ホイール・タイヤの今後を考える チューブラー・クリンチャー・チューブレス


※本記事はまったくもってワタクシの独断と偏見が多く入り交じった記事となります。つまり勝手に考えているだけです(笑

現在のホイールと言えばBB(ボトムブラケット)の規格と肩を並べるほどの乱立具合です。

ブレーキのシステムが変わればホイールも変わる、ホイールが変わればフレームが変わる、、、もう泥沼一直線です。

メーカーとしては新規格が増えてくれば買い替え需要の増加を見越せるのでコンポのメーカーもフレームメーカーもWinWinなのかもしれませんが、それにしたって、、、

アノ,,,(;゚д゚)オサイフガ・・・


その中で結構衝撃的なニュースがあります。

この先チューブラーは廃れるとすら思っています。
MICHELIN POWER VOL.2
「従来のチューブラーを置き換えるクリンチャー」 本社開発メンバーに聞くPOWERの"le secret"より
 http://www.cyclowired.jp/microsite/node/195829

こんなコトを交えながら今後どのようになっていくのかということをワタクシなりに考えてみるというお話しです。



▶何が違うのCL・TL・TU


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①CL(クリンチャー)

自転車用タイヤで一番馴染みのある形だと思います。

タイヤをチューブで包み込むタイプです。


②TU(チューブラー)


円形のタイヤの中にチューブが内蔵されています。

接着剤、セメントやテープを用いてタイヤを固定する形になります。


③TL(チューブレス)


車のタイヤはもうほぼこれです。

チューブの内蔵はありません。ですのでチューブ+レスです。



▶構造から見るブレーキ

現在はディスクブレーキが出始めましたが、上で書いたようにまだまだ未来が明るいかといえば問題が山積みだと思います。

たしかに油圧ディスクというものは構造的に見てもブレーキの性能の向上につながりますし、ホイールにとってもメリットがあります。

★リムブレーキが故のリムの強度とホイールの寿命

リムブレーキはブレーキシューをリムに押し付けてブレーキをかけます。

ということはリムが減ってくるという問題があります。

イメージとしては純正品を使っていればそこまで鬼のようなスピードで減っていくことはありませんが、それでも物理的に摩擦でブレーキをかけるということは少なからず減ってくることが考えられます。
更にシュー自体が硬いものを使用していればリムがすり減ってくるスピードは速くなります。

一つ目の問題が【リムの摩耗寿命】ということです。


これともう一つは構造と強度ということです。

リムを挟んで止めるということはそれなりの強度が必要になります。

クリンチャーやチューブレスはビートの引っかかりでタイヤを固定しているということでいわば両手を広げて上げているような状態です。

この状態ではどうしても構造的に強度の面からチューブラーホイールにはかなわないということです。

では強度を上げるためには?ということですが、強度を十分に上げるためには基本的重量増となります。

シマノは最高峰のDURAのホイールもクリンチャーに限りブレーキ面はアルミで作られています。

WH9000のC50‐CLは前後で1775gです。結構重い分流にはいるかと。

すべてをカーボンで作ることも他社を見れば技術的にはもちろん可能ではあると思いますが、あえてそこをアルミにしているということはシマノ的にきちんとした理由があるのでしょう。(そこはあんまりどうでもところですが、)

カーボンのほうが堅いイメージがある場合がありますが、基本的にカーボンは熱に弱いという性質があります。
長いブレーキングは摩擦により熱が発生してものすごく熱くなる場合があります。
こうなるとカーボンは変性してしまい、最悪、、、「ベチっ」とリムが壊れてしまうことがあります。

なんだか最近多く見られる少々怪しげなカーボンホイールがダウンヒルでお亡くなりになられるのはよく聞くお話しです。


つまりリムを挟んで止めるというリムブレーキは構造的にリムの強度、というと語弊があるかもしれませんが、リムのブレーキに対する強度が必要になってくるということです。

平地を走ってガンガンブレーキをかけても対して問題はない場合が多いですが、標高で1000m以上の下りともなると平地なんかとは比べ物にならないほど負担がかかるということです。

フジヒルの下りで20万(;_;)/~~~なんて言うお話しも。。。


その点ディスクブレーキはリムがすり減ることはありませんので、パッドがすり減ればパッドの交換、ディスクローターがすり減ればローターを交換する。これで解決です。

しかしホイールは専用品、フレームも専用品、いわば全取っ替えになるということが最大のデメリットであり、整備方法も大きく変わってきます。

お話しがそれ気味なので修正します。


ということでリムブレーキであればチューブラーは構造的に見ても有利な傾向にあるということです。



▶組み付け手技

 
これは個人的にはクリンチャーにまさるものはないと思います。

クリンチャーの組付けについてはご存知のとおりだと思います。

チューブレスはチューブがないがゆえに組付けが少し硬かくコツが必要になったり、携帯ポンプのような非力なものだと一向にビートが上がってこなかったり、、、少々組み付けに手間がかかります。

チューブラーは接着剤(テープ)が必要になりますし、接着の不備はものすごく危ないです。
芯出しなんかも結構なれないと大変です。

組付けのことだけを考えればやはり慣れ親しんだクリンチャーが汎用性に富んだパーツも多く出ていますし、技術的にも利点は多めかともいます。



▶パンクの際に

チューブレス、チューブラーはシーラントを充填しておくことで小さなパンクはなんとかなることがあります。

クリンチャーは無理です。構造的に仕方がないでしょう。

また大きな違いとしてはクリンチャーとチューブレス・チューブラーの大きな違いはリム打ち(スネークバイト)パンクをしにくいということがあります。

というのも大抵の場合は適切な空気圧管理で回避することができます。

チューブラーはパンクよりも怖いのが接着不備です。

手技不足・整備不良によってタイヤが外れるというデメリットがあります。

チューブレスはパンク時はチューブを入れて帰ってこられるということもありますが、出先でのあのギリギリハマるぐらいの限界レベルのキツさのタイヤをはめるということを限られた道具の中でスピーディーに行えるかという心配があります。

クリンチャーはパンク時に一気に空気が抜けやすいという最大のデメリットがあります。

接着をしているわけではありませんので、一気に抜けてそのまま走り続ければ最悪タイヤが外れてしまうことも考えられます。

どの種類でもデメリットが確実にあるということです。


とはいっても適切な空気圧管理でパンクは結構な割合で回避することもできます。ある意味運の様なところももちろんあります。

何年かに一回のパンクのために尻込みしてしまうのもナンセンス、そういうことも考えられます。



▶実際の運用は?

ということがほとんどまとめになりますが、やはり普段使いには特殊な例を除いてはクリンチャーが現在の種類の中では1番楽なのかと思います。

ワタクシの個人的な意見とすると上のリンクでご紹介したミシュランの方の意見と似ています。

タイヤの交換時にテープや接着剤、そして時間を要するチューブラーは、多くの機材を必要とするプロチームではナンセンスです。

 http://www.cyclowired.jp/microsite/node/195829より抜粋

もちろんプロチームのようなサイクリングをしているわけでは全くありませんが、数人で走りに行ったり、一人でロングライドに出たり、そんなときのトラブルは極力避けたいものです。

例えばチューブラーにして2%速くなったとします。

レースではものすごく大切な要素です。

100分かかるところを同じ力で98分で走れればとても大きなアドバンテージです。

しかし普段使いとレースとは全く別物と考えています。

パンクしてもサポートカーもいませんし、リタイヤしたって回収してくれる車があるとは限りません。

趣味として楽しむ上では【無事に家に帰ること】これが何よりも大切です。

そうなるとすると、走行が不可能になってしまうのはもう論外です。

少しぶつけて壊れてしまうようなレースレディのいわゆる決勝用ホイール、メチャ軽ホイールも日本の段差の多くある道路事情には中々おすすめしづらいところがあります。

安心してブレーキを掛け続けられないホイールをおすすめできるかというと、、、ワタクシはおすすめできないこともあります。



そしてホイール単体からするとメリットの多いディスクブレーキですがそこまで大流行になるかというと、、、個人的にはそこまで流行らないのではないかと思います。

しかしディスクブレーキがものすごく伸びてくるとクリンチャーのデメリットが大幅に減ってくることになります。
ブレーキ面の強化がなくなるとクリンチャーも軽量化が更に進んでいくと思います。
この辺の問題からミシュランの新製品の思想が考えられます。
しかしホイールが軽くなってもその分余計なパーツが増えてしまうので全体的に見て軽量が進むかというと、、、不明なところがあります。


ココ2年~3年まえはものすごく軽量化の波がやってきておりましたが、最近ではそこまで軽量化にこだわる志向が少し薄れてきた気がします。
軽い=速いという物ではなくなってくる傾向が見えてきているということです。
ハブで有名なG社の開発もヒルクライムだとしても軽量化よりも重要な事がある、そんなことを言っておりましたね。


今後のホイール・タイヤの動向も一概にタイヤ・ホイールだけを見ることよりもブレーキやその他のことを総合的に考える必要があります。

何が1番かは使用する目的によって答えはたんとあります。

何が正解とかではなくて、自分のスタイルにあったものを探す。これが何よりだと思います。


ということでホイールの今後を考える チューブラー・クリンチャー・チューブレスというお話でした。


個人的にはクリンチャー・リムブレーキで何も不自由がないのでフレームも変わってきたりするのはお金がかかって仕方がないので現状キープでお願いしたいものです。。。


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