じわりじわりとスルーアクスルが増えてきたこの時代ではあり、今更感が無いわけではありませんが、クイックレリーズのお話です。
実は結構多いのです。
クイックレリーズのバネが反対に入ってしまっていたり、バネがなくなっていたり。。。
このバネのことをツル巻バネと言います。
※シマノの純正品でリペアパーツがありDURA-ACEで200円/個ぐらいです。
今回の主役のツル巻バネですがはっきり言って逆さまにつけることは絶対に駄目なことです。
ではバネがない場合は、と言うと、、、
というのを理解するのが、今回のお話です。
ということで今回は知っ得?マスト?クイックレリーズとツル巻バネの構造を再度確認する。そんなお話です。
※シマノはクイックレリーズとなっております。他社ではクイックリリースと言う場合が多いです。どちらも呼び方は若干違いますが、同じようなものです。
▶クイックレリーズのツル巻バネの方向基本ですが、ものすごく大切なことです。

この円錐のような形状のバネです。
これは
必ず上の画像のように左右ともにすぼまっている(とがっている方)方が内側に向くように使用します。
▶ツル巻バネとレバーナット※レバーナット=調整ナット(シマノ)
まずはツル巻バネです。

円錐のツル巻バネは縮まった(圧縮された)時にバネ同士が微妙にずれることで重ならず、普通のバネと違い厚みが薄くなります。
そしてクイックレリーズの調整ナットです。
ナット側には”溝”(くぼみ)があります。

その溝に圧縮されたツル巻バネが収まるようにできています。

調整ナットは一見普通のナットのように見えても、必ずツル巻バネが収まるための溝(くぼみ)があります。
このくぼみがあるので、、、

クイックを締めた際に、、、

ぴたりと収まります。
▶調整ナットにくぼみがないと?わかりやすいように平らなワッシャーを使ってみてみます。

ナット側にくぼみがなく平らだと、ツル巻バネの広い方(外側が)フレームのエンド部とホイールのエンドに挟まってしまっています。このようにバネが挟まった状態では十分な固定力は出せません。
そのためクイックレリーズのナット側には縮まったツル巻バネがしっかりと収まるようにくぼみが付けられているということです。

圧縮されたツル巻バネの一部(外側)はエンドナットのくぼみにおさまることで、フレームのエンドとホイールのエンドがピタリと合わさるようになっています。
▶フレームのエンド部とホイールのエンド部とツル巻バネ構造を見てみます。

フレームのエンド部とホイールのエンド部がピタリと噛み合っています。
この状態でギュッとクイックを締めることでしっかりと固定されます。
先程の画像でツル巻バネとの関係性を見てみます。

このように必ずホイール側のエンド部にはツル巻バネが重ならない(巻き付かない)ようになっています。
言い方を変えると、ツル巻バネは円錐形になっているので、ホイールのエンド部に重なることはありません。
これが正しい方向に付けたときの構造です。
これらを踏まえてあえてツル巻バネを逆につけてみます。

ホイールのエンド部とフレームのエンド部の嵌合する部分(噛み合う部分)にバネが入ってしまっています。
ということでこれでは、、、

そもそもフレームのエンドに入らないのです。
先程の画像ですが、ぴったりとしているからです。

バネが挟まる隙間がないのです。
ちなみにコレを無理やり突っ込んでしまった場合、、、
(流石に無理やり入れるわけにはいきませんが、)
仮にエンドに入った(入ってしまった)とします。

通常はフレームとホイールのエンド部がピタリとくっつき固定されます。
しかしこのようにツル巻バネが逆さまの状態だと、仮にハマったとしてもバネの一部(広がっている方)がホイールとフレームのエンド部の間に挟まってしまう可能性があります。
▶ツル巻バネが逆さまのときの弊害このようにツル巻バネが逆さまの状態で無理やりホイールを付けてしますと、ツル巻バネが壊れたり、場合によってはフレーム側のエンド部を傷つけてしまうことがあります。
またホイールもまっすぐに入らないこともあると考えられます。
ホイールが曲がって入っているとブレーキのセンターが狂うことでブレーキの効きがおかしくなったり、リア側であれば変速がおかしくなります。
さらに通常ホイールをフレームのエンド部がピタリと嵌合することで固定力がしっかりと発揮されるのですが、このようにツル巻バネが反対で中途半端な状態だと十分な固定力が発揮できません。
非常に危険な状態で固定、というかむしろ十分な力でホイールが固定されていない状態になってしまうということです。
▶まとめツル巻バネとは小さなバネです。
基本的には必要なものですが、実はなくても取り付けることはできます。※推奨するわけではありません。
例えばですが、ナカガワのエンドワッシャーなどを使う場合はツル巻バネは基本的に使えません。
しかしそんなツル巻バネですが、最初にも書きましたが絶対に逆向きに使うことはできません。
ホイールの取り付け方、クイックの使い方、基本的なことではありますがとても大切なことです。
ということで今更ながら記事を作成してみました、知っ得?マスト?クイックレリーズとツル巻バネの構造を再度確認する、そんなお話でした。
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