ロードバイクのサドルを選ぶ時の話

サドル選びは家中がサドルになるぐらい深みにはまる、サドル沼という言葉があるぐらい大変なことになる場合があります。
なぜかと言うとものすごく単純なお話で、”痛いのはつらい”からです。

ロードバイクに乗る上でワタクシ自身も経験したことがありますが、痛いというのは最大の障害になりえることであり、”乗りたいのに痛い”、”痛くて乗りたくない、乗れない”、となってしまうからです。
”お金出すから痛くなくしておくれ!”と感じたことすらあります。
そのぐらい重要なことであり、痛みというのは非常に大きな障害になります。

またそれだけでは有りません。
自分にピタリとあったサドルはというと、快適なだけでは有りません。速く走れるようになる場合もあります。そのぐらいサドルは重要なものです。

そのとても重要なものを選ぶときの参考に、今回はロードバイクのサドルを選ぶ時の話、そんなお話です。



▶ロードバイクのサドル
そもそもロードバイクのサドルは何のためにあるのかというと、どっかりと座ってゆるりと休むような快適なソファ的な存在ではなくて、自転車を安定させたり操作するためであり、またシッティングのときの体の安定のためであると考えております。
ロードバイク自体、ママチャリと違い舗装路を速く、遠くへ走るためのスポーツに用いられる乗り物、ですのでサドルもスポーツをすることに適した物、ということです。

そのなかでも様々な種類のラインナップが有り、コンフォートよりのもの、逆にレースなどで使うようなアグレッシブなもの、様々なラインナップがあります。

しかしそれでもロードバイクのサドルは原則として、パッド入りのレーサーパンツを履くことを前提に作られています。
慣れてくればパッド無しでも多少であれば問題有りませんが、基本的にはレーパン着用を前提と考えた方が良いです。
そもそもロードバイクはジーパン等で快適に乗れる設計の乗り物ではありません。


▶お尻が痛いはなぜ?
これも重要なことです。
サドルの悩みで最も多いのが、痛いということです。
しかしこの痛み、本当にサドルが合わなくてお尻が痛いのか、それとも別に原因があるのか、という切り分け、根本的な話でなぜ痛いのか?ということがとても重要なことです。
・サイズは?
・セッティングは?
・乗り方は?
どんなに優秀なサドルでもサイズが違っていたり、調整があっていなかったりしたら、、、また乗り方もそうです。それらを再度見直してみて、どうしてもそのサドルが合わないものなのか、それとも改善の余地は残っているのか?これらの切り分けは必要です。

これらをないがしろにしてしまうことこそ、サドル沼に深く沈み込んでしまう原因である場合があります。
家中サドルだらけになる前に、、、専門のフィッターさんやプロショップにで、客観的に見てもらうのも良い選択だと思います。


▶サドルの種類と特徴
サドルはものすごく豊富に、様々な形状をしたいろいろなラインナップあります。
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形状について見てみます。

✓座面形状
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横から見て座面がフラットなもの、座面がそっている形状に別れます。
フラットのほうが座る位置を前後に移動・調整できそうなイメージはあるのですが、個人的な感想とすると、どちらも坐骨幅に合ったスイートスポットは一点しかありません。
違いはというと、座面がそっているサドルのほうが前後の移動可能幅が少ないです。フラット座面のほうが前後の移動が幾分効きますが、先端はやはり鋭いので常時座るポジションでは無いと感じました。

また座面の反りがある方が前後移動可能幅が狭いので、位置や角度の調整を細かくする必要があると感じます。

fi'zi:kの話からだと、柔軟性が高い方はフラット座面、柔軟性が低い場合は反りがあるサドルが推奨とされているようです。
しかしTT用サドルを見てみると、座面がフラットな物が多いというのも、深い前傾姿勢や前乗りには前後の移動がしやすいフラット形状のほうが良いということなのかもしれません。

ワタクシは体が固いせいかどうかは不明ですが、後方が上がっているほうが骨盤が安定するような気がしますし、ヒルクライム時に前に蹴り出すようにも踏みやすいので、波打っている形状のほうが好きです。


✓断面形状
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座面がフラット気味のもの、逆に座面が弧を描いている、ラウンド形状の物があります。
以下シマノプロの話です。
ペダリング時に起こる坐骨の動きに合わせて、
・よく坐骨が動く場合はラウンドがきついもの(シマノプロ グリフォン)
・坐骨の動きが小さい場合はフラット形状(シマノプロ ファルコン)
が良い、ということです。

坐骨の動きは柔軟性やサドル位置などでも変わってきますので、やはりポジションをきちんと出した上での坐骨の動きを客観的に見てみると良いと思います。
ローラー台ではカメラ、実走では誰かに見てもらったりカメラで撮影してもらうとものすごくよくわかります。自分の想像と実際の動きにはものすごく差がある時が当たり前のようにあります。

また坐骨幅や、筋肉の付き方でもサドルショルダーへの内腿の干渉も有りえますので、どちらがあっているかは座るだけではなくて、実際にペダリングをしてみての判断が必要になります。


✓センターホール
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サドルセンター部には穴があるもの、穴がないものがあります。
また穴ではなくて、”溝”のモデルもあります。
センターホールや中央部の溝はにいわゆる軟部組織(会陰部周辺)への圧迫を減らす事ができます。

これも乗り方やポジション等によって好みが変わってくるかと思います。
最近はこのセンターホールが大きめのものがよく見られますが、真ん中に荷重が乗らないということは坐骨等触れる場所への荷重は増える傾向にあります。サドルに座って坐骨が痛い場合はセンターホールの影響で余計痛くなることも考えられますし、センターホールの角の部分があたって痛い場合もあります。
現状どの部分に痛みが出やすいのか?ということも判断材料となります。

最近の傾向としてはセンターホールや溝有りのものがラインナップとして多くなってきているようにも思えます。

あとは、センターホールは雨の日に後輪の巻き上げ水が吹き出し、ウォシュレット状態になる場合があります。


✓パッド
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左:TT用のエアロフューエル 右;ロード用のステルス

基本的にパッドが厚いほうが重量が重くなります。
特に前乗りのために先端部まで厚いパッドが入ったTT用のサドルは基本的にロード用のサドルよりも重たい傾向になります。

パッドが厚いほうが痛みが出づらい傾向にはありますが、一概にその限りではないこともあります。

また柔らかすぎるパッドはペダリングが安定しづらい傾向にあります。
ママチャリでブンブン回してみるとわかりますが、力をかけて回す時はしっかりと硬いサドルのほうが骨盤が安定し、回しやすいです。

ともあれ基本的には前述のようにロード用サドルはパッド入りのレーサーパンツを履くことを前提に作られていますので、基本的には硬いものです。

乗り心地に影響があるパッドの厚み、と考えがちですがベースのしなりも同じぐらい重要になります。


✓ノーズの長さ
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通常のサドルのノーズ(先端を)バッサリと切った、ショートノーズです。
BBより50mmというUCIルールの中でサドルを最大限に前に出すため、前乗り用のサドルです。

ショートノーズ自体は非常に良いと思いますが、ショートノーズはもれなく座面も広いものが多いです。
先端の長さだけではなくて、座面の広さも考慮して選択するのが良いと思います。

※ショートノーズに関してはページ最下部に詳細ページヘのリンクがあります。

✓レールの種類
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大きく分けて金属(クロモリやチタン)とカーボンがあります。

金属のレールよりも、カーボンレールのほうが軽い傾向にあります。
しかしレールの素材による乗り心地の違いは、ハンドルやシートポストほど大きな影響は無いように感じております。
というのもサドルに思いっきり力をかけてもシートポストや、ハンドルのようにサドルのレールのしなりを確認することはほぼできません。
乗り心地的な意味では、レール素材よりもパッドの硬さ・ベースの剛性等の方が乗り心地に影響があると感じております。

指でちょっと押すぐらいでサドルの乗り心地を判断するのはなかなか難しいので、やはりこれも乗ってみてどう感じるか、ということが大切だと思います。

※カーボンレールに関しての注意はページ最下部に詳細ページヘのリンクがあります。

これだけ様々なサイズ、形状等があるサドルの中から自分にあった一つを見つけることはやはりかなり大変なことかと思います。

▶サドルの乗り心地
サドルの乗り心地を決めるのは、
・パッド
・ベース
・相性
・セッティング
これらが複合的に決めている感じております。

基本的にはベースが良くしなるものの方が、寿命が短くヘタりやすい傾向にあるようなイメージです。
逆にベースが硬くパッドの厚みで乗り心地を出しているものは、パッドはヘタりますが、ベースのヘタリは起こりづらいです。
どちらがヘタりやすいかと言うと、個人的にはパッドよりもベースのヘタリのほうが多いような気がします。

乗り心地に関してはものすごく難しく、パッドが厚くても硬いと感じるものもありますし、逆にパッドが薄くても痛くなりづらいものものあるというのも、体重レベルの負荷がかったときのベースの動きとパッド・座面の形状がお尻にどれだけ合っているか、これが重要だと思います。



▶サドルの重量
サドルは原則ロードバイクの中で最も高い位置につくことが多いパーツです。
個人的な感想としてはサドルを数十g軽量化しても、、、
全くわからないなんてことはなく、なんとなく軽いと感じます。

軽いものから重いものにしても重さを感じづらかったですが、逆に軽いものへ変えるとそれなりに”なんとなく”ですが、軽さを感じることができます。それが速さに直結するかどうかは別の話として。。。
ダンシングで振った時、というのはよく聞くお話ですが、数十gの違いではそこまで大きな差を感じることはできません。

軽量化を目指すのであれば、サドルバッグを外すと一気に何百gも軽量化できますのでかなり効きます。

ということからも数十g程度の差であれば、本当に一発勝負でなんとしてもその1秒が、、、という事情がなければある程度の快適性を重視したほうが、結果的に良いことになる場合が多いと思います。サドルは重量よりも、何よりも自分にあっている形状のもので、できるだけしっかりとしたものが良いと考えております。
サドルは軽いほうが良いですが、軽ければよいというものでも有りません。

ざっくりとですが、通常金属レールパッド厚めで250g以上、軽量金属レールで200g前後、カーボンレールで130~140gぐらいであれば十分に軽量だと思います。
100gを切ってくるとちょっと軽すぎレベルに突入です。


▶サドル表面素材
サドル表面の素材は結構重要です。
それは”滑り”の問題です。
最近では表面が滑りづらい素材のサドルが多くなってきたと感じております。

基本的にパワーをかけたときにお尻が滑り過ぎるのは個人的な好みの問題ですが、あまり好ましく有りません。
というのもココで踏みたい、ココで回したいという位置から力をかけるたびにスルスル滑ると、パワーが抜けてしまうイメージです。

ですが、全くもって滑らない素材も注意が必要です。
完全に滑らない素材は、前後の微妙な移動がしづらくこれまた、あまり好ましくありません。

滑りすぎずに、滑らな過ぎずに、、、いい塩梅の表面の摩擦がいいです。

裏技的にあれですが、あまりにも滑る素材のサドルの場合は滑り止めを貼るといいと思います。色々と試した結果的なお話ですが、滑り止め具合が一番良いのが普通のビニテでした(笑)



▶まとめ
サドル選びは大変です。
一発で自分に合うものが見つかったらそれはかなりレアなことだと思います。

というものロードバイクに乗る目的でも適正なサドルは変わってきます。
レースに出るような高強度で速く走りたい場合と、のんびり美味しいご飯を食べにいきたいポタリング、これらが同じものが適切ということはほぼ無いと思います。

また目的によってポジションも変わります。
例えばですが、ワタクシ自身スピードを出すためのポジションを作っていますが、本当に回復走の日は150W以下ぐらいで走るわけですが、その強度だと今のポジションは辛いです。

何が適正かどうかは、、、実際に乗ってみないことには難しいと言うのが正直なところです。実際の乗ってみた中から自分の乗り方、目的、ペダリング等に合わせて選択するのが良いと思います。
もしくはもう思いきってサドルフィットサービス等プロに任せる、ということもゴールを導き出せる可能性が高いかと思います。

ちなみにサドルも消耗品です。永遠に使えるものでは有りませので、ヘタったら交換ということもありますのであまりにも高いものも、、、悩みどころです。。。

ということで今回はロードバイクのサドルを選ぶ時の話、そんなお話でした。



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