コラムスペーサーを全部抜いて、更にハンドルの位置を低くする

ロードバイクは自分の体のサイズに合わせてフレームのサイズ選びから始まり、様々な位置に細かくポジションを調整することができます。
しかしです。
設計上の物理的な限界もあります。
今回はハンドルの位置をもう少し低くしたいと感じても、コラムスペーサーはもう無く、限界まで下げている場合はどうするのか、と言うお話からステムの交換まで一気にいってみようと思います。
ということで今回はコラムスペーサーを全部抜いて、更にハンドルの位置を低くする、そんなお話です。
▶ハンドルの高さ位置の様々な調整方法
ハンドルの高さを調整する場合は、という言うと様々な方法があります。
①コラムスペーサーの位置変更
一番単純な方法では、コラムスペーサーが入ってる場合は、コラムスペーサーを入れ替えたりすることでハンドルの位置を変えることができるというものです。

しかし注意点としては、正確に書くならば変わるのはハンドルの高さだけではありません。ヘッドチューブには角度がついています。

ですのでコラムスペーサーを抜き差し、位置を変えてハンドルの位置を変えようとすると、ハンドルの位置が上がる下がるだけではありません。
✓ハンドル位置を上げるとハンドルは近くなる(サドル側に寄る)
✓ハンドル位置を下げるとハンドルは遠くなる
ということが起きます。
②ステムの角度を変える
ステムには角度というものがあります。
ステムの角度はざっくりとですが、
・6°(84°)
・10°(80°)
・17°(73°)
※表記の仕方は各メーカー差はあれども同じようなことです。
下に行くほどステムの角度がきつくなります。
ということは、同じ位置に取り付けたとしても、17°が一番低い位置にハンドルをもってくることができます。
③ハンドル・コントロールレバーの取付角度を変える
微調整ですが、ハンドルの取付角度を変えることでも若干ハンドルの位置を変えることができます。
正確に書くならば、フラット部の高さは変わりませんが、ブラケットの位置を多少変えることが出ます。

しかしこの方法はあくまでも微調整ぐらいにしか使いません。
基本的にはハンドルは下ハンの角度、握りが一番ちょうどよくなるようにセッティングを決め、ブラケット(コントロールレバー)の位置を最終的に微調整してセッテイングを出すからです。
また最近ではよく見るようになってきた、一体型ハンドル(※正確にはステム一体型ハンドル)ではこの方法は物理的に無理です。
④その他の方法
✓トップカバー外し
例えばですが、FDJのデマール選手の昔使用していたバイク XELIUSではトップカバーを外してハンドルの位置を更に下げていた物もありました。

トップカバーを除去することで、汚れには弱くなりますが、数mm下げることができます。
✓ハンドル形状を変える
ハンドルのカーブの形状によってもコントロールレバーの位置に差が出ます。
ということが、前置きとしてとりあえずハンドルの位置を下げてみたいと思いました。そこで今回選んだ方法はステムの角度を変えるということです。さしあたって、この物不足の昨今、すぐに入手できるもので探しました。
▶FSA SL-K (SCR)
もちろんモデルによる差はあると思いますが、某所がおこなったステム調査では、
・Zipp Service Course SL、PRO VIBE(アルミ)→鬼硬(笑)
・3T ARX2、FSA OS99 Energy→重量剛性比が良いバランス型
・その他の数メーカー・モデル→普通(中には若干弱いものもある)
ということでした。
個人的な経験上の話でも、あながち外れている感じは全くありません。。。
でこちらです。
絶対硬いやつだと思います。
見てみます。

上はBMC SLRの付属のステムです。

従来ステムといえば円形(筒)状のものが多かったように思えますが、最近は角張った四角や台形のような形状のものが多いようです。(Sワなどもそうです。)
空力的なお話なのか、剛性的お話なのかは不明です。。。
と言うその佇まい(!?)もさることながら、、、

185gって、くっ@重し!文鎮かっ!
100g前後の軽量ステムがあるなか、この立派な重量!
ステムは剛性命です。(と自分に言い聞かせる。。。)
ちなみにBMCの付属のステムはと言うと、

マウント(樹脂製)付きで192gです。
FSA SL-K ステムの特徴です。
・1-1/4” コラム径対応
1-1/4” ステムで使用する場合はそのまま、1-1/8”ステアリングコラムで使用する場合は付属のシムを使います。以前使用していたFSAのカーボンステムも同じ方式でした。
・SCR対応
SCRとはFSAのSemi-integrated cable routing system(セミインテグレーテッドケーブルルーティングシステム)のことです。

ハンドルのコラムクランプ部後方に穴が空いている場合、ハンドル内を通ってきた(Di2)ケーブルをステム内部に送り、ステムの下部から出せるというものです。
似たようなものがFSAのフルケーブル内装システムのACRというものもあります。こちらのほうが有名です。
早速交換です。

ステム上部のスペーサーはステムに付属してきます。
トップキャップもエアロ形状のスペーサーに合うものが付属してくるのですが、コラムが立派すぎて使えませんので、普通に既存のものを使用しました。

BMCステム付属のマウントは使えませんので、別途マウントをつけました。
BMCのマウントは結構軽くて好きなのですが、ステムが変わると使えないのは残念なところです。
いつものごとく暗いうちから走ってきました。

ハンドル位置は結構変ったので、乗ったときの違いを期待していましたが意外な結果でした。
、、、違いがよくわかりませんでした。。。
と言うのもおそらくですが、 腕を伸ばして乗っている場合は、ハンドルの高さが上半身の傾きに直結しますので差を感じやすいとは思います。しかしワタクシの場合はというと、肘を曲げて溜めを作り乗っているのでハンドルの位置が多少変わっても上半身の前傾はほぼ変わりません。
下ハンでも同様に肘にはゆとりをしっかりと作っているので、大きな差を感じることはありませんでした。
ともあれこればかりは、もっと長い距離を強度を上げて走ってみないとなんともデス。
とは別に、走り始めてすぐに分かりました。
想像通りです。
アフォほど硬いです。(笑)
BMCのステムはフレーム付属でメーカーが開発するもの、フレームの固さに合わせて作られているものだと思います。BMCのSLRはお世辞にも柔らかいなんてことは、微塵も感じません。
そのBMCの付属のステムと比べても、明らかに硬く感じます。
BMCのステムでも一切不満はありませんでしたが、SL-Kのステムはちょっと硬すぎなぐらい硬いです。細かい振動も拾いますし、ゴリッゴリに硬いです。
どのぐらい硬いかと言うと、一番最初に思った感想です。。。
事故で4tトラックに突っ込まれて車体がばらばらになったとしても、ステムだけは生き残りそうなぐらい、そのぐらい硬いです(笑)
FSAはカーボンも、カーボンラップのモデルも使用してきましたが、ここまで硬いと思ったことはありませんでした。このSL-K 17°が硬いのでしょうか。。。
▶まとめ
通常は17°とかは通常、あまり大活躍する角度ではありません。
がワタクシの場合は柔軟性は低いのですが、手が長いという洋服を買うにしても、何にしても不自由なことだらけの身体的な特徴があります。(メリットは遠いいリモコンが取りやすいぐらい?(笑))
そのためフレームサイズも少々選びづらいところがありますし、今回純正よりももう少し、と欲が出てしまったのところもあります。
ポジション出しの基本的なことですが、ハンドルの位置も低く遠ければよいということではありません。肝心なことは体に、そして乗り方にあった適切な位置にあること、これが大切なことです。
ということで今回はコラムスペーサーを全部抜いて、更にハンドルの位置を低くするために、17°ステムに変えてみたら、ゴリッゴリに硬かった(笑)と言うお話でした。
公式サイト
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※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
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ロードバイクは自分の体のサイズに合わせてフレームのサイズ選びから始まり、様々な位置に細かくポジションを調整することができます。
しかしです。
設計上の物理的な限界もあります。
今回はハンドルの位置をもう少し低くしたいと感じても、コラムスペーサーはもう無く、限界まで下げている場合はどうするのか、と言うお話からステムの交換まで一気にいってみようと思います。
ということで今回はコラムスペーサーを全部抜いて、更にハンドルの位置を低くする、そんなお話です。
▶ハンドルの高さ位置の様々な調整方法
ハンドルの高さを調整する場合は、という言うと様々な方法があります。
①コラムスペーサーの位置変更
一番単純な方法では、コラムスペーサーが入ってる場合は、コラムスペーサーを入れ替えたりすることでハンドルの位置を変えることができるというものです。

しかし注意点としては、正確に書くならば変わるのはハンドルの高さだけではありません。ヘッドチューブには角度がついています。

ですのでコラムスペーサーを抜き差し、位置を変えてハンドルの位置を変えようとすると、ハンドルの位置が上がる下がるだけではありません。
✓ハンドル位置を上げるとハンドルは近くなる(サドル側に寄る)
✓ハンドル位置を下げるとハンドルは遠くなる
ということが起きます。
②ステムの角度を変える
ステムには角度というものがあります。
この様に長さは同じでも、角度の違うものがラインナップされていることがあります。てっつぁん 目指せ走れるメカニック!!@ff_cycle
どっちも110mmであることが信じられない🥴 https://t.co/wd1kpcZF4u
2021/08/23 10:52:02
ステムの角度はざっくりとですが、
・6°(84°)
・10°(80°)
・17°(73°)
※表記の仕方は各メーカー差はあれども同じようなことです。
下に行くほどステムの角度がきつくなります。
ということは、同じ位置に取り付けたとしても、17°が一番低い位置にハンドルをもってくることができます。
③ハンドル・コントロールレバーの取付角度を変える
微調整ですが、ハンドルの取付角度を変えることでも若干ハンドルの位置を変えることができます。
正確に書くならば、フラット部の高さは変わりませんが、ブラケットの位置を多少変えることが出ます。

しかしこの方法はあくまでも微調整ぐらいにしか使いません。
基本的にはハンドルは下ハンの角度、握りが一番ちょうどよくなるようにセッティングを決め、ブラケット(コントロールレバー)の位置を最終的に微調整してセッテイングを出すからです。
また最近ではよく見るようになってきた、一体型ハンドル(※正確にはステム一体型ハンドル)ではこの方法は物理的に無理です。
④その他の方法
✓トップカバー外し
例えばですが、FDJのデマール選手の昔使用していたバイク XELIUSではトップカバーを外してハンドルの位置を更に下げていた物もありました。

トップカバーを除去することで、汚れには弱くなりますが、数mm下げることができます。
✓ハンドル形状を変える
ハンドルのカーブの形状によってもコントロールレバーの位置に差が出ます。
ということが、前置きとしてとりあえずハンドルの位置を下げてみたいと思いました。そこで今回選んだ方法はステムの角度を変えるということです。さしあたって、この物不足の昨今、すぐに入手できるもので探しました。
▶FSA SL-K (SCR)
もちろんモデルによる差はあると思いますが、某所がおこなったステム調査では、
・Zipp Service Course SL、PRO VIBE(アルミ)→鬼硬(笑)
・3T ARX2、FSA OS99 Energy→重量剛性比が良いバランス型
・その他の数メーカー・モデル→普通(中には若干弱いものもある)
ということでした。
個人的な経験上の話でも、あながち外れている感じは全くありません。。。
でこちらです。
てっつぁん 目指せ走れるメカニック!!@ff_cycle
もうね、、、持てばすぐにわかるぐらい多分硬い(笑)💦 https://t.co/Puk6uQlqWK
2021/10/20 14:36:57
絶対硬いやつだと思います。
見てみます。

上はBMC SLRの付属のステムです。

従来ステムといえば円形(筒)状のものが多かったように思えますが、最近は角張った四角や台形のような形状のものが多いようです。(Sワなどもそうです。)
空力的なお話なのか、剛性的お話なのかは不明です。。。
と言うその佇まい(!?)もさることながら、、、

185gって、くっ@重し!
100g前後の軽量ステムがあるなか、この立派な重量!
ステムは剛性命です。(と自分に言い聞かせる。。。)
ちなみにBMCの付属のステムはと言うと、

マウント(樹脂製)付きで192gです。
FSA SL-K ステムの特徴です。
・1-1/4” コラム径対応
1-1/4” ステムで使用する場合はそのまま、1-1/8”ステアリングコラムで使用する場合は付属のシムを使います。以前使用していたFSAのカーボンステムも同じ方式でした。
・SCR対応
SCRとはFSAのSemi-integrated cable routing system(セミインテグレーテッドケーブルルーティングシステム)のことです。

ハンドルのコラムクランプ部後方に穴が空いている場合、ハンドル内を通ってきた(Di2)ケーブルをステム内部に送り、ステムの下部から出せるというものです。
似たようなものがFSAのフルケーブル内装システムのACRというものもあります。こちらのほうが有名です。
早速交換です。

ステム上部のスペーサーはステムに付属してきます。
トップキャップもエアロ形状のスペーサーに合うものが付属してくるのですが、コラムが立派すぎて使えませんので、普通に既存のものを使用しました。

BMCステム付属のマウントは使えませんので、別途マウントをつけました。
BMCのマウントは結構軽くて好きなのですが、ステムが変わると使えないのは残念なところです。
いつものごとく暗いうちから走ってきました。

ハンドル位置は結構変ったので、乗ったときの違いを期待していましたが意外な結果でした。
、、、違いがよくわかりませんでした。。。
と言うのもおそらくですが、 腕を伸ばして乗っている場合は、ハンドルの高さが上半身の傾きに直結しますので差を感じやすいとは思います。しかしワタクシの場合はというと、肘を曲げて溜めを作り乗っているのでハンドルの位置が多少変わっても上半身の前傾はほぼ変わりません。
下ハンでも同様に肘にはゆとりをしっかりと作っているので、大きな差を感じることはありませんでした。
ともあれこればかりは、もっと長い距離を強度を上げて走ってみないとなんともデス。
とは別に、走り始めてすぐに分かりました。
想像通りです。
アフォほど硬いです。(笑)
BMCのステムはフレーム付属でメーカーが開発するもの、フレームの固さに合わせて作られているものだと思います。BMCのSLRはお世辞にも柔らかいなんてことは、微塵も感じません。
そのBMCの付属のステムと比べても、明らかに硬く感じます。
BMCのステムでも一切不満はありませんでしたが、SL-Kのステムはちょっと硬すぎなぐらい硬いです。細かい振動も拾いますし、ゴリッゴリに硬いです。
どのぐらい硬いかと言うと、一番最初に思った感想です。。。
事故で4tトラックに突っ込まれて車体がばらばらになったとしても、ステムだけは生き残りそうなぐらい、そのぐらい硬いです(笑)
FSAはカーボンも、カーボンラップのモデルも使用してきましたが、ここまで硬いと思ったことはありませんでした。このSL-K 17°が硬いのでしょうか。。。
▶まとめ
通常は17°とかは通常、あまり大活躍する角度ではありません。
がワタクシの場合は柔軟性は低いのですが、手が長いという洋服を買うにしても、何にしても不自由なことだらけの身体的な特徴があります。(メリットは遠いいリモコンが取りやすいぐらい?(笑))
そのためフレームサイズも少々選びづらいところがありますし、今回純正よりももう少し、と欲が出てしまったのところもあります。
ポジション出しの基本的なことですが、ハンドルの位置も低く遠ければよいということではありません。肝心なことは体に、そして乗り方にあった適切な位置にあること、これが大切なことです。
ということで今回はコラムスペーサーを全部抜いて、更にハンドルの位置を低くするために、17°ステムに変えてみたら、ゴリッゴリに硬かった(笑)と言うお話でした。
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また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
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