
cervéloのR5、BMCのTeammachine SLR01、双方現状では最新のフラグシップモデルであり、このままの流れではおそらく最後であり、最終形態となる可能性の高いリムブレーキ用のフレームです。
この2つのフレームはというと、基本的なコンセプトは似たところで、双方重量もほぼ同じの軽量オールラウンダーバイクでありながらも、優れた空力特性も持ち、剛性と快適性を兼ね備えたバイクであると考えられます。
つまりこれはある意味、2社の答え的なモデルであるとも考えられます。
その2モデルの違い見てると、、、というのが今回のお話です。
※優劣をつける比較ではなく あくまでも違いを見る、ということです。
では早速!
cervéloの R5 リムです。

こちらがBMC Teammachine SLR01 リムモデルです。

まずこの横からの画像でもすぐに分かるのが、ボトルケージの位置です。
ダウンチューブ側のボトルケージの位置はBMCのほうが若干低いぐらいです。
しかしシートチューブ側のボトルの位置がcervéloのほうが明らかに低いです。
ボトルケージの位置は低いほうが低重心になりますが、低いと距離が遠く取りづらいと言うところがあります。
ワタクシの場合はロングボトルを使いますので、低くでもそこまで取りづらさを感じませんが、通常の500ml前後のボトルの場合はボトルまでの距離が遠くなります。
このようにボトルケージのボルトの位置一つをとってもメーカーの見解が違っているところであり、面白いところです。
細部を見てみます。
トップチューブです。


この部分に関しては非常に似ています。
ヘッドチューブに向かって太くなり、逆にシートチューブに向かっては細くなる形状です。
フォークを見てみます。


双方ベースはカムテール形状ですが、かなりの違いを感じます。
別の角度から見てみます。


R5のほうが薄くシャープな印象です。
比べてSLRはかなりマッシブで太いです。
エンド部です。


R5はエンド部までストレートにストンと落ちる形状です。
比べてSLRはマッシブなフォークがエンド部まで来て、エンド部もザグリではありませんが、めり込んでいるような形状です。
エンド部の厚みもR5のほうが薄く、SLRのほうが分厚いです。
基本的にR5はどの向きでもクイックが閉めれますが、SLRはこの向きしか使えません。

DURA-ACEのクイックでこの向きで使って初めて、この形状の意味がわかるような気がするのはワタクシだけでしょうか。。。
ヘッドチューブです。


全然違います。
ヘッドチューブの形状とフロントフォークは空力的にかなり重要になると言うお話です。(ハンドルも)BMCもcervéloもエアロダイナミクスにはどちらも自信を持って開発をしていると思いますが、それでも両社の答えはというと、このように全然違う形状となるということです。(もちろん空力だけで決められていることではないと思いますが、)
ヘッドチューブついでにサイズも見てみます。
ヘッドチューブ長はというと、R5:125mm、SLR:153mmとかなりの差です。
しかしスタックでみてみるとR5:547mmに対して、SLR:550mm、その差は3mmです。

流石に25mm以上違うとかなり大きな差で、フレームサイズが似たようなサイズとは思えません。
その秘密はというと、、、
裏側を見てみます。

フォーククラウン下部の厚みに差があります。
この差が、ヘッドチューブ長とスタックの差の秘密のようです。
ブレーキのダイレクマウントと、ノーマルのブレーキの取り付け構造の違いということもあります。
ダウンチューブです。


R5はスクオーバルマックス、D型シェイプです。
SLRは五角形のような形状です。
ダウンチューブはフォークやホイールの後方であり、前方からの風の流れが影響する部分でこちらも両社の差が見え隠れしております。
シートチューブです。


こちらはかなり似ています。
どちらもボトルケージ台座はど真ん中にはこない(台座は右寄り)形状です。
ぐぐっと下がってBB周りです。


こちらも似ています。
BBシェルの規格は、R5:BBRight(左右非対称)、SLR:BB86です。
下方から見てみます。


BB周りの形状だけではなく、チェーンステー形状も実によく似ています。
BB周りは左右非対称、チェーンステーも非対称で左側が太いです。

リアのエンド周りです。

こちらはフロントフォークと似ています。
R5はやはりクイックはどの向きでも止めやすいですが、SLRは向きが限定されてしまいます。
マビックのクイック等であれば向きの自由度は高そうですが、DURA-ACEクイックは形状的に厳しいです。
シートステーはどちらもかなり細いです。

比べてみるとR5は細い形状、SLRは薄い形状というのがわかります。
最後はシートポストです。

双方Dシェイプ構造の専用設計品です。この構造はしなりを生かした快適性と空力を兼ね備えるということで多くのメーカーが採用している形状です。
R5は三角形に近いイメージで、SLRはD形状というイメージです。
シートポストクランプはどちらも埋め込み式でR5は後方、SLRは前方に臼が位置します。
どちらもガッチリと固定でき、ずれることは有りません。
サドルクランプの櫓構造はどちらも似たもので、下方からの2本締め構造です。
と、このように2社のリムフレームの最終形態とも言えるバイクを比べてみると似たようなところもありますが、全然相反するような構造の部分もあります。
これらの構造の違いが走りにどう影響をしてくるのか。。。というのはまた次の記事にて書こうと思います。
ということで今回は【画像で見る】cervéloの答え、BMCの答え、そんなお話でした。
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コメント
コメント一覧 (2)
とても素敵なバイクですね。
私も断然、リムブレーキ派です。
今後の詳細なインプレが非常に楽しみです。
記事では特に触れていませんが、シートステーの形状が、トラディショナルとドロップダウンでの違いに興味があります。(正確には、モデルによってキャラクターが違うところでしょうが、おおよその傾向は有るのでしょうか。)
私も、軽量高剛性バイクが乗りこなせる様に精進します。これからも楽しいブログを期待してます。
ありがとうございます😄
確かにリア三角、全くスルーでした。。。近々感想の記事を作と予定ですので、しばしお時間をいただければと思います。