前回に引き続きボルト(スレッド)ネタです。
侮るなかれ!たかがボルト、されどボルト。
ボルトはただただ緩みがないようにしっかりと締めればよいわけでも、結果的に緩まなければ良い、ということだけではなくときにはもっと深いところも考える必要がある場合もあります。

ということで今回は侮るなかれ 注意が必要なボルト 五選!そんなお話しです。

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▶パッド軸(パッドアクスル)

油圧ディスクブレーキのパッドを抑えるための軸となるボルトです。
このボルトは少々面白く、ボルトの頭側にネジが切ってあり、逆側にはネジが切ってなくスナップリテーナーを取り付けるための溝がほってあります。
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このパッド軸がないとブレーキパッドがずれたり外れたり、場合によっては飛んでいってしまうかもしれません。
しかしこのパッド軸の働きはブレーキパッドをガッチリ固定しているのではなく、あくまでも位置決めというか抜け落ちたりずれたりしないように保持しているものです。

このパッド軸ですが、時々異常に硬くなってしまうことがあります。(ガッチリの固着とスレッド異常のような2種類)
原因は締め付け過ぎだけでは無く、あくまでも推測ですが熱の影響等もあるかもしれませんが不明です。

このパッド軸はマイナスで、完全になめてしまうと少々厄介なことになります。
ちなみにこのボルトの指定締め付けトルクはというと0.1~0.3N·mで、そもそも1N·m以下ということで、ごく軽くになります。

ブレーキ本体側のネジ山もそこまで強くない印象ですので、パッド軸を入れる際は締め付けすぎないだけではなく、ネジ部をきれいに異物を噛み込ませない等の注意をするとなお良いと思います。

注:ブレーキのごく近くなのでグリス等は基本的にNGです。万が一はみ出たグリスが流れでもしたり止まらなくなる可能性があります。


▶フリーストローク調整ボルト
油圧レバーの内部構造は、基本的に内部の人間しか知り得ることができないパンドラの箱的なもので(笑)
結果のお話しになりますが、このフリーストローク調整ボルトをいじる際には注意が必要です。

フリーストローク調整ボルトは、レバーの位置を変えずにパッドコンタクトの位置(パッドがローターに触れる)を変える、というものです。
※リーチアジャスト≠フリーストローク

このフリーストロークの調整ボルトはというと締め過ぎることでの弊害があります。
・ピストンの動きがおかしくなる
・オイルがうまく流れていかない
このような症状を招くことがあります。

リムブレーキと違って(基本的には)キャリパー側での調整は難しく、レバー側での調整になりますが、その際は慎重に行う必要があるということになります。

そもそもフリーストローク調整ボルトを微調整ちょっといじるだけ、、、とは言っても、まずはその他の整備をしっかりしてから行う必要があります。整備を万端にしてから行わないと具合が悪くなりやすい、と言うのも注意点の一つです。
ということも複雑で少々難しいので、基本的にはショップに調整を依頼するのが確実かと思います。


▶クランクセンターキャップ(クランクアームフィキシングボルト)
クランクのガタを取るような役割があります。
しかしそもそもこのボルトで引きつけるというよりかは、右クランク軸をしっかりと奥まで入れてから確認目的(+少しの与圧)程度のものです。
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というのもこちらはシマノの場合、公式の指定締め付けトルクは0.7 - 1.5 N·mでそこまで硬く締めるものではありません。

ということなのですが、あくまでも公式の指定は守るということを大前提においたお話しですが、これシマノ純正のBBを使っている限りは構造上多少締め付けすぎたとしても悪影響は出づらいです。

しかしです。
社外製のBBを使用している場合は、この締め付けトルクが強いこと、弱いことによる弊害が出やすい構造のBBがあります。
場合によってはBBの寿命を大きく縮めてしまうことにもなります。そう、BB(ベアリング)の寿命が異常に短い場合、手技的な問題が原因のこともあるということです。
ですのでShimanoの純正BB以外の、社外製のBBを使用している場合とは特に注意が必要な部分です。


余談ですが、いわゆるROTOR(の一部)やFSA、キャノンデール等のクランクの場合は、フィキシングボルトの役割が少々違います。ざっくりですがホローテックⅡ(BB軸を一体構造)以外のクランクは基本的にスクエアテーパーやオクタリンクなどのフィキシングボルトと同じような役割です。
ですのでシマノのクランクはセンターキャップはごく弱く締め付けますが、上記のクランクのフィキシングボルトの締め付けトルクは35~40 N·mぐらいの場合が多いです。
ほぼ同じ場所に位置し見た目は似たようなものですが、役割としては少々違うものということです。


▶フロントディレイラーのアジャストボルト(ケーブルフィキシングスクリュー)
少しだけ変わります。
新型フロントディレイラー(現行型)はディレイラー本体にアジャストバレルが内蔵されることのより、本体側でケーブルの張り具合いの調整ができるようになりました。

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このボルト、緩め過ぎると外れます。
と言うのは当然と言えば当然のお話しなのですが、これ実は使用していくうちに徐々にゆるくなってきます。

ある程度(少しでもテンションがかかる程度)締まっていれば問題ないのですが、ゆるゆるの状態でテンションが0以下の場合、走行しているうちに振動で外れていなくなってしまう場合があります。

つまり締めすぎ緩すぎというよりよりもどちらかというと、適度な調整が必要、ということになります。アジャスト用のボルトですが、調整をするだけではなく調整後にちょうどよくなるぐらいに組むのが秘訣です。くれぐれも飛ばさないようにご注意下さい。

▶プーリーボルト
これ意外と細かいお話しなのですが、リアディレイラーのプーリーを固定するボルトです。
上下のプーリーボルトの長さが違うモデルがあります。
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RD-9000、RD-6800、RD-5800この世代、初代11速モデルは
・RD-9000(上下同じ)
・RD-6800(10.5mmと12.5mm)
・RD-5800(SS:10.5mm×2、GS:10.5mm+12.0mm)
と長さに差があります。
もちろん長さの違うものは(一部を除き)互換性はありません。

取り付けてみたらつけれた!ということとシマノが安全性などを考慮して互換性ありなし、としていること、これは全く別のお話です。
これも注意が必要ということです。


▶まとめ
最初の方にも書きましたが、侮るなかれたかがボルト、されどボルト一本です。
ボルトは適切なトルクで管理をする。ということはもちろんものすごく大切なことですが、それだけではなく構造を理解し場所や役割も考慮した上で整備に反映すること、これもとても大切なことです。

ということで今回は侮るなかれ 注意が必要なボルト 五選!というお話しでした。


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