チェーンの寿命を伸ばす3つの方法

前回の潤滑のお話の続きのようなお話です。


チェーンは消耗品です。
そして一説ではチェーンの寿命は4000km程度というお話もありますが、それもまたある意味限定的なお話です。しかしいくら消耗品と言っても、少しでも長く使いたいと思うものです。

ワタクシの経験上のお話です。
”パワーがある方がチェーンの寿命が短い傾向にある”ということはよく耳にするお話ですが、それだけではありません。パワーがあるわけではないのにすぐにチェーンが伸びてしまう、、、、そんな場合もあると思います。チェーンの寿命は使い方次第でだいぶ変わってくるものです。

チェーンの寿命とは”伸び”ともいいますが、主に金属の摩耗によりチェーンの金属が痩せてくる現象です。結果的に各所の”ガタ”が大きくなってくることでチェーンが伸びた状態になるということこそが、いわゆる”チェーン伸び”の正体です。

ということで今回は少しでもチェーンの寿命を伸ばす3つの方法、ご紹介です



▶チェーンの適切な清掃
チェーンの清掃の目的は古いオイルを除去するだけにとどまりません。
チェーンに付着した、またはチェーン内部に入り込んだ砂などの微粒子を物理的に取り除くことが大切です。 金属同士の潤滑にはオイルが使われますが、最大の天敵は異物、というのは前回のお話にもあったところです。この最大の天敵の異物を除去するためにも適切な清掃が必要になってきます。

逆にチェーンに付着した異物をそのままにしておけばチェーンもそうですが、ギア歯ダメージを受けることになり、結果的にチェーンだけではなく各所の寿命を短くしてしまうことになります。

チェーン内部に入り込んだ異物を100%取り除くことは難しいかもしれませんが、極力減らしてあげるということこそが日々のメンテナンスの重要性だと思います。

清掃方法についてはWAKO'Sの洗車セミナーの動画はYouTubeに大量にありますのでググってご参照いただけると良いかと思います。
最近良く見るのは、水無洗車でフォーミングマルチクリーナーでチェーンクリーナーを流すということをしておりますが、あれは水が使えないときに便利なものです。
水が使えればバンバン水で流してあげるのはやはり物理的にも異物を取り除きやすくなります。
水道が使えない場合は100均でペットボトルで使える加圧式霧吹きがあるようです。これが良さそうで現在探しております。。。

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チェーン掃除に使うブラシは豚毛がおすすめです。豚毛ブラシは毛先が開いてだめになりにくいですし、汚れの落ちが一番良かったと聞きます。こちらKTCエンジンブラシと呼ばれるもので数百円です。



▶適切な潤滑
適切な潤滑というのは多く分けて2つに別れます。
適切な潤滑剤を使うというということ、使い方です。

適切な潤滑剤というのがどこのメーカーで、、、というお話は好みの問題もありますのでどこが絶対ということではなく、お気に入りを探すのも楽しいと思います。
しかし例えば雨の中走る可能性があるのに水分に弱いオイルを使っていたりしては油切れで悲しい結末になります。
まず適切な潤滑のためには用途・使い方に合わせた適切なチェーンオイルを選ぶことが大切です。

そして使い方です。
前述のようにいくらキレイにチェーンを洗えていたとしてもオイルが十分に行き渡っていないと意味がありません。
例えばチェーンの内部に水分が残っている状態でオイルを塗布、これは水置換性能のあるオイルであれば問題ありませんが(それでも水分はできるだけ除去してから塗布したほうが良いです)水置換性のないオイルに関してはというと、、、水と油を想像していただけるといいかと思いますが、そのまま回せば水分とともに油は飛んでていきます。
水置換性のないチェーンオイルはチェーンを洗った後は完全に乾かしてから塗布をしないといけません。

また意外とよくあるのはチェーン内部のオイル切れ、塗布がうまくいっていないことがあります。
一見きれいなチェーンもクランクをまわすと小さな音でキュリッとかキーキーと音が出ます。
それはママチャリほどド派手なキーキー音が出るわけではありませんが、内部の潤滑がうまくいっていない場合におきます。チェーンの内部までしっかりと潤滑をしてあげることが大切です。

適切な使い方でないとどんなにいいチェーンオイルでも台無しになってしまうことがあるということです。


超王道のWAKO'Sのセットです。

▶ギア位置の選択
コレはメンテナンス系のお話ではなく乗り方、使い方的なお話です。


シマノ、カンパ、スラム、FSAにいわゆる”たすき掛け”について聞いたという記事です。
かなりざっくりとですが、
シマノ:たすき掛けに関してはチェーンの摩耗の原因になるため推奨しない
カンパ:避けるべき
SRAM:OK!
FSA:チェーンへの負担は理解しているがまぁ、、、

各社の意見を見てみても極端なたすき掛け万々歳!というメーカーは多くありません。
チェーンラインはできるだけまっすぐのほうが各所の抵抗が減るというのは各社共通の見解として持っているようです。

注意点として一回や二回たすき掛けを使ったからと言って壊れてしまったり、極端に各所の寿命が短くなるわけではありません。常用的にアウターローのようなチェーンテンションが強くチェーンがよじれるようなポジションを使い続けることは原則好ましくないということです。
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レースとかギリギリのところではお話は変わってくるかとは思いますが、普段のサイクリングのときこそしっかりとフロントの切り替えを練習だと思いしっかりとフロント変速をつかうということです。それによってチェーンへの負担を少しでも減らしてあげることがチェーンの寿命を伸ばすことにつながるということです。


なんだかんだでDURAのチェーンは寿命が長いように感じます。



▶まとめ

前回の記事からのお話ですが、適切な管理、潤滑や清掃をされたチェーンは寿命が長いだけではなく、パワーの削減にもつながるというお話でした。寿命もしかり、パワー効率を良くするということはとても魅力的なお話です。

伸びたチェーンの弊害は変速が一発で決まらなかったり、レスポンスが悪いだけではなく、ギア歯等にも余計な負担を掛けることにも繋がります。

ギアの歯も全く同じですが、消耗してしまった(伸びてしまった)チェーンを復活させることはできません。チェーンは消耗品ですのでだめになったら交換が原則ですが、できれば少しでも長く使いたいものです。
ということで今回はチェーンの寿命を伸ばす3つの方法のご紹介でした。




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