シマノロード用ホイール R500 お預かりオーバーホール


今回はこちら【R500】のオーバーホールです。
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以前のメンテ会の際にトンデモないゴロツキを見せていたR500です。
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流石にベアリングのオーバーホールはちょっと野外では行いたくないのでお預かりをしてオーバーホールをということです。

オーナーからは【極力お金をかけないように・・・】な~んて無茶なお願いをされているのは内緒です。。。


このシマノ ロード用ホイール R500といえば、、、

・重い

・頑丈

・メンテがしやすい


と三拍子揃っていいホイールです。

10速なのが難点ですが、それ以外はメンテを学びたい初心者には持って来いのホイールということです。

現行品だと【R501】というモデルがこれに当ります。


で早速作業へ入ります。

ハブのゴロツキを確認すると、、、

やはり定期的に【ゴリッ、ゴリッ、ゴリッ、、、】

うんっ、完全に嫌な感じです。


リアはと言うと、、、汚いぐらいで問題はありません。

まずはフロントからバラしてみましょう。。。
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ハブコーンレンチを使ってロックナットをゆるめます。

なんですが、通常片側からのアクセスで【玉押し】を抑えて【ロックナット】を緩めるという方法が一般的かと思いますが、アホみたいな力で閉まっているときは反対側のロックナットを抑えてあげて緩めることもできます。
(※やりやすい方で、、、)

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パーツも少ないので簡単です。

外すときは順番を間違えないように覚えておくと組み付けのときに苦労しないです。

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ロックナットを外したら玉押しを外しちゃいます。

これで反対側からハブ軸が【ズボッ】と抜けます。

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こういう状態です。

今回はこの状態でベアリングボールを取り出しました。

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何故かベアリングボールの数が分解図よりも多かったのは内緒です。。。(笑

シールリングもオーバーホールにはジャマなのでシールも外します。

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結構ピタッと入っているのでスパナでめくって上げると簡単に外れます。

指とかでは初めて外す時なんかは結構きついかもしれません。

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これで全バラ完了です。

後は状態の確認です。

さぁ、あのゴロツキの正体は如何に!!!

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 R側玉受け、、、

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L側玉受け

※画像中心の2つの乳首ポッチは製造過程でできるものということです。

特に問題はありません。


そして玉押しはというと、、、

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ι(´Д`υ)アチャー

やはり【虫食い】です。

これが嫌なゴロツキの正体でした。

もうこうなると交換しかありません。

ということでさくっとユニットの注文です。

R500はもう型落ちでパーツが出てきませんので互換性のあるR501の玉押しユニットでの注文です。

ロックナットユニット Y2TA98030

 という3点セットのパーツで注文ができます。

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抱き合わせ3点セットでのお買上げです。たしか700円ぐらいだったような気が、、、

新旧比較です。

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※右側新品です

ベアリング球は違いますが、玉押し玉受けは新品のほうが輝きが少ないです。
(当然ホイールのグレード・種類にもよります。)

これを使い込んでいくうちに【あたり】が出るぐらいの段階でピッカピカになります。

ですので新品のホイールを買った後は玉当たり調整だけしっかりしてしばらく乗って、あたりが付いた頃にグリスを綺麗に入れ替える。これをすることでハブの状態がものすごくいい状態できるものもあります。


ということで作業再開です。

ベアリング球、玉受け、軸、シールリング、全てピカピカに磨き上げて新しいグリスを入れていきます。

フロントはウレアグリスを使いました。
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玉受けにボールが張り付くぐらい入れておきます。

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でボールを並べます。

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多分オーナーはメンテ頻度がそこまで高くない方なのでみっちりグリスを入れておきます。

多すぎるグリスは全部はみ出して後ほど拭き取ることになるのですが、防水、防塵目的で多めにグリスを入れてあります。

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 シールリングをはめて片側終了です。

同じ要領で反対側も行います。

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特に雨に日でもガンガン乗ってしまうような場合は水に強いウレア系のグリスを多めに入れておくと耐水性が上がるような気がして、多めに入れてしまいます。

軸を入れる前は軸にも薄っすらとグリスを塗っておきます。
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※これはリアの軸でした、、、

軸の挿入時に玉押しにもグリスを塗ることもありますが、今回はもりもりにグリスを入れているので玉押しにグリスは塗りませんでした。

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差し込んで抜いてみればグリスは内部に塗りこんだものでも十分に足りていますね。

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反対側の玉押しを入れて、ロックナットをはめて玉当たり調整です。

ここはなんといっても専用工具、【ハブコーンレンチ】があると作業がとても楽です。

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APのハブコーンレンチです。
めちゃくちゃ精度がいいわけではないのですが、全く問題なく普通に使えます。

ということで絶妙に玉当たり調整をして、後はクリーニングです。

グリスのはみ出したものや、ハブの外側も汚すぎますのでピカピカに仕上げます。







と実はこの後ウレアからレーシンググリスに入れ替えちゃいました。

レーシンググリスBGR-006恐るべし、、、

 
で次はリアです。

基本的にフロントとほぼ同様の作業を行います。

リアはフロントと違って、チェーンオイルなどの汚れがよくにフリーボディ側に多く付着します。

それらも綺麗にしてあげます。

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 リアは玉押し、玉受け、ボール全てにおいて異常はありませんでしたので、クリーニングをして組み付けです。

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 リアはスペシャルグリスを使いました。

このグリスAZさんの(←どんだけ大好きなんだよっ!) 新商品だと思います。
まだチラシにも載ってきていませんので、、、 

柔らかさ、極圧性、防錆性、、、全てにおいて最高だと思いますが、少々高いのが難点、、、それでも1000円でお釣りが来ますが、、、

コイツが非常に(・∀・)イイ!!です。 

最後の方にまとめてご紹介いたしますm(_ _)m



で玉当たり調整をして完了!

完了後にはみ出したグリス、フリーボディのヨゴレ等をピカピカにすれば作業は終了です。

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ということで、これでハブのオーバーホールが終了です。

ホイールのオーバーホールはまだまだ続きます。


今回登場したものはこちら

言わずと知れたWH-R501 

玉当たり調整は使いが勝手のいい工具が何より最高の玉あたりを出すことができます。
2000円でお釣りは来るし持ち手の使い勝手もバッチリです。
とんでもない力で閉まっていてもこれなら問題なく緩めることができます。
※締めすぎにはご注意下さい。

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柔らかさ、伸び、極圧性今のところ最高だと思いますが、少々高いのが何点。
一度使ったらウレアに戻れないかも、、、です。





次回、振れ取り、スポークテンション調整、リムのお掃除、研磨 予定です。

ということでR500はヤッパリメンテンナスがやりやすいし初心者の方の初めてのハブメンテにもおすすめしやすいかなぁ、、、というお話しでした。




 
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