PF30ボトムブラケットの交換 圧入BB


※最初と最後に繰り返し記載させていただきます。

圧入BBは安易に手を出さないほうがいい部分です。

下手をすれば一発でフレームがお釈迦になる可能性があります。

困ったことになる前に多少お金を払ってもプロにおまかせすることをおすすめいたします。

腕もしかりですが、精度のいい工具と僅かなコツが重要です。



ということで流れのご紹介です。

クランクを外さんことにはなんともならいので、まずはクランクを外します。
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作業工程は反ドライブ側のクランクボルト×2を外して、クランク割れ目の外れ防止板を外し、センターキャップを専用工具で緩めて「スポンッ!」です。

(簡略化しすぎでしょうか、、、今回のメインはPF30ですので、、、)

これで半ドライブ側は外れます。

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でギア関係がついているドライブ側は実際に取り外しをする前に少しだけ行程があります。

チェーンを外すことで、フロントギアをフリーにします。

お主にクランク関係の整備に使えたりしますので覚えておくといいと思いますヨ。

まずはフロントギアをアウターに入れます。

リアディレイラーのテンションプーリーを押すことでチェーンテンションを下げます。

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そしてチェーンをフロントチェーンリングの下方からアウターチェーンリングの外側へ外します。

このままではまだチェーンが引っかかりますので、チェーンを少しだけ傾けてペダルを抜いてあげます。

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こうなっているのを、、、

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こう通してあげます。

これだけだとまだクランクを完全に「クルックルッ」回すとチェーンが引っかかりますので、この状態でコントロールレバーを操作して1番インナー側にフロントディレイラーを移動します。

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これでクランクをぶん回してもチェーンに接触することがありません。

フロントディレイラーの一は一番内側にしておくのがコツです。

ここまでいけば後はドライブ側のクランクを引っこ抜くだけです。

どうしても抜けない場合はラバーハンマーなどで優しく「コンコン」してあげれば抜けます。
(通常そこまで力はいりません。)


で現在ついているPF30を外します。

本当はBBT-30.3 という工具を使用するのですが、今回は諸事情によりBBT-90.3シマノクランク用のものを使用しました。

これを使うと2段階の取り外しになります。

そもそもPF30なんてもんは樹脂のカップのせいおかげでほとんど再利用は致しません。

ってことで、、、

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コイツをまずはベアリングに引っ掛けます。

抜きたい方向から工具を入れていってカチャッと引っ掛けます。
(引っ張りすぎると入れ直しになります(笑)

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反対側から覗き込むとこんな感じです。

専用工具がベアリングに引っかかっていますね。

打ち出しは如何にまっすぐ打ち出せるかにかかっています。

BBT-90.3は完全にシマノクランク用(24mm径用)なのでアダプターを使用して打ち出します。
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 今回はPFですがベアリングを先に打ち出しました。

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こうなります。

打ち出したベアリングにはBB30 の文字が、、、、完全に共通パーツですね。。。

反対側も同様に豪快にベアリングをぶっ飛ばします(笑


叩き方はコツがあります。

フレームを抱え込むようにしてまっすぐまっすぐ大胆に!
心のなかで「ごめんね、ごめんね、すぐに終わらせるから。」と唱えながら、、、ι(´Д`υ)
↑注)ヘンタイデスネ・・・

樹脂製のカップが残りますので反対側からふっ飛ばします。正にぶっ飛ばしますなんですね。。。

PF30内のベアリングが先に抜ければ樹脂カップがある程度動きやすくなり、直接フレームと接するPF30のカップを抜く際にフレームへのダメージを最大限に減らすことができるという寸法です。

やり方は、、、内緒です。。。BBT-90.3を使ってやるのですが、普通の使い方では打ち出せません。ですので少し違う使い方をします。しかしこれの使い方はヘタをするとフレームぶっ壊す可能性があるので公開は避けさせていただきます。

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片側のカップが外れた状態です。
これを両側行うことで、BBシェルが出てきます。

完全にカーボンのみです。。。

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結構ドロドロです。。。

圧入してあるので隙間があるはずはありませんが、フレーム下のケーブル用の穴やその他諸々、、、ゴミはいたるところから侵入してくるものなんですね。

汚れがBBシェル内に入っていることを考えると、どのような圧入をすればいいのか見えてきます。


そして汚れは最大の天敵なので、このままぶち込むなんて乱暴なことは決して致しません。

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完全にクリーニングをして、少々面取りを。。。

しかしビアンキの標準装備のFSAのPF30ってぱっさぱさ。。。
一部接触面が結構怪しい状態になっています。。。。 ロックタイトか?

BBシェルの状態は、、、う~ん、ひどいほどではありませんが、そこまで良くもありませんでした。
思ったよりは良くなかったと言ったところでしょう。。。



とここまででPF30 圧入BBの取り外しの手順でした。

取り外したものはこちら、、、

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なんかフレームとの接触面が怪しい、、、

外したBB側の樹脂製のパーツの一部に剥がれがあります。。。固着以前の問題かと、、、



ということでPF30 打ち出し、取り外しの行程でした。

今回の作業の感想です。

「二度とやりたくねぇ、、、」
こう書くと少し語弊があるかもしれませんが、1台のバイクで何度何度も繰り返しもやるもんではない。ということです。

そもそもプラスチックカーボン製のバイクをトンカチでひっぱたくなんて行為は絶対的にスマートではありません。

そしてこの作業はフレームがダメになる前に何回できるのでしょうか。。。

フレームの耐久性にもよるとは思いますが、ネジ切り式のように頻繁に取り外すことは作業内容を考えてもおすすめはできません。
それでも直接ベアリングが入るBB30等の規格よりかは幾分いいかとは思いますが、それでも1年に何回もやる作業では無いと痛感しました。


ってことで次回へ続きます。

「最強(?)のPF30ボトムブラケットぉぉぉぅ!」


※繰り返しになりますが、作業はムリをせずプロにおまかせすることをおすすめいたします。
BBを吹っ飛ばす外す作業は失敗するとフレームがダメになる可能性があります。
フレームの種類にもよりますが、PF30 との付き合い方をしっかりと考えれば異音に悩まされるということは比較的少ないのではと思います。その理由は次回に、、、


圧入規格のBB(ボトムブラケット)を外す工具は主にこの2種類
BB側の軸系で選ぶのがいいとは思いますが、様々な種類のボトムブラケットが乱立しすぎてもうめちゃくちゃです。メーカーに確認するのが確実かと思います。

BBT-30.3 こちらは30mm


BBT-90.3 こちらが24mm

この工具は触ってみればわかると思いますが、ものすごくバランスがいいです。
これ以上きつくても挿入が難しくなりますし、引っかかりも申し分ありません。
まっすぐ打ち出して何も問題のない強度はしっかりとありますヨ。


 
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