MAVIC インスタントドライブ360 構造とグリスアップ

従来型のオイルを入れてあげるフリーボディから新しく登場したインスタントドライブ360というシステムがあります。・・・要はDTのスターラチェッ,,,(((((;`Д´)≡⊃)´Д)、;'.・ハウワッ!!
なんでもオーバーサイズのアルミアクスルと硬化アルミフリーボディにより40g軽量化なんてお話もありますが、、、どうなんでしょう。ということで早速見てみます。



▶フリーとは?
フリーギアは動力を伝えるためにはラチェット機構が必要です。
(この辺の言葉は非常に難しいので多少語弊があるかもしれませんが、)
フリーギアの構造になっていないいわゆる固定ギアの場合は、、、足を止めるとタイヤの回転が止まります。つまりブレーキというか、、、クランクの動きとタイヤの動きが常に同じ動きをするものが固定ギアです。ピストなんかでは有名なバックを踏めるというものですネ。
逆に脚を止めたときは後輪がフリー(自由に)に動ける、回転できるコレがフリーギアということです。
しかし自由に回転するだけではクランクを回した動力が伝わりません。クランクを回した動力を伝えるが、クランクを止めたときはフリーに回転する。これがフリーの構造で、いわゆる爪と爪が引っかかる台座のような部分をラチェット機構といいます。

いわゆる脚を止めて「ジーーーーーッ!」とか「チキキチキチッ」となる音のことをラチェット音といいますが、ラチェット機構から発生する音、コレでラチェット音ということです。

フリーギアは進行中クランクが停止している時、つまりフリーボディが逆回転している(ような状態)ときは(反対向きの動力)動力を断って力を伝えずに、クランクが正回転をする時、フリーボディが正回転をするときに噛み合うようになっていいます。
言葉で言うのはなかなか難しいですが、(; ̄▽ ̄)ハハハ...

ものすごく簡単に言うとクランクを逆回しにすると動力が断たれます。タイヤが回らなくてもクランクは逆回転にできますネ(自転車は動きません)。逆にクランクを正回転すると自転車が進みます。止まっていられません。この構造こそがフリーボディ内のラチェット機構があるから可能ということです。(ラチェットレンチなんかも同じような構造で。一方向はフリーで一方向はロックですネ。)

固定ギアのホイール以外の自転車のホイールであればディスクだろうが、ママチャリでも、中華でも、どんなホイールでも形は多少違えども、必ずリアホイールに組み込まれています。
足を止めても後輪がフリーに回れるものは何でもそうです。ままちゃりで固定ギアなんて多分不慣れな方は無くて乗れません(笑)

ということで次項から今回の本題のマビックの新型(と言ってもそこまで新ではございませんが、)ラチェット機構を見てみます。


▶従来品との構造の違い

従来品のラチェット機構
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コチラ従来品を採用しているいわゆるマビック的なフリーボディの部の展開図です。
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2爪の従来型、馴染みがある方が多いのかと思います。
この2つの爪を極小サイズのバネで止めています。

コレに比べてインスタントドライブはというと、、、
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9番のスターラチェッ、、、ギアが肝となります(笑)
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※左側の赤丸は固定するためのもの。実際に回転するのは一番右側のギア

まぁほぼDTのスターラチェットと同じ構造です。
ということで実物をばらしてみましょう。



▶インスタントドライブ360の分解

ハブをバラすときはアクスル(ロックナット付近)を見てみればバラし方がだいたい分かるってものです。
BlogPaint
大体この中に六角が切ってあれば六角レンチをツッコミます。(両側から突っ込むものが多いですネ。)
以外だとなんにもない場合、普通の円形の場合は大体引っ張れば取れることが多いです。

インスタントドライブも引っ張れば取れます。もちろんDTのハブもです。

まずはスプロケを外して、、、本当は外さなくてもなんとかなりますがせっかくなのできれいにしましょう、そうしましょう!!
フリーの状態はというと、、、
IMAG3600

まだスプロケが外れないほどではありませんが、フリーに”かじり”がでています。
冒頭の”硬化アルミフリーボディ”とは言ってもやはりアルミ、、、
一見ホイールの軽量化、40gも軽くなればカタログ的のも非常にグッドです。しかしです、手放しに喜んでいられるわけではありません。コレがアルミのデメリットです。

カンパやなんかでも軽いフリーボディの代わりにかじりによる寿命が早くなっているようなイメージがあります。従来品の鉄(スチール?)のフリーはかじりの影響はほぼありませんでしたが、アルミになってからひどい場合だと3ヶ月程度でもうスプロケが抜けなくなってしまう場合もあります。
フリーボディはカートリッジベアリングが入っていますので、だめになったら交換。そんな使い方ではありますが、下手したらアルミのものはベアリングがダメになる前にかじりがひどくなってきてしまうことによる交換のほうが早い可能性も。。。レーシングモデルってそういうことなんですネ。
(ちなみにシマノはDURAでチタン製!(๑•̀ㅂ•́)و✧ )

よくかじり防止にグリスを、、、というお話を聞かなくはありませんが、はっきりってしまうといわゆるアルミボディの噛み込み(かじり)対策にはあまり効果がありません。この辺はメカニックの中でも分かれるところではありますが、それでも薄っすらとグリスを塗っておいたほうがいろいろとメリットが多いので本当にうっすら塗っておくことをおすすめ致します。(ごく少量を塗った後拭き取ってしまうぐらいで十分です。)

とは言ってもかじりはなによりも踏み方、足を止めた状態からの漕ぎ出し、またシフトチェンジの荷重の抜き方、フリーボディがガンッ!とかカンッ!とかって音を出しているような乗り方をしているとやはりかじりが出やすいです。丁寧にきれいに乗ることで機材を長持ちさせるということです。

かじりで抜けなくなったカセットはラバーハンマーやヤスリを使ってかじりを慣らしてあげて取る必要があります。間違ってもマイナスドライバーで無理やりこじったりとかはおすすめしません。。。

今回のフリーはヤスリまではいりませんでした。
ハンマーでコンコンカンカンやって外しました。

本題に戻りますが、引っ張ります。
ただ引っ張るだけです(笑)
IMAG3603

このまま引っぱれば抜けます。

IMAG3605

以前のラチェットは細かいバネが飛んでいったり気をつけなければあれでしたが、インスタントドライブはそこまで細かい構造ではないです。
展開図をみても外側から、、、

image4144
フリー→バネ→ラチェット(ギア×2)→シール?・・・という様に並んでいます。

IMAG2975

ラチェット抜き取るとこんな感じです。

IMAG3604

Σ(゚Д゚;) だいぶ汚いですネ。



これらをすべてキレイにして、組み上げの際は”専用グリス”を使います。
従来品はオイルでしたが、インスタントドライブ360は専用グリスを使います。
マビックってやっぱり専用品、、、(笑)

で回してみるとやはりだいぶ静かになります。
このインスタントドライブやはりグリスがよってくるとものすごくうるさくなります。

構造を考えれば仕方がないと思いますが、それでも独特の「ビヨ~~~~ん」というラチェット音は好き嫌いが分かれるところですネ、

構造的に考えるとラチェット機構はホイール側に刻まれた山(のようなもの)を超える、この瞬間の抵抗が少なければ少ないほど”脚を止めたとき”の減速が少なくなるということです。
金属同士が擦れて山を越えるということは、所詮抵抗ということです。

従来型の2つの爪が各山を超えるとの、新型のスターインスタントドライブの2つの山どころではないギアをこすり合わせる構造とで考えると、やはり構造的には2つ目のほうが対抗が少なく思えてしまいます。というのも回してみるとやはり2爪構造のほうが軽く感じます。実際に乗ってみたらあまりわかりませんが。。。あとは実際に乗って足を止めたときの重さを感じる要因は”音”です。
上記”びよーん”という音がどうしても、重さを感じさせてしまうプラセボ的に働いている可能性が十二分にあります。
というのもラチェット音を静かにすると軒並み回転がよくなったようなイメージから、プラセボ的に軽さを感じることが多いからです。
プラセボなのか、グリスな構造的なのもののせいなのか。。。どちらなのでしょうか。。。

それでもマビックが新型のホイールに軒並みインスタントドライブを採用するのはおそらく、2爪モデルよりも”かかり”が良かったり、パワー伝達がうまくいくのは構造を見ればすぐに分かります

ちなみにラチェット音はこの山を超えるときに出るものではありません。
山を超えた爪がバネの力で戻ってホイール側(固定部)に当たることで出る音です。
ということは、マビックだけにかかわらずカンパでもそうですが(シマノ製品は除きます。)、オイル、グリスがしっかりと入っていないと音が大きくなる傾向にはあります。しかし構造的な問題もありますので一概にグリスが入っていれば静かということでもありませんのでそこは要注意が必要です。
モデルや年式によっても結構差があります。心配な場合はやはりプロにおまかせしちゃうのがいいですネ。

ということで今回はかなり寄り道回り道でしたが、
MAVIC インスタントドライブ360 構造とグリスアップ
そんな話でした。

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