CTLってなんぞや?という方のためにです。
まず少し難しい専門用語が出てきますので、まずはそちらの解説から。

FTP:速さの指標
ご存知の方も多いかと思いますが、1時間(血反吐を吐くレベルで)全力走をした時のパワーの平均値です。これはいわゆるロードバイクの戦闘力速さの指標とされることもありますが、注意点もあります。
一概に高ければ高いほど速いということでありません。例えば体重による差です。同じパワーを出したとしても、体重が軽いほうが有利になることもあります。
また測り方によっても差が出ることがあります。例えばですが、実走とローラー台のパワーの差や、平地で測るのか上りで測るのか等の状況による差、暑い寒いの気温の差、テスト方法による差、体調等の差というものもあります。
そして全く同じパワー、同じ体重だとしても速度・タイムに差が出ることもあります。これはペダリング効率やスキル、フォームによる差が出ることがあるからです。

最近では速さの指標はFTPをパワーで表すよりも、体重割のパワーウエイトレシオ(PWR:W/kg)で表すことのほうが多くなっている気がします。体重1kgあたりどのぐらいのパワーを出せるか?です。
一般的なサイクリストで4.5W/kg以上あれば十分に速いほうだと思います。

TSS:疲労指数
FTPをもとにパワー値から算出される肉体的な負担を数値化したものです。
1時間FTPパワーを出力し続ける(もしくは平均FTPパワー)とTSS100となります。
1時間全力で乗ってもTSS100、逆に3時間位かなりゆるゆると乗ってもTSS100となります。
簡単に言うと体にかかる負担の数値化というものがTSSですが、実際には稼ぎ方にもよって負担が代わる場合もある気はしています。
1時間でTSS100以上となった場合はFTPを測り直してみる必要がありそうです。

CTL:どれだけ練習したか
42日間の平均TSSです。
42日間の練習の平均でかかった体への負担ですので、高いほうが体への負担も高いということです。
ただし42日間の平均値ですので、極端なことを言えば1日でTSSを4200を稼げば一気にCTL0からCTL100まで上がります。が無理だと思います(笑)
つまりTSS100を42日間続けるとCTL100となります。と言うよりも、週間TSS700を6週間続けるとCTL100、と考えたほうが良いと思います。

CP20:20分間出せる最大パワー
Critical Power=クリティカルパワー
CP20であれば20分間の最大パワー、CP10であれば10分間の最大パワー(最大平均値)です。
つまり一番有名なFTPの計測方法は20分間の全力走×95%ですが、言い方を変えるとCP20の95%ということになります。

これらをを踏まえた上で、CTL100以上を続けてみたことでわかったこと、そんなお話です。
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※今回のお話はあくまでもワタクシ自信の経験上のお話で、万人100%合致ということではないと思います。何かのヒントになればと思いますm(_ _)m

▶CTLを見る
CTL
11月21日から100を下回ることがなくなっています。
ピークはCTL113でした。

コンスタントに毎日、朝練を始めることで徐々に上がってきたと思われます。
10月からは月2,000km以上は走っているので、距離で稼いでいたところもあるとは思います。

CTLはStravaのほうが少々辛口で低く出ますが、Stravaでも100は超えております。
※Stravaの場合は、Fitness & Freshnessという数値で表されます。

というのも実はあまり気にしていなくて、いつの間にか超えていたというとことでした(笑)
最初のほうはこの練習ボリュームだと高強度を踏むのは厳しい、と感じて低~中強度ばかりしていましたが、それも続けることで週に1回、週に2回とそれなりの高強度を踏めるようになってきます。
これがCTLを積む、ということだと感じました。

▶CTLを積み上げて速くなる??
CTLはTSSの積み重ねであり、どれだけ練習したかの数値ですが、それだと分かりづらいです。CTLを一言で言うならば基礎的な体力値、人間としてのベースのようなものだと感じました。
それは回復力であったり、いわゆるすべての運動のベースになる基礎体力のようなものです。

ではCTLを上げる、つまり練習ボリュームを増やせば速くなれるのか?というお話です。

▶CTLでFTPはどう代わる?
結論からですがCTLを積めば、CTLが100を超えればFTPが20Wは上がる、、、なんてことは残念ながらありません。
はっきり言ってほぼ変わらないと思います。というかワタクシの場合は変わっていないと思います。

しかしFTPが上昇する場合もあると思います。
主に3パターンです。
1つ目は明らかにベース走(低強度)不足の場合、高強度ばかりをやってしまって疲労が溜まりすぎていたり、めちゃくちゃな乗り方になってしまっている場合です。CTLを稼ごうとするとどうしても高強度だけでは多分体が壊れます。。。ですので低強度を取り入れ、CTLを上げていくことになるかと思います。それによりベースが強化され全体が押し上げられるパターンです。

2つ目は初心者や今までの走り込みが足りない場合です。初心者の頃等は個人差はありますが、伸びしろがあり一定のところぐらいまではただただ意識せずに距離を走るだけ(つまりCTLを上げていくこと)でもFTPは勝手に上がっていきます。
ただし一定のレベルを超えるとただCTLを稼ぐだけではFTPは上がらなくなります。一定のレベルというのは個人で差が出るところです。
FTPが上がらなくなったら、強度を上げて走る練習をすることでまた少しだけ速くなれると思います。

3つ目はしっかりとFTPが上がるだけの強度での刺激を入れられている場合。これは直接の刺激になります。
しかしです。
正確にはCTLを上げたからFTPが上がった。ではなく、FTPを刺激するトレーニングをしたからFTPが上がった。ということになります。ということではCTL云々では無いような気がしております。

では練習ボリュームを稼ぎせすれば速くなれるのかと言うと、、、そうでもありません。
つまりCTLを上げたからFTPが上がるのではなくて、FTPを上げるためにはCTLではなくてFTPを上げるための練習を必要になるということです。

▶CP20とCTL
FTPを伸ばしたい場合は20分で測りたいのであれば20分、1時間で測るのであれば1時間と(具体的にはFTPを刺激するSST等)、狙いを定めて練習をすることはとても大切だと思います。
逆に言えば狙いもなくダラダラと低強度で走るだけではFTPを伸ばすのはなかなか難しく、どうしても20分走などをやりたくない場合は、高強度インターバルの刺激をしっかりと入れてあげる必要があると思います。むしろ20分よりもきついと思われますが(笑)

極端な話、CP20をとにかく伸ばしたい!とするのであれば、(CTLを上げずとも)20分走やインターバルを短時間に絞って集中してやっていれば、CTLを稼がずともCP20は上がっていくと思います。この状態ではCTLという数字はかなり低い場合もあると思います。
ということはCTLはFTP(CP20)に対しての影響はそこまで大きくない場合もあるということです。
しかしです。こう言った練習を行ったときに、「どこまで伸びるか?」ということに関してCTLが関わってくると考えております。

また逆にCTLをゴリゴリ上げている状態はそれなりに疲労が溜まっているということですので、CP20は低くなる場合もありました。
FTPの測定は別途TSB(調子(疲労度)等がわかる指数)を考慮したり、あとは完全に主観的な疲労感を大切にするのが良いかと思います。

※ただしFTP値は高いほうがいいです。FTPが低い場合はそもそも戦う土俵にすら上がれない、というのを某有名選手のお話で聞いたことがあったような気がしますが、どこでかは忘れてしまいました。ですのでFTPとCTLだったらFTPを重視したほうが速くなれると思います。もちろん実走のパワー値で、ということです。


▶速く走れるようになるためには
速く走れるようになるためには3本柱があると考えております。

①有酸素運動能力、ベースとなる基礎体力
この言葉が正しいのかはわかりませんが、ワタクシは勝手にベースとなる基礎的な体力という意味でこれを使っております。
いわゆる人間としての基礎体力というものです。
別の言い方では、Vo2Maxと言う場合もあるようです。
Vo2Max:最大酸素摂取量
体が空気から酸素を取り込んで筋肉に届ける能力のようなもの
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※精度は不明ですが、Garminでパワーメーターと心拍計を使うことで算出されるようです。
Vo2Maxの高さもイコール速さではなく、基礎体力の能力値、ということです。

②中~高強度の練習
体力の土台の上に立つのが、中~高強度に対応する力です。
閾値(LT)以上の強度であり、基本的に練習をしないと一定以上は非常に上がりずらくなると感じております。
この練習をするために、高い強度での練習をこなせるためにも、ベースやスキル等が必要になると言うことです。

③スキル・フォーム
パワー値に限界はあると思いますが、スキルやフォームは磨けば磨くだけ鋭くなると思っております。
同じパワーでも速度は速いほうが良いです。
パワーの割に速度が出ない場合は、このスキル、いわゆるペダリング効率であったりフォームがいまいちな場合もあると思います。
パワーはあくまでも速度の副産物的なもので、速度が出なければパワーはいくら出ていても速くは走れません。(バーチャルサイクリング以外)それでもパワメーターは超便利です!

ただただCTLを稼ぐためにダラダラと乗って、数値を上げていくのではなく、これらのことを意識して乗ることはとても大切なことだと思います。

つまりCTLを稼いで速くなるわけではなく、CTLを稼ぐことで速くなるための土台を大きくする、成長するための可能性を広げることができるのではないか、と言うことです。


▶CTLが上がっても変わらないこと
これはズバリですが、パワーの最大値です。
と言うのもCTL云々の前にワタクシの練習がその、パワーの最大値を上げるようなトレーニングをしていなかったということです。L6以上のインターバルを繰り返し行うことは、疲労が大きく翌日以降の練習がきついからでした。特に冬場、氷点下の高強度とか無理です。。。

しかしこれを避けては、どれだけCTLを積んだとしても、最大値の変化はほぼないと思いました。
最大値を上げたい場合はやはりスプリント等超高強度の練習をしないと上がっていきません。

要はCTL云々ではなくて、どこを強化したいのかということ、そしてどこを鍛えるトレーニングをするか?ということで成長は変わってきます。つまり練習をしていないことはできない、伸びないということで、CTLとは全く別のお話です。

ただただ低強度走行を永遠と続けても、一定のレベルまでは上がるとは思いますが、いつかは成長は止まります。土台は大きくとも、「がわ」不足、と言う状態です。
成長を続けるためには目的に合わせた適切なトレーニングが必要だと思います。


▶レースはCTL100から?

と言うのもわからなくはありません。
CTL100稼ぐためには、ある程度走り込む必要があるからです。
ただし走り込みに当たって注意もあります。

①スキルの問題
ある程度実走で走り込むことでしか身につかないスキルもあると思います。
真っ直ぐ走ることやブレーキング、コーナーリング等基本的なスキルです。
これらのスキルは実走ではないと身に付きづらいスキルである程度経験値を貯めることも必要かと思われます。

②強度の問題
CTLが100あったからといっても強度を低く距離を乗るだけでは、高強度の耐性がつかないと思いました。ということからもロングライドやサイクリングの練習であれば良いと思いますが、強度の高いヒルクライムレースであっても、強度の上がり下がりが激しいクリテリウムレース等でもやはり厳しいと思います。
CTL云々ではなく、強度を上げる練習を取り入れることも重要です。

③回復力
ワンレースしか出ない場合はそこまで必要ないと思いますが、コンスタントにレースにでるような場合は、回復力がないと怪我をしたり疲労がたまりすぎてしまいます。
もっと単純な話、回復力が弱い場合は疲労がたまりやすく怪我をしやすくなったりしますし、速くなるための練習に必要なボリュームこなすことができないかもしれません。
長期的な回復力と短期的な回復力は全く別物ではないと感じております。

これらのことからもCTL100から、ということがホビーレーサーなどでは言われているのではないかと思います。

つまり「CTLが低いから速く走れない」のではなくて、「CTLが低いということは練習不足の状態になりやすい」のではないか、と言うことなのかと思います。

▶まとめ
今回はCTLという数値に付いて考えてみましたが、CTL100だから速い、ということにはなりづらいと言うのが正直なところです。
比べてFTP4.5倍(W/kg、実走値)であれば速い、ということにはなります。
これらのことからも、FTP値というのは速さの指標として表しやすいと言うことです。

ではCTLは所詮速さの指標ではないから蔑ろに、、、ということではありません。
CTLは直接的な速さの指標ではありませんが、いわば基本となる「うつわ」の大きさであり、FTPの限界値を引き上げるようなもの、ということでもあると考えております。
例えばですが、CTL50の人とCTL100の人では高強度やインターバル練習の効果が違ってくる、これがCTLの値ということです。

また100稼いだことが無いのであれば一度は100まで上げて、それをキープしてみるといいと思います。
ワタクシの場合はCTL100を続けてみて、速くなった実感はというと、、、はっきり言ってあまりありません。
ではCTL100以上を続けてみて何がわかったのか??ということですが、基礎体力・回復力の向上、そして自分の状態がよく分かるようになったこと、これによりどうすれば自分は今よりも速くなれるのかのヒントが見つけられたかも知れない。そんなお話でした。

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