Effetto Mariposa の新シーラント VEGETALEXを試す!
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数年前まではロードバイクのチューブレスタイヤは、チューブレスとチューブレスレディに分かれ、多くのメーカーは2種類のラインナップを出していました。
しかし最近では純粋なチューブレスタイヤはというと、IRCの新RBCCぐらいなもので、他メーカーを見てもほぼチューブレスレディシステムのタイヤのラインナップとなっています。

チューブレスレディのタイヤはというと、シーラントで空気圧を保持する必要があるシステムです。つまり現在のチューブレスレディを使用するにあたってはシーラントは切っては切れない、不可欠な存在です。
その必須となるシーラントですが、様々な種類があります。
多くは液体ラテックスがベースとなりますが、その濃度や添加物には製品ごとに差が出ます。ラテックスだから良いとか、それ以外だから良いと言うお話しではなく、シーラントの良し悪しは主に2つの役割できまります。

ということで今回はEffetto Mariposa (エッフェットマリポサ)の新シーラントVEGETALEX(ベジタレックス)を試す、そんなお話しです。




▶シーラントの良し悪しとは

シーラントの性能を決める上での良し悪しは何で判断するかと言うと、
①タイヤ内の空気を気密する能力
②パンクをした時の補修力
ずばりこの2つです。
実際にはこれ以外にも付加価値はたくさんありますが、まずはこの2つが何よりも重要です。

というのもロード用のチューブレスレディのシステム自体、まだまだ歴史が浅いということもあるのかもしれませんが、少々問題が多いです。
というのも例えばですが、空気の漏れが止まらない、なんて非常によく聞くお話しで当店にもよく持ち込まれる事例ですが、その多くは組付け手技意外の原因があります。

そんなことですので、チューブレスは運用がめんどくさいと、残念な印象を持ってしまう方が多いという残念な状態が未だに続いている状態です。

お話しはそれ気味ですが、まだまだ歴史の浅いロードバイク用のチューブレスレディのシステムで、最低限シーラントにもとめられること。絶対に必要なことは、前述の2つです。
本当に基本的なことですが、実際のこれが不十分な製品がある、ということも残念ながらあります。

それはシーラントだけの問題ではなく、ホイールも、そしてタイヤに問題がある場合もあります。

▶Effetto MariposaのVEGETALEX①
Effetto MariposaといえばCaffelatex(カフェラテックス)があります。
カフェラテックスはラテックス系で比較的サラッとした液体状ですが、おそらく他社製品よりもラテックスが濃く、サラサラ系のシーラントの中でもパンク時の修復能力の高さはかなり高い製品です。
しかしカフェラテックスにも弱点があります。
乾くのが早い、、、というものです。
乾いてしまった後も比較的剥がしやすいですが、夏場等は特に乾くのが早かったです。特にロードバイクではタイヤはかなり高圧、そしてシーラントの絶対量も少ないためシーラントにとっては厳しい条件です。
カフェラテックスも乾くのさえ遅ければほぼ最強レベルのシーラントではありますが、そんなシーラント出しているEffetto Mariposaの新製品がベジタレックスです。

✓ベジタレックスの特徴
・環境に優しい100%生分解性
その成分は植物ベースの粒子(オリーブ)とセルロース繊維のみが含まれ、キサンタンガム(食品のドレッシングやソースのとろみ付けに使われる増粘剤)を使用してとろみを付けています。
これにより、最大5mmまでのカットに対応する、ということです。

・プラスチックフリー
100%生分解性のベジタレックスはアンモニア等含まれず、マイクロプラスチック、ゴム粒子、アラミド繊維も含まれません。

・長期間使用
暑い時期で多孔質のタイヤであっても最低3ヶ月はもち、殆どのタイヤで6ヶ月以上のパンクの修復能力をもつ、ということです。

・メンテナンスが楽
タイヤにシーラントが硬化したものがこびりつきにくく、長期間の使用後でもブラしと石鹸水で簡単に取り除くことができます。

・Co2ボンベ使用可能

通常のラテックス系シーラントではCo2ボンベを使用すると一瞬でシーラントが固まってしまうことがあります。しかしベジタレックスはCo2ボンベを使っても固まることはありません。

これらを判断するに、メーカーの説明がすべて当てはまるのであれば本当に理想的なシーラントかと思われます。
が、こればかりは実際に使ってみないとわかりません。
ということで、、、

▶Effetto MariposaのVEGETALEX②
こちらです。
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でかいっ!(笑)
それもそのはずラインナップは1リットルパッケージのみです。

振ってみるとその濃さがなかなかすごいです。
中濃ブルドッグソースを微妙に超えるぐらいの特濃ドレッシングです。

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しかしこのごく細の注ぎ口、、、固まりづらい、つまりづらいということからなのでしょうか。
おそらくバルブに直接、もできるぐらいかと思われます。

少量出してみます。
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やっぱり特濃、ドロドロです。。。
確実にサラサラ系ではありません。

シリンジで吸ってみます。
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細かな繊維状のものがたくさん入っていますが、シリンジに詰まるほどではなく、問題なく吸えますし、注入することも可能です。今回はビード上げ後にバルブから注入しました。
なおベジタレックスはシーラントの通常の量よりも20%増しが良いということなので、ざっくりとですが今回は40ml使用しました。

今回のタイヤはこちら。
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チューブレスタイヤのパイオニア的存在のハッチンソンの最上位グレードではなく、1段階下のグレード、パフォーマンスです。これからの時期に最適なタイヤです。、

▶Effetto MariposaのVEGETALEX注入後
組み付け後、かなり適当にブンブンタイヤを回して、放置しました。
駄目でした。

もう3時間ぐらいでペコポコまで減圧しました。
というのも、想像するにこの特濃っぷりですので、きれいにタイヤに膜が張るようにホイールを傾けて行き渡らせて上げる必要があるようです。
主にシーラントを入れた後のタイヤからのエア漏れは相当なことがない限り、多くの場合がトレッド面(地面と接地する部分)から出ることはなく、サイドウォールからの漏れです。
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※タイヤからのエア漏れの大部分はサイドウォール、トレッド面との境界、リムライン付近から起こります。

組み付けてブンブン回してもサイドウォール部分へのシーラントの動きが少なかったためと考えられます。
ということで何度が真横に傾け、ゆっくり回して、しっかりとサイドウォール全周に渡って行き渡らせてあげました。

最初のうちは多少サイドウォールからエア漏れを確認しましたが、数時間開けて2~3回行うことで漏れは完全に止まりました。
サラサラ系のシーラントでは適当で良かった作業ですが、特濃系はこう言った作業を丁寧にしてあげることでタイヤ表面からのエア漏れを止めることができるということです。

その後ライドにも使っておりますが、漏れもなく順調です。



あとは実際にパンクをしてみないことにはわかりません。
本当はしてほしくないけれども、勉強のためにはパンクをしてほしい気持ちも。。。

というのも実際に千枚通しや釘で穴をあけるのと、実走でサクッと行くのは少々違いが出て、実験のようにうまくいかないことなんてごまんとあるからです。

パンクを経験したら、また更新させて頂く予定でございます。

ということで今回はEffetto Mariposa の新シーラント VEGETALEXを試す!今の所かなり順調!そんなお話しでした。
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