Vittoriaの現在のラインナップで最上位のフラグシップモデルがCorsa(コルサ)シリーズです。

過去のモデルはG+Isotech 4Cという、グラフェン配合のモデルでした。
最新のモデルではグラフェンを更に最適な形でコンパウンドに配合、それが第2世代のグラフェン2.0というものです。公式のグラフを見る限りではかなり大幅な性能アップの様に思われます。

こちらです。

そのVittoriaのフラグシップモデルのコルサには目的に合わせた3種類のラインナップがあります。
※ワタクシ自身が使い、今回のお話はTLR(チューブレスレディ)のモデルです。

これらの3種類をしっかりと使ってみてどうなのか!?ということが今回のお話、Vittoria Corsaシリーズ 3種を比較する。です。
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▶各モデルの特徴

①究極のスピード コルサスピード

使用:フロント
距離:5000kmぐらい
とにかく速いタイヤです。
速いなんて言われてもピンとこないかもしれませんが、とにかく速いです(語彙力不足 笑)
漕ぎ出し、一踏み目から速さがわかります。
しかしその速さと引き換えにトレッド面もサイドウォールもかなり薄くできています。

またとにかく軽く進むのですが、その軽さ(転がり抵抗の低さ)ゆえかハンドリングが独特な感じで設置感が薄く少々不安が出るぐらいです。実際に乗ってみると滑りやすいとかではないのですが、なれるまでは少々違和感を感じると思います。
またトレッド面も通常のロード用タイヤよりも狭くなっています。
要は究極の性能を得るためには、きれいな道用で特定の用途向けということで犠牲にしているものもあるというのが公式の見解です。

耐パンク性能は?というと、旧型G1.0のモデルはパンクや漏れ等が少々発生していたという情報もありますが、ワタクシが実際に使ってきた経験上では、このG2.0のTLRのコルサスピードは特にパンクをしやすいということはありません。(フロントで使っている限り)
むしろ他のレーシングタイヤよりもカット系には強いと思えるぐらい優秀です。
耐久性・耐摩耗性は高くはありませんが、いわゆるレーシングタイヤとかと比べるならば耐パンク性能はそこまで低すぎるということはないぐらいです。

フロントでしか使わなかった理由としてはパンクのリスクの高さ(リアタイヤのほうがパンクが多いため)、また耐摩耗・耐久性、そしてタイヤ自体の弱さからです。
ロックさせ滑らせると一発でだめになる可能性があるとのことです。というのは公式からも出ている情報なのですが、実は数回リアでロックを経験しておりますがなんとかそれでだめになったということはありませんでした。(※もちろん状況等にもよります。)


②ベースモデル コルサ

使用:リア
距離:5000kmぐらい

続いていわゆる通常のコルサです。
主にはそこまで荒れていない通常路面のレースで選択されるモデルです。
特徴としてはしなやかに動き乗り心地もやさしい乗り心地で、雨でも下りでも安定して走れるグリップ力があります。

一方実重量では300gオーバーとかなり重たくもっさりとしたイメージがあり、重量だけ見ると一歩ためらいを感じてしまう部分もありますが、実際に走ってみるとそこまで重さの影響を感じないのはコルサの特徴かと思います。

一般的なレーシング他タイヤと比較してこちらは耐久性・耐摩耗性は高いです。耐久性はコントロールと同じぐらい~若干早い位の印象です。

難点はと言うと、重量です。
300gにTLR(チューブレスレディ)ということでシーラントの重量も加わりますので、クリンチャーに比べても重くなる場合が多いです。

フロントで使わなかった理由もその重さ、ということもあります。

③石畳かかってこい!コルサコントロール

使用:リア
距離:3000kmちょっとぐらい

耐久性、耐パンク性が一番高いと思われます。
コルサコントロールはというとさすが石畳用!もうメーカーの狙い通り強すぎるタイヤです(笑)
もうこれで駄目なら他のタイヤだったら他のタイヤでもかなり厳しいのではと思しき、耐パンク性能は非常に高く、荒れた道、雨、ウエットでもタイヤの傷の付くにくさは流石で、最もパンクしにくいだけではなく傷の入りにくさも最強レベルです。
耐久性も高く、減りも異常に遅いです。

重量はカタログ的には通常のコルサと10gの差ですが実際にはそこまでの差はありませんでした。コルサとほぼ同様です。
これはコルサが重いのか、コルサコントロールが軽いのかは不明です。

走りに関しては、コルサ同様走りに重さを感じることはありませんが、コルサに比べての乗り心地が若干硬いです。コルサ三種類の中でも最も乗り心地が固いのが難点です。



▶コルサの特徴
どのコルサもですが、組み付け後しばらくはエアーが抜けやすい傾向にあります。
その時はぐるぐる、ブンブン回す必要はありません。と言うのもトレッド面からエアーが漏れることは殆どなく、エアーが漏れるのはサイドウォールからです。ですのでホイールをしばらく真横にして置いておく、時間を置いて逆さまにひっくり返して、というのをエアーを足しつつ一晩ぐらい置いておくのが良いです。
逆にこれで2晩置いてもだめな場合はシーラントの相性が良くない場合も考えられますので、別の対処を考えたほうが良い遠もいます。

Vittoriaはもちろん純正シーラントの使用を推奨しています。普通はどこもそうですが(笑)
ゴムの内部にしっかりとシーラント成分が染み渡り、シーリングが完了した際にはエア漏れは極めて少なくなります。
毎日乗って3~4日で減圧1BAR以下ぐらいまで落ち着きます。

ビットリアのTLRタイヤは非ラテックス系シーラントとは相性があまり良くないことがありますので、組付け直後はラテックス系で組み、1週間ぐらい運用し、空気圧が安定してから希望のシーラントに交換することで非ラテックス系のシーラントでも使えるようになります。

またVittoriaのタイヤに限らずですが、多少なりともタイヤの個体差があり、同モデルでもシーラントの持ち、エア漏れに多少の差が出ることがあります。


▶取り付け、取り外しに関して
G2.0のコルサシリーズの特徴でもありますが、基本的にコルサシリーズはどのタイヤもそうですが、タイヤの脱着は非常に楽です。リムの種類や、リムとの相性という部分もあるかと思いますが、基本的にはタイヤの脱着にレバーが不要な場合が多いです。
これは出先でのパンクやもしもの際に非常にアドバンテージになるかと思います。

しかしどれもビードは上がりにくい傾向にあります。
と言うのもおそらくフロアポンプでのビード上げは想定外で、あくまでも専用のタンクやコンプレッサーを使うことを想定されているのではないかとも思われます。

とは言っても基本的に出先でビードを落として、再度ビードを上げ直すということはありませんので、全く問題にはなりません。
むしろ出先でのパンク、シーラントで止まらない位の場合、チューブを入れることになりますが、その際はできるだけ付け外しが楽な方が良いです。

ビードに関して
コルサスピードはタイヤ自体外かなり薄いです。この薄さ、ペラペラさなのにこの重量、と言うのも持った感じ、触った感じですがビードがものすごくしっかりしています。
これはコルサシリーズすべてそうなのですが、ビードの作りが非常に頑丈でに作られているように感じます。

触ってきた感じですが、コルサはビードの重さが他社のタイヤよりも重いように思われます。
ですのでこのしっかりとしたビードとリムの嵌合が、ゆるすぎず硬すぎず絶妙な嵌合だと感じます。ビードのロックもしっかりとしていて、空気が抜けてもビードは落とすまで落ちません。
走りの良さはビードの嵌合、と言うのも某超高級ハブメーカーもリムとタイヤの嵌合は走りに大きな影響を及ぼす、という話だったような。。。


▶コルサシリーズ選び方
コルサスピード:
あくまでもきれいな路面用、タイムトライアルやヒルクライムレース、レースではなくてもタイムアタックにかける!そんな場合には良いのではないかと思います。
荒れた路面や雨天、下りが入る場合はお世辞にもおすすめとは言い難いところがあります。
では実際にめちゃくちゃパンクしやすく、普段使いにはまったく向かないのかというと、そこまでひどいわけではありません。

今年の冬はフロントでコルサスピードを使い、筑波山まで自走で走ったりかなりの距離を乗りましたが、実際にパンクしたのは2回ぐらいだった気がします。
どちらもシーラントでふさがり、家まで問題なく走れております。というか帰ってきてから気がついたと言うお話です(笑)

コルサ:
ロードレースやクリテリウム等のレースだけではなく、通常のサイクリングでもその乗り心地の良さは十分なアドバンテージになると思います。
また不意な雨でも安定して走れますので、安全性も高いと思われます。

傷はコントロールに比べると入りやすい傾向にあります。
イメージ的にはコルサスピードよりも若干強いぐらいです。
しかしトレッド面の厚みもあるので、コルサスピードよりもだいぶ強いです。

コルサコントロール:

荒れた路面や落とし物たくさんの国道、パンクのリスクの高い道を走る場合はコントロールが良いと思います。
また冬場の淡々と走るようなLSDなどでもその耐久性の高さからコスパはかなり高く、お店的にはあまりにも減らないのでちょっと困りがちなタイヤです(笑)


ということで、困ったらとりあえずコルサ!一択です。
通常のコルサはコルサの良いところが存分に味わえるタイヤです。
コルサを使ってみてから、コントロール、もしくはスピードを使ってみるとそれぞれの良さ、メーカーの狙いをしっかりと理解できると思います。

ということを踏まえてなのですが、、、
非常に難しいところなのでしたが、先日の千葉半周ライドはコルサを選択しました。
と言うのも速度を上げたかった、また時間が長くなるので乗り心地と体への負担を考えての結果、ということです。
現実的には厳しいですが、16号のボッコボコ、ジャリジャリの道さえなければコルサスピードでも良かったのかもしれません。


▶まとめ
ともあれVittoriaのフラグシップモデルのコルサシリーズですが、お値段が安いです。

他社が軒並みハイエンドモデルで1万円を超える製品を出している中、コルサシリーズの三種類はどれも9,570円(税込み)です。
※2021年11月21日に値上げがありました(旧価格:税込み8,800円)

とそれでもチューブレスレディタイヤではどれも1万円を切る希望小売価格です。
走行性能、安全性にも直接関わるタイヤはケチらずに使えるお値段、グレードが良いと思います。それでも高いですが。。。
というのも公式の見解です。
また、耐久性については「CORSAは長持ちしてもトレッドが擦り切れるまで使うタイヤではなく、性能が高い良い状態でレースに使用して欲しい」と話す。つまり「長持ちして何千km走れた」といった状態まで使い込むのは、開発陣が意図するCORSAの使い方ではないと言う。
https://www.cyclowired.jp/news/node/292819より

ということで、、、そう言えば前回も3種比較でしたが、Vittoria フラグシップモデル Corsaシリーズ 3種を比較するそんなお話でした。
公式ページ


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