カップアンドコーンベアリング 徹底的にハブの玉当たり調整②


RS81、、、
デジタルコーンベアリングアジャストシステム、、、
ぐるぐる回る、、、、

昨日はほぼほぼ丸一日深夜まで永遠と玉あたりの調整をやっておりました。。。orz

なんとかある程度納得のできる範囲に収めることができました。

これだから楽しくて仕方がありません!


ということで今回はカップアンドコーンの玉当たり調整のかな~り突っ込んだマニアックなお話しです。

通常「ココまでは必要ねえッペ、、、」そんなところのお話しもおり混ぜながら行きましょう。
 
※今回は机上の空論的なことも多くあるかもしれません、と言うか本記事はほぼワタクシの妄想です(笑 何が正解かはわかりません。いろいろな意見や考え方の中で自分にとって最良の方法を選択することをおすすめいたします。





▶デジタルコーンベアリングアジャストシステム


クイックリリース締付の影響がなく、なめらかな回転を保つ新機構。

これがシマノのテクノロジーということなんですが、コイツを検証してみます。

では実際はどうかというと、、、

簡単ですね。画像左がクイックをユルユルの状態、右がクイックをしっかりと締めた状態です。
image4155

これで回転に差がなければ確かにクイックの締め付けの影響が全く無いといえると思いましたが、、、

Σ(゚Д゚)...エッ,,,


まぁ差は出ますね。。。なんでやッ?



▶金属も縮む(圧縮される)と考える

上のことからもシマノの見解としては締め付けの影響がないとのことですが、実際にでているからには何か考えなくてはいけません。

ということで「金属は縮む」と考えてみます。


rect4448

玉押し(水色)を締め込んでいくことで適切な【アタリ】を出すというものです。

これが緩ければベアリング球と玉押し、玉受けに空間が生まれます。

いわゆる【ガタ】があるという状態です。


この状態での運用を続ける事によって「衝撃」等の影響で玉受けやボール、各金属にキズが入るというものです。

P8014401
※参考画像、いわゆる玉押しの「虫食い」状態です。

これがあるとベアリングの「ゴロツキ」「ざらつき」につながり回転抵抗が増してしまいます。

こうなってしまったら基本的には交換になります。

このままの運用では更にボールを傷付けることになったり、傷ついたボールが回転することで更に周りの玉押しにもキズが入ることも考えられるということです。


しかしこの言わゆるガタがある状態はいわば究極にベアリングが自由に動ける状態、「スルッスル!」ということです。

ということは前回チラッとお話しを出しましたが、無負荷状態(無負荷ということは理論的にありえませんが、荷重がないという意味です)での回転はものすごく軽くなります。



では逆にキツすぎるとどうなるのかというと、、、

rect4593

画像ではオーバーに書いてありますが、ボールが強く押し付けられることで当然金属同士の摩擦が強くなることで回転が悪くなる、いわゆる【ゴロゴロ】という状態が起きます。

またこのままの運用を長く続けていくとボールやレースが削れていくことが考えられます。


ということは結果的に見てボールと受け押しがちょうどいい塩梅に調整されていることで本来の力を発揮することができるということですね。



というのが長い前置きでして、、、、


まずはクイックの締め付けによる影響のことを考えます。

 基本的にクイックはアクスル(シャフト・軸)を圧迫する形なりますので、ハブ外側(フランジとか)に直接圧力がかかるものではありません、

image4233

画像の赤い部分がロックボルトと呼ばれる物でコイツを締めるることで最終的にアクスルを固定します。

 
金属が圧縮により縮むのか、その他のものが圧縮されて縮むのかはワタクシの専門外ですので詳しいことは不明ですが、重要なのはそこではありません。

重要なのは結果の方「クイックの締め付けで玉当たりが変わる」ということです。

これは実験、上の方にも書きましたが現象として現れています。

「回転が鈍くなる、」「玉当たりが渋くなる、」こんなコトを考えれば玉押しがより強くベアリング球を押しているという可能性が高くなります。

rect4600

 画像の濃い色の部分が実際にクイックの影響を受けると考えられる部分です。

それ以外は間接的にクイックの影響を受けることはありますが、基本的に直接的な影響は考えられないとします。



これともう一つ重要なところがあります。

無負荷状態の回転ではなくて、荷重がかかった際に金属がどういった動きをするのかというところです。

rect4600-7
※ものすごくオーバーに書いています。
 
実際にはこんなことはおきるかどうかは不明ですが、荷重がかかった際はクイックの締め付けで影響を受ける可能性があるのであれば高負荷状態ではこのような状態も考えられなくはないということです。

アクスルも荷重がかかると変形するのではないかということ。
(クイック?)

これともうひとつ

金属が変形するのであればベアリング球も負荷によって少しは変形する可能性は無いのか?

ということです。

もしもベアリング球が荷重によって変形が考えられるのであれば、玉当たり調整は限界キリキリの玉あたりにしてしまえば荷重がかかった状態ではガタが出てしまいます。

ということは無負荷の状態では多少ゴリがあるぐらいキツめに調整をしておくことで、荷重がかかった際にちょうどよくなる。そんなことも考えられなくはありません。



とまぁこんなコトを考え出すと止まらなくなってしいます(笑

頭のなかでの考えのお話しですので、何が正しいとかではまったくなく、そんなアホなこと考えて、、、そのぐらいに考えていただければと思います。

いやぁしかしハブの調整で午前様とか、、、これだから楽しくて仕方がないのですね。。。



「でぇ、結局どうすんのっ?」ってお話しですが、ワタクシはやはり、

・どうあってもガタが出るのは嫌です。
・虫食いのあるベアリングを使うのは嫌です。
・無負荷状態の回転が重いもの嫌です。

↑↑↑もう我儘言いたい放題です(笑

ってことで
①完全にガタが無くなるように外した状態で調整
②クリックをガンじめしても回転が重くならないような調整

ものすごく針穴に通すような調整ですが、必ずできます。
・・・と信じてやることが大切なんです。
②の許容範囲によって針穴の大きさが大きくも小さくもなります。
また無負荷の回転力は空転時間で測ったりもするようですが、時間は結構どうでもいいです。
10分とかストップウォッチ見ながらまってるのめんどくさいし、時間が勿体ない
静止後の逆転、ココだけ見ればいいと思います。

批判をするわけではありませんが、時々ネットでハブの玉当り調整を紹介している動画があります。
しかしフルクラムでもシマノでもカンパでもそうですが、よく見てみると最後の玉押しを固定する段階で玉押しが動いてしまっている方を時々見かけます。

本当にカリッカリのぎりぎりの設定を出すのであれば最後の固定までココと決めたところからは1°たりとも動かしたくないものです。
調整後は全く玉押しが動かないように玉押しを固定するまでは気を抜くことはできません。

深夜の作業で最後の最後で動いてしまったり、、、

ヽ《 ゚Д゚》ノ ア゛ァァァァァァ

orz...


ということでまとめです。

①360°ガタは出ないほうがいいと思います。

②実際の乗車時を考えて多少きつめでも良い?



う~ん、こんなコトを考えると、緩すぎることによる「虫喰い」よりも、キツすぎることによる「摩耗」のほうが幾分 ましのような気がしますが、、、


何を選んで、どんな調整をするかはアナタ次第!

おそらくショップでは殆どの場合は必ずガタを消してくるはずです。
ガタが出たまま「これでいい!」というところあったら紹介してほしいぐらいです(笑
虫食いは整備不良の可能性が高いですし、摩耗は使用していれば仕方がない、とも言えなくもないです。



しかしこれだけはきちんと守りましょう。

セイビハアイジョー!( ゚Д゚)//

ありがとうございましたm(_ _)m


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