最近ニップルホールのないチューブレスリム、、、じわじわと増えてきております。

現在のロードバイクでチューブレスというと、もうほぼチューブレスレディと呼ばれるタイプです。

MAVICのチューブレスはUSTと呼ばれるUniversal System Tubeless(ユニバーサル(万人向けな)システムチューブレス)要は、つけ外しのしやすい利便性の高いシステム、ということのようです。またSCHWALBEのTLE(チューブレスイージー)、などもメーカー独自な呼び名です。
このようなものも、いわゆるチューブレスレディの方式です。
一般的には安全性がクリンチャーよりも高いということも、増えてきている要因の一つだと思います。

チューブレスレディとは一言でいうと、タイヤに空気の保持層がなく、シーラントを入れることで内部の空気圧を逃さないようにするチューブレスシステムです。
ということは基本的にシーラントを入れることが必要というものがチューブレスレディの特徴です。
逆にシーラントが必要のないものは、というと純粋なチューブレスですが、この純粋なチューブレスタイヤは各メーカーラインナップにほとんどありません。

というのは前置きです。

最近ではクリンチャーのみのホイールは少なくなり、ほぼこのチューブレスレディ兼、クリンチャーののリムへと変わってきました。
※クリンチャーリムではチューブレスの運用はできませんが、チューブレスリムではクリンチャーが使えます。

リム形状もMAVICの新しいモデルではリムにニップルホールが空いていないモデルが出ました。
いわゆるチューブレスのリムテープがいらないモデルです。

ではこのニップルホールの空いていないチューブレスリム、チューブレスホイールは良いことだけなのでしょうか。ということで今回はニップルホールなしのチューブレスホイールのメリット・デメリット、そんなお話にしてみようと思います。
ダウンロード
※Campagnoloの2WayFitはニップルホールの無いタイプ

①リムテープ
チューブレスのリムテープは消耗品ですので、定期的に張り替える必要があります。
またシーラントの種類にもよるのですが、中にはリムテープの粘着成分を弱くして、剥離しやすくしてしまうものがあります。
リムテープとシーラント、こちらも相性があまり良くないものもあります。

またロードバイクのタイヤの空気圧は多種と比べてもかなり高圧ですので、リムテープの痛み(ニップルホールの窪みやバルブホール付近の破れ等)というもの出やすい傾向にあります。
DSC_9507

これらの煩わしさが無いのは、ニップルホールがなくリムテープがいらないホイールのメリットとなります。

もちろんニップルホールが無いタイプはリムテープを貼らなくても良いので、リムテープの分軽量にできます。

では逆にデメリット的なお話ですが、リムテープがあれば多少内部でシーラントが固まったり、こびりついたりしてもテープを剥がすことであっという間にキレイにできます。
しかし直接リムへシーラントが付着すると、シーラントの種類や成分、そして運用期間等にもよりますが、掃除にかなり苦労をするものもあります。

いくらリムテープが必要ないからと言っても、長期間メンテナンスをせずに放って置くことは良いことではない場合もあります。

またリム外周部のリムテープが無いことによる軽量化、ということですが、実際にリムテープの重量はと言うと、軽いもので1本分10g前後です。はっきり言ってそこまで大きな差ではありません。

それとクリンチャーではあまりなかった、タイヤとリムの相性、というものもあります。
リムとタイヤの相性が悪い場合、リムテープの表面材質や厚みを調整することでタイヤのフィッティングを改善できることがあります。これはリムの精度、設計にもよりますが、リムテープのメリットでもあります。


②メンテナンス性
メンテナンス性に関してはニップルホールが空いている方が良い傾向にあります。なんといっても通常のリムのようにニップルレンチが使え、またニップルホールが空いていて、リム外側からもニップルにアクセスできるリムのメンテナンス性は良いです。最近多く見られるなめやすい軽量ニップル等をなめてしまってもリム外部からアクセスできるのは良いところです。
比べてニップルホールのないリムの整備性という面では落ちる傾向にあります。
とは言っても各社、穴なしリムのスポークの交換や調整の方法は差があり、整備性をある程度担保しているものもあります。

しかし通常はニップルホールの空いていないものはメンテナンス性が落ち、メンテナンスに時間がかかるとなると、なにかがあった際に工賃やその他費用は高くなる傾向あります。

またスポークやニップル等も、おそらく完全な専用品を採用するモデルが多いと思いますので、代用品を見つけることは難しいと思います。
ということからも大手メーカーであればある程度の交換用パーツの用意があると思いますが、逆にマイナーメーカー等の場合は、なにかがあったときにパーツの入手が難しくなることも考えられ、デメリットなります。

③剛性
剛性はもうニップルホール(穴)が空いてないほうが高くなると考えられます。MAVICも剛性が上がると言っております。
通常のリムでも、穴はできるだけ小さく少ない方が剛性を確保できるというお話です。ですのでニップルホールを小さくするため、また空力的な意味合いでニップルを内部に収納したりする方法を採用するメーカーもあります。

というのはお約束のようなよく聞くお話ではありますが、通常のカーボンリムの歴史はそこまで短くありません。
ニップルホールが空いていても、十分な剛性を確保しているものもありますし、十分に軽量なモデルもあります。
実際に空いているものもと空いていないもの、同条件で比べることはできませんのでどの程度の差があるのかは不明です。



▶まとめ
とは言ってもこれらのお話は知識程度のもので良いと思います。
と言うのもお気に入りのホイールがあったら、特定のかなりマニアックな使い方をしないのであれば、ニップルホールがあるかないかで購入を迷う必要はないと思います。

肝心なのはニップルホールの有無に関してはそこまで重要なお話ではなく、ニップルホールの有無でメンテナンスの方法や、取り扱いが若干変わることがある、ということだけのことです。

メリット・デメリットをしっかりと頭に入れて、適切なメンテナンスをすることはとても大切なことだと思います。
ということでニップルホールなしのチューブレスホイールのメリット・デメリット、そんなお話でした。


++++++++++++++++++++++++++++
当ブログの運営費用の一部はアフィリエイト広告費用より補わせていただいております。

Wiggleをご利用の際はこちらからポチッとご購入いただけると当ブログ運営費用に補填させていただくことができます。。


Chain Reaction Cyclesはこちらからお願い致します。


+++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
ロードバイクの健康診断・カスタマイズ相談的なこともお受けいたします。
当店の特徴・詳細ははこちらから