ロードバイクのヒルクライムで足攣る?原因を徹底考察

ワタクシ自身自慢ということではありませんが、ロードバイクでは脚を攣ったことがありません。その代わり日常生活では事故以来何故か僧帽筋を攣るという珍しい症状があります。(;´∀`)
とはいっても最近走行会や当店のお客様でも”足を攣る”ということをよく聞きます。
ということでなぜ足をつってしまうのか、そんなことを考察してみようと思います。

※今回も例のごとく冒頭に書かせていただこうと思いますが、ロードバイクの乗り方は人それぞれであり、合う合わないは当然あるものだと考えております。一方法、一手段そのぐらいにお考えいただき、一人でも二人でもお役に立てれば幸いでございますm(_ _)m


▶足を攣る原因

主に言われているの原因として3つが挙げられます。

①筋肉の疲労
・慣れない運動を長時間に渡り続ける
・ウォーミングアップ不足

②血行不良
結構不良の原因は多くあります。
・水分不足
・寒さによる血管収縮
・血管系の病期
・貧血気味

③栄養、水分不足
水分不足はわかりやすいと思います。
栄養不足とは、
ミネラル分(カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム等)、ビタミンB1、タウリンこの辺の栄養素が不足しても釣りやすくなると言われています。

電解質(Na,K,Cl:ナトリウム:カリウム:クロール)なんかはバランスがものすごく大切と言われています。
大量に汗をかいたり、長時間の運動で知らず知らずのうちに失われていくことでバランスが崩れる。これも原因となるようです。

とこんなところがよく言われることですが、現代の医学ではまだまだ完璧に解明されているということではないようです。

これらのことはいわゆる、「ロードバイク 足 攣る」こんなワードで検索をすればどこでも出てくることです。
上記の内容を気をつけていたとしても足を攣ってしまう。こういった時に考えるべくことを考察してみようと思います。



▶ロードバイクでいつ、どこが攣る?

ワタクシが脚を攣った方に色々と聞いた所、ぶっちぎりに多いのがふくらはぎです。
続いて太もも(大腿四頭筋)。
お尻(大殿筋)なんかは意外と攣りにくいようです。

そして脚を攣るのに多くの場合は、ヒルクライム時。これがぶっちぎりに多いです。

足を攣るのはどうやらヒルクライム初心者の方が多いようです。



▶ヒルクライムの足攣り原因考察

平地だったら足を攣らないのにヒルクライムが攣ってしまう。
これに主にヒルクライム特有の現象が考えられます。

✔脚(ペダリング)を止めることができない。
→常に負荷がかかっている状態であり、休むところがない。

これは平地ではあまり起こり得ない現象で常にかかる負荷(重力)に対して足を止めることができないため負荷の蓄積により過度の筋疲労を起こしてしまうことで足が攣りやすいということが考えれられます。

またヒルクライムにおける”傾斜”というものがポジションを強制的に変えざるを得ない状況を作り出しているとも考えられます。

・大腿四頭筋が攣る要因

平地と同じ上半身の前傾姿勢(角度)のまま勾配がつていくるとどうしても下に下に踏んでいるはずが、前に前に蹴り出している状態に陥りがちです。
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平地でハムストリングス、大殿筋の使い方なんかのお話は以前の記事で一つの方法をご紹介致しました。
詳細はこちらで↓↓↓
ロードバイクのペダリング(裏側の筋肉を呼び覚ませ!)ハムストリングス


ヒルクライム初心者の場合は、平地で慣れ親しんだペダリングをそのまま傾斜がついているところで考えると、、、というところです
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少々大げさな絵ではありますが、横から見てみるとものすごく足に負担が掛かりそうに見えます。

と言うのもこの絵ではわかりづらいとは思いますが、これにちょっとだけあることを追加してみます。

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この青い矢印はというと、、、重力と考えてください。(重心はポジションにより大きく前後してきます。)
重力は常に地球の中心に向くものです。

これとともに重心も上半身の角度がアップライトに慣ればなるだけ後ろ寄りになってきます。
ということはペダルに体重をかけづらくなってきます。
体重をかけにくいということは筋力に頼ってしまい勝ちになると考えられます。

ものすごく力が入りづらそうに見えてきました。(ワタシダケ??)

というのも人間の体は”自然に重力に逆らう動きをする”と考えております。
わかりやすく考えると、、、

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※壁に背中を付けてのスクワットです。

真っすぐ立っている時はそこまできつくはありませんが、足を前に出した状態、重心が後ろ寄りにあるときにのスクワット運動(壁がないと後ろに転がってしまいます。)これならばどちらがキツイかわかりやすいと思います。
なんにも考えずに「スクワットやってください。」って言われたら右側のやり方をする人はものすごく少ないと思います。自然に右側にように行うはずですネ。

ちなみにこの右側の変なスクワット、どこが一番きついのかというと、、、太もも前部(大腿四頭筋)です。

この重力に対しての重心の位置力を加えたい方向角度は0に近いほどほど力をかけやすいということになります。(言葉がうまくなくてごめんなさいm(_ _)m)

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オーバーな図ですが、もっと簡単に考えると階段を上がるときには左側の様に上がると思います。
右側の様に上る人、、、あまりみかけないです。

というか見るからに効率が悪そうですし、危ないですネ(;´∀`)

重心・重力とペダル軸の角度は小さければ小さいほど体重、重力を利用しやすくパワーがかかりやすくなります。
ダンシングなんかではこの重心位置方向とペダル軸との角度が極めて浅い状態に持ってくることができるので体重を重力通りに乗せやすく、パワーがよりかかるようになるということです。

ものすごく大げさな例ですが、平地と同じポジションでヒルクライムするということはこういった状態を引き起こしていると考えられます。


✔初心者はなぜこうなってしまうのか?

 ”魔法の言葉か呪縛の言葉か!?”


ではなんで初心者の方がこんなふうに効率の悪い乗り方になってしまうかというともちろん原因があると思っているわけです。

「ヒルクライムはフラット部を握る!上半身を起こして呼吸を楽にペダリング!」
聞いたことはありませんか?
なんとなくワタクシは聞いたことがある気がします。

これは傾斜が浅い場合はそこまで大きな影響は出ないと思いますが、傾斜がきつくなってもこれが頭を離れないということではないかと思います。

「フラット部を握って前傾を浅く、楽にペダリング。」
苦しくなってくると更にこんな言葉が頭をよぎります。
どんどん効率が悪くなってきて負担が大腿四頭筋やふくらはぎに集中してきてもフラット部、状態を起こして呼吸を楽に、、、楽になりたいからですネ。
苦しい、苦しい、どんどん上半身が起きてどんどんいわゆる攣りやすい特定の筋肉(ふくらはぎや大腿四頭筋)への負担が増えます。
これが結果的に効率がいいとはいい難いペダリングになり、頑張ってはいるのに失速、苦しい、特定の筋肉への負担を増加させる原因の一つになり得ている→限界がきて足を攣る。こうなっているのでは?ということです。

刻一刻と勾配は変化をしていくなかで”フラット部を握って状態をおこして一定のペースで、”と言うのは初心者の方がやってしまいがちな変速が少なすぎるということにも拍車をかけますし、あまりいいことがないような気がします。
(勾配が一定でゆるい登りにはいいかもしれません。)

これは初心者の方に多く見られるのにはもう一つの要因も考えられます。
”ハンドル位置が高いため”(サドル‐ハンドル落差の少なさ)これです。
勾配がきつくなったときにハンドルの位置が高い状態では更に後傾に拍車がかかります。後ろ寄りの重心になるということはペダルに体重をのせにくくなるということです。
勾配の強いヒルクライム時は落差の少ない上半身の起きた初心者向けのポジションでは大腿四頭筋への負担が増えがちであると言うのは体の作りからのお話です。
ハンドル位置の高い自転車こそ勾配がきつくなればなるほどに前傾を深くする必要がでてくると言うことが考えられるからです。


これとフラット部の握って上半身を楽にというお話ですが、胸郭を開くということはわからなくないですがけして上半身を起こすことと呼吸が楽になることは素直にイコールではない気がします。(実際は重力で横隔膜が下がり呼吸面積が増えるということらしいです。)
当然勾配によるところもありますが、前述のように効率が悪くなることと天秤に掛けるとどうにも上半身を起こしたほうが楽なのは勾配がゆるい場合のみのような感じがします。急勾配で上半身をおこしたら下手したらまくっちゃいます(後ろ回り!!)(;´∀`)
これよりも胸郭を開くということのほうが効率的なような気がします。胸郭の開き方とすると肩甲骨の位置を寄せることで開くことができます。これは前傾後傾関係なくできます。
しかし胸郭を開こうとすることで肩甲骨だけの動き、使い方だけでできればいいとは思いますのが実際になれないうちにやろうとすると肘も開いてしまいがちです。
肘が開くと力がかかりにくくなりますしとっさの対応にも遅れが出ます。
(それでもフルームはチャンピオンです!)

それならば腹式呼吸を積極的に取り入れることのほうが理にかなっている気がしてしまいますが、今回のメインではないのでまたの機会に。
(それでもフルームはチャンピオンです!(←しつこい。。。)




・ふくらはぎが攣る原因


これも上記のような考え方をすると考えやすいです。

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平地まんまのポジションでペダリングをしようとするとどうしても前へ前へ蹴り出す形になります。

これのままだったらいいのですが、、、

前に蹴り出せばいいのですが、踏もうとしてしまうと、、、という所です。
勾配が一定のきつさを超えると前に蹴り出すだけでは登っていけなくなります。

ペダルは構造的に軸(アクスル)を軸に回転します。
しらす知らずのうちに、というか体側(足首関節)が勝手に芯(軸)を踏もうとバランスを取ります。
バランスを足首が取れないとすると軸からずれた瞬間にアキレス腱が切れるぐらい足首が曲がるか、逆の方向に曲がってしまいます。ビンディングでなければペダルから落っこちますネ。

しかしこれは「足首の角度を~~~」なんて考えなくても自然にやっていることです。
(踵が下がりガチな人はペダリングが前方向に蹴り出そうとしている、こんなことも一つの要因でもあります。)

そうなるとどうしても前に蹴り出すとしてもかかとが下がります。そして下に踏みたくなったときにいわゆる超後ろ乗りのようなペダルの軸に対して膝からく力がうまく伝わらなくなってしまいます。

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※一番左が基本的なポジション作りです。
 3時の位置で膝蓋骨裏、ペダル軸までは地面と垂直になるように、というものです。

しかしこれに勾配・傾斜がつくと、ということです。

下方向への力を加えようとした時には、、、

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画像はオーバーな例ですが、めちゃくちゃつらそうです。。。(笑

回転する軸を下方向に踏もうとするときにはクリートの中心とペダル軸を真っ直ぐにしようとします。踵が下がらないような動きです。これによりかかとは上がって更に足が前に出た状態になります。するとどんどんとふくらはぎヘの負担は増え、上記の様に大腿四頭筋への負担も増えます。
更に言うとかかとが上がるということは膝も持ち上がります。
膝が持ち上がると、、、柔軟性が低い方は特に引き足上死点でお腹回りでいわゆる”詰まる”という現象が起きます。これを回避するためには骨盤を起こすか、ペダリング毎に骨盤を傾ける必要が出てきます。どちらも効率が下がる要因にもなり得ることです。

どれも図はとてもオーバーに書いてはおりますが、このようなことがヒルクライム中度々起ることで筋疲労が特定筋肉にたまり足つりということを起こしてしまうことも考えれないか。ということが今回のお話です。


▶足つりを防ぐためには

水分を多く摂るとか、サプリメントとか、、、このようなありきたりな対処療法的なものではなくてフォームポジションを少々いじってみようということです。

①クリートを下げる(ふくらはぎ)
クリートつま先についている場合は全開に踵よりに変えてみると力がかかりやすくなります。ちょっとだけ変えても大差はわかりませんので思いっきり下げてみます。
弊害としては回転力が落ちることが考えれます。

先端付近から最後方への移動の際はサドル高も調整が必要になる場合もあります。


②ヒルクライム時は着座位置を前よりに
まっすぐ下方向に踏みやすくなります。
と言うのもの図を見れば一目瞭然です。
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角度がつくと勾配に合わせてケツが後方に行きます。後輪の位置は変わってませんヨ。
それでもケツの位置が下がるということは重心も後方に移動するということです。これにより3時の位置(角度がつくと変わります)で膝からまっすぐ下方向に踏めなくなります。
そこでサドルの前方に座ることで重心を前方へ修正、ペダル軸をまっすぐ踏めるようになる、ということです。これにより効率を上げるとともに大腿四頭筋への過度の負担、ふくらはぎへの負担を減らすことが狙いです。

③傾斜に合わせてしっかりと前傾を作る
サドルの着座位置を変えるのと共に前傾をしっかりと作ることで傾斜によって後方に移動しがちな重心を前方へ移動します。そして体重・重力を利用して、まっすぐに地球のコア方向へ(笑 下方向に踏めるようにします。前へ前へと踏むペダリングは前述のように効率が落ち、大腿四頭筋やふくらはぎヘの負担増が考えれらます。
②と合わせて前傾をしっかりと作ることで、大腿四頭筋中心からしっかりと裏側の筋肉も使えるようにしてあげることで疲労を分散させる効果を狙います。

④様々なポジションを作ることで疲労を分散させる
ポジションも然り、ダンシングなんかも織り交ぜたり、ギアチェンジをこまめに使ったり、、、
自ら色々な踏み方をつかってみるということです。
一部分の筋肉にばかり不安をかけないように疲労を分散させることも攣り防止には効果があると思います。


✔お手本を間違えないようにする
これらとともに大切なことがあります。

速い人と一緒にヒルクライムを走るってのがまた混乱を招きやすいんですネ。

速い人と一緒に走ってもらうと速い人は効率が良いペダリングであったりパワー持久力ももちろんあります。速い人も楽に走りたい時はフラット部を握ってもっさりもっさりお付き合いをしてくれる場合があると思いますが、これを素直に見習ってしまうとよくありません。

速い人は体力があるだけとい言うことではなく、技術も持っており効率のいいペダリングができる。要はうまいってことです。

ペースを落として走っている時のフォームと自分が目一杯出している時のフォーム、違うのは当然です。違うのが当然なんですが、「速い人はこうやって楽に登っていた。。。」このように覚えてしまうと「こうすれば楽なはずだ!」これでドツボにはまっていきます。
プロレベルの鬼の様に速い方々もしっかりと登る時はポジション、フォームをきちんと作って登ります。

速い人が本当に頑張っている時のフォームをよく見てみるといいと思います。

客観的に見るためには、上半身の角度なんかは自分で見ることはできません。見えませんネ。
しかしたとえば腕の角度、このへんは走りながらでも自分で見ることができますプロの選手でも激坂区間は腕を90°近く曲げるぐらいしっかりと上半身を倒したフォームです。では自分がキツイ時は、脚がつってしまう前なんかはどうかと考えてみる・観察してみると違いが見えてくると思います。
自分との違いをきちんと確認するということです。

この辺のお話は実は足攣りだけではなくてヒルクライムの効率アップ、速く走るためには、そんなことにも共通していることではないかと思います。
結局の所これらのことが出来るようになるにも経験を積むということは大切なことですが、頭の片隅にこんなコトをおいておくと、脚を攣りやすい方だけではなくてヒルクライムを楽しんじゃうぜ!って方にも悪いお話ではないと思います。

ということで今回はロードバイクのヒルクライムで足攣る?原因と対処を徹底考察、そんなお話でした。

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大切なことはと言うと、、、こういったフォームであり登り方でもあるのですが、まず一番肝心なのはポジション出しであると考えております。
意外と購入したまま、一回もポジション調整したことありません。そんなお話を当店のお客様でも非常によく聞きます。ポジションは特に最初のうちはどんどん変わっていきます。
未だにワタクシ自身もちょこちょこいじったりします。
踏みやすいポジション、回しやすいポジション等ピッピッと体のサイズを測ってコンピューターがはじき出したものが100%の正解ということもない、そんなことはワタクシが自分の体でも体験していることです。
ポジション調整等もお気軽にご相談下さい。
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プロの登りは勉強になります

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11月12日(日)こりもせずまた登りまくりの走行会開催予定となっております。
詳細は決まり次第ご報告とさせていただきます。
よろしくお願い致しますm(_ _)m
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