まだまだ寒い日が続きます。
過酷な寒さの冬の練習、、、辛いです。
それでも冬の練習は春になった頃、びっくりするぐらい速くなることが多々あります。
できれば冬の間にしっかりとベースをやっておきたいところです。
と言うお話ではなく、、、

過酷な寒さの真冬のライドのウェア選択です。
もちろん真冬の寒さでは半袖半パンでは無理ですので、防寒性能の高いウェアが必要になります。
しかしです。
冬用のウェアの最大の難点はと言うと、、、エアロではない、いわゆる空気抵抗が大きくなってしまうということです。

と言うのもウェアだけではなく服の基本的なことですが、空気の層の厚さは暖かさに繋がりますし、体から出た熱を閉じ込めるためにも動かない空気の層が必要ということです。
例えばですが、ぺったんこのウインドブレーカーよりも、空気を多く含むダウンのほうが温かいですし、体にピタリと張り付くようなエアロスーツよりも、ある程度ゆとりのあるジャケットのほうが暖かい傾向にあります。
そう厚みや太さは暖かさに直結することがあります。
つまり暖かさと空力はジレンマを抱えております。

ウェアの空気抵抗の差はというと体にピタリと合わせたエアロジャージ、冬用の少しゆとりのあるジャケットでは、かなりの差があるというのはもうすでによく見聞きするお話です。

ちなみに夏用のウェアの違いによる差はと言うと、10~15Wということです。


これは夏用通常のフィット感のものと、エアロ意識した優れたワンピーススーツの差です。
ということは冬のジャケットの場合、、、もっと大きな差が出るとも考えられます。

これらのことからも冬でも空力を意識することこそ速く走る重要な要素であり、冬でもエアロ系のウェアを、と言うお話なのですが、前述のようにピタリとしたウェアは空気の層も薄く寒い傾向にあります。
逆に少しゆとりがある冬用の防風ジャケット等は構造的にも暖かいものが多いですが、空力的には不利です。

ということで今回のお話はというと、、、
結局のところ真冬でかなり寒い場合、多少寒さを感じてでもエアロを重視したウェアと、エアロを犠牲にして暖かさ(快適さ)を重視したウェアを比べると、どちらが速く走れるのか?? そんなお話にしてみようと思います。

※ワタクシ自信の経験からのお話で、寒さにめちゃくちゃ強い人やめちゃくちゃ寒がりな方には当てはまらないかもしれません。
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※今回は下半身に関しては、夏は半パンで冬はロングパンツになりますが、どちらもかなりピタリとしてものですので、主に上半身のウェアでの比較をしたいと思います。


▶エアロと暖かさ
比較はこちらです。
・パールのウインドブレーカー(かなり細身)
・シマノのウインドジャケット(少々ゆったりめ)
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冬ウェアの代表的な2枚、
細身でピッタリ代表のウインドブレーカーと、ゆったり代表のジャケットの2種類です。
(コレ以外にももっとぴったりとした冬用ワンピもあるはあるのですが、あまりにも寒すぎて真冬は使えませんのでパールのウインドシェルになりました)

画像の通り、パールのウインドブレーカー(ストレッチウインドシェル)はかなり細身でピタリとしています。中に着るインナーウェアもピタリと体にフィットするようなタイプを着ています。流石にジャケットと同じ様なインナーでは寒すぎてしまうので、枚数を増やすことで対応しております。
一方のシマノのジャケットはかなり暖かいですが、少々ゆとりがあります。

双方の空力的な抵抗の差はかなり大きく、実際に乗ったらすぐに分かるぐらいの差があります。
もちろん細身でフィット感のよいパールのウインドブレーカーのほうが空力的に有利で、遥かに楽に進み、速いです。
一方のシマノのウインドジャケットはやはりと言えばやはりで、空気抵抗は非常に大きく感じます。しかしジャケッットはとても暖かく、氷点下でも寒すぎることはありません。


▶寒さの比較
パールのウインドブレーカー主体のウェア選択でも、寒くて走れないほどではありません。
強度を上げても汗をぎりぎりかかないぐらい、強度が低い走行では日差しのあたり方、風の強さによっては少々寒さを感じることがあるぐらいです。
しかし小休憩時は寒差を感じ、小休憩のあとの走り出しでは少々震えるぐらいの体感気温です。

一方のウインドジャケットはというと、強度を上げて走るとジャケット内で軽く汗ばむぐらいで、低強度で走っても寒さを感じることはありません。
小休憩時でもウインドブレーカーに比べてかなり楽で、小休憩のあと走り出しでも震えることはほとんどありません。

この2種類、
・空力的には優れているけど少々寒いウェア選択
・空力的には圧倒的に不利ですが相当な寒さでも凍えることがないウェア選択
この体感気温の違うウェア選択で同じ様な条件で走ると、どちらが速く走れるのか?と言うことです。


▶寒い日はどちらが速いのか?
もちろん気温にもよります。
寒くなければもちろんエアロ重視のほうが速く走れますが、前述のようにギリギリの寒さ(気温)であったり、かなり寒い日でのお話です。

今回はズバッと結論からです。
空力抵抗はかなりの差だとは思いますが、はっきり言って多くの状況下で暖かいウェアのほうが速いです。
特にライド時間は長くなればなるほど影響この傾向は強くなります。

ではなぜその様な結論に至ったのか、ということを書いてみようと思います。

✓気温は一定ではない
まずこの影響はかなり大きいです。暖かくなってくれればよいのですが実際には暖かくなるだけではありません。家を出る時には寒くなくても、田舎に行けばもっと冷え込んだり、水辺は寒かったり、風が強く吹き出したり状況は刻一刻と変わります。
となると、エアロを意識してギリギリのウェア選択を狙っても、残念ながらギリギリアウト(結構寒い思いをする)になることが多々ある、というのが経験上の話です。
つまりエアロを意識してギリギリのウェアを選択し、ギリギリアウトになるぐらいであれば、多少汗をかいたとしても暖かいウェアのほうがよい、というのが経験上の話です。

もう少し詳細の話です。

▶寒さの影響とは?
①寒いと体が自由に動かない
寒さを感じると本当に体の動きが悪くなります。
手先足先が冷たい、痛いぐらいでは(実際にはシフト操作ができないぐらいに、ひどい状態の時もありますが、)そこまで大きな影響はありません。

それよりも体幹の筋肉は冷えづらいですが、大腿筋など脚の筋肉が冷えると途端に動きが悪くなります。
また一定の寒さを超えると発生してしまう震えや、寒さからくる筋肉の硬直は柔らかく動きづらくなります。
その影響はペダリングだけではありません。
例えばですが、寒さで肩周りに余計な力が入ることで、コーナーリング時のステアリング操作に影響を与えるだけではなく、余計な疲労を発生させることにもなります。
また寒さを感じることで寒さに気を取られて、注意が散漫になることもあります。

つまり体が寒いとパワーが低下し失速するだけではなく、場合によっては危険なこともあると感じました。


②寒いと心が弱る
精神的な問題もかなり影響が大きいです。
寒いだけでも、心がしっかりと弱ります。
気持ち的にしっかりしていれば強度を上げてみたり、もう少し頑張ろう!と考えることができるもの余裕があるからこそのお話で、充実した練習こそが最大の練習効果を生むと思います。

しかしです。
極度の寒さを感じることは心をへし折られることが多々があります。
その日の練習も寒すぎて踏めない、踏む気にすらならないということもあると思います。肉体も精神もつながっていますので、完全に切り離して考えることは難しいことです。

中長期的なお話でも、寒い思いもあまりにもひどくなると、つらい思いに変わってしまいます。
そうなってしまうと、モチベーションはだだ下がります。
モチベーションが上がらないときの練習ほど身に入らないものはないと考えております。

また距離にしても時間にしてもそうです。
寒いからもうやめよう、、、帰ろう、となってしまっては強度や速度どころのお話ではありません。

あまりにもつらい思いをしてしまうことは、次の練習の際の布団峠を高く押し上げることにもつながってしまいます。


③生理現象には勝てない

この影響もはっきり言ってかなり大きいです。

コレばかりは気合いでなんとかなるものはありません。
寒さを感じることでトイレが近くなります。
ワタクシの場合は主に小が近くなりますが、場合によっては冷えからお腹を壊してしまう場合もあるかも知れません。お腹を壊しては走るどころではありません。

またどんなに速度が早くても、停車してトイレに行くことはかなり時間的なロスに繋がります。
トイレが近くなるほどの薄着はたとえ空力がよくても一回トイレに寄るだけであっという間に追いつかれてしまいます。

これらを考慮しての結論で、やはり寒すぎてしまう可能性があるのであれば、エアロを犠牲のしても暖かく、凍えることのないウェアの選択をしたほうが、結果的に速く走れることにつながる、ということです。

▶逆に薄着(エアロ)が良い状況は?
短時間高強度等に限ったお話であれば薄着(エアロ重視)のほうが速いです。
例えば、休憩を取らずに走りきれる短距離であれば、一気に勢いで走って帰ってくる、ということができるかも知れません。
ですのでたとえ真冬であったとしても、
・短時間のタイムアタックやレース
・高強度のヒルクライム
等の場合は強度がかなり上がりますので一気に走りきって終えてしまうの出れば多少寒くてもエアロ重視することで速く走れる可能性は高いです。

しかし注意点もあります。
・ウォーミングアップをどうするのか(体があたたまるまでが辛すぎる)
・そもそも体が温まれば寒くないウェア選択なのか?
・(メカトラ等)トラブル時にかなりきついかも知れない
これらにはくれぐれも要注意です。


▶ヒルクライム
ではエアロを犠牲のした暖かいウェアではヒルクライムで暑すぎる事にならないのか?と言うお話ですが、はっきり言ってなります。
コレばかりはある意味どうしようもありません。

ヒルクライムで全力で頑張りたいのであれば脱げるようなウェアの選択をする必要があります。

またヒルクライムで汗をかいたら下りが、、ということなのですが、基本的に多少であれば汗をかいたとしても、
・インナーウェアがしっかり機能していること
・防風、断熱素材がしっかりとしているウェア
これらがあればめちゃくちゃ長いダウンヒルでもなければ冷え切ることはないと思います。

それでもある程度はやはり寒いということ、冬はある意味仕方がないところもあります。
となると対策としてどうしても寒い時期はコースを変え、気温や負荷の変動が少ない平地を走ると言うのも選択肢の一つとしてありだとは思います。
またこの時期めちゃくちゃ長い様下りがある山は上れないというお話もありますが。。。


▶まとめ
最近では多少の重量増よりもエアロを重視したほうが総合的に見て速く走れる、と言う流れにはなっております。(斜度の高いヒルクライムのみでなければ、と言うことです。)
しかしです。
真冬のウェアの選択となると、まずはモチベーションが下がらないために辛い思いをしすぎないこと、これはとても大切なことだと思います。

もちろんエアロを犠牲にすれば、その時は数値的にはある程度低く出てしまうことがあるかも知れませんが、それで練習にならないなんてことはありません。むしろ寒くてしっかりと踏めなかったり、早く切り上げ帰ってしまったりするほうが練習の妨げになります。

つまり空力的なお話は練習では多少抵抗が増えたとしても、安全性を少しでも上げるためにも、暖かいウェア、快適なウェアを選択することをおすすめ致します。
そして空気抵抗の大きなウェアでレースに出るのはちょっとあれですが、空気抵抗が大きなウェアで練習をする分には、その時は速度の乗りが良くないかも知れませんが、大丈夫です。
レースやTTここ一番のときに薄着にすればそれだけでエアロブーストです。

しかし注意もあります。
寒すぎることに比べた幾分マシですが、暑すぎるウェアの選択も同様にかなりつらい思いをすることが多々あります。特にヒルクライムで暑すぎるウェアは地獄です。。。ですので快適なウェアを選ぶことは大切ですが、逆に着すぎにも要注意ということです。

ということで今回は真冬のライド 寒くても早く走りたいときはエアロ?暖かさ?どちらを優先するべきか、と言うお話ですが、寒さによる悪影響は想像以上に大きく、冬のライドはエアロよりも快適性重視したほうが結果的に速く走れることが多い、そんな結論でした。

↑エアロを考えた細身の作りがGOODです。

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