※いつものごとく、今回の記事もワタクシの経験上のお話であります。
ロードバイクの乗り方には様々なお話があり、それらが万人に共通して正しいとか間違っているとかではなくて自分にあったものこそ良いのではないかと考えおります。また残念ながらワタクシ自身そこまで速く走れるわけでもありません。その数ある中の一つの話とご理解いただきますよう、お願い致します。
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ということで本題へ。( ゚Д゚)∩ハイッ!!っ

最近の流行りというは流れはやはりエアロです。
空力的に有利になるためには、バイクもしかりですが何よりもまず上に乗っかる人間側の空気抵抗はかなりの大きさです。

そこで人間側がウェアのセットアップも含めポジションでは深い前傾を取り、脇を締めエアロを意識することで空気抵抗を最大限に少なくし、少ないパワーで速度を上げることができるようになると言うことです。
しかしです。

深い前傾姿勢は練習が必要です。
練習しないと危険な乗り方になってしまいます。


というのもロードバイクの前傾姿勢は日常的に使う姿勢では有りませんし、いわゆる自転車の代表的なママチャリ何かとも全く違うポジションです。
つまり日常とはかけ離れた不慣れなポジションであるということが大前提となります。

ということで以下の記事です。

前傾に慣れるべく、下ハンをに絞って練習しました。

深い前傾姿勢は使えないから使わない、と言う選択肢もあると思います。
ポタリングやご近所のサイクリング程度であれば何も不自由はないと思います。

しかしある程度以上の速度を出したり、長い距離、そしていろいろなコースを走れる様になるために、欠かすことができないのは安全性です。その安全性と速度の両立を目指すのであれば、様々なポジション、フォームを経験してロードバイクという乗り物に乗せられるのではなくて、ロードバイクにしっかりと乗れるように操れるようになることが大切だと考えております。

というのがロードバイクの前傾姿勢のお話ですが、今回の表題にもある下ハンとブラケットポジションは基本的に前傾の深さは大きく変わることは殆どありません。(※あくまでもある程度の機材側のセッティングは不可欠デス。)上半身の前傾は極端な位置ではない限り機材に作らされる、取らされるといいうよりも自ら作るものだと考えております。極端な話、機材が明後日方向に向いていなければ、基本的にどちらを握っても前傾を深くすることはできます。
例えば下ハンでしか深い前傾を作れないという場合は、体幹が弱かったり、柔軟性が低かったり、体の使い方がずれていたり等の可能性が考えられます。

本題に戻ります。
エアロだけを考えればブラケットのエアロポジションが有利なのは実験でも出ています。
では下ハンの存在意義は?
どういったところでブラケットエアロポジションと下ハンを使い分けるのか?各特徴は?と言うのが今回のお話です。


▶ブラケットエアロポジション
まずはドロップハンドルでコントロールレバーの付いているロードバイクの基本となる通常のブラケットポジションです。
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人差し指、親指には変に力を入れすぎないように添える程度、薬指+中指を引っ掛け、小指の付け根で挟むようにブラケット優しく包み込むように握ります。

速度が上がってくるにしたがって、上半身の前傾姿勢は深くなります。(速度が低いときは上半身は起き気味でリラックスして乗ります。)もちろん空気抵抗的な意味合いもあります。
前傾姿勢が深くなるに従って、握る位置もブラケットの先端方向に移動して行きます。
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握る位置がブラケットの先端(前)方向に移動していくということはブラケット部よりも高い位置を握ることになります。前傾姿勢が深くなるのに、ハンドルの高い位置を握るというのも不思議なお話ではありますが、手首の角度で考えます。前傾姿勢が深くなるに従って肘が落ちて(下がって)いきます。肘の位置が下がるに従ってブラケットの通常の位置のままだと手首の角度がきつくなってしまいます。
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そこで、ブラケットトップへと移動していくことで手首の角度を自然に保つということです。

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というのがブラケットトップを握ってつくるエアロポジションです。
別の言い方ではブラケット先端を握って、前腕が地面と水平になるようなポジショニングです。

前述のように下ハンドルを握ったときとブラケットトップを握ったとき、前傾の深さが変わらないのであれば、肘から下の前腕部の分、前面投影面積が減ります。
ということで現在の研究ではブラケットエアロポジションの空力が良いということになっているのではないかと考えられます。

しかしです。
この現在UCIルールの中でエアロ的に最速と思しきこのポジションには空力以外のメリット、そしてデメリットもあります。

✓メリット
瞬間的に上半身を起こしやすい。
ブラケットトップを握ったポジションでは腕を伸ばしたときに上半身が起こしやすいです。
上半身が起きることで視野が広がりやすく、何かあった際に瞬間的に視野を広げやすいと言うメリットがあります。

✓デメリット
握り方がブラケットの先端に近くなれば近くなるほど、握りが浅くなります。
握りが浅いと言うことは、たとえば荒れた路面や接触等によるハンドルへの衝撃で手が外れやすくなります。
これは大きなデメリットです。

また先端を握った状態からではブレーキを瞬間的に引きづらかったり、引けたとしても強い力はかけれません。

ということからもこのブラケットエアロポジションは路面がよく、安全性の高いと思しき状況下で使うのが良いと思われます。


▶下ハン
下ハンはロードバイクの乗車姿勢で最も美しい!?下ハンの美学!?
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下ハンは昔から高速巡航、高出力時などによく使われてきたポジションです。

しかし最近では前述のように僅かながらですが、ブラケットトップを握ったエアロフォームのほうが空力的に有利、と言う実験結果も出ているようです。
ということでも巡航するときの下ハンはもはや風前の灯火的な存在なのかというと、まったくもってそんな事はありません。

前述のブラケットトップを握った深いエアロフォームの難点は、やはり握りが浅いため不安定になりがちです。つまりいくら空力的に有利だとしても、荒れた路面や交通事情等でデメリットも目立ってしまいます。

そこで下ハンが出てきます。

✓メリット
何よりもまず、下ハンはハンドルバーをしっかりと握れる、ということです。
下ハンはブラケットトップのように握りが浅くなることがなく、しっかりと握れますのでとっさの衝撃などに対しても強いです。
またブレーキもしっかりと調整してあれば瞬間的にブラケットトップよりも握りやすく、とっさの対応も早いです。※たったコンマ数秒ぐらいの差かもしれませんが万が一の時、そのコンマ数秒がものすごく重要な場合もあります。

そして何よりもプロのレースを見ても必ず下ハンを使う場面があります。
それは巡航時ではなく、ゴール前です。
下ハンの最大のメリットはスプリント(高出力のダンシング)への切り替えがスムーズということです。流石にブラケットトップを持ってスプリント、、、あまり見ません。

つまり握りが浅い状態では高出力を出しづらいですが、逆にしっかりとハンドルを握れる下ハンは短時間・高出力の場合エアロとパワーの両立できるポジション、ということになります。

✓デメリット
実際に下ハン尾を握っているとき、手の大きさや乗り方でもブレーキレバーまで遠いと感じる場合もあると思います。
その差はポジションまで含めた調整、ハンドル形状の見直し等だけではなく、下ハンの握り方・乗り方等も再度考える必要がある場合もあります。

また腕を伸ばしたときの上半身の前傾はブラケットポジションよりも深い、つまりバッと顔を上げてもブラケットよりも高く上がらないです。ということからも視野が狭くなりがち、ということがあります。




▶使い分けの参考例
これらを踏まえた上での参考例、あくまでもワタクシの場合はですが、、、

インターバルがかかるような高出力が必要な場合は、すぐにダンシングに移行できるように、ブラケットトップのエアロポジションだけではなく、下ハンを使ったほうが良いということになります。

逆にパワーの上下があまりなく、巡航時はエアロ効果を最大限にしたいのであれば、ブラケットトップのエアロフォームが良いと思います。しかしエアロフォームのデメリット等もしっかりと頭に入れて安全性には十分に考慮して使うべきだと思います。
人通りの全然無いような田舎の道とかであればブラケットトップのエアロフォーム、それ以外の公道ではそこまで前傾を深くして走ることは安全面の観点からもお薦めはできません。

またスピードの出る下りは下ハン一択です。
また公道の場合は特に絶対に安全よりも大切な事はありませんので、なにかがあったときにハンドルから手が外れにくい握り方、ブレーキが素早く握れる握り方が良いと思います。



▶まとめ
ともあれ兎にも角にも下ハンドルだろうが、ブラケットエアロポジションだろうが練習が必要です。

そしてこれらに関しては1日2日出来るようになるわけでは有りません。またある程度バイクのポジションをいじれば取りやすくなる可能性はありますが、たとえ完璧な調整をしても直ぐに安全に走れるようになるわけでは有りません。

とにかく練習です。
練習をしないとできるようにはなりません。
深い前傾姿勢は練習不足のまま形だけ作ると、非常に危険を伴います。
個人的にはやはりブラケット先端からいきなり入るのではなく、徐々に前傾を深くしていき、下ハンの練習をしっかりとしてからブラケットエアロポジションが良いのではないかと思います。

そして前傾姿勢でとても大切なことです。
それはたとえ前傾が深くなったとしても、必ず前をしっかりと見ると言うことです。
顎が上がってしまうのではなくて、頭は低く顎は引けども、視線はしっかりと前を見るです。どこでもよく言われることですが、前を見ないで安全に走れるなんてことは有りません。

という事で今回は下ハンドルとブラケットトップ(エアロポジション)、そんなお話でした。

次回はブラケットの角度のお話を作成しようと思います。
参考ページ


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