ロードバイクの性能を引きだす3つのメンテナンス

はっきりと言ってしまいますが、ロードバイクはメンテナンス次第では非常に残念な乗り物になります。
メンテナンスとは例えば各所ベアリングの打ち替えや、各所微調整が必須の分解清掃のようにおいそれと簡単は行かない手間も時間もかかるようなものだけではありません。
そして難易度が高ければメンテナンスの効果が高い、ということでもありません。
また必要以上の過度のメンテナンスもかえって状態を悪くしてしまうこともあります。

適材適所、適切なメンテナンスを絶対に必要となります。
ということで今回はロードバイクの性能を引きだす3つのメンテナンス、そんなお話です。



▶タイヤの空気圧管理
おそらくロードバイクに乗っている人であれば必ず行っていることかと思います。
しかし侮るなかれ、ものすごく重要なことです。

適正空気圧はというと、タイヤ側面に記載があるメーカー指定の空気圧の幅の中で自分にあった適切な空気圧が良いです。
自分にあったというのはなんともアバウトな言い方ですが、様々な要因で適正空気圧は変わります。

例えば極端な例ですが、体重90kgと体重50kgの乗り手では全く同じ空気圧が適正とは限りません。

また走るコースもそうです。
比較的きれいな路面しか走らないのである場合、逆にかなり荒れた路面でも駆け抜ける走り方、ダウンヒルは?という様々なコースでも適正値は変わってきます。

そして肝心要の最終的な判断はフィーリングです。
空気圧が低い場合、高い場合でそのタイヤによってバイクがどのような動きをするようになるか、
いつものコース・よく走るコースで空気圧を変えて何度が走ってみて自分のフィーリングに合った空気圧を探る必要があります。

また空気圧に関しては当たり前といえば当たり前ですが、タイヤが変わると適正圧も変わります。
あのタイヤは低めでも転がり抵抗(乗った感じの)が増えづらいし、弱い感じがそこまでしないけど、あのタイヤは逆に空気圧を落とさないほうが進む感じがする。等のタイヤごとの特性もあります。

そして最終的には新品の状態と摩耗の進んだ状態です。
新品の状態、もしくは皮むきが済んだ状態(いわゆる離型剤が取れた状態)が一番調子がよいですが、摩耗が進んできた時にどうなるかというのも、タイヤの種類事によって変わってくるものです。

最近の傾向として低圧のほうが乗り心地もよく進む、というお話はよく見たり聞いたりしますが、低圧のリスクもしっかりと考慮した上で、メーカー推奨値内での調整をおすすめいたします。
※メーカーが行う性能試験、安全試験等は個人で行うものとは全く比べ物にならないほどの試験をおこなっています。

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▶チェーン清掃と潤滑
なんだ、そんなことかと思う方もいるかと思いますが、チェーンのパワーロスについてはかなりの損失があります。

以前ご紹介させていただきました、サイスポの記事、ワコーズの方のお話によると、、、以下抜粋です。
自転車という乗り物は、ペダルに入力したパワーの5~10%を駆動部のフリクションでロスしているんです。

中略

チェーンに塗布する潤滑剤を摩擦係数の少ないものに変えると、そのロスを半分ぐらいにできるんです。400W時にロスが8%から4%になるということは、16Wセーブですね。
例えば450Wで漕いでいるときに、Aに比べてBは約20W、Cは約18Wもパワーロスが少ないんです。潤滑剤の種類によって数十Wもの差が生じているんですよ。

中略

何度繰り返してもこのような値が出るんです。
チェーンオイル、潤滑剤を摩擦係数の少ないものに帰るだけで、400Wで4%(16W)もセーブできることになるということです。
さらにそれが汚れた状態での差になると、さらなるパワーロスも考えられます。

チェーンの汚れや潤滑不良はチェーンだけではなくて、ギア歯にも徐々にダメージを与えていきます。

そしてチェーンやギアの汚れ、これらは溜まれば溜まるほど掃除が大変になっていきます。つまりサボればサボるほどどんどん調子が悪くなり、いざキレイにしようとしたときも大変になる、というものです。

これは実際に掃除をしてみるとすぐに分かります。
同じような汚れに見えても長い年月をかけてギアに溜め込まれ、刻み込まれた汚れの頑固さときたら(笑)
そうならないためにも汚れを溜め込まずに定期的にキレイにしてあげるのが良いです。

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▶定期的な消耗品類の交換
ロードバイクは消耗品だらけです。

消耗品というものは完全にだめになってから交換するのではなくて、定期的な交換をおすすめしております。
というのも肝心なところですが、ケーブルやチェーン、ほとんどの消耗品類は完全な寿命を迎えるまで徐々に調子が悪くなってくる。ということです。
徐々に、というところが悪いところで、徐々に具合が悪くなるため自覚がし難い、というものです。

切れなければOK!回っていればOK!多少変な音がしてもOK!というものではありません。
消耗品類の交換はまだまだ壊れてないし、キレイないのに勿体ないからまだ使う、というふうに考える場合もあるかと思いますが、個人的な意見としてはまったく逆で、
むしろこんなに調子がよく気持ちよく乗れるバイク(コンポ)なのに、具合が悪く、調子が悪いまま乗っていることが何よりも勿体ないこと、思ってしまいます。

一発の軽さを求めるのであればシールを除去したり油を軽いものに変えたりもしますが、通常オーバーホール等の際は、少しでも調子が良い期間が長くなるように、という組み方をします。
それでもどうしても徐々に調子は悪くなって行くものです。

ですので消耗品類は定期的な交換が必要になるということです。

タイヤ、チェーン、ケーブル、シュー等は想像がしやすいところかと思いますが、ディレイラーやホイール等も消耗品です。
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シマノ ディーラーマニュアルより

全く必要がないものまで何でもかんでも交換する必要はありませんが、その判断はプロにおまかせすることはやはり調子のいい状態を保ちやすいものです。
ということからもまずは定期的にショップに持ち込み状態を確認してもらう、プロに客観的な視点で見てもらうということは、具合が悪いことにも慣れてしまっている可能性のある自身で確認するよりも良いことです。



▶まとめ
今回ご紹介をさせていただいた3つのメンテナンスは何も特別なことではありません。
しかしこれらの基本的なメンテナンスは気持ちよく走るためだけではなく、速く走るため、そして安全に走るために必要になる基本的なメンテナンスです。

空気圧やチェーン掃除は特にですが、メンテナンスが簡単だから蔑ろにしていいということではなく、基本中の基本というのは大切だから基本となっているということです。
冒頭にも書きましたが、難しいメンテナンスだけがメンテナンスではなくて、基本はものすごく大切ということです。

またロードバイク、サイクリングでもそうですが、基本的に機材スポーツです。機材がなければできませんし、機材の調子が悪ければ成績も悪くなります。大切な機材ですので敬意を持つということも大切なことだと思います。

ということで今回はロードバイクの性能を引きだす3つのメンテナンスは決して難しいことだけではなくて、基本的なことが大切だということ、そんなお話でした。




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