カセットスプロケット・チェーンリング交換 歯数を変える際の注意点
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適切なギア比の選択はと言うと、、、走るコースに合わせて選ぶ、というのはプロであっても行っていることで、速く走る、楽に走る等でも非常に役に立つことです。
数年前まではコンパクトクランクが主体で完成車アッセンブルもコンパクト(50/34T)が多かったですが、最近ではセミコンパクト(52/36T)が多いです。
リアはというと、11-28Tもしくは11-30Tですが、時代の流れ的には30Tのほうが多い様な感じもしております。

コースに合わせて適正なギアを選ぶことはとても大切なことです。
ということで今回は、カセットスプロケット・チェーンリング交換 歯数を変える際の注意点、そんなお話です。



▶歯数変更の際の基本的なお話
物理的で単純なお話でフロントでもリアでも同じお話ですが、
・歯数が増えるとチェーンの長さが足りない
・歯数が減るとチェーンがあまる
と言うことは想像が付きやすいと思います。
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※チェーンが長すぎてたるんだ状態です。
(リアディレイラーがチェーンを引ききれていない状態です。)

では適正なチェーン長でない場合はどんな弊害があるのかと言うと、、、
✓チェーン長が足りない場合
大きいギアに入らなくなります。(アウター&ロー側(大きな歯同士))
多くの場合はチェーンが詰まり(:チェーンがギア歯に変に挟まり動かなくなること)挟まって取れなくなります。絶対にNGです。
特にDi2の場合は変速はモーターで強力に動きますので挟まると、少々大変ですので要注意です。

チェーン長が長すぎる場合
小さいギアでチェーンがたるみます(インナー&トップ側(小さい歯同士))
Di2であればインナー時はトップ2枚には(普通の操作では)入りませんので、Di2の場合はトップから3枚目までしか使えません。
長すぎるチェーンはチェーン落ち等が起こりやすくなる場合があります。

ということなんですが、チェーンの長さは短すぎるぐらいであれば長いほうがまだ良いです。”良い”というと語弊がありますが、まだ”まし”ということです。
というのもチェーン長が短かすぎる・足りない場合は、前述のようにアウターロー側でチェーンが確実に詰まります。大変危険の伴いますし、場合によっては機材を壊してしまうこともあります。
逆にチェーンが長い場合はチェーンはたるみチェーンステーへの干渉はありますが、ギアが入らない・いきなりチェーンが詰まるということは短すぎるのに比べて起こりづらいです。
ギアが入らずにクランクの回転が急に止まる可能性のある短かすぎるチェーンの長さと、逆にギアが入らないことは無いけれども、チェーンがたるんたるんになる長すぎる場合、もちろんどちらも良いことではありませんが、足りないよりかは長いほうがまだマシです。
ということはギアの最大歯数を大きくした時、これはギアの最大歯数を歯数を小さくした時以上に注意が必要ということです。

①フロント側
フロント側でギアの歯数を変える場合です。
✓フロントディレイラーの調整が必ず必要になる
これは必須です。

フロントディレイラーはフロントのチェーンリングの歯にそうようにセッティングします。
と言うことは物理的なお話ではありますが、歯の大きさが大きくなればフロントディレイラーに歯が干渉します。逆に歯が小さくなるとフロントディレイラーと歯間の距離が開きすぎてしまいます。
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フロントディレイラーとチェーンリングの適切な歯間は正しい変速のために重要です。
不適正な場合はチェーンが落ちやすくなったり、変速性能が落ちる傾向にあります。

歯数を変えた際のフロントディレイラーの調整とは、主にフロントディレイラーの取り付け位置の変更です。
取り付け位置の変更後は、Di2であれば調整が不要な場合もあります。(Di2のメリットでもあります)
機械式(ケーブル引き)であれば、フロントディレイラーの調整が最初の段階から必要になる場合が多いです。
ざっくり作業工程ですが、ケーブルがついたままでは高さの調整はできませんのでケーブルを外します。その後フロントディレイラーの位置を適正な位置に持ってきます。もちろんチェンジサポートボルトの調整も0から端折ることはできません。この調整次第ではロー側の調整が必要になる場合があります。無事にフロントディレイラーを正しい位置に取り付けたら、ケーブルを張り直して、調整となります。ということなんですが、ケーブルの固定ポイントが潰れたり、切れていたり固定がうまくいかないこともあります。そうなった場合は、ケーブルの交換が必要にあります。最悪の場合、ケーブル交換後に、そう言えばフロントディレイラーのケーブルの張り調整はチェーンがついていない状態で行うはずでした。マニュアルにもそのように記載があります。(※チェーンを外さなくてもできます。)
で調整後にチェーンの長さが足りているか、逆に足りなくなっていないかを確認することが必要です。
と、チェーンリングの歯数を変えるということは、単純にクランクから取って付けて、、、だけのお話ではありませんので、注意が必要です。


②リア側
比べてリア側はと言うと、フロントのような作業があるわけではありませんが、調整は必要になる場合がほとんどです。
リアホイールについているカセットを外して、新しいカセットを入れます。
リア側の調整は少々複雑なので、後ほどにします。

そしてギアの歯数のお話では、通常ロー側を小さくするカスタムよりも、上り・ヒルクライムのためにリア側の最大歯数を大きくする場合が多いと思います。ですので、特に歯数の変更の際はチェーンの長さが足りなくなる可能性が高いです。またリアの場合はカセットスプケットの使える歯数に制限等があります。(リアディレイラーのキャパシティ)使えない歯数を選択してしまうと、やはり危険も伴いますので、注意が必要です。

また適正なチェーン長は幅がある場合もあります。
公式のディーラーマニュアルにもありますが、幅があるような記載があります。というのもフレーム設計にも差がありますので、全く同じ方法、ということにはいきません。


▶エンドアジャストボルトについて
シングルテンション リアディレイラーのエンドアジャストボルトの調整がチェーンの長さに与える影響を頭の中に入れておくことも大切なことです。
※シングルテンションのリアディレイラーになってから、Bテンションアジャストボルトではなくて、構造が変わってエンドアジャストボルトになりました。
構造が完全に変わっているので、名称が変わっております。働きは似ているようで違いがありますので全く同じ働きでもありません。
エンドアジャストボルトの調整は、失敗するとチェーン詰まりを起こし危険を伴いますので、心配な方はプロにおまかせいただければと思います。
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※エンドアジャストボルトです。

ということを踏まえた上で、
エンドアジャストボルトの調整は、主にカセットスプロケットとガイドプーリー間の距離を適切に保つためのものです。
しかしそれに伴い、副作用的な動きも出てきます。
今回重要なのはその副作用的な動きのお話です。
①エンドアジャストを締め込むと、チェーンは張られます。(たるみが取れる)
②逆にエンドアジャストを緩めるとチェーンはたるみます。
この2つです。
見てみます。
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チェーンが長くたるんでいる状態です。
この状態から、エンドアジャストを締め込んでいきます。

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チェーンが張られました。
つまり同じチェーンの長さであっても、エンドアジャストの調整次第ではチェーンの長さが足りなくなったり、逆に余ってしまったり、ということが起きるということです。
しかしシングルテンションのリアディレイラーの場合が特にですが、エンドアジャストの調整は正常な変速に必ず必要となります。
ですので、エンドアジャストの調整後に適正なチェーンの長さであることを確認する必要があります。

こららを踏まえて考えてみます。
11-28Tから11-30Tに交換するとします。
リアの端数を大きくすると現行型のシングルテンションのリアディレイラーの場合は、ほぼ確実にエンドアジャストを調整しないとチェーンづまりが置きます。
チェーンの長さはリア ロー側が30Tになるだけでも物理的に足りなくなる可能性が高い上に、更にエンドアジャストを締め込みますので、チェーンは余計張られ長さは足りなくなる場合が多いです。
※もしもリアの最大歯数を大きくしてもチェーンがつまらない場合、現状の調整が甘いことが多いです。もっと変速性能を上げられる可能性が残っています。

では逆に最大歯数を30Tから28Tに小さいギア歯へと変えたとします。
ローラー台で軽く使用する程度、もしくは緊急的なお話であれば、はっきり言って調整無しで使えなくはありません。しかしそのままではカセットとプーリーの歯間距離が遠いです。正常な変速を、ということであれば確実にエンドアジャストボルトの調整が必要になります。


エンドアジャストの調整が甘いと、どうなるかというと変速のだるさが出て、きれいな変速とはいかなくなります。

ココで注意ですが、それでも多少エンドアジャストボルトの調整が甘くても、最悪のチェーンつまりを起こしていなければ、最初は不具合が出にくいものです。
というのも、このエンドアジャストボルトの設定ですが、チェーンが伸びてきたり、ギアが摩耗してくる事による影響が大きくなります。

で基本的なことですが、変速がだるいまま、要は変速調整不良のまま使っていることで、ギア歯等に悪影響を及ぼします。場合によっては偏摩耗や摩耗を助長してしまいます。
ですので、ギア交換をただ単純に付け替えるだけでは、不十分ということです。

では実際に何コマ、、というのも実はフレームの設計が多種多様すぎてしまうので、最終的にはやってみないとわからない、いわゆる長さや変速調整は現車合わせで、ということです。



▶最後に
こういった各種調整を伴う交換は、プロにおまかせするのことをおすすめしております。
というのも、パーツの交換は単純に交換する部分だけを取って付けて、だけしか行わないわけではありません。
例えばカセットスプロケットの交換であれば、
・フリーの状態は?
・ハブベアリングは?
・チェーン・ギア歯の摩耗は?
・各所関連部分の緩み等は無いか
等、付随するパーツ類のチェックも込みで行う場合が多く、そこで不具合や要調整ポイント等を見つけられる場合は意外と多いことです。
※実際に作業を勝手に行うことはありませんが、ご提案としてお話をさせていただくことは多々あることです。
ただただご依頼のパーツを交換して終わり、というわけではないのがプロのお仕事だと考えております。
ですのでただ単純にギア交換作業と言っても、ポン付けOKということは基本的に少なく、また調子がよく動くということは全く別のお話です。せっかく交換するのであればバッチリ調整をして、最高の状態で使いたい、使ってもらいたいと思うのもメカニック目線のお話です。

ということで今回はカセットスプロケット・チェーンリング交換 歯数を変える際の注意点、そんなお話でした。

富士ヒルは、、、11-28Tぐらいでしょうか。。。おそらく30Tは不要かと。

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