「サドルの角度は前上がりぃ!」お尻の痛みの解決法



 
「サドルの角度の調整は?」

「それは地面と平行に!」

コレはもはや定型文の様になっております。

本当にそうなんでしょうか。。。

しかし最近こんなものを見つけました。 

3種類のラインナップと性能を引き出すためのセッティング


サイスポ内の”アスチュートサドルの快適性を最大限に引き出すためのセッティング方法”というところに、

設計上では、骨盤が載る硬めの後端部が地面と水平に近くなる様にデザインされており、一般的なサドルのセッティング方法ではノーズ部分のパッドが柔らかいために自然と前方へ滑ってしまうケースがある。そこでアスチュートではサドル前端を2°から3°程度上向きに傾けることを推奨している。

この推奨セッティングでは、一度ペダルを漕ぎだすとライダーのポジションを適切な位置へ調整してくれるため、陰部の不快な圧迫等が低減され、高い快適性を実現することが可能になる。また、ペダリング動作やバイクコントロールが安定するというメリットもある。

このようにあります。

コレはアスチュートのサドルならではのセッティングなのかと思っておりましたが、コレとは別にバイシクルクラブにもこんな記事もあります。

殆どの痛みはこの方法でクリア

 ~前略~
中にはどのサドルを試しても痛みを感じる、あるいは我慢はできる毛とどうにも違和感が消えない。という人もいる。そんなときはどうするのか?
「サドルを少しだけ前上がりにする」ということらしい。 

サドルは座るとたわんで座面が変形する。前上がりにすることで、変形後の座面とお尻がフィットし、快適かつ安定するポジションを構築できる場合が多いそうだ。 
 
バイシクルクラブ  お尻の痛みをなんとかしたい より一部抜粋

微妙なサドルの前上がり推奨はアスチュートのサドルだから、ということではなさそうです。


もちろん極端な上げ過ぎは逆効果になることがありますが、基本は前上がりのほうが安定する傾向にあるということです。
 
まず大前提としてロードバイクのサドルは
「どっかり座って休むものではなく、シッティングペダリングの際に骨盤を安定させるものである」ということです。


ママチャリのサドルとは用途が違うということです。

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ママチャリのサドルはがっぽり座って快適に自転車に乗るために、厚手のクッション+サドル下部にバネが入っています。
 
乗車姿勢も、使用目的も全く違いますのでこういった差が出てくるわけですネ。


と言うかそれにしてもこのママチャリも実は結構な前上がり(笑

うちに来たときからずっとこんなセッティングですが、何ら違和感はありません。

ではロードバイクはと言うと、、、

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2.5°前上がりのセッティングになっております。

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スマホアプリで計れるのはどこまで正確化は不明ですが便利です。

と言うのもワタクシの場合痛みが出たとかではないのですが、平行のセッティングだと両手を離したペダリング時にケツが前方へずれていくのが気になったため、若干の前上がりにしてあるということです。




▶サドル角度によるメリット・デメリットを考える。


最近結構注目されている、前上がりセッティングの場合の最大のメリットケツが最も安定するということです。

現在のセッティングのまま両手放しでペダリングをしてみて前にずれてくる・ずり落ちてくる感じがしたら、しなりや、クッション、骨盤の向きなどの影響で乗車(ペダリング)時は実際のセッティングよりも前下がりになっている可能性があるということです。

こうなっているとペダリング時の荷重の影響以上に上半身への負担が増えるので、肩・腕・背中への負担が増えるだけではなく、ケツにフィットさせることができずにずれてしまえば当然変なところに負担がかかり、不快感や、ずれによる痛みも増加しまいます。

実際に乗車したときにサドルの”しなり”がどの程度出てくるか、クッションの影響がどの程度出てくるか、それはサドルやレールの材質であったり設計で差が出てくるところです。

ですので一概に”@°”がイイッ!ということではないと思いますが、ビシっとケツ(骨盤の角度)にフィットさせるためには乗車姿勢のまま手の荷重を最大限に抜いてペダリングをしてケツがどう動くかをしっかりと確かめ、適正な骨盤の角度に合わせたセッティングにする必要があります。


というのもコレは平地でケツがドンピシャになる様なセッティングです。

しかしヒルクライムを中心に走る場合はどうなるかというと、、、

一概にコレが正解とはいえないと思います。

特にワタクシの場合は登りの際は踏み込ペダリングよりもどちらかと言うと、前方に踏み出すペダリングになりがちです。コレがいいのか悪いんかということではなくて、前に押し出す際はサドルの後方が上がっていたのほうがケツが安定します。

サドル上でお尻が滑ってしまうということです。

それでは力が後方にもかかってしまい、パワーの伝達がよくないのでサドルにすべり止めでビニテを張ったりいろいろな工夫をしているわけです。

ということでワタクシの場合はサドル角度平地ドンピシャセッティングはヒルクライム時は少し前方を下げたくなるというデメリットがあります。


とは言っても圧倒的にヒルクライムよりも平地のほうが走る機会が多いので現在の2.5°前上がりというセッティングに落ち着いているわけです。



▶最後に

バイシクルクラブ同記事にはこんな事も書いてありました。
痛み=サドルの相性ではない
まずは正しく乗れているかを考える 
これもとても大切なことだと思います。

”サドル沼”なんて言葉をよく聞くということはそれだけ問題が多いということでしょう。

もちろん交換するだけで問題が解決できれば一番手っ取り早い方法ですが、本当の問題はサドルを交換すれば解決するのか?というと一概にそうではない場合もあります。

家にサドルがゴロゴロと転がってしまうような場合は一度お財布の紐をギュッと閉じ、最も良さげな一つを選んでみて、セッティングを色々と煮詰めてみる、その上でロードバイクという乗り物の乗り方も考えてみると以外なところに突破口が見いだせるかもしれません。


意外と痛みが出てしまいサドルを前下がりにしがちではあると思いますが、色々試してみるってことはいいです。

自分のペダリング、柔軟性、乗り方にもっともあった最高のセッティングを見つけられたらいいと思います。

ということで「サドルの角度は前上がりぃ!」これもお尻の痛みの解決方法の中の一つ!そんなお話しでした。
もちろんこのセッティングで自分にあっていれば痛みだけではなくてより骨盤、ケツの安定にもつながりますヨ。


+++角度調整方法+++

サドルレールの固定方法は主に2本締めと1本締めがあります。

センプレさんは2本締めで下方向からアプローチします。

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サドルレールのクランプボルトを緩めると、基本的に「前後位置・角度」が調整できます。

1本締めも同じ構造です。

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これは横からアプローチするようなボルトの位置になっております。

コレは1本締めですが、ココを緩めることで角度と前後位置の調整が可能になります。

サドルレールには大体目盛りが振ってありますのでポジション調整のときなんかはスマホでパシャッとしておくと戻したり、変更幅がわかりやすいのでいいと思いますヨ。

注意点はボルトでの固定になるので角度を変えたいときでも前後位置も変わってしまうことがありますし、前後だけいじりたくても角度も変わってしまいます。
またリアタイヤの巻き上げの泥水の影響を受けやすい部分なので固着気味の場合も多くあります。
ボルトを緩めるだけでは全然動かない、、、コンコン叩いているうちに元の位置も不明なほどずれてしまったり、、、よくあることです。
そうならないためにもボルトを緩めて動かない場合はクランプ部を優しく少しこじって広げてあげるといいと思います。
こじったときに「ジャリッ」とか「パキッ」といって動くようになる時もありますよ。
特に1本締めのほうがこうなりやすい傾向にあります。

ものすごく力のかかるところでもありますので適切なトルク管理と、ボルトのチェックやグリスアップなんかもきちんとしておいたほうがいいでしょう。

難しそうなときは無理せずプロにおまかせしましょう。


いつかは欲しいプロロゴのサドル、、、完全に”ビジュアル”にやられています。
カッコイイ…


何年の使用中のグリフォンです。
以前は30日間返品保証とかあったのですが、今はないみたいです。。。
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