徹底的にメンテナンス シマノ RS81 C35 その①


ワタク氏個人的に【ブログで記事を分割して引き伸ばす」ような書き方は好きではないので、最初に謝らせていただきます。

ごめんなさいm(_ _)m


ネタの塊のようなホイールが入ってきてしまったのでどうあっても1記事では終わりそうにありません。

できるだけ分割が少なくなるようにまとめるつもりではありますが、ロード・オブ・ザ・リングの様に3部作を予定しております。

ムリに引き延ばそうと分割するわけではございませんが、なにせ少々ボリュームがとんでもないので、、、

ということで何回かにわけての作成となりますことご了承いただければと思います。






▶SHIMANO RS81 C35とは

いわゆるアルテグラグレードのハブリムはWH9000シリーズと同等のものを使っているとな。(真偽は謎ですがw)

フレーボディ(DURAはチタン)や何やらが少々違いますが、DURAの設計を受け継いでコストダウンを図ったものだとかなんとか、、、

35mmハイトのリムはオールラウンドに使える万能性を持っており・・・いいですねェ。


更にシマノの技術が思う存分詰め込まれています。

・オプトバルスポークシステム

リアホイールですが、21本のスポークでドライブサイド14本、反ドライブサイド7本と言った、、、

簡単に言うと、フルクラムの1:2スポークレシオと同じようなものです。
パワーのかかる駆動側(ギア側)のスポークが多くなります。
2:1を1対と考えて適切なスポークテンショションを保つというもので、
11速化に伴い、このシステムはドコのメーカーも比較的取り入れているメジャーなものです。



・カーボンラミネーション

アルミのリムにカーボンラミネートで補強したカーボン/アルミコンポジットホイール。
軽さと強度を両立した、しなやかな乗り心地のホイール。

クリンチャータイヤでブレーキ面がアルミでできているのは普段使いでもダウンヒルでもとても心強いことです。

シューも交換する必要が無いため楽ちんです。


・デジタルコーンベアリングアジャストシステム

ものすごく簡単に言うと、「ハブコーンレンチがなくても玉あたり調整ができるよ!」こんなところです。

かっこいい名前がついていますが、実際に触ってみた感じだと、カンパフルクラムの玉当り調整の仕組みのほうがやりやすいかな、、、

しかしこのシステムは玉当たりがクイックの締め付けに影響されないというなんとも画期的な!これはいいと思いますが、クイックを計算に入れての玉あたりに慣れている場合は逆にチョット不思議な感じがしてしまうかもしれません。


ということでこの辺で実物はどうかというと、、、

オーナーのお話しを聞く限り
・走行は3000kmぐらい
・あんまり使っていない
・メンテはショップ任せ


ということなのですが、どんなショップがどんないじり方をしているか全く不明なので楽しみですね。

ものを見てみないことにはなんとも言いようがないですね。。。


PB083894

ちらっと、、、(笑

PB083891

こちらです。

もってみると非常に面白いです。

Racing3はホイールの重量が見たまんまの持った感じなのですが、RS81 C35 はホイール単体で持ってみると不思議な感じがします。

リムが軽いというと多分語弊がありますが、リム高よりを想像しても軽く感じるといった印象でしょうか。

あくまでもばらして計測したわけではないのでもった感じの適当な印象ですが、もうすこしリムが重くてハブが軽いのかと思っていたのですが、実際はリムが軽くてハブが重いような印象でした。

非常によくできている印象です。

タノスィ~!スゴイゾ!




お話しは少々それますが、個人的には普段使いに50mm以上のリムハイトは、余りおすすめしていないのは内緒です。。。

当然走るステージや環境にもよりますが、横風に弱すぎるんですね。

更に千葉の新川~印旛沼付近のサイクリングロードなんで柵なんてものも一切ございません。

冬場に川ぽちゃ寸前の恐怖を味わってますし、
また横風に煽られて、自分一人で川ダイブなり田んぼに刺さっても問題はありませんが(?)、他人を巻き込むのは避けたいという事があります。

「ねらったラインを取れないのであれば50mmなんていらねっ!」
・・・と腕の問題だけではなくて、こうなったわけです。

横風や巻き込み風の影響は体重やフレームでも大きく変わってきますので一概にだめというお話しではありませんし、ワタクシは極力怖い思いをしたくないという個人的な意見ですヨ。


これと50mmもあればちと重くなってしまいますし、軽く作るためには強度や耐久性に不安があります。
もちろん例外もありますが、一般的にはまったく同じ素材で薄く作れば強度は落ちる傾向にあります。

カーボンはブレーキの制動力の面もですが、耐久性等も少々不安が残ります。
20万のホイールを長いダウンヒルや悪路走行(ロードバイクで走れないのは岩山だけ!(゚Д゚) ファッ!? )でぶっ壊してしまうと多分3日3晩寝込むことでは済まされなそうです。

クリンチャーはチューブラーよりも構造的にブレーキでリムに負担がかかるのは仕方がないといえば仕方がないでしょう。

カーボンを使うのであればチューブラーも選択肢に入ってくるとは思いますが、なにせ普段使いやリスク回避等を考慮するとそこまでいるのかなぁと、、、

ということを考えると【アルミリムクリンチャー】のセミディープだとRS81やもう少し頑張ってDURAのC35クラスが狙い目になってくるということです。

※以上はまったく個人的な意見です。
 とはいっても見た目はやはり50mmあるとかっこいいですし、40km/h以上でものすごくいいです。
 ホイール選びはよく考えて選んだほうがいいですね。


ということで具体的なメンテナンスや調整は次回に持ち越しにさせていただき、現状の確認です。


▶ハブ

PB083898


・フロント

ゴリゴリです(笑
ゴロツキというか玉当たりがあまりにもキツすぎるイメージです。

なんやら不思議な感じですが、とりあえずばらしてみないとなんとも言えないので開けてみましょう。

ここで大問題が、、、
シマノご自慢のデジタル・・・面倒くさいで省略します。
例の玉あたりのシステムですが固くて回りません。

固着ではないのですがネジがとにかく硬い!

しかしココはバラさないわけにはいかないので玉押しをウエスで押させて、反対側から六角レンチでグリングリンま回して開けていきます。

フゥ、、、(;´Д`) =3 

親指が千切れそうになりながらもなんとか開けることができました。。。


中はすごくきれいです。

緑色の粘調性のあるグリスがはいっています。DURAグリスでしょう。
グリスの汚れ具合もそこまでひどくないのでおそらく雨天の走行はほとんどなく、比較的きれいな状態で使用していたことが予想されます。

おそらくおまかせしていたショップでも開けてはいなかったことが予想されます。
(っつーかこんなに硬けりゃ玉あたり調整ぐらいはしてもいいんじゃ、、、硬すぎていじらんかったんか?)

まぁ入手経路は不明なのでどうだかわかりませんが、、、
なんでも巷にはネット通販なんかで買った商品はメンテナンスをお断りするお店もあるとか、、、先日もパーツの取り寄せをお断りされてたという話を聞きましたが、、、

 ヾ( ̄o ̄;)オイオイッ、、、
この業界ってヤッパすっげぇな、、、お客様からの注文を断るんかぃ、、、

リスクは有るのかもしれませんが、チョット、、、きちんと説明はさせていただきますが、うちはどんどんウェルカムですヨ(笑


お話しはそれましたが、異常な硬さなので何らかの不具合が起きていることは間違いなさそうです。

ということで早速天下のシマノ様へお電話です。

「モシモーシ>(´▽`[]ゝ カクカクシカジカ・・・」

「それでは軸組みユニット送るんで変えてみて下さい。」


これが日本の企業の神対応ですヨ。皆様!

@社とか爪の垢でも煎じて、、、、

こういった対応をしていただけるのもステキなところです。



スポークテンションはと言うと、フロントは至極きれいなもんです。

パークツールのテンションメーターではかってみてもほとんどばらつきはありません。

【100 - 140 kgf】 これがフロント既定値ですが、キレイに既定値内に収まっております。

センター出しもバッチリ!振れもほぼ皆無!

素晴らしいです。

いわゆるリム高の低いフロントホイールは乗り方によっては結構振れているものもチラホラと見かけるのですが、ほぼほぼ皆無ということは乗り方が良かった、ということとリムの剛性がしっかりしているということも考えられますね。


ということでフロントは軸組みユニットが到着するまで保留となります。



▶リア

ハブの状態はと言うと、、、悪くありません。

こちらは玉押しも通常通り動きます。

そしてなかを開けてみると白色のキレイなグリスが、、、

おそらくフィニッシュラインかなんかのセラミックグリスでしょう。

とてもじゃないけど同じショップでメンテナンスしたとは思えない状態です。
(ハブだけ見れば・・・)
ほんのすこしだけ玉当たりがきつい感じがしたのでそこは要調整でしょう。

フリーも問題ありませんのでそのままです。


でものすごいのがスポークでした。。。orz

センターはでてきますが、もう気持ちいいぐらいめちゃくちゃです。

ドコのショップか教えてもらえるならば即電ぐらいの勢いです

(# ゚Д゚)[]ゝ<コレデカネトルカナァ--ゥオォイ!


①スポークテンション

もうねいさぎいいぐらいメチャクチャです。

振れ取り初心者が適当にくるくる回した感じです。

それにしても振れが余り出ていなかったのは面白いところですが、、、

リアは特に体重がある方や、抜重が上手くできていない場合結構振れがでてしましまう傾向にありますが、問題はそこではありません。

バランスなんて、、、少しだけ、、、

image4144-1

チラッとこんな感じです。

明らかに辺ですね。

オプトバルの2:1で明らかにテンションの調整を無理くり行っています。


っていうのもスポーク回してみればすぐに原因がわかりました。


②ニップルとスポークの固着


なんでこんなに固着しているのかは不明ですが、とにかくスポークがハブ側でもニップル側でも固着気味でした。

おそらくニップルやハブとの固着が取れないために無理くり2:1の反対側で引っ張って振れを抑えているようなものでした。

せっかくのブレードスポークが真横にひん曲がって「これじゃプレーンのほうが空気抵抗が、、、」そんなよじれ方をしているものが複数本、、、主にドライブサイドがひどいです。

ドライブ側のほうがスポークテンションが強いので旨いことスポークホルダー(何ていうんだっけ?)で抑えたりしてから回さないとよじれがでてしまうんですが、それにしたって。。。

よくねじ切れていなかったというところが何箇所か、、、

これは早急に修正しないと行けません。

@@@をして、ブレードスポークホルダーとニップル回して優しく回してあげると「キンッ」と音を立てて戻っていきます。(ニップルに@@@がいいのか、悪いのかという問題ではなくて、この異常なスポークのよじれをなんとかせにゃということです・・・スポークの悲鳴が聞こえてくるようです。)

フルクラムのホイールよりもスポークが柔らかい感じでした。


ともあれ早急な応急処置はことで終わりで、スポークを正しい方向に戻してあげた後はきちんとテンションを落ち使えるように振れ取り台に乗せてまんまるに近づくようにスポークテンションをいじっていきます。

ということろで詳細は後ほど。


というところなんですが、こんなにめちゃくちゃなスポークの張りで、ブレードもよじれまくりでも天振りがほぼでていないことに驚愕です、、、
リム高もありますし、剛性自体がかなり高めに作られているのではと思います。
というかめちゃくちゃ強いですね。。。(笑
こらぁいいホイールだ!

もっとリムハイトが低かったり、剛性が低ければすこしは振っていた可能性は考えられます。


う~ん、それにしてもショップ任せのメンテでもこんな事があるとは、、、

困ったもんです。

ということで現状の確認はこんな感じでとりあえずの応急処置をした感じです。

ともあれうちに来た以上は「ピッカピカのバリバリ(←古い?)」に仕上げていく予定です。



次回、RS81 C35を実際に仕上げていく、(グリスアップとか、玉当り調整とか、スポークテンションの均一化とか・・・)
なんとか2回で終わりそうな予感がしてきました。

、、、分割ごめんなさいm(_ _)m

ということで徹底的にメンテナンス シマノ RS81 C35 その①~状況確認と応急処置~というお話しでした。



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