室内トレーニングでダメージを受けるパーツ類と注意点
最近のズイフトをやられている方が本当に多くなったと実感しております。
ズイフトのブームに伴い売れる車体まで変化が出てきたとか、ワタクシ自身が実際に聞くお話ではズイフトしかしないから頑丈で安い車体のニーズが増えているとか。。。
実際に外を走れば外を走るなりに、そして室内トレーニングでは室内トレーニングでだめになりやすいパーツというものがあります。
ということで今回は室内トレーニングでダメージを受けるパーツ類と注意点、そんなお話にしてみようとようと思います。
▶ヘッド周りは要注意
定番といえば定番ですが対策を怠るとヘッドパーツの上部が悲惨なことになります。
なんといっても室内ローラー最大の問題、汗です。
全身から吹き出した汗の影響は至るところに悪影響を及ぼします。
その中でも特にひどい状態になるパーツの1つがヘッドパーツの上部です。
具体的にはアンカー内部、上部ヘッドベアリングがダメージを受けやすいです。
ヘッドパーツ上部の構造です。
これはヘッドのトップカバーを外した状態ですが、ひどい状態になると汗の塩分とサビが固まりこれらのパーツが固着して一体化してしまいます。
最終的には固着したヘッドパーツを外した瞬間にヘッドベアリングがばらばらになるという終末を迎えることになります。
※トップカバーです。
トップカバーにも通常Oリングが入り、下側には水分の侵入を防ぐ”つば”のような部分があるにはあるのですが、それでも室内トレーニングで流れ落ちる大量の汗にはトップカバーだけで防ぎ切るのは難しいことです。
またコラム内部に留置するアンカーナットも汗の影響を受けます。(トップキャップの構造等にもよります。)
アンカーナットが錆びることで、アンカー自体が抜けなくなったり、トップキャップボルトとの固着もおきます。
これらを防ぐための方法として、物理的に塞いでしまうのが一番いいです。
専用の汗防止ネット的な商品もありますが、タオルをかけるだけでも防げればそれでOKです。
※3本ローラー等で前輪が回る場合は万が一、タオルが落ちた際の巻き込み等くれぐれもご注意ください。
タオルで防ぎきれない場合はビニール袋やサランラップ、梱包用ストレッチフィルム等をかけて、その上にタオルをのせることでも物理的にはかなり防御力が上がります。
あとはヘッドパーツのクリーニングや、オーバーホールの際にローラー台で使用することを伝えて、グリスをしっかりと多めに入れておいてもらうことも少しでも寿命を伸ばすことに繋がるかと思います。
固定のローラー台専用の車体であればもりもりたんまり入れて動きが悪くなってもそこまで悪影響はないかと思います。
▶コントロールレバー
室内トレーニングといえばヘッドパーツ、、、だけではありません。
はっきり言ってしまうと、ヘッドパーツがだめになっている車体の多くはコントロールレバー部に錆が及んでいることが多いです。
コントロールレバーレバーは通常ブラケットカバーで覆われていますが、ブラケットカバーの隙間から侵入した汗によって至るところサビが発生します。
サビの好発箇所は、
①クランプボルト
②クランプバンド
この2箇所が比較的多いですが、場合によっては別の箇所に発生することもあります。
これらは垂れた汗というか、つたった汗によるものと考えられます。
ボルトの部分がサビサビ、クランプバンドは付近は塩溜まりになってしまっている場合、ひどい場合は交換すればスッキリさせることは可能です。(ULTEGRAで900円ぐらい)
しかしその場合は、構造的に考えて内部への侵入の可能性も出てきます。内部はグリスが入っていますが、やはり汗の侵入を歓迎できることではありません。
※クランプボルト部とレバー内部のケーブルルーティングは極めて近い部分にあります。
ブラケット部はヘッドパーツと違って、直接握り、操作をする部分ですのでタオルで覆ったり。ビニールをかけることは難しい部分です。
ですので最低限グローブをして、グローブが滴るぐらい濡れたらタオルで拭いたり、ひどい場合はしぼったりしたほうが良い場合もあるかと思います。
そしてトレーニングが終わったらそのままにせずに、ブラケットカバーをめくって汗は拭き取り、しっかりと乾かす。また防錆効果の強いスプレーで処理をしたりすることである程度防ぐ事ができます。
※錆びたコントロールレバー
▶消耗品の寿命は短くなる傾向に
ローラー台であればブレーキは使わないのでブレーキケーブルはとりあえず、おいておきます。
ブレーキケーブル以外の消耗品は原則外を走るよりも短命になる場合が多いです。
具体的にはシフトケーブル、チェーン、ギア歯等です。
特にローラー台で高負荷のトレーニングをしている場合、特に寿命が短くなります。
室内トレーニングは負荷のかかり方が実走と若干違うため変速時の脱力が実走よりもし難い場合もあります。またパワー命のZwift等ではできるだけ変速時も負荷を抜かないで変速したほうが減速幅が少ないということもありました。
転ばない固定ローラーの場合の最大の利点は転倒等を気にせずに限界まで追い込むことができます。しかしその一方、限界近い状況下ではシフト操作が散漫になりがちです。実走ではあまりやらないと思いますが、ガッチンガッチン、バキバキ変速をしてしまったり、たすき掛けのアウターローを頻発してしまったりもあるかもしれません。
時間効率の非常に良い室内トレーニングではありますが、使い方によっては実走よりも変速機周辺にかかる負担も大きくなる傾向にあり、その結果的に消耗品の寿命も短くなるということです。
また室内用の自転車を用意している場合は特にですが、安全性の高さからか整備が疎かになりがちという問題もあります。歯の摩耗の進んだギア、伸びたチェーン、切れかけたり汗の影響を受けたシフトケーブルではなめらかな操作は難しく、調子の悪い状態で乗り続けることでも思わぬトラブルを招くことがあります。
※目で見てわからない消耗品は定期的な点検をおすすめ致します。
固定であれば転ぶことは多いことではないと思いますが、それでもフルパワーでもがている時やがっつり踏み込んだ瞬間はかなりの力が加わりますのトラブルが起きると、場合によっては機材を壊してしまたり危険を伴うこともあり、注意が必要です。
ということで室内トレーニングに使う場合、専用の自転車でもしっかりと整備をしておくことをおすすめ致します。
~おまけ~
汗を大量にかく室内のトレーニングではバーテープはすぐにだめになります。
ビショビショになりますし、乾きづらく異臭を放つ原因に繋がります。
汗をかいて濡れたときに滑りやすい素材は、水分を吸いづらいので臭くなりにくいです。
逆に汗をかいても滑りづらい素材は水分を吸収する傾向にあり、臭くなりやすい傾向にあります。
どちらがいいのかは、、、難しいところですが、ワタクシの場合はローラー用の自転車はバーテープは巻かないことにしています。
▶まとめ
室内トレーニング用の自転車でも整備はあまり疎かすることはおすすめできません。
というのもズイフトレースや、各種トレーニングメニュー、各種測定中などに中断してしまうほどの機材トラブルは残念きわまりないことです。
そして場合によっては機材に思わぬダメージを与えたり、運が悪ければ自身も怪我をしてしまうかもしれません。
室内でも実走でもしっかりと整備をして臨むのが良いと思います。
ということで今回は室内トレーニングでダメージを受けるパーツ類と注意点、そんなお話でした。
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FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
・駐車場の要否
こちらをお申し付け下さい。
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最近のズイフトをやられている方が本当に多くなったと実感しております。
ズイフトのブームに伴い売れる車体まで変化が出てきたとか、ワタクシ自身が実際に聞くお話ではズイフトしかしないから頑丈で安い車体のニーズが増えているとか。。。
実際に外を走れば外を走るなりに、そして室内トレーニングでは室内トレーニングでだめになりやすいパーツというものがあります。
ということで今回は室内トレーニングでダメージを受けるパーツ類と注意点、そんなお話にしてみようとようと思います。
▶ヘッド周りは要注意
定番といえば定番ですが対策を怠るとヘッドパーツの上部が悲惨なことになります。
なんといっても室内ローラー最大の問題、汗です。
全身から吹き出した汗の影響は至るところに悪影響を及ぼします。
その中でも特にひどい状態になるパーツの1つがヘッドパーツの上部です。
具体的にはアンカー内部、上部ヘッドベアリングがダメージを受けやすいです。
ヘッドパーツ上部の構造です。
これはヘッドのトップカバーを外した状態ですが、ひどい状態になると汗の塩分とサビが固まりこれらのパーツが固着して一体化してしまいます。
最終的には固着したヘッドパーツを外した瞬間にヘッドベアリングがばらばらになるという終末を迎えることになります。
※トップカバーです。
トップカバーにも通常Oリングが入り、下側には水分の侵入を防ぐ”つば”のような部分があるにはあるのですが、それでも室内トレーニングで流れ落ちる大量の汗にはトップカバーだけで防ぎ切るのは難しいことです。
またコラム内部に留置するアンカーナットも汗の影響を受けます。(トップキャップの構造等にもよります。)
アンカーナットが錆びることで、アンカー自体が抜けなくなったり、トップキャップボルトとの固着もおきます。
これらを防ぐための方法として、物理的に塞いでしまうのが一番いいです。
専用の汗防止ネット的な商品もありますが、タオルをかけるだけでも防げればそれでOKです。
※3本ローラー等で前輪が回る場合は万が一、タオルが落ちた際の巻き込み等くれぐれもご注意ください。
タオルで防ぎきれない場合はビニール袋やサランラップ、梱包用ストレッチフィルム等をかけて、その上にタオルをのせることでも物理的にはかなり防御力が上がります。
あとはヘッドパーツのクリーニングや、オーバーホールの際にローラー台で使用することを伝えて、グリスをしっかりと多めに入れておいてもらうことも少しでも寿命を伸ばすことに繋がるかと思います。
固定のローラー台専用の車体であればもりもりたんまり入れて動きが悪くなってもそこまで悪影響はないかと思います。
▶コントロールレバー
室内トレーニングといえばヘッドパーツ、、、だけではありません。
はっきり言ってしまうと、ヘッドパーツがだめになっている車体の多くはコントロールレバー部に錆が及んでいることが多いです。
コントロールレバーレバーは通常ブラケットカバーで覆われていますが、ブラケットカバーの隙間から侵入した汗によって至るところサビが発生します。
サビの好発箇所は、
①クランプボルト
②クランプバンド
この2箇所が比較的多いですが、場合によっては別の箇所に発生することもあります。
これらは垂れた汗というか、つたった汗によるものと考えられます。
ボルトの部分がサビサビ、クランプバンドは付近は塩溜まりになってしまっている場合、ひどい場合は交換すればスッキリさせることは可能です。(ULTEGRAで900円ぐらい)
しかしその場合は、構造的に考えて内部への侵入の可能性も出てきます。内部はグリスが入っていますが、やはり汗の侵入を歓迎できることではありません。
※クランプボルト部とレバー内部のケーブルルーティングは極めて近い部分にあります。
ブラケット部はヘッドパーツと違って、直接握り、操作をする部分ですのでタオルで覆ったり。ビニールをかけることは難しい部分です。
ですので最低限グローブをして、グローブが滴るぐらい濡れたらタオルで拭いたり、ひどい場合はしぼったりしたほうが良い場合もあるかと思います。
そしてトレーニングが終わったらそのままにせずに、ブラケットカバーをめくって汗は拭き取り、しっかりと乾かす。また防錆効果の強いスプレーで処理をしたりすることである程度防ぐ事ができます。
※錆びたコントロールレバー
▶消耗品の寿命は短くなる傾向に
ローラー台であればブレーキは使わないのでブレーキケーブルはとりあえず、おいておきます。
ブレーキケーブル以外の消耗品は原則外を走るよりも短命になる場合が多いです。
具体的にはシフトケーブル、チェーン、ギア歯等です。
特にローラー台で高負荷のトレーニングをしている場合、特に寿命が短くなります。
室内トレーニングは負荷のかかり方が実走と若干違うため変速時の脱力が実走よりもし難い場合もあります。またパワー命のZwift等ではできるだけ変速時も負荷を抜かないで変速したほうが減速幅が少ないということもありました。
転ばない固定ローラーの場合の最大の利点は転倒等を気にせずに限界まで追い込むことができます。しかしその一方、限界近い状況下ではシフト操作が散漫になりがちです。実走ではあまりやらないと思いますが、ガッチンガッチン、バキバキ変速をしてしまったり、たすき掛けのアウターローを頻発してしまったりもあるかもしれません。
時間効率の非常に良い室内トレーニングではありますが、使い方によっては実走よりも変速機周辺にかかる負担も大きくなる傾向にあり、その結果的に消耗品の寿命も短くなるということです。
また室内用の自転車を用意している場合は特にですが、安全性の高さからか整備が疎かになりがちという問題もあります。歯の摩耗の進んだギア、伸びたチェーン、切れかけたり汗の影響を受けたシフトケーブルではなめらかな操作は難しく、調子の悪い状態で乗り続けることでも思わぬトラブルを招くことがあります。
※目で見てわからない消耗品は定期的な点検をおすすめ致します。
固定であれば転ぶことは多いことではないと思いますが、それでもフルパワーでもがている時やがっつり踏み込んだ瞬間はかなりの力が加わりますのトラブルが起きると、場合によっては機材を壊してしまたり危険を伴うこともあり、注意が必要です。
ということで室内トレーニングに使う場合、専用の自転車でもしっかりと整備をしておくことをおすすめ致します。
~おまけ~
汗を大量にかく室内のトレーニングではバーテープはすぐにだめになります。
ビショビショになりますし、乾きづらく異臭を放つ原因に繋がります。
汗をかいて濡れたときに滑りやすい素材は、水分を吸いづらいので臭くなりにくいです。
逆に汗をかいても滑りづらい素材は水分を吸収する傾向にあり、臭くなりやすい傾向にあります。
どちらがいいのかは、、、難しいところですが、ワタクシの場合はローラー用の自転車はバーテープは巻かないことにしています。
▶まとめ
室内トレーニング用の自転車でも整備はあまり疎かすることはおすすめできません。
というのもズイフトレースや、各種トレーニングメニュー、各種測定中などに中断してしまうほどの機材トラブルは残念きわまりないことです。
そして場合によっては機材に思わぬダメージを与えたり、運が悪ければ自身も怪我をしてしまうかもしれません。
室内でも実走でもしっかりと整備をして臨むのが良いと思います。
ということで今回は室内トレーニングでダメージを受けるパーツ類と注意点、そんなお話でした。
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コメント
コメント一覧 (4)
固定ローラーでのカーボンフレームは良くないと巷では噂ですが
てんちょ的にはどう思いますでしょうか。
ありがとうございます。
ご質問の件ですが、ローラー台での使用を推奨していないメーカーがある以上、全く問題がないとは言えない、というのが正直なところです。
しかし昨今のCanyonが一部のモデルでTrainer使用のOKを出したということを考え、実際の破損例の絶対数を考慮すると絶対にだめということではないのかもしれません。
難しい問題ですが、現在ではご使用のフレームメーカーの指示に従う、これが最良かと思われます。
参考までに。
https://www.canyon.com/ja-jp/support-articles/how-to-use-canyon-bikes-in-turbo-trainer.html
ありとあらゆる金属パーツはやられる可能性があり、汗対策は必須ですネ!