BMCのTeammachine SLR01 リムモデルを選んだ理由とインプレ
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過去のBMC Teammachine SLR01関係のお話はこちらからお願い致します。





こちらの記事をご参照の上、お読みいただけるとよりわかりよいかと思われます。m(_ _)m

比較対象は今まで乗り込んできたcervéloのR3とR5です。
R3の記憶はだいぶ怪しいところがありますが、R5と合わせてcervéloとしては約30,000kmぐらいは使用してきました。
体に染み付いたcervéloのRの感覚をもってBMCに乗ってみるとどう感じるのか、と言うところです。

インプレというのはなかなか難しいもので、自分が実際に乗ってみて、踏んでみてどう感じたのか、と言う感想的なお話を中心にしてみようと思います。

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あくまでもワタクシが考えているバイクのお話ではありますが、バイク(フレームやホイール)による決定的な違いや差はというと、踏んだときの反応、進む時の感覚、そして進み方の差のようなところであると考えております。
これらはフレームによって明らかに違うと感じております。
それはメーカー、モデルによって例えばR3とR5でも微妙に違うところですし、ひょっとしたらサイズでも違いが出るかもしれません。

逆に乗り心地や重さ的な差はありますが、それはそこまで重要視はしておりません。(もちろん軽いほうが良いは良いですが、最近のフレームでは乗り心地は十分に確保されているものが多いですし、重量的にもそこまで重いものはほとんどなく、ハイエンドの軽量オールラウンド系のフレームであれば実際の重量差は数十g程度の場合が多いからです。)ホイールやタイヤでもある程度調整がききそうな部分です。

それよりも実際に乗ったときに、このバイクはどのように回したらどのように進んでいくのか、これが自分のフィーリングに合うもの、合わせられるものが良いバイク(フレーム)だと感じるということではないかと感じております。

例えばですがバイクの乗り換えで、数値的には全く同じポジションにしているはずなのに、なんか気持ちが悪い、というのもジオメトリやサイズの数値だけでは測れないなにかがあるのではないかと思います。
現在の自分(フォームやペダリング、パワーやスキル等)とバイクがどう合わさっていくのか、これが重要な要素だと考えております。

この感覚は全く逆のお話で、実際に違和感を感じたフレーム(バイク)に乗らないとわからない感覚だとは思います。ワタクシは場合は某フレームはもう本当にどう踏んだら、どう進ませたらいいのか最後まで全然わからなかったものもありました。
ですのでそういったものはちょっと、、、と尻込みしてしまいます。

これらを踏まえてのお話で、ではSLRはというと、というのが今回の本題です。

まずはSLRに試乗で初めて乗ったときのお話です。
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試乗車は機械式のDURA-ACE組、ホイールはいつもの物のほうが良かったのでいつもどおりTOKENのVentousに交換して乗りました。
私服で軽い試乗、、、とかではなく完全にガチ系、手抜きは一切なしでウェアを着てシューズを履いて普段走るのと一切替わらないように乗りました。

SLRに初めて乗った最初の感想ですが、完全に感覚はR5の踏み方、進ませ方になっているはずなのですが、そのままの乗り方でもSLRのフィーリング的なもので違和感をほとんど感じることはなく、むしろが非常によいと感じました。

特にビンディングをバチッとはめてダンシングで加速、その一踏み目の感触、これが抜群に良かったです。これで購入を決めたのだと思います。
その後、脚を回し始めるともったりする感じが一切なくクランクがスッと降りる感触、スッと前に進む感覚、これはダンシングでもシッティングでも同じで気持ちが良かったです。
実際にSLRはフレームを見た感じ軽量オールラウンダーの割にはR5と比べて、よく言うとがっしり、悪く言うならば結構ボテッとしている印象があったのですが、乗ってみたら一切そんな事がありませんでした。

SLRはシマノのBB86仕様でしたが、イメージ的には初めてWISHBONEを入れて走った瞬間の気持ちよさ、そのような感覚が有りました。
ですので、もうかれこれ過去4台のバイクですべて使い続けてきた終着点とも思しき圧入式BBのWISHBONEですが、今回のSLR組み上げにはあえて使用しないで組んでみようと決めました。

理由は3つです。
1つ目はスッとクランクが降りる感覚、この感覚がシマノのあの強力なシールド性を持ちますが、空転では非常に回転の重く感じるBBでもこれだけ軽ければ問題無いと感じたからです。
そして2つ目はバランスです。このBB周りの踏んだときの気持ちの良さが、シマノのBBで組んだときのバランスの良さも関係するのかもしれない、と考えたところもあります。そして最後の理由は、しばらくシマノのBBを使ったあとにWISHBONEに変えることで、WISHBONEの良さを再度実感したいということからです。
(R5はもともと結合式のBBが入っていました。)

今考えてみても、このスッと前に進む感覚は軽さではないように感じました。
実際に「軽っ!」と感じたというよりも、「おっ!進む!」と感じたと記憶しております。cervéloは軽さを感じたと思いますが、SLRは軽さではなくて速さを感じました。(重さを感じたわけではないのでやはり軽いはずです。)


試乗を続けました。
そして次に感じたのがギャップを越えたときの動きです。
R5のほうが若干跳ね意外と柔らかく吸収していくイメージです。SLRはというと跳ねながらもゴリゴリ進んでいけるようなイメージです。SLRの乗った感じはイメージ的に先端がしっかりと剛性を持つディスクのバイクに近いと感じました。

この感覚は各メーカーの設計思想の現れのようなところで、路面からのインフォメーションに対してどのような反応をさせるか、と言うところに違いであり差がしっかりと現れてくると感じました。

と、ここで面白いのがR5のほうが軽く動くような感じがし、SLRのほうが安定感が有りどっしりとした(もちろん良い意味で)乗り心地というか感触があるのですが、実際に測ってみると重量的にはSLRのほうが軽いのです。その謎は、、、なぜでしょう。(フロントセンターがSLRのほうが長いから?)
この違いが2つのバイクの大きな違いだと感じました。
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ULTEGRA Di2組でペダル、マウント等コミコミで7.035kg、十分すぎるぐらい軽いです。

とごちゃごちゃ書いていますが、決め手はこれです。
なんと言っても、この自転車、楽しい! と素直に感じたからです。
と、このへんで土砂降りに。。。
ということであとはバケツをひっくり返したような大雨の中をずぶ濡れになりながら走ったので、よくわかりませんでした(笑)

そして乗り換えです。


現在BMC Teammachine SLR01の走行距離は800kmぐらいです。
800km乗ってみてのもう少し細かい感想です。

▶空力的なお話
これは何一つ不自由が有りません。
真冬の超強風を走ったわけでは有りませんので、詳細はまだまだ不明な部分が多いですが、今の所なんの不満もありません。
対横風も問題有りませんし、向かい風もきついはきついですが、若干いい??R5と大きな差はないと感じております。
エアロは見えない。というお話もあるぐらいなので数値的なお話といいうよりかは感覚的なもので、プラセボなどもあると思いますので、差はよくわかりませんがどちらも抜けは良いのは間違い有りません。

▶ブレーキ
これはもうどう考えてもリムブレーキであれば、ダイレクトマウントのブレーキはやはり強いです。
試乗当初はスイスストップのイエローキングがついてて非常によく効きました。
その後TOKENの純正シューに交換したのですが、やはりダイレクトマウント強しです。

ブラケット状態から何も問題なく激坂でもどこでも下れます。
イメージ的にはノーマルのブレーキの1グレード分の違いです。
現在では少なくなってはいますが、世界で戦うリムブレーキモデルが軒並みダイレクトマウントなのも使用してみるとその理由がよくわかります。

▶乗り心地
どちらも問題なく、差があまりないように感じました
ご質問を頂いていたところでシートステーのドロップに関してなのですが、これが良いのか悪いのかはわかりませんでした。

しかしシートポスト自体のしなりはR5のほうがしなっています。ということはドロップさせないであの乗り心地の良さを出していたのはシートポストが柔らかいということなのかもしれません。

比べてSLRはシートポストのしなりは少ないように感じましたが、それでも乗り心地が悪いわけではありません。
と考えるとドロップドシートステーに関しての優位性と取れるのかもしれません。

▶硬さ
そしてよく聞かれるお話ですが、硬いのか?と言うお話です。
少なくともワタクシが乗ってきたハイエンドのモデルは基本的に硬いですし、しっかりと腰があります。
どっちが硬いの?と言われてもどっちも硬いです。しかし硬さの質、これはメーカーやモデルによっても違いますので、どっちがという単純な比較は難しいところです。

カーボンの反発やしなりなどというお話もよく聞きますが、なんだかんだで踏んだ瞬間グイッと進むには剛性が必要になると思います。
ものすごく単純に考えて、こんにゃくでできたクランクと鉄のクランクだったらパワーの伝達率は鉄のほうが遥かに高いと思います。(極端すぎますが(笑))
ですのでハイエンドは基本的に硬いものです。

しかしその中でも硬さだけでは疲れてしまいますので、衝撃をマイルドにしたり、角を取ることでライダーにとっての優しいバイクにするということだと思います。

完全に見た目のお話の比較ではですが、SLRは硬そうで硬い、R5はそこまで硬そうではないのにしっかり硬い。ということです。


▶ダイレクトマウントのリアディレイラーハンガー
これはものすごく良いです。
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ディレイラーの剛性が上がったように感じます。
というのも一関節分減るからなのでしょうか。
剛性が上がる効果は通常の変速も速く正確に動きますし、パワーを掛けた(かかってしまった)変速でもコンコン変わります。

ホイール脱着の差は、微妙に良いです。


▶まとめ
R5は素晴らしいリムフレームのイメージです。
ではSLRはというと、こちらもやはりものすごく良いです。
各メーカーの最高峰のフレームでありますし、世界のトップレベルの選手が乗り戦うためのバイクです。悪いものであるはずが有りません。

どっちがいいの?と聞かれればもちろんどちらも最高のバイクデス!と自信を持ってお伝えできます。
その中でもやはり個性というものがあります。
R5との違いは、SLRはしっかりと重そうで硬そうなのに軽い、硬そうで硬いで不思議な感じです。

そしてSLRを一言でいうと、何よりもまずは乗ったら楽しい自転車!超楽しいバイクだ!ということです。(もちろんcervéloも乗るたびにワクワクするとっても素晴らしい自転車デス。)
これは何よりも大切なことだと思います。

来年はこのSLRでゴールドをもぎ取りに行こうと思います。

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