チューブレスタイヤの落とせない、外せないビードをタイヤを切らずに外した方法
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いつものように朝練の時の画像です。
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まるで冬晴れ、寒いながらも爽やかな朝の一コマのようですが、、、
実はパンクをしてシーラントを吹いていました(笑)

出発時に6.4BARで帰宅後シーラントを吹いたものの残圧は6BAR以上はありました。
これだからチューブレスは良い!と感じております。

しかしです。
そこには大きな落とし穴が待っていようとは、、、
ということで今回はチューブレスタイヤの落とせない、外せないビードをタイヤを切らずに外した方法、そんなお話です。



▶パンク修理
残念ながら今回パンクを下のはベジタレックスが入った後ろ(ハッチンソン)ではなくて、フロントのS-Light。。。orzナンデヤ…
せっかくだったら後ろであれば、ベジタレックスのパンク修復能力を確認することができたのですが残念。

基本的にワタクシはチューブレスレディでも修理をする派です。
修理をしないと傷の大きさによっては衝撃で吹き出したりする場合があります。また富士山にヒルクライムに行った際は、下りの4合目の休憩中(停車中)に修理していなかった傷から、突然シーラントが吹き出しました(笑)(おそらく気圧の関係かと)
チューブレスレディはシーラントで塞がらないものであれば、原則交換。というメーカーもあるようです。
しかしワタクシは傷の深さによっては修理をして使います。

帰宅後に確認です。
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レディのパンクはこのようにシーラントカスが溜まっていることが多いです。

確認後、修理をしようとタイヤを外し、、、ココで事件です。


▶ビードが落ちない、落とせない
片側のビードはパコン!といい音を立てて落とせました。
ココまでは普通です。

もう片側(左側)のビードはうんともすんとも言いません。
力のかけ方が、とかコツが、、、とか言うお話ではありません。
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不思議な液体が染み出してきているのに、片側のビードだけびくともしません。

渾身の力をかけてみます。
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タイヤがよれただけでした。。。
ここまでいっても外れません。

よっこいしょ、うんとこしょ、、、まだまだかぶは抜けません。。。
ではありませんが、最後が異常に硬くびくともしません。

1時間以上粘りました。
結果、、、
指が負けました。
IRCのタイヤはワタクシの指ごときでは勝てませんでした。

困りました。

▶ロードバイクならではの問題
ビードが落ちない事例はMTBの方では比較的よくあることのようです。
MTBのタイヤはかなり太さもあるので、踏んづけて外したり、万力で挟んでこじる、そんな外し方もあるようです。

しかし今回のホイールはフルカーボンリム、そしてタイヤの面積もMTBよりも遥かに少ないです。
踏んでみようにもたかが1、2cm足らずのタイヤをどう踏んだらよいのか、とにかく力がかけづらいです。

基本的にビードを外す際は、リムに対して、垂直に力をかけます。
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これでビードがリムセンターに落ちるということです。

しかしです。
ロード用のタイヤは薄く、面積も少ないです。
ですので、サイドウォールを強く押しても、、、
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サイドウォールがヘナっとなるだけでロックされたビードは一向に落ちません。(3枚上の画像のように)
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道具をかけようにもうまいことかかりません。
下手に工具をかけるとカーボン製のリムに傷をつけてしまいます。

あと30分粘ってだめならタイヤをぶった切る!とも考えましたが、それは本当の最後の手段です。
(ちなみにタイヤを切る時は、ワイヤカッターで切ります。)

しかしこうなったもう素手で外れる気配は一向にありません。
道具を使うしかありません。

▶異常に硬いビードを外した方法のご紹介

ロードバイクのチューブレスタイヤで、素手で落ちないビードをリムに傷をつけずに外す方法です。
バイスを使います。
バイスで直接タイヤを掴んでしまうとこじった際にリムに傷が付きます。

ですので基本的にリムよりも柔らかい素材がリムに当たるようにしました。
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木材です。1×4の木材でタイヤを挟み込んで、バイスで固定します。

リムのカーボンよりも木材の方が柔らかいので、多少であればリムに擦れてもリムは傷が付きません。
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この状態からバイスを足で抑えて、リムを持ち上げるように力をかけます。
この方法であれば、難なく、というかびっくりするぐらい軽くビードが落とすことができました。

ポイントです。
ロードの25cとかの細いタイヤでビードが落とせない場合、力がかけづらいということが主な要因です。力がかけづらいので、指しか使うことができずにがっちりロックをしてまうと外れづらいということです。
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図の左ようにタイヤがよれたり滑ってしまったり、どうしても力がかけづらいです。
ですので、図の右のようにタイヤをずれないように固定することでロックされたビードに対して垂直方向に力がかけやすくなります。

これが必ずしも正解ということではないかもしれませんが、タイヤを切ることなく、またリムを傷つけること無く外せた方法でした。

※この方法はロード用のタイヤだからできた、と考えられます。
トレッドのブロックが大きなMTBなどのオフ用タイヤではうまくいかなと思います。



▶まとめ
まずなぜビードがココまで外れづらかったのか、ということですが一般的には相性、と一言で片付けられてしまうかもしれませんが、具体的に考えられる要因はというとホイール側の原因で、リム形状やリムテープ等の様々な原因が考えられます。
逆にタイヤ側に原因として考えられるのは、IRCはビード嵌合、不意にビードが外れづらいようにかなり気を使っているという話で、過去にR社のホイールAでビードが完全に外れなくなったものがありました。つまりIRCのビードは少々きつめ、ということもあるかもしれません。
要は組み合わせ、相性ということになってしまいますが、ビードが外れないということは結果的にビードとリムのフックの嵌合がきつすぎた、ということです。
このようなビードが素手でびくともしない事例は、当店では2例目です。

しかしこう言った問題はあくまでも結果で、”素手でビードが落とせない”ということでした。
素手でビードを落とすことができないのであれば、現状ではIRCのS-Lightはフロントでは使うことができません。
それは出先でシーラントで塞がらないパンクをしたら終わりだからです。
厳密には外から突っ込むチューブレス用のパンク修理キットがありますので、それでなんとかなる可能性もありますが、リスクを背負って走るのも気が進みません。
困ってしまいます。。。

ということで今回はチューブレスタイヤの落とせない、外せないビードをタイヤを切らずに外した方法、そんなお話でした。

※リアではS-Lightは問題なく使えております。ですので、本当にちょっとしたことでロックが少しだけきつくなっていると考えております。なにか良い方法を考えないとです。。。
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