前回の記事はこちらから。


個人的にはものすごっっっく期待していた製品です。
先行してプロ選手やスポンサード・提供の方々のインプレはちょこちょこ目にしていました。
それはどの世界でもそうだと思いますが、ビジネスですからそこは暗黙の了解というか、大人の事情も。
ひねくれ者のワタクシとしては、自分で使ってみないことにはなんとも言えないとは思っておりますし、あまりにも他者の評価が高いと逆に悪いところを見つけたくなってしまところも。。。
ですので身銭を切り、購入して正直なところをお伝えしたいと考えております。

早速ですが、組んでから距離にして300kmぐらい、雨上がり(完全なウエット)、ロング(中強度)、ゆる(リカバリーライド)と一通りの状況を走ってまいりました。
結論から言うと、個人的な評価ではありますがなんと言いますか、、、評価は正直、最高に良いと感じました。

ということで圧倒的!? Panaracer AGILEST TLR 25cを300km試した、そんなお話です。

image16673

▶使用状況
空気圧:前後5.6BAR(ウエットもドライも)
現在の体重:59.5kg
車体総重量:9kgぐらい(ボトルが満タン950ml(笑))

雨上がりの完全ウエット
DSC_4737
自転車は洗車したてですが、ドロドロになるぐらいのウエットでした。
雨上がりの完全道路はパンクのリスクが最も高いと思われる状況です。


ロングライド:170km 1700mUP
DSC_4784
路面状況がきれいな道だけではなく、清澄養老ライン道の悪い(強いて言うならボッコボコ(笑))も、交通量も極端に少なくある程度速度の出る道もしっかりとありました。

リカバリーライド(LSD)
強度は上げず(上げることができずorz)とも、速度はできるだけ出るように走るリカバリーライドです。
加速は鈍く、巡航もいつもよりも遅いサイクリング+αぐらいの速度域です。


▶初日はウエットライド
初日にウエットで感じたことは以下のとおりです。
・乗り出し、漕ぎ出しの時に感じた”軽さ”
これは重量的に軽いので軽いと感じた、ということではないような気がします。
重量的なお話ではなく、一踏み目で転がりの良さを感じたような気がしますが、実際には完全なウエットでしたので、ドライとの比較では難しい、というのが正直なところでした。

・乗り心地の良さ
衝撃の吸収がよく感じ、荒れた路面でも路面からのインフォメーションを柔らかくしてくれる乗り心地の良さがあります。これはパワーが抜けづらく速度の維持に直結するため非常によいことです。

・コシが強い

空気圧は6BAR以下となると、物によってはパンとパワーを上げた時に若干腰砕けと言うか、柔らかいと感じるものもありますが、AGILESTは5.6BARでも腰砕け感は一切ありませんでした。
これはIRCのタイヤと似ている感触です。

・グリップの良さ
雨(ウエット)の日の公道でギリギリまで、なんてことは絶対に致しません。
しかし普通に走っているだけでもヒヤリとすることは一切ありませんでした。
ですのでグリップが良い、というよりもウエットでも普通に走る分には怖くないぐらいの十分なグリップ力はある、と言ったところかと思われます。

そして当日は雨上がりの幹線道路という、最もパンクのリスクが高い道を気を使わず少々雑に走っても傷は入りませんでした。
意外とカットにも強いかもしれません。
ともあれウエットはかなりドライ時とは違い、結局のところ性能的にはウエット時のグリップ力と耐パンク(傷の入りにくさ)このぐらいの判断程度かと思われます。


▶AGILESTの良さをしっかりと感じたロングライド
初日のライドは実際に感じた良さが確信に変わったのはロングライドのときでした。
2回目のライドは待ってましたの完全ドライ!このときは初回に乗ったときよりも、幾分軽さを感じられたように思えました。タイヤは新品よりも少し走ったときのほうがコンパウンドが安定する、と言う話を某社の方から聞いたような気が。。。
千葉から南下し房総方面は交通量が極端に減り、ある程度負荷をかけて速度を上げて走れるような道に恵まれています。(ぼっこぼこの道も(笑))そのようなコースをいつもよりも正直少しだけ突っ込んで走ってみました。そこからしっかりと見えてきたことがあります。
もう少しゴリゴリいきたかったのですが、ちょっと朝方寒くて気温にやられてしまったということと、疲労も相まってパワーはあまりでず。。。
それでもなんとか頑張って走ってきました。

まずロングライドと言えば走行性能もさることながら、一番の問題はパンクです。
ロングライド中のパンクは何があっても避けたいことです。またレースなどではどんなに速く走っても一発のパンクですべてが台無しになります。

基本的に新品タイヤは耐パンク性能が一番高い状態だと考えております。
そしてワタクシ自身のパンク歴としては、記憶にあたらしいのは無念のDNF千葉半です。あれ以来パンクをしていません。
パンクはある意味運のようなところもありますが、それでもパンクはタイヤの印象はガラリと変えてしまうこともあります。

ということなのですが、今回はテスト的にあえて大人しく走ることはせずに少々ラフに走ってみました。
これでパンクをしたら、、、といういやらしい考えではありません。
通常レースで使うタイヤ、レースの時などのことを考えると限界近い状況だと、いつも以上に運転が荒くなってしまったり、雑になってしまうこともあります。そのような状況下でも安定した性能が必要になると考えるからです。

ですので普通はロングなんかの際はできるだけ、タイヤに負担のかからないように走るようにしております。ですが今回はボッチ走(ソロライド)でしたので、パンクをして迷惑をかけることはない、ということもあり遠慮なくゴリゴリとラフに走りましたが、パンクはありませんでした。


・高い速度域での動きの良さ

速度が上がってくる状況ではまず感じたことですが、とにかくコーナーリングが素晴らしく良いと感じることができました。
これはパワーがあるとかないとかではなく、追い風や下りの状況などではパワーはそこまでなくても速度が出てきます。
低速ではよくわかりませんが速度域が上がってきた時に感じたことですが、とにかく安定感が抜群に高いです。この感覚は過去に味わったところですとIRCのTLRに近いです。コーナーリングではビタッと安定し不安なく曲がっていきます。癖がなく非常に走りやすいです。
普段のコーナーリングからもう一段階速度を上げても不安が全然なく、スッと切り込んでいけます。
コーナーリング中に道の悪いところでバンク中に小石を拾ってしまった時もありました。そんなときはやはりヒヤッとするものですが、スッと落ち着き曲がっていきます。

ともあれコーナーリングのグリップ力というもの実際には限界を探るようなことはできません。滑り出しが云々とかは、命がいくらあっても足りませんので。。。
ですが少なくともマージンを大きく取った走行+αぐらいの速度では全く不安なく、かつ速く走ることができました。
これは速い、、、かも?ではなく間違いなく速い!と言うぐらいのはっきりとしたものです。

・上りでの軽さ
これは正直な所よくわかりませんでした。
と言うのも今回走ったロングのコースの中でも山場というか、長い上りが例のループ橋でありそこで試そうとしたのですが、なにせ向かい風がきつくてきつくて、、、よくわかりませんでした。残念!(タイムは悪くはなさそうでしたが。。。)
それでも実測で220gを切っている、ということを確認しているので心因的なアドバンテージもばっちりデス。が実測値を見ても軽いはずです。

・コシと粘り
パワーをかけたときにも腰砕けになることがないと感じました。
とは言っても体重はそこまで重くなく、絶対的なパワーは大きくないのはお許しくださいm(_ _)m
空気圧は前後5.6BARです。細かな振動や衝撃を柔らかくしてくれ乗り心地は良いのですが、パワーを掛けた時もしっかりと前に進んでくれます。しなやかな中にこしがしっかりとあると感じられ、反応が非常に良く俊敏です。
また重たいギアでのダンシング、グイッ、グイッと踏んでも全くOKです。(空気圧との関係もありますが、ものによってはコシがないとヨレてロスしてしまうように感じることもあります。)

しかしこのタイヤのコシというのは硬いと感じる場合もあると思います。
高負荷をかけた時にコシがあり粘るのか、それとも負荷がかかった時にいなしてくれるの方が良いと感じるのか、これは何を求めるかにもよって良いと感じるか否かは変わってくると思います。

・転がり抵抗
これはじっくりと乗ることでわかるのは、、、なかなか難しいです。(瞬間的に軽いかもっ!と感じることはありますが、、、)
しかし転がり抵抗の低さは世界最高値を出したコルサスピードG2.0で経験済みです。コルサスピードはその転がり抵抗の低さからかヒラヒラ感というか接地感の薄さを感じたことを記憶しております。
AGILESTも若干そのヒラヒラ感を感じることがありました。これが転がり抵抗の低さなのかは不明ですが、実際にはグリップもよくコーナーリング時もビタッと安定しているので不思議な感覚です。おそらく慣れれば全く気にならなくなると思います。もうすっかり気になりません。


▶リカバリーライドで感じたこと
200kmを超えて、もうある程度AGILESTに慣れてきている、ということもあるかもしれません。
実際にリカバリーライドぐらいの乗り方はというと、乗り心地の良さは感じられますが、強度を上げある程度の速度域を保ちつつしっかりと走る場合とは違って、そこまで良さを感じることは少ないと感じました。

と言うのもタイヤはコシがしっかりとしているということはある意味硬さであり、ある程度の負荷をかけた時の反応の良さだからではないかと思います。
AGILESTの俊敏な反応性やビタッとしたグリップ感も、ある程度強度や速度が上がってこないと感じづらいのかもしれない、と思ったのは正直なところです。


▶まとめ
AGILESTのTLRですが、実際に使ってみた感じことは、と言うと、、、
正直転がり抵抗の違いは(軽いかもしれない!?)明確にわかるものではありませんでしたが、安定したグリップと挙動、そして乗り心地と反応の良さを出すコシ的なのもの、これらのバランスが非常に良いのではないかと思いました。パワーをかけたり、踏めばしっかりと俊敏に反応をしてくれますし、非常に安定し素直な動きをしてくれます。特にその良さを感じるのは下りや追い風等の高い速度域のときです。
これらのことからもAGILESTはコンセプト通りのレーシングタイヤ、ということをしっかりと感じることができました。
と言うのも少なくとも自分に取ってはとにかく速い、速く走れるタイヤです。

特に上りの一発!とか巡航が、という一箇所に特化したものではなく、オールラウンドにまんべんなくどこも安定して速いです。安心して速い速度で走れるタイヤであり、乗ってて楽しいタイヤだと感じました。
クローズドでテクニカルなコースを思いっきり走ってみたいタイヤです。

しかし注意点として選択、タイヤに何を求めるのか?は重要かと思いました。
例えばのんびりポタリングを楽しむのであれば、28cとか30cとかを使い空気圧を低めにすることで乗り心地はよくなりますし、コーナーやブレーキング時の安定感も増すと考えられます。
ではのんびりサイクリングを楽しみたいのに、レーシングタイヤ25cで空気圧も高めでカッチカチにレーシーにセット、、、というのではやはり少々使いづらいのではないかと思います。
どういった走りをしたいか、によって適切なものを選択し、またセッティング等も煮詰めていくことでより良くなっていくのではないかと思います。


あとは耐パンク性能、これはある意味運もありますのでしばらく乗ってみないとまだ不明です。
耐摩耗性も重要と言えば重要ですが、まずAGILESTは価格が他社の製品よりも安いということはかなりの強みだと思います。
というのもタイヤは新品の状態が何よりも具合が良いと感じるからです。
高いタイヤを2倍使うのであれば、2回交換したほうが最高の状態を多く味わえるからです。
また異物が刺さったら?価格は高くても異物が刺さりにくいわけではありません。交換するのも安いほうが良いです。

ともあれ、はっきり言ってロードバイクはタイヤ次第です。
タイヤが駄目なら走れません。
そのぐらい最重要な部分です。

自分の走り方に合った、合わせたタイヤを選ぶということ、そして空気圧等の調整を煮詰めること、これにより更により良いタイヤへと変わっていくことだと思います。

ということで、今回は圧倒的!? Panaracer AGILEST TLR 25cを300km試したら、本当に良くてびっくりした。予想以上に良いタイヤだった。そんなお話でした。

※次の入荷には少々時間がかかるようで、、、Panaracerさん製造頑張ってくださいm(_ _)m
公式動画


公式ページ




++++++++++++++++++++++++++++
当ブログの運営費用の一部はアフィリエイト広告費用より補わせていただいております。

Wiggleをご利用の際はこちらからポチッとご購入いただけると当ブログ運営費用に補填させていただくことができます。。


Chain Reaction Cyclesはこちらからお願い致します。


+++++++++++++++++++++++++++
FF-Cycle(エフエフサイクル)
〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
TEL:043-376-1121
(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
また整備内容によっては、車体メーカー、モデル名、ホイール、コンポーネントなども合わせてご連絡をお願い致します。
ロードバイクの健康診断・カスタマイズ相談的なこともお受けいたします。
当店の特徴・詳細ははこちらから