前回のお話はこちらから


最近ようやくある程度国内に在庫が入ってきているようで、組み上げのご依頼を多くいただくようになりました。
今回は新型のULTEGRAコンポ組みの流れ、主観的な感想をお話しつつ、画像を多めに見ていこうと思います。

ということで今回は新型ULTEGRA R8100シリーズをCaledonia5に組む!そんなお話しです。

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こちらです。
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DURA-ACEでもULTEGRAでもそうですが、新型のコンポは良い意味で構成がシンプルになりました。
従来まではジャンクションAとかBとか(笑)
旧型(11速)はエレクトリックケーブルも最低6本(Y字使用で5本)は必要だったのが新型(12速)は2本です。

コントロールレバーは左右のセットではなく、パッケージではコントロールレバーと油圧のブレーキキャリパーがセットになったパッケージです。
これはレバーとキャリパーの互換性の問題等でこのようになっているのかもしれません。

今回載せ替えるバイクはこちらです。
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後方にはHYPERがいっぱい♪

Caledonia5です。
機械式変速からDi2のセミワイヤレスへ変更デス。

ケーブル引きシフト、油圧ディスクのコントロールレバーといえば、、、
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少々大きいデス。
そして基本的にホースはヘッドチューブから内装仕様なのですが、シフトケーブルは外装です。
かなりすっきりしそうな雰囲気です。

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どんどんものを外していきます。
基本的に11速から12速への載せ替えとなりますので、パーツ類はほぼすべて外すことになります。
残るのはディスクローターぐらいなものです。(通常BBも外す場合が多いですが、そのままなのはcervéloの特徴です。)

ポジションのマーキングをします。
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ホースの内装式フレームは通常の外装式フレームと違って、基本的にステムだけではなくハンドルも外す必要があります。要は載せ替えと言っても完全にばらばらの状態にする、そして組み上げるということで内装式のフレームは外装式よりも作業工程が多いものです。

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ヘッド周りももれなくバラしますので、クリーニングをしておきます。
逆にこう言った機会にクリーリングをするのであれば、ヘッド周りのみのクリーニングよりも遥かに効率的です。

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キャリパーも外します。
パッドは万が一でも油の付着がないように外しておきます。更にキャリパー側ではなくレバー側でホールを外します。パッドと油系のパーツは決して混ぜることなく、全く別の管理をします。

新型のブレーキです。
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ブリードボスの位置が大きく変わりました。
また取り付けボルトが変わったりと細かな変更点がありますので、要注意です。
プロと言えどもマニュアルを見ながら確実な作業を行います。

最初にキャリパーを仮組みし、ホースを通します。
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リアも同様に組み付けます。
まずはホースを通さないとヘッド周りも組めないからです。

と最初の方にもちらっと書きましたが、cervéloのバイクはCaledoniaだけではなくRもそうなのですが、基本的にBBシェルは独立型です。
ですのでBBを外しても筒があるだけなので、BBは取り付けたまま作業を進めて行きます。

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リアもホースをフレーム内に通します。

フレーム内を通ってきたホースをヘッドベアリング、ステム内を通して一旦外に出します。
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とヘッドパーツの組み付けも同時に行うことになります。
以前やってしまった失敗として、この2本のホース、、、前後がわからなくなるという(笑)お決まりのパターンでした。
同じ過ちは繰り返さぬようにしっかりと前後がわかるようにしておきます。

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ハンドル周りが組めました。

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Caledoniaはハンドル内部ではなく、ハンドル下部の溝を通る設計です。
これは組みやすく、ハンドル内部での音鳴りのリスクも少なく非常に良いと思います。
ハンドルの内装式のメリットはゴチャつきがちなハンドル周りのケーブル類がスッキリするのですが、整備性は明らかに落ちます。ですがハンドル周りの配線がなくなった新型のR8100ハンドル周りは更にスッキリです。

ブレーキの配線が終わったら、続いてエレクトリックワイヤーです。
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リアディレイラー~バッテリー、フロントディレイラー~バッテリーの2本のみです。
コネクターが小さくなり、今まで使っていた手作りの内装用工具が使えなくなりどうしようか考え中です。
この極細ワイヤーのコネクター部分、やはり弱いので要注意です。

続いてクランクです。
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内部に蓋的なものがあります。完全に中空だった旧作とは少々変わったようです。

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チェーンリングの刃先の形状に大きな変更はなさそうです。

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前作同様に右側ごんぶと仕様ですが、左側はおとなしめです。

どんどんパーツを組み付けていきます。
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一見親切なテープもなぜか使いづらく、大体使うことなくすぐに剥がしてしまいます。かえって見ずらいのです。

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充電もしつつ作業を進めます。
LEDは前作よりもかっこよくなりました。
が、このようにスプロケットに反射しては見えるのですが、直接は意外と見ずらい位置です。

続いてコントロールレバーとのペアリングです。
コントロールレバーとのペアリング方法が面白いです。
リアディレイラーとペアリングは有線でもできるのですが、スマホを介して無線で行う方法を試しました。
まずリアディレイラーとスマホを無線接続します。
そしてその状態でコントロールレバーのQRコードを読み取ると接続となります。
あぁなんて近代的で今風な。。。時代の流れを感じました。
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続いて油圧ブレーキです。
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専用工具を使い組んでいきます。
この辺は旧作とそこまで大きな差はありません。
が、エア抜きは旧作のツールだけではできませんので注意が必要です。
油圧が組めたら続いてドライブトレインの仕上げです。

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チェーンを取り付けます。
が、この12速チェーン、11速のチェーンよりも弱そうです。
というのもピンを抜く際、11速よりも軽い力で楽に抜けます。
12速はコネクティングピンもありません。
薄さ・強度的に11速よりもギリギリの設計なのかもしれません。

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チェーンを取り付けて前後のディレイラーの調整です。

何台も組んでみて思いますが、12速の調整はシビアで細かい音も出やすいです。
特にリアはマニュアル通りだけで完璧、なんてことにはならない場合も多いです。

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フロントの調整方法は旧作とは少々変わっています。

新型の変速の速さはワイヤレスが、と言うお話もあるようですが実際にリム式のR8100と比較してもそこまでの差を感じることはありません。というか全然わかりませんでした(笑)どちらも前作よりも早いです。さすが新型!

バーテープを戻せばほぼ完成です。
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セミワイヤレスの新型ULTEGRA Di2デス。
コントロールレバーは旧作と比べて握りの太さはほぼ同様です。
先っちょが長くなっています。
これは好みが分かれるのではないかと思います。
先端スイッチはクリック感が強くなっていて、押した感じがわかりやすいと思います。
その他のスイッチは大きな変更はなさそうです。

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こう見ると結構長いです。
確かに先端を持つようなエアロポジションのときは良いと思います。
先端スイッチもだいぶ押しやすいように感じます。

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完成です。
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シフトケーブルがなくなりかなりすっきりとしました。
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このすっきり感はとても良いです。
そして、、、やっぱりcervéloかっこいいです。
これで新型の変速性能、ブレーキング性能をいかんなく発揮してくれることだと思います。

新型のULTEGRA R8100 シリーズ組み換えのご依頼等お気軽にご相談お待ちしております。
ということで今回は新型ULTEGRA R8100シリーズをCaledonia5に組む!そんなお話しでした。

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