チェーンが汚れる 間違ってないか?そのチェーンオイルの使い方

当店でも整備の際に使用する本当におすすめできるチェーンオイルの選定を入念にしている中で、 実際に自分が使ってみて良いもの、そして実際のユーザー様にも好評だったものを実際に置いて整備に使おうと考えております。
自分が納得していないものは使いたくないという少々めんどくさい性分なもので。 

その中で日頃のメンテナンスにドバドバ使っている高コスパブランドもいいのですが折角起こしいただけるということであればグレードをもう少し上げてピカピカにしていただきたい、最高の仕上がりを提供したいということで今回は「Vipro’s(ヴィプロス)」の製品を仕入れ・販売、整備にも実際に使用することに致しました。

連日のめんどくさいワタクシの怒涛のコールにも快くご対応いただける担当の方には感謝仕切りです。
その中でヴィプロスさんもワタクシと同じようなチェーンオイルに対するお考えを持っているようで、(勝手に一緒にしてすみませんm(_ _)m)

ということで今回は「チェーンが汚れる?間違っていない?そのチェーンオイルの使い方」そんなお話です。



▶チェーンの汚れの正体とは?


チェーンの汚れは大きく分けて2つあります。
①自ら発生させる汚れ(摩耗粉)
②外から寄せ付ける汚れ(砂泥等)

①は金属同士の接点から生まれる”摩耗”です。
細かく言うと”凝着摩耗”とか”アブレシブ摩耗(三元)”とかあるようですが、ようは金属同士が擦れれば摩耗していくというものです。

この摩耗を最大限に抑える役割がオイルの役割といいことです。
 
②は常々ワタクシが記事内に書いているトリモチ効果です。
1番外部からの汚れを寄せ付けにくい方法は、、、もちろんオイルレスです。
例えばMTBで砂浜を長時間走るとしたら粘度の高いオイルであればあっという間にとんでもないことになってしまいそうです。
オイルがなければ金属同士の摺動で金属の摩耗が進行していきます。
しかし三元アブレシブ摩耗(異物混入による偏摩耗)のことを考えて、通常の摩耗よりも三元アブレシブ摩耗の方が影響が多いと判断できればオイルレス、なんてこともありえなくはないということです。

イノ@ック何かの超ドライ系のチェーンオイルなんかは固着後は触ったってまるでろうそくを触っているかのようなサラサラ加減です。
サラサラなので外部からの汚れがくっつくのを最大限に抑えられます。

それと当時にイノテックの汚れにくさに秘訣は固着後はオイルが「ロウ」の様になりますので、摩耗粉が出るのかでないのかは不明ですが(全く出ないとは考えづらい)、たとえ摩耗粉が出たとしても通常の流動性のあるオイルと違って流れ出ることが少ないため”汚れにくい”という結果になるのかと推測できます。

 チェーンだけではなくてものすごくわかりやすいのはプーリー部の汚れです。
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ディグリーザーでいくらこすっても永遠と汚れが出続ける感じのオイルと摩耗粉と外部からの汚れのトリプルミックス的な頑固な汚れです。これはプーリーとの摩擦で出るということもありますが、チェーンの汚れが溜まりやすいところであり、ここが汚いということはチェーンが汚いということにつながるかと思います。
ここが汚くてチェーンがきれいな場合って余り見たことがないです。。。



▶塗布後にすぐに黒くなる原因は?

摩耗粉や汚れが清掃したあとの塗布後にもすぐに出てくる、、、これはどのような原因が考えられるかということです。
ワタクシなんかは室内トレばかりで冬場は余り外を走りませんが、それでもこのチェーンオイルが黒くなるということを実感しています。

こればかりは推測の域でしかありませんが、2つの原因が考えられます。
①摩耗粉の影響で黒くなる
②リンク内部の汚れが浮き出てくる

チェーンの構造は過去の記事をご参照下さい。
チェーンのお話し 分解して注油ポイントを考える

内部の汚れが残っているために新たにオイルを差したときに汚れが押し出されてきます。というかリンク内部の油分とともに流れ出てくるイメージです。
水分であれば油は水分を弾きますが、同じ油分であれば混ざりあい、結果混ざったものがリンク内部から限界量を超えて流れ出してくるということです。
外から見てガンガンキレイにしたつもりでもリンク内部にオイルが残ることは構造上あり得るということです。

①の原因を考えればオイルのとしての役割がいまいち、、、ということが考えられますが、オイルは適切な場所にはいってさえてればそこまで種類によってそこまで大きな差はないということです。
わずか数%~の抵抗を争っている各メーカーには感服です。


▶塗布後にすぐに黒くなる原因は?②

もう一つの原因はオイルを付けすぎです。
リンク内部に汚れが残っている状態でオイルを付ければ内部のオイルと混ざりあってチェーンが黒くなります。

黒くなった時点でキレイに拭き上げて上げればいいということですが、このタイミングで更にオイルをドバっと追加してしまう場合があるというお話です。
表面に黒いオイル(黒くなくてもですが)が浮いている状態というのは基本的にオイルの残りすぎです。
当然大量のオイルを流し込んであげれば段々と薄まってくるはずではあります。

走行後表面にオイルが浮いている状態、これはオイルが悪いと考えるよりも、チェーンの内部の汚れの残りと考えて浮いてきた汚れのも混じった黒いオイルがにじみ出ている状態と考えるのがいいでしょう。



▶適切ではない多すぎるオイルは、、、

①チェーンオイルの飛散によって悲惨なことに、、、

どんなに優秀な飛び散りにくいオイルをメーカーが開発したとしても、所詮は液体です。
ボディソープぐらいのドロッドロでも思いっきり振れば飛んでいきます。
少なければ飛散をある程度抑えられる可能性はありますが、量が多ければいとも簡単に飛ばすことができます。
流石にチェーンオイルでボディーソープのような硬さはリンク内まで浸透にものすごく時間も掛かりそうですし、そもそも回転も重さを感じるほどではないかもしれませんが、滑らかだけどネットリ、、、あまりいいものではなさそうです。重そう。。。

飛び散りすぎるオイルの原因はオイルが悪いと疑う前に、付け方、付ける量、メンテナンスを再度見直してみる必要はありそうです。
ワタクシは個人的に色々と試してきましたが、現在最安値のAZのミシンオイル(かなりサラサラ)でも飛び散りに苦労をしたことはありません。

チェーンステーやシートステーに黒いつぶつぶが、、、これはオイルが悪いというよりかは、付け過ぎ(残りすぎ)である可能性が高いということです。


②汚れの大好きなトリモチ

汚れが大好きなトリモチになるということです。
粘度が高ければ高いほどに外部からの汚れを寄せ付けやすくなります。

イメージ粘度が高い(ネバネバしている)ほうが潤滑性能が良さそうなイメージをお持ちの方が多いということですが、定期的なメンテナンスを必要とするロードバイクのチェーンでは硬すぎるオイルは清掃が大変になるだけではなく、汚れもくっつきやすくなるというなんとも汚れやすいチェーンになるために大切なことを果たしてしまっているということです。

内部から摩耗粉の汚れは完全に防ぐことはできません。
(これができればノーベル賞確実!?)
ということは少しでも汚れを減らすためには外部からの汚れがつきにくくするということが何よりデス。




▶すぐに黒くなるチェーンオイルは駄目なオイル?

ということはキレイに清掃した後の塗布ですぐに黒くなる、ということはチェーンオイルが悪いというよりかはチェーンの掃除の際に汚れがリンク内部に残っている可能性が高いということです。

ではこれが悪いことかというと、、、一概に悪いとはいいづらいです。
チェーンの構造を考えればリンク内部までチリひとつ残さぬように、、、そんな掃除ができればいいですが、なかなか0にするのは難しいです。

以上のことから考えれば”黒くなるから駄目なオイル”という判断の仕方はナンセンスだと思います。


ではどうするか?というと、”余分なものは付けておかない”ということです。
チェーンを洗浄後にオイル塗布後はガンガン拭き上げます。
もうチェーンを触っても手につかないほどに拭きとったつもりでも適切な注油はリンク内部にはしっかりとオイル分は残ります。
汚れが酷くふき上げだけで落ちない場合は汚れを少しでも減らせるように洗浄をしてあげる必要があるということです。

とはいってもチェーンを切って洗うほど汚れをためないにコトが何よりの秘訣ですし、そこまでチェーンは長持ちしないです。というか定期的にチェーン掃除をキチンと行っていれば寿命を遥かに超えるころまでピカピカに保つことはできます。
あまりにも汚かったり、した場合はさっと新品に交換してしまうというのも賢い選択肢の一つかと思います。チェーンは消耗品ですからネ。


オイルの種類とか乗り方、乗る条件によりますが、雨天なしの場合ヴィプロスのオイルだと
ムオン:500~600km
ケイテン:300~350km位
を目安に注油をしてあげれば十分ということです。

これ以外のメンテンナスはと言うと、、、走行後にオイルが滲み出てチェーンを黒くすることがありますのでこれを”拭き上げる(乾拭き)”これで十分ということです。
このときにガンガンオイルを足してしまうとドンドン汚れが浮いてくる、、、そんな印象を受けやすくなってしまうということです。

ヴィプロスさんのお話だと1コマ一滴、、、多すぎるようですヨ。


ということでチェーンの汚れは心の汚れ?全く意味がわかりません、
チェーンが汚れる 間違っていない?そのチェーンオイルの使い方、正しく使っていつもきれいなロードバイクを目指そう!いつもピカピカ気持ちがいい!
そんなお話でした。
 

 
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