみの一つです。
どのぐらい調整したいのかでまずは計算してみて選ぶのがいいと思います。
最後にもう一度注意ですが、メーカーによって長さの測り方が違ったりはよくあることです。
どうしても心配な場合はもうステム外してお店に持って行って実際に比べて見てもらうがいいと思います。
もしくは同じメーカーのものであればサイズ設計に違いはでないことが多いでしょう。
※結構頑張って計算をしましたが、間違いがありましたらご指摘いただければすぐに訂正させて頂きます。
精度、種類ともに何も問題なくコスパ抜群!ポジション調節に最適!
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