ペダリング効率を上げる 本編①セッティング

昨日に引き継き続きペダリング効率のお話しです。 

幾度となくご紹介しているこの言葉、、、
どれだけ練習しても、走るのは楽にならない。ただ、速くなるだけだ。
-グレッグ・レモン-

ということですが、ワタクシ自身これに付け加えるとすると、、、

どれだけ練習しても、走るのは楽にならない。ただ、速くなるだけだ。
ただし苦しい時間は短くなる 
ということです。

速くゴールができれば苦しい時間は短くなります。

白石峠なんかを登ってると途中にパラグライダー(?)なんかをみかけます。
ワタクシは「気持ちよさそうだなぁ・・・」なんと考えながら見ていますが、多分あちらから見たら「ドMだ、、、、」と思われているかもしれません(笑
「空を飛ぶ」ということをやってみたいとは思いますが、では逆にパラグライダーの方が自転車でひたすらヒルクライムをやってみたいかというと、、、「、、、いや、いいです。」となるかもしれません。

「人はなぜ山にのぼるのか?」
「そこに山があるからだ」
-ジョージ・マロリー-

ということで前置きはここらへんにして本題へ。

※今回も例のごとくこれが絶対に正しい!と言うものではありません。正解はゴマンとあります。あくまでも一つの考え方、自分に合えばラッキー、合わなければ別を探す、自分に合うものを探すということが何よりも大切だと思いますヨ。



▶なぜにペダリング効率を考えるか?

効率が悪ければそれだけロスが生まれます。

ロスとは、「損失」のことです。

例えば「ケイデンス90で回す」、これはもう定型文のように耳に入ってきます。

難しいことは専門書を読めばいいだけなので置いておきます。。。

簡単にいうと
重いギアで筋肉に負荷をかけるように乗る:筋肉が疲労する
軽いギアで心肺機能に負荷をかけるように乗る:息が続かない

これのバランスがいいところ、最もスピードを長く継続できて速く走れる回転数の平均値が90回転/分ということでケイデンス90というのが定型文の用になっているということです。

しかし1分間に90回転、速く回すことでペダリングがめちゃくちゃになってしまえば1分間に90回も損失を出すことになります。勿体無いデス。

では極力損失をなくすためにはどうするのか?ということでペダリングの効率を上げる・ペダリングスキルを向上させるということがでてきます。

ペダリング効率を上げる≒ペダリングのロスを無くす



▶ビンディングペダルを使う

ビンディングペダル、ご存じの通りこれはシューズとペダルをくっつけるものです。

「今までの倍の力でペダルを回せる」
こんなこともイメージとしてあるようですが、、
ビンディングペダルとビンディングシューズを使うと2倍速く走れるなんて言われたこともあった気がするけども、速くならないわよ。
ワタクシはこっちのほうが正しいと思います。

というのもフラットペダルで考えてみます。
「踏み足100:引き足100、これで倍の200のパワーが・・・」これが本当であればこんなものはありませんが、
image4808
こんなペダルはありませんがもしもあったとしても、こうやってペダルの下から引き上げるような漕ぎ方でも同じスピードでは走れるはずです。
大抵の場合は無理でしょう。

ビンディングペダルを使えば効率を上げることができるというよりも、
足が固定されているからこそ、絶対的な安心感が生まれるのよ。
この目的のほうが大きいです。

40km/h~50km/hで走行中にもしもペダルから足が外れたら、、、
当然フラットペダルでも滑り止めのようなものはついてはおりますが、想像したら怖いです。

ペダルから足が外れて爪をふっ飛ばしたのは昨年の秋のお話しでした。
整備不良はめちゃくちゃあぶない!落車っぽいお話orz
とまぁこんな事もありました。

これはいわゆるギアが抜けるという現象でしたが、例えば路面のギャップで足が一瞬でも浮いてしまったら、、、ペダルを踏んだ時、荷重のかかった足が外れるとことは本当に怖いことです。

と、お話しがそれ気味なので戻します。


▶ビンディングペダルのセッティングでロスを減らす

効率のお話しでした。
ペダルとシューズが固定されているということで、シッティングでもダンシングでも常にピンポイントで踏む事ができます。フラットペダルで自由に動けた足は、ビンディングで固定することによりズレることなく1番力のかかりやすいところで踏むことができるということです。

ペダリングスキルの指南書は最近の傾向として、「自分にあったものを探しましょう!」と結論付ける物が多いです。
しかし多種多様を極める方法の中でも統一性のあるものが多いことは以下の2点です。


①膝はできるだけまっすぐの上下運動


ロードバイクのペダリング(膝の開きと効率)


②アンクリング(足首の角度とクリートセッティング)


ロードバイクのペダリング(アンクリング)

簡単に図にするとこんな感じです。
rect540
A.力をかけたい方向に対して斜めの入力
B.力のかけたい方向に対して直線的な入力
C.力のかけたい方向(中心)に対して入力位置がずれている
(ビンディグで固定されていれば最終的には固定部へ集約されます)

ほんの一例をものすごく簡単に図にしたものですが、1番力の入力がロスなく伝わるのはもちろん「B」の入力です。”力をかけたい方向”にたいして”力の入力を真っ直ぐに”ということです。
骨格筋の動きとして、”屈伸をした際には膝は開き気味になる”こんな動きも若干入ることがありますが、体幹側から離れていく際はまっすぐの動きを出しやすいです。rect6464
プロのペダリングを正面から見ても若干上死点付近で引き足の膝が開く場合が多いです。

骨格筋の働きの上で多少はブレが出る可能性があるにしても踏み込み時(上死点通過時)にスッとペダル軸まで膝がまっすぐになっていることがまっすぐに膝を下ろすことのできる・ロスを少なくできるポイントです。



これらを適切に行うためにビンディングペダルが役に立ちます。

ロードバイクでは時々しか見かけることはありませんが、ままちゃりなんかでよくみかけます。
銭@刑事のような”がに股”でペダルを踏んでいる場合です。

というのも膝が大きく開いてしまう原因の一つはつま先の向きにあります。
ビンディングペダルとビンディングシューズで固定することで、つま先が然るべき方向に向けてあげる。これにより体の構造上とんでもないがに股にできなくなります。(動きに制限をかける)
それ以前にあまりにもつま先が開きすぎるセッテイングはビンディングシューズではクリートにもよりますが、踏み込みのときにクランクに踵内側が当たってしまうのでできません。

またアンクリングではサドルの位置(高さ・前後・角度)とクリートの調整をしっかり出しておけばそこまでひどいアンクリングになることはありません。
(重いギア、激坂等、キツイときは踵が下がる場合があります。)

そして最後の一つはの修正はもちろん足を縦方向からみたものです。
rect6597
※ワタクシのあしがひん曲がっているのはO脚だからです。m(_ _)m

足は多関節です(股関節→膝関節→足(首)関節)
各関節ごとに力のかかる方向が「あっちゃこっちゃ」ブレブレではロスが多く変な力が変なところにかかります。

機械ではないので多少の歪みやブレは当然出てくるものですが、それがあまりにも大きい場合に体の異常が出る場合があります。
・ふくらはぎの異常な疲労感
・ふくらはぎの筋肉の付き方が変
・膝関節の異常・痛み(裏)
・足裏の異常・痛み
こんなことが考えられます。
股関節や大腿部は力の発生源から近いので、支障が出にくいイメージです。
上からも下からも板挟みの膝が1番負担がかかりやすいような、、、中間管理職的な(笑

ロードバイクはかなり長時間の運動になることが多いです。そして基本的に運動中は常にペダルを回している状態で、変な負荷がかかるような動きを長時間に渡り続けると他の運動では問題はなかったが長時間続けることで発生してくる異常が出て来る可能性が高いということです。


これはQファクターにもよるとは思いますが、基本的には股関節から地面に垂直に下がった位置で踏めるということがまっすぐの力の入力に近づけるかと思います。(Qファクターの設計っておそらくこの辺の数値の平均値に近くなるようなものかと。)
とはいってもワタクシの様にO脚であったりX脚であったり、筋肉の付き方も違いますので極端な事になっていなければ、上記2点”膝をまっすぐ下ろす””踵を下げない”をメインに考えてみるととんでもないことにはならないと思います。そこまでこだわらなくてもいいかと思います。

しかし最近はクリートをかなり後方にセッティングする方法をする選手が増えてきているように思えます。
このお話しはまた今度に、、、



体が変な動きをすることを機材の方の調整によって正しく直してあげることができます。
ということからもビンディングペダルは正しいペダリングのために初心者の方にもおすすめしているということです。


▶確認方法

何と言ってもおすすめ方法は【動画に取ってみる】そして【スローモーション】で何度も何度も繰り返し見てみる。ということです。これは動体視力の問題かもしれませんが、スローモーションで見ることにより発見できることもあるからです。
どうしても外だと難しいかもしれませんが本当は実走がいいのですが、難しいときはお友達に3本ローラーなり、固定ローラーなりローラー台を借りたりして自分のペダリングを見てみるということです。
毎日毎日確認して飽きてしまうよりも、3ヶ月に一回とか、半年一回とか長いスパンで確認をして見るのがいいと思います。

実際に自分目線・自分で考えていた動きと、他所から見た動きでは大きくずれが出ている場合があります。

そこでポジションや乗り方なりを修正していくのですが、その際は頭でっかちにならずに基本はロスを少なくする動きを目指していくのですが、あくまでも自分のフィーリング、どう感じるかも大切にするということです。
ただただすべてを真っ直ぐにするだけではなくて、自分にあった調整を探していくということが大切です。


効率を上げるということはいかにロスを減らせるかというところです。
ということで今回は主にセッティングでロスを減らす。ペダリングの効率アップのお話しでした。

※こんなコトをやりだすととんでもなく時間も手間もかかります。
 フィッティングサービスの値段を見てみればおわかりかと思いますが、とても大変だからです。
 サドル沼なんて言葉は有名なところでありますが、ポジションセッティングはハマるとそれ以上に、、、

次回~効率のよいペダリングを考える~
・・・予定です。

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こういった体の動きは【絶対】ということはほぼないというのがワタクシの考えです。。
筋肉の付き方、発達の仕方、柔軟性すべてバラバラだからです。
対生物であれば絶対なんてものはほぼほぼありません。

体の柔らかさは怪我を防いだり、パフォーマンスの向上に大切ですが、もちろん頭の柔らかさというのも大切だと思いますヨ。

最近ではウコンの二日酔いに対する効果がなかったことがわかったとか、、、
ほぼプラセボだったという。
効くって信じることって大切ですネ。。。
「二日酔いの薬」ウコンには薬効無しと判明



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