お尻が痛いなら踏め!という説を真面目に考える
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巷にはたくさんの情報が溢れかえっております。
そのたくさんの情報の中には少々疑問に思うものもあります。
そういったことは眉唾と言うらしいです。
眉に唾を付けると狐に化かされないらしいです。

お尻が痛いなら踏め!ということが眉唾ということではありません。
お尻が痛いから踏んで、踏んで、踏みまくる!そんなことができるのでしょうか。
また踏みまくったら痛くないのでしょうか。

ということで今回は、お尻が痛いなら踏む!という説を真面目に考える、そんなお話しです。

※また例のごとく、これだけが絶対に正解、ということではありません。
数ある答えの中から、自分にあったものを見つけられるための、お手伝いに慣れれば幸いでございますm(_ _)m



▶本題の前に
本題の前にですが、サドルにパッと座っていきなり痛かったり、数分で痛みが出る場合はサドルが合っていない可能性があります。今回のお話はそれ以降のお話しで、ある程度の時間乗るとお尻が痛くなるような場合です。

サドルが完全に合っていない場合は、サドルをフィッティング等をして選んでくれるお店で、自分にあったサドルを選んでもらうと良いと思います。

またパッド入りのレーサーパンツは必須です。
ケツパッドは厚ぼったければ痛くない、というものもでありませんし、薄くても痛くないものもあります。
しかしレーサーパンツもですが、基本的にはサイズが合っていないとだめです。パッドがずれてしまったり、意図するところにパッドが来ない場合は、きちんと適正な場所にパッドがあること、そしてパッドがずれたりしない製品を選ぶのが良いです。


▶お尻が痛いなら踏む!とは?

お尻が痛い場合は足に体重をかけると、お尻にかかる荷重が減り、お尻が痛くなりずらい。と言うものです。
そもそもロードバイク(自転車)は3つの”ル”でしか体重を支えることができません。
「ハンドル」「サドル」「ペダル」です。
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その中の「サドル」との接点、お尻が痛いのであれば、その他の「ハンドル」「ペダル」に荷重をかければ単純にお尻への荷重が減って、お尻が痛くならないはず!
しかしハンドルへの過度の荷重(角の前荷重)手が痛くなるだけではなく、自由なステアリングの動きの妨げになり、場合によっては危険も伴います。これはだめっぽいです。
ということで残りの荷重をペダルへとかける、するとどんどん自転車は前へ進んで行きます。更にお尻の荷重は抜けて痛くない!一石二鳥です。

ということから言われていることかと思います。


▶しっかり踏むとお尻が痛くないのは本当か?
これはワタクシの場合では、本当です。と言えます。
とは言っても普通の強度で走っているときは200km走っても痛くなることはありませんが、回復走とかかなり強度を落として乗るときは逆に”あっ、ケツ痛ぃ、、、”と感じることがあります。(筋肉痛とかではなく、座面の痛みということです。)

また低強度走行はお尻だけではなくて、体幹がものすごく疲れます。
というのも脚の荷重が減るのでその分体幹でしっかりと上半身を支えないと、ハンドルに乗っかる事になってしまいます。

というのもワタクシのバイクポジションは早く走るためのポジションにしてありますので、回復走のようなゆっくりとは若干走りづらいです。スピードは出しやすいですが、ゆっくり走るのには適していないということです。

お話しはそれ気味ですが、たしかに脚の荷重が減ること、すなわち低強度で走ることで痛みが出るのであれば、脚の荷重を増やせば痛みを減らすことができると言うことにもなります。


▶ペダルの荷重を増やすということ
ペダルの荷重を増やすことで、お尻の荷重を少しでも減らすことはできるのか?ということですが、頭の中で考えればできなくは無いと思います。できなくはありませんが、かなり大変だと思います。※まったくもって個人的な意見です。
究極はダンシングであればお尻の荷重は0になります。

これをじっくりと考えてみようと思います。
そもそもお尻が痛い、という悩みは男子であれば主に初心者やそこまで距離を乗らない、または乗れない方の場合が多いと思います。がっつり乗る系の方々はケツが固くなるわけではありませんが、痛みが少なくなる傾向にあります。理由は後述。(女子の場合は体の構造上、悩みはかなり複雑です。)

では初心者や、そこまで距離を普段から乗っていない、いわゆるそこまでガチ系では無い方で考えてみます。
例えば40kmのサイクリング、平均20km/hで走ったとすると、かかる時間は2時間ぐらいです。1回休憩を入れるとします。
お尻の荷重を抜くように1時間、脚にしっかりと体重をかけて漕ぎ続けて下さい。
ということはある程度のスピードで走るということになります。20km/hで走っていては脚にしっかりと荷重がかかる、お尻の荷重が軽くなるぐらいのバランスにはならないと思います。しっかりとお尻の荷重が減るぐらいのパワーをかけると、、、30km/hどころかもっとスピードが出るのではないかと思います。
そのぐらいの速度域で走り続けられるのか、ということですが。。。
いきなりは、かなり厳しいと思います。

お尻の荷重を減らすぐらい、ペダルに荷重をかけ続けることができるのか?という問題です。
すぐにできるようになるのはなかなか難しいと思います。

今までのんびりと息も上がらないぐらいの低強度でのサイクリングがメインで行っていたけれどもお尻が痛い、ということでペダルに荷重をかけて走るようにしてみて下さい。というのを紐解いていくと、、、要はある程度早く走る練習であったり、ロードバイクのトレーニングをしましょう。ということではないかと考えられます。
トレーニングをすることで体力がついてきて、ペダルへの荷重を増やすことができたり、ある程度フォームを作れるようになったり、サドルの座り方を理解できたり。。。これにより改善される傾向にあるようです。

これとはまた別に衝撃に対して脚に荷重が乗っているとお尻への衝撃が減る、ということもありますが、しっかり芯を捉えて座れているとかなりひどい衝撃があっても痛みが出ることはありません。これは後述のサドルの座り方、ということです。


▶サドルに座る
ペダリングは踏むだけではありません。
ペダリングは回転運動であり、引き足というものがあります。踏んでいるだけではないというはスポーツサイクル特有の動きかと思います。
と言っても50:50の力で踏んで、引いて、というのは現実的にかなり難しいことだと思います。引っ張るときにトルクをかけるのではなくて、あくまでもペダリングは回転運動で下方向にだけ踏むのではなくて、スムーズにきれいに回す、というのが理想のペダリングだと考えております。
つまり何度も出てくる回転運動です。

ビンディングで固定されてしまっているから回させられている、ではなくて、自ら回す運動が理想と考えております。

当然片足だけではありませんが、脚を回転をさせるために骨盤であり体幹、力の土台となる胴体を安定させる必要があり、そのためにサドルを必要としています。
サドルに体重をかけないで長時間安定させるのはなかなか難しいと思います。

ということは、、、ダンシングは難しいということに繋がります。
ダンシングでシッティングと同じように回せる、心拍数に変化なく延々と続けることは難しいと思います。
ダンシングが難しいのに、お尻が痛いという初心者の方に、お尻が痛いからじゃあずっとダンシングで走りましょう。というのは根本的な解決ではなく、現実逃避と言います。(笑)というのは冗談です。

頑張って踏んでお尻の荷重を一時的に減らしたとしてもその後、脚が疲れたり、痛くなります。
脚が痛くなると脚に荷重をかけられなくなります、しかしサドルのお尻は痛い、すると必然的にハンドルにどっかりと乗ることになります。それでは手が痛くなったり、場合によっては危険を伴う場合もあります。

結果的に書くと、踏む中心のペダリングはお尻の荷重を減らすことはできます。しかし回転系のペダリングとなると安定のためにお尻にある程度は荷重が乗るイメージです。
つまりきれいなペダリングのためには乗車フォームをしっかりと作ることが必要であり、ある程度荷重が乗ってもお尻が痛くなりづらい適切なサドルの座り方を見つける、ということも大切なことの1つだと思います。


▶お尻が痛くなくなるタイミング
サドルを変えた瞬間に痛くなくなる場合、、、相当従来のサドルが合っていなかったのではないかと考えられます。

しかし多くの場合、いつの間にか、そういえば、、、と曖昧なことが意外と多いようです。

痛みに少しつづ耐えながら、適切な乗り方をしていくうちに、またきれいな乗り方を意識していくうちに、いつの間にか長い距離も走れるようになったという王道パターンです。
その中には2つの理由が考えられます。

①体が強くなってきた
持続して従来よりも脚にパワーをかけることができるようになってくる、また体幹でしっかりとフォームを保てるようになってきた、ということです。

②しっかり座れる様になってきた
サドルの座り方、ということです。
正確には正しいサドルの座り方、ということではなく、そのサドルにあった、またペダリング・フォームに合わせた座り方を見つけられた、ということです。

とは言っても、はっきり言ってサドルの合う合わないは、坐骨幅やフォームによって座面のカーブや座面幅の合う合わないは確実にあると思います。
正しいサドル選びも大切なことです。


▶お尻の痛みの改善方法

①ポジションとフォームを考える
ゆるりロングライド用のポジション出しと、レース用のポジションでは差が出ることは当たり前です。
しかしサイクリングが目的で、レース用のようなきついポジションになっている場合があります。

体幹ができていたり、サドルの座り方がわからないうちに、バイクにポジションを作らされていては痛みの解決どころか、安全性にも疑問がでます。

ですので基本的にお尻だけではなくて、肩や首等不具合がある場合は、まずは目的に合わせた上で無理をしたものではなく、無理のないきれいなフォームを作れるポジションを作ります。
フォームはあくまでもバイクに作らされるのではなくて、自ら乗り手が作るものだと考えております。

ハンドルの位置が高いとエアロではない?というのも、エアロフォームはハンドルが低く遠い位置にあるからエアロなのではなくて、極端な話ハンドルがかなり高くてもしっかりと上体を伏せることで、自ら作るものです。

しかし逆はというと、、、できません。
ハンドルが低く遠い位置にあるのに、楽なポジションを取って下さい、と言っても無いものはつかめません。つまりフォームの自由度が狭くなってしまいます。

ですのでまずは、余裕を持ったポジションで乗る、そのポジションで不満が出てきたときに調整する、というのが安全性も快適性も損なわないルートだと考えております。
そのなかでフォームをしっかりと考え、正しいサドルの座り方を見つけていくのが良いと思います。

②目的にあったサドル選び
基本的に重量が軽いものは硬いものが多いです。
重量が軽いものは値段が高い傾向にあります。
また重量が軽くて乗り心地の良いものはへたりやすい傾向にあります。

サドルに何を求めるか、というところにはなりますが、お尻が痛い、ということが一番大きい場合はまずは重量を気にするよりも、まずは重量よりも乗り心地に重きをおいて選ぶと良いと思います。

お尻が慣れきたり、サドルにしっかりと座れる様になると、幅さえあっていて明後日の方向のものでなければめちゃくちゃ外れというものはなくなってくる傾向にあります。

そうなってから重量等を気にして選んでも遅くはないと思います。

▶お尻が痛いなら踏め!ということの本質

というのも個人的な意見ですが、要はある程度トレーニングをする。ということなのかと思います。
トレーニングをすることで、脚の荷重を多少なりとも増やすことができるように、体が鍛えられてくる、ということです。そして徐々に走る距離も伸びてきて、フォームが洗練され、サドルの使い方(サドルの座り方)がわかって来るのではないかと考えております。

距離を伸ばしていったり、強度を上げていく上では、あくまでも無理をしない範囲内で、そして時間をかけてやっていくのが良いと思います。無理をしすぎると良いことはありません。
明日明後日の解決できればそれは素晴らしいことだと思いますが、それはなかなか難しいと思います。継続は力なりと構え、長い期間で少しづつの改善を望む、ということが良いと思います。



▶まとめ
結局のところ、お尻が痛いから脚に荷重をかければOKということは半分本当で半分ウソだと考えられます。もしもそれが本当にすぐにできるのであれば、お尻の痛みで悩む方はほぼいないはずです。

しかし痛みの改善がうまく行かない方が一定数いるということは、やはり解決にはある程度時間がかかるものと考えられます。

また最近は情報過多の時代で、ロード買ってすぐに100km走ったとか、200km走ったとか、、、けっこう大変なことがサラッと書いてあったり、、、それはすごいことだと思いますが、皆ができることではありません。
情報に踊らされずに、良い意味でのマイペースで無理のないように、ロードバイクに乗る練習をすることこそ、改善に至る可能性が高いと思われます。
継続は力なり!間違いありません。

ということで今回は、お尻が痛いなら踏む!という説を真面目に考える、そんなお話しでした。


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