フロント・リアディレイラーの変速の基本

フロント・リアディレイラーの調整とか結構なボリュームの記事を作っているわけですが、、、ナンデまた?という方もいらっしゃるかもしれません。

(`Д´)/シツケーヨ

っということで本日はリアディレラー・フロントディレイラーの基本構造を理解する。というところです。

これが理解できれば調整が楽になること間違いなしっ!、、、デス! タブン、、、

▶リアディレイラー

 
▶フロントディレイラー


これを見ていただければわかるかと思いますが、ディレイラーの動きは基本的にリアもフロントもあくまでもまっすぐ行ったり来たりするだけです。

リアはチェーンテンションを調整するための機構がついていますのでチョット複雑っぽく見えますが、そこは今回はあまり深く考えないほうがいいでしょう。

これがついていないと歯数を小さくしていくとどんどんチェーンがたるんでしまいます。逆に歯数が大きくなればなるほどチェーンがパンパンに、、、

すこしお話はそれましたがお話しを戻します。

※11速は枚数が多いので少々簡略7枚に変更です。
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ディレイラーは前後ともにですが、チェーンをギアから【脱線】させるものです。

チェーンをギアから脱線させることで【変速】をするものです。

これがいわゆる【変速の仕組み】です。


ここまででフロント・リアディレイラーと言うのは行ったり来たりしながらチェーンを脱線させるもの、ということがおわかりいただけましたでしょうか。



次に重要なのは【振れ幅】です。
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これはフロント・リアディレイラーともにトップ&ローアジャストスクリューとか、アジャストボルトとか調整ボルトとか言うもので調整します。
★前後ともにディレイラーで調整します★

【どこからどこまで動いていいですよ】という限界値の設定です。
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※参考画像

ディレイラーは基本的にギアから脱線させるものですので、この限界値の設定(リミット制御)がうまく言っていないとギアを飛び越えて変速、、、(と言うかチェーン落ち)を引き起こしてしまうことになります。

ですのでこの稼働幅の限界値の設定はとても大切ということです。


で次は【レバーの働き】についてです。
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※フロントトリムの動きはレバーの種類によって差があります。
 11速はアウター→インナー時にトリム位置で止まる等。

緑の枠内のレバー操作で動く幅を【インデックス】と勝手に名づけます(笑

【インデックス】はレバーによって完璧に制御されており、現在のケーブル引きのシマノ デュアルコントロールレバーでは変更が不可能です。


要はレバー 一回の操作でどのぐらいの幅で動くかは変速の段数によって違いますが、コントロールレバーによって決められているということです。


ここまでのお話しをまとめます。

【リミット制御】と呼ばれるトップロー調整ボルトの働きはフロント・リアディレイラーが実際に物理的に動くことができる範囲を決めるものです。

このトップロー調整以上には壊れでもしないかぎり動くことは基本的にできません。

ケーブルで引っ張っても解除しても、手で直接動かしたとしても設定以上は動かないようになっています。


そしてコントロールレバーも同様にあらかじめ決められた引き・解除幅(1回の操作でどのぐらい動くのか)でしか動くことはできません。



ケーブルの張り調整について
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上で書いたようにレバー操作でのケーブルの巻き上げ量は決められています。

ケーブルが張っていない時はリアもフロントディレイラーも同じく【バネの力】で全解除位置【スタート位置】に戻るようにできています。
もちろん不意な事故やトラブルでケーブルが外れた・切れた場合もこの位置に戻ります。

この構造が理解できれば、ケーブル交換の時などに
【ケーブルを張って操作をしてもディレイラーが動きません。レバーが軽く動くだけです】
というのがなぜ起こるかわかるはずです。

単純にケーブルの張りが足りないだけですね。


また【初期伸び】が出てくるとどうなるのかというと、、、
ケーブルが伸びてくるわけですから、当然ケーブルの張りがゆるくなる状態になります。

【ゆるくなる=張りが足りない】なので大レバーを操作してもレスポンスが悪かったり、うまく歯数の大きいギアに移動しないなどの現象、また音鳴の原因となります。


ケーブルアジャスターでの調整はこの予め前後ディレイラー側で決められた【振り幅の限界値】のなかで、コントロールレバー側で制御される巻取り・解除幅をずらしていくことが調整となります。
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※リアはディレイラーにケーブルアジャスターがついておりますが、フロントはもともとついていません。
 フレーム下にアジャスターのついていない車種(主にケーブルがフレーム内を通る車種)は必ずハンドルバー側にアジャスターを噛ませて下さい。これがないと微調整ができません。

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消してトップロー調整ボルトで決めた幅(リミット幅)以上は動くことはできません。

ですので、張りが緩ければ何回かレバーを操作しないとシフトダウンができません。
逆に張りすぎていれば歯数の少ないギアに入らないなどの現象がおきます。


この予め決められたインデックスを適切な位置に合わせるということがケーブルアジャスターでの引き・張り調整ということです。


この構造が理解できていれば前後ともに変速の調整で迷うことは少なくなると思います。

これでもしっかりと変速調整ができない場合、、、機材が原因の場合があります。

代表的な機材不良は【ディレイラーハンガーの曲がり】があります。

スプロケはホイールと平行であり、リアディレイラーのガイドプーリーも平行に動かなければいけないのですが、リアディレイラーの取り付け位置が曲がってしまうため平行に動かずに不具合が出る場合があります。


その他も色々な原因があります。

特に段数は増えれば増えるほど変速の調整がシビアになります。

RD6800で1ノッチが1/4回転なんですが、この1/4回転で異音や音鳴が解消されることが良くあります。


フロントディレイラーもリアディレイラーもケーブルアジャスターはあくまでも【微調整】をするものです。

ケーブルアジャスターの限界に行くほどグリングリン回すものではありません。

そんだけ回さないといけないということはもともとディレイラーにケーブルを固定する時点で張りが足りないということです。


ケーブルアジャスターが固くて動かない場合は、、、
上の画像の全解除の位置(フロントインナー・リアトップ)の位置で回してみてください。

ケーブルがパンパンに張っている(フロントアウター・リアロー側)で回そうとしてもケーブルが張っているの固くて当然です。
そんなときは構造を理解してケーブルの張りがきつくないところで回してあげれば回せるでしょう。

待ちがっても固いからといってペンチで無理やり回したりはしないで下さい。ネジ切りの限界を超えて回せば多分壊れます。


ワタクシ自身も全く右も左もわからなかった頃はケーブルの固定力も適当にやっていたもんですから悪循環にハマリましたね。

1.ケーブルの張りがどの程度なのかわからない
2.とりあえず固定と解除を繰り返す
3.ケーブルがほどけてきて、切れてくる 

w( ̄Д ̄;)w

アワ・゚・(ノД`;)・゚・アワ

まぁこうなっていたわけです。


そもそもケーブルの固定は変速調整の段階では【ずれなきゃいい】わけですからそんなんにケーブルがちぎれるほど強く固定しなくてもいいんです。

しっかりと張れて次調整後に増し締めを規定トルクですればいいわけですね。
しかしシマノの規定トルクで締めると二度と再利用したくないほど潰れるんですが、、、固定を外したら変えろってことですか?


と変速ネタ繰り返しになりますが、色々な説明方法でひとりでも多くの方にご理解いただければ幸いです。

もっともっと突っ込んだところまで色々ありますし、トラブル対処も、、、そこはショップの腕の見せどころですね。良いショップはいいノウハウを持っています。

ということで変速の基本のお話しでした。



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