新型DURA-ACE R9200の超早い変速を考えるために、R8050の全力を体感した

新型のドライブトレイン、変速速度がかなり上がったと言う話です。


しかしです。
ワタクシは上のリンクの中にも書いたとおり、紐式の5800(105)の変速と、現在のR8050(ULTEGRA Di2)の変速でそこまで大きな差を感じておりません。
というかむしろ不自由を全然感じていないというのが正直はお話です。

ということで変速速度が上がるとどんな影響があるのか、これをR8050(ULTEGRA Di2)で体感してみることにしました。というのが今回のお話です。

▶R8050の全力を知るための準備
現在使用中のコンポの変速性能をフルに引き出すべく整備をします。
今まで使用していたのはPYCのチェーンです。
DSC_9608
PYCのチェーンは現在でもほぼ伸びを確認できません(0.5%も全然刺さらない)が、新品の状態よりかは伸びています。
チェーンの違いによる変速の性能は純正が最高ですので純正に交換します。(※社外製のチェーンでシマノの変速性能を超えるものは無いと考えております。)

フロントのチェーンリングは摩耗していたので交換です。
DSC_9629

カセットも本当は交換したほうが良いと思ったのですが、在庫切れだっためそのままです。
DSC_9758
試用期間半年ぐらいなので、まぁなんとか、、、でしょう。
本当はプーリーも、考えていたような気がしていたのですが、すっかり忘れていました。。。

で確実に変速調整をして、ピッカピカに洗浄をすれば完璧です。
おそらく変速速度が上がるはずです。

▶R8050の全力は如何に!?
今回の変更、主にはチェーンを純正のおニューに戻したということです。
これにより変速速度は上がるのかということですが、、、
実際には、上がりました。

この変速速度の違いは目隠しして比べてもわかるぐらいの違いです。
とは言ってもフロントはそこまで大きな差を感じることはありませんでしが、リアは変速がほんの一瞬ですが、確実に早くなりました。(※あくまでも本当に微妙な差です。)

考えられる原因は2つあります。
①PYCチェーンにチェッカーでは計測できないぐらいの微妙な伸びが合った可能性
チェッカーは万能ではありません。チェッカーでは伸びを確認できなくても調子が落ちているチェーンもあります。
②PYCチェーンに交換した当初、それまで使用したチェーンが伸びていた
普通に使用していたシマノのチェーンが伸びていた→新品のPYCチェーン、これにより変速性能の低下を感じなかった、ということもあるのかもしれません。

▶変速速度が上がると・・・
変速速度が上がるということ自体は嬉しいことですし、良いことのように思えます。
しかしです。
デメリットもあります。
まず第一に変速に伴う一連の行動、これにずれが発生します。
変速に伴う一連の行動というのは、スイッチ、足の力を抜く、変速完了、再び踏み込む、といった行動です。

これが今までの状態でピタリと合うように体に染み付いたタイミングに、一瞬のずれが発生します。
ですので交換直後は予想以上に早く変速が終わってしまって、踏み込みが遅れが生じたり、変速の始まりが早かったりしてスムーズにいきませんでした。

とは言っても何日か乗れば慣れて、ズレの感覚は消えます。
慣れの問題ですので、慣れれば問題ありません。

なんですが、面白いことにケーブル引きの5800、室内ローラーの時はこう、そして外での実走Di2の時はこう、という感覚は別々に体が覚えているらしく、室内では違和感がないのは不思議なところです(笑)おそらくローラーということで感覚が全然違うからだと思います。

早い変速のデメリットはこれだけではありません。
いくらディレイラーの動きが素早くても、ケイデンス(クランクの回転数)が遅かったりするとディレイラーはいくら早く動いてもチェーンの動きがついていきません。
変速動作はチェーンが目的のギアにかかるまでが変速時間ですが、現在の外装変速機はクランクが回ってチェーンが動いていないと変速ができません。適切なチェーンのスピード(クランクの回転数)があるからこその、素早い変速ができるということです。

こちらはDi2多段変速の説明です。
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多段変速の説明ではありますが、クランクの回転数が低い場合、リアディレイラーの動きにチェーンが追従しません、とあります。多段変速に関しても、ただただ早ければ良い、ということではないようです。

これらのことを考慮しても、早い変速はただただ単純に良い!ということだけは無いということです。
つまり早い変速速度に合わせた技術は必要になるということだと考えております。。


▶まとめ
早い変速が良いのかというと、良いです。
特にフロントの早さ(特にインナー→アウター)はR8050でももっと早くなると良いとも感じております。というのもその構造上で機械式のほうが早い場合もあるからです。(特にDURA-ACEとか)とは言ってもDi2は超絶楽ですが(笑)
これらのことを考えても、新型のフロント変速、あれはすごいです。

しかし注意点もあるということです。
ディレイラーの動きが早くなっても、それだけで変速が早くなるのかというと一概にそうでは無いということです。それ相応の変速速度に合わせた技術が必要になる、ということです。

が!です。
パーグライドプラスのシームレスな変速があればこういった従来の変速に伴う技術もいらないくなるのかもしれません。

シマノの技術、恐るべし!(;・`д・́)...ゴクリ

とあとはリアとの兼ね合いもあります。
通常フロントとリアはまとめて変速することが多々多々アタタタタですが、この動きが自動で動かす(セミシンクロ等)の場合は紐式で素早く操作するよりも遅い傾向にあります。(脱落防止・確実な変速のためにあえて速度を落としていると聞いたことがあります。)
構造上仕方がない、こういうものだ、と思えばそうなのですがこの点をもう少し考えたいところでもあります。

あと、変速速度が早くなっても速く走れるようになるかというと、、、ゴニョゴニョ

とは言っても心のなかでは待ち遠しい(笑)

ということで今回は新型DURA-ACE R9200の超早い変速を考えるために、R8050の全力を体感した、そんなお話でした。


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