BB(ボトムブラケット)の規格をできるだけ簡単に説明してみる
現在、BBの規格はフレームメーカーやモデルによってもかなりの差があります。
というのも各メーカーがフレームに合わせて好きな規格を作っているので、こんな複雑なことになっている、ような気がも、、、
とは言ってもそこは世界のShimanoさんがおります。
Shimanoが右を向け!と言えば、フレームメーカーは右を向かざるを得ません。
というのは冗談です(笑)
ともあれ複雑なBB規格についてのお話をBB(ボトムブラケット)の規格をできるだけ簡単に説明してみる、ものすごく簡単なBB(ボトムブラケット)の知識のお話にしてみようと思います。

▶本題の前に
本題に入る前に言葉の説明からさせていただこうと思います。
BBシェル:フレームにBBを取り付けるために開いている穴
ネジが切ってあればネジ切り(=スレッド)、ネジがなければ圧入式となります。
シェル内径:フレームに開いているBBシェルの直径

シェル幅:BBシェルの幅

とこのようにフレームのBBシェルの構造、そして内径や幅の寸法に違いがあるということです。
▶BBの話の前にクランクの話
まずはBBシェル(フレームのBBの規格)が云々、と言うお話の前にクランクの話も必要になります。
例えばですが、BBを交換しようと考えたときに、フレーム側のBBシェルの規格だけあっていればよいということではありません。
何故ならばBBにはクランクをくっつけて使うからです。
そう、たとえ単純にBBをフレームにくっつけることができたとしても、次の段階としてBBにクランクが刺さらないとどうしようもありません。
ということからもBBを選ぶときは、使用するクランクも考慮する必要があります。
今回は比較的よく使われる、クランクを例に説明いたします。
クランクの有名所といえばまずShimanoです。
それ以外だとFSAとか、ROTORとかキャノンデール等が多く使用されています。
そこで、まず最初に重要になるのが軸径(シャフト径)です。
要はBBに突っ込む軸の太さです。
現在のShimanoのクランク、ホローテック2は24mmです。
でFSA等のシマノ以外のクランクは30mmの軸径のモデルもあります。
当然BBに突っ込み使用するわけですから、24mm用と30mm用は互換性はありません。

左:FSA 右:シマノ
一見似ているクランクですが、、、

軸径だけではなく、長さも違います。
と、この様に設計の違いもあるにはあるのですが、スペーサー等を使用して寸法を合わせられる場合もあります。
ですのでまずBBを交換しようと思ったときは、フレーム側のBBシェルの規格と使用しているクランクの詳細、これら双方を考慮して選ぶ必要があります。
と更におまけですが、現在多く使われているクランクとは少々違う構造のカートリッジ式BBというものもあります。これは軸とBBが一体化しているようなものです。
が今回はカートリッジ式まで含めるとボリュームがすごくなってしまいますので、サラッとだけ。
というクランクにも様々な形状がある、というのが予備知識でした。
次項から本題へ、できるだけ簡単に説明させていただきます。
▶BBの種類
①スレッド式(ねじ切り)

BBシェルにネジが切ってあり、BBにもネジが切ってあります。
ぐるぐる回して取り付けることになります。
その名の通りネジが切ってあるのでねじ切り、スレッド式などと呼ばれます。
同様にBSAとかITA、JISとかいろんな言い方がありますが、ねじ切り式BBには種類が2種類があります。
1.JIS、BSA、68mm
2.イタリアン、ITA、70mm
双方に互換性はありません。

普通は、というか多くはBSA規格ですが、ITAで有名なのはピナレロです。
現在のねじ切り式BBの特徴としては、フレームの外側にベアリングが来る構造です。
この場合は、フレームのBBシェル幅に制限がある(太く作れない)と言う難点があります。

左:スレッド式 右:圧入式
※BBの中心部のカバーでセンタースリーブです。
ねじ切り式のフレームの外側にベアリングが配置するBBの特徴です。
BBのベアリング径はフレームに限らず大きくできますので、(フレームの外側にベアリングがくるので、)30mm軸のクランク用のBBもラインナップにあるメーカーもあります。
と言うのは一見良いことのようなのですが、クロモリやチタンバイク等のBBシェルがパイプ状のバイクは注意が必要です。
スレッド式とは言え30mm軸用のBBはセンタースリーブが太くなります。となると、例えば油圧ホースやDi2ケーブルの内装が厳しくなってしまうものもあります。
Shimanoの24mmを使用することを前提にギリギリのホースが通るクリアランス設計の場合、30mm用を使うことでホース等が通らなくなる場合もあります。
要注意ポイントです。

✓以外のスレッド式
トレックのT47という規格もねじ切りと言えばねじ切りですが、こちらはねじ切り、とはあまり呼ば無い気がします。主にT47と呼ばれます。
これは基本的には従来のねじ切りですが、シェル径が大きいのです。スレッド式でありながら、径が大きいのでベアリングをフレームの内側に位置したり、外側に位置させることも可能で、広い汎用性をもっているという特徴があります。
またスレッドフィット82.5と言う規格もあります。
その名の通りBBシェルにはネジが切ってあり、そのスレッドにカップをねじ込みます。別の言い方をすればBB86にするためのパーツを使うためのネジ山が切ってある、ということです。
要はカップをねじ込んだ後はBB86規格に変わるというなんとも不思議な規格です。
これはセラスピ等のスレッドフィット82.5用の専用BBを使えばスレッド式として、それがない場合はBB86規格のBBが使えるよ、という少し変わった規格です。
②BB86(プレスフィット 86)

Shimanoが唯一ロード用として許している発売している圧入式のBB規格です。
ということはです。Shimanoと仲が良かったり、大人の関係が深いメーカーのフレームは圧入式であればこのBB86を採用している場合が多いということ、、、
シェル幅86.5mmに対して、シェル内径41mmです。
24mm軸のホローテックを使用するための適切な規格です。
41mmの内径に対して、24mmの軸を突っ込むので残りが17mmです。BBの厚み(カップとベアリング)としては8.5mm取れます。24mmの軸をシェルに圧入したBBに通す、ちょうどよい径が41mm内径のBBシェルということです。
この24mmの軸径用に構造的にちょうどよく開いているBBシェル内径は41mmです。
数字は難しいのであれですが、要は24mmのクランク軸を使用するための適切なシェル径が空いているものがBB86ということです。
では、です。
この24mm用のシェル径41mmの穴に例30mmのシャフトを使おうとすると、どうなるのか?ということです。
当然フレーム側は41mmしか空いていないところに30mmを突っ込もうとすると残りが11mmしかありません。
BBとして考えるとBBの厚みは5.5mしか取れないことになります。
5.5mmの隙間に、カップとべアリングの厚みが、、、と考えても、BB(ベアリング)がものすごく薄くなってしまうのです。
結構無理がある感じがひしひしと、、、
ということで86規格のフレームに30mmシャフトを使う場合は、BBのベアリングはかなり薄い特殊なサイズのベアリングを使用することになります。またカップもです。
これは構造的には少々厳しいことです。

そもそも86の規格のフレームは30mmのシャフトのクランクを使用することを想定はしていない、ということになります。
これは前述のいわゆるフレームの外側にベアリングが位置するスレッド式にはない問題で、フレームの内部にベアリングが位置する圧入式ならではの問題ということになります。
ということでBB86を一言でいうと、24mm軸のクランク用のBBシェル規格、ということです。
③BB386
では30mmのシャフトを使うことを考えたフレームはというと、、、BB386です。
これは86mmシェル幅に対して、30mmシャフト使うぜ!ということで386かと思います。

シェルの内径は46mmとBB86よりも5mm広くなります。
結果的にベアリングの厚みで2.5mmが厚くできますので、そこまで無理のあるサイズではなくなります。
ではこの386規格に24mmのシャフトを使う場合はどうするのかというと、
別に難しいことはありません。
ベアリングを突っ込むカップを厚くしたり、スペーサー的なものを使用してしまえばいいだけです。
ですので、386規格のフレームは汎用性が高い(クランクが色々使える)、ということになります。
しかしです。
教科書的なことを机の上で考えれば、フレームに大きな穴が開いているということは剛性に不安が出たり、と言うことも考えられなくはありません。
④BB30、PF30
これが諸悪の根源説がありますが、そこは。。。
BB30はフレームに直接ベアリングを突っ込み、そこに金属のクランク軸を突っ込んだ規格です。
シェル幅68mm幅に42mm内径です。
でご存知のとおり、当初はベッキベキ異音祭りで、少々異音の問題が多かったのです。なぜかと言えば推測の域のお話ではありますが、複数の理由が重なってしまったと考えられます。
構造的にめちゃくちゃパワーがかかるところ、そしてフレームとしては比較的動くことがあった場所であること。そして雨や汗、水分の影響が大きかったこと、耐久性の問題、組付け手技の問題、そして精度の問題等々複合的に悪いことが重なってしまったからではないかと考えられます。
(現在でも金属ベアリングを突っ込んでいた某社も結局 苦肉の策?かどうかはしりませんが、音鳴りがするのであれば接着剤で止めちゃえ!という少々乱暴なことをしていたメーカーも。。。外すときがですね。。。)
このままではまずい、、、ということかどうかは知りませんが、その後に出たのがPF30です。
そうフレームに直接ベアリングを突っ込んだらうるさいじゃないか!
よし、樹脂カップに入れて突っ込もう。というものすごく単純でナイスな発想の規格がPF30です。
金属と金属をゴリゴリと抜き差しを繰り返す脱着だけではなく、樹脂製品のほうがあたりが優しいですし、フレーム側とBBの硬さを調整すれば傷がつくのはBB側ということにも。
と言うのだけではありません。
PF30の場合は、カップの分内径が広がり46mmとなります。
おっ、46mmといえば、、、ということで386規格と同じ内径となります。
つまりです。
386規格と、PF30の規格は内径が同じで幅が違うだけなのです。
ということでBB30+カップを使用して、30mm軸のクランクも無理な設計なく、使用可能になったと言うお話です。どちらかと言えばこちらのほうがメインの開発趣旨だったのかもしれません。
④その他
3つだけでもうその他??と言うお話なのですが、86と386を理解するとほかも似たりよったりなのです。
例えばcervéloのBBRight と言う規格があります。
一見変な用に見えなくはありません、
しかし分解してみると難しいことはありません。、
簡単に言うと右側:PF30 、左側:386で、いわゆるキメラ状態のようなものです。
BB30Aも似たようなものです。
BB90は限界までフレームを太く作るために、シェル幅をShimanoのクランクの限界まで広げた規格です。
▶まとめ
この様に見てみると複雑なようでそこまで複雑でな無いような気もしております。BBだけ見た場合は、、、です。と言うのもクランクの種類が限定されているからで、クランクが増えれば増えるだけ、BBの種類もうなぎのぼりに。。。
その中でもシマノのホローテック2は長年変わらずに1つの規格を使い続けているの良いところだと思います。
ともあれBBの規格はたくさんあれども、様々な種類を発売しているWISHBONEやTOKENの存在は乱立するBB規格の中でも非常に心強いことです。あれだけのラインナップを揃えるのは非常に大変なことだと思いますが、ユーザーのことをきちんと考えてくれているメーカーだと好印象です。
ということで今回はBB(ボトムブラケット)の規格(種類)をできるだけ簡単に説明してみる、そんなお話でした。
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現在、BBの規格はフレームメーカーやモデルによってもかなりの差があります。
というのも各メーカーがフレームに合わせて好きな規格を作っているので、こんな複雑なことになっている、ような気がも、、、
とは言ってもそこは世界のShimanoさんがおります。
Shimanoが右を向け!と言えば、フレームメーカーは右を向かざるを得ません。
というのは冗談です(笑)
ともあれ複雑なBB規格についてのお話をBB(ボトムブラケット)の規格をできるだけ簡単に説明してみる、ものすごく簡単なBB(ボトムブラケット)の知識のお話にしてみようと思います。

▶本題の前に
本題に入る前に言葉の説明からさせていただこうと思います。
BBシェル:フレームにBBを取り付けるために開いている穴
ネジが切ってあればネジ切り(=スレッド)、ネジがなければ圧入式となります。
シェル内径:フレームに開いているBBシェルの直径

シェル幅:BBシェルの幅

とこのようにフレームのBBシェルの構造、そして内径や幅の寸法に違いがあるということです。
▶BBの話の前にクランクの話
まずはBBシェル(フレームのBBの規格)が云々、と言うお話の前にクランクの話も必要になります。
例えばですが、BBを交換しようと考えたときに、フレーム側のBBシェルの規格だけあっていればよいということではありません。
何故ならばBBにはクランクをくっつけて使うからです。
そう、たとえ単純にBBをフレームにくっつけることができたとしても、次の段階としてBBにクランクが刺さらないとどうしようもありません。
ということからもBBを選ぶときは、使用するクランクも考慮する必要があります。
今回は比較的よく使われる、クランクを例に説明いたします。
クランクの有名所といえばまずShimanoです。
それ以外だとFSAとか、ROTORとかキャノンデール等が多く使用されています。
そこで、まず最初に重要になるのが軸径(シャフト径)です。
要はBBに突っ込む軸の太さです。
現在のShimanoのクランク、ホローテック2は24mmです。
でFSA等のシマノ以外のクランクは30mmの軸径のモデルもあります。
当然BBに突っ込み使用するわけですから、24mm用と30mm用は互換性はありません。

左:FSA 右:シマノ
一見似ているクランクですが、、、

軸径だけではなく、長さも違います。
と、この様に設計の違いもあるにはあるのですが、スペーサー等を使用して寸法を合わせられる場合もあります。
ですのでまずBBを交換しようと思ったときは、フレーム側のBBシェルの規格と使用しているクランクの詳細、これら双方を考慮して選ぶ必要があります。
と更におまけですが、現在多く使われているクランクとは少々違う構造のカートリッジ式BBというものもあります。これは軸とBBが一体化しているようなものです。
が今回はカートリッジ式まで含めるとボリュームがすごくなってしまいますので、サラッとだけ。
というクランクにも様々な形状がある、というのが予備知識でした。
次項から本題へ、できるだけ簡単に説明させていただきます。
▶BBの種類
①スレッド式(ねじ切り)

BBシェルにネジが切ってあり、BBにもネジが切ってあります。
ぐるぐる回して取り付けることになります。
その名の通りネジが切ってあるのでねじ切り、スレッド式などと呼ばれます。
同様にBSAとかITA、JISとかいろんな言い方がありますが、ねじ切り式BBには種類が2種類があります。
1.JIS、BSA、68mm
2.イタリアン、ITA、70mm
双方に互換性はありません。

普通は、というか多くはBSA規格ですが、ITAで有名なのはピナレロです。
現在のねじ切り式BBの特徴としては、フレームの外側にベアリングが来る構造です。
この場合は、フレームのBBシェル幅に制限がある(太く作れない)と言う難点があります。

左:スレッド式 右:圧入式
※BBの中心部のカバーでセンタースリーブです。
ねじ切り式のフレームの外側にベアリングが配置するBBの特徴です。
BBのベアリング径はフレームに限らず大きくできますので、(フレームの外側にベアリングがくるので、)30mm軸のクランク用のBBもラインナップにあるメーカーもあります。
と言うのは一見良いことのようなのですが、クロモリやチタンバイク等のBBシェルがパイプ状のバイクは注意が必要です。
スレッド式とは言え30mm軸用のBBはセンタースリーブが太くなります。となると、例えば油圧ホースやDi2ケーブルの内装が厳しくなってしまうものもあります。
Shimanoの24mmを使用することを前提にギリギリのホースが通るクリアランス設計の場合、30mm用を使うことでホース等が通らなくなる場合もあります。
要注意ポイントです。

✓以外のスレッド式
トレックのT47という規格もねじ切りと言えばねじ切りですが、こちらはねじ切り、とはあまり呼ば無い気がします。主にT47と呼ばれます。
これは基本的には従来のねじ切りですが、シェル径が大きいのです。スレッド式でありながら、径が大きいのでベアリングをフレームの内側に位置したり、外側に位置させることも可能で、広い汎用性をもっているという特徴があります。
またスレッドフィット82.5と言う規格もあります。
その名の通りBBシェルにはネジが切ってあり、そのスレッドにカップをねじ込みます。別の言い方をすればBB86にするためのパーツを使うためのネジ山が切ってある、ということです。
要はカップをねじ込んだ後はBB86規格に変わるというなんとも不思議な規格です。
これはセラスピ等のスレッドフィット82.5用の専用BBを使えばスレッド式として、それがない場合はBB86規格のBBが使えるよ、という少し変わった規格です。
②BB86(プレスフィット 86)

Shimanoが唯一ロード用として
シェル幅86.5mmに対して、シェル内径41mmです。
24mm軸のホローテックを使用するための適切な規格です。
41mmの内径に対して、24mmの軸を突っ込むので残りが17mmです。BBの厚み(カップとベアリング)としては8.5mm取れます。24mmの軸をシェルに圧入したBBに通す、ちょうどよい径が41mm内径のBBシェルということです。
この24mmの軸径用に構造的にちょうどよく開いているBBシェル内径は41mmです。
数字は難しいのであれですが、要は24mmのクランク軸を使用するための適切なシェル径が空いているものがBB86ということです。
では、です。
この24mm用のシェル径41mmの穴に例30mmのシャフトを使おうとすると、どうなるのか?ということです。
当然フレーム側は41mmしか空いていないところに30mmを突っ込もうとすると残りが11mmしかありません。
BBとして考えるとBBの厚みは5.5mしか取れないことになります。
5.5mmの隙間に、カップとべアリングの厚みが、、、と考えても、BB(ベアリング)がものすごく薄くなってしまうのです。
結構無理がある感じがひしひしと、、、
ということで86規格のフレームに30mmシャフトを使う場合は、BBのベアリングはかなり薄い特殊なサイズのベアリングを使用することになります。またカップもです。
これは構造的には少々厳しいことです。

そもそも86の規格のフレームは30mmのシャフトのクランクを使用することを想定はしていない、ということになります。
これは前述のいわゆるフレームの外側にベアリングが位置するスレッド式にはない問題で、フレームの内部にベアリングが位置する圧入式ならではの問題ということになります。
ということでBB86を一言でいうと、24mm軸のクランク用のBBシェル規格、ということです。
③BB386
では30mmのシャフトを使うことを考えたフレームはというと、、、BB386です。
これは86mmシェル幅に対して、30mmシャフト使うぜ!ということで386かと思います。

シェルの内径は46mmとBB86よりも5mm広くなります。
結果的にベアリングの厚みで2.5mmが厚くできますので、そこまで無理のあるサイズではなくなります。
ではこの386規格に24mmのシャフトを使う場合はどうするのかというと、
別に難しいことはありません。
ベアリングを突っ込むカップを厚くしたり、スペーサー的なものを使用してしまえばいいだけです。
ですので、386規格のフレームは汎用性が高い(クランクが色々使える)、ということになります。
しかしです。
教科書的なことを机の上で考えれば、フレームに大きな穴が開いているということは剛性に不安が出たり、と言うことも考えられなくはありません。
④BB30、PF30
BB30はフレームに直接ベアリングを突っ込み、そこに金属のクランク軸を突っ込んだ規格です。
シェル幅68mm幅に42mm内径です。
でご存知のとおり、
構造的にめちゃくちゃパワーがかかるところ、そしてフレームとしては比較的動くことがあった場所であること。そして雨や汗、水分の影響が大きかったこと、耐久性の問題、組付け手技の問題、そして精度の問題等々複合的に悪いことが重なってしまったからではないかと考えられます。
(現在でも金属ベアリングを突っ込んでいた某社も結局 苦肉の策?かどうかはしりませんが、音鳴りがするのであれば接着剤で止めちゃえ!という少々乱暴なことをしていたメーカーも。。。外すときがですね。。。)
このままではまずい、、、ということかどうかは知りませんが、その後に出たのがPF30です。
そうフレームに直接ベアリングを突っ込んだらうるさいじゃないか!
よし、樹脂カップに入れて突っ込もう。というものすごく単純でナイスな発想の規格がPF30です。
金属と金属をゴリゴリと抜き差しを繰り返す脱着だけではなく、樹脂製品のほうがあたりが優しいですし、フレーム側とBBの硬さを調整すれば傷がつくのはBB側ということにも。
と言うのだけではありません。
PF30の場合は、カップの分内径が広がり46mmとなります。
おっ、46mmといえば、、、ということで386規格と同じ内径となります。
つまりです。
386規格と、PF30の規格は内径が同じで幅が違うだけなのです。
ということでBB30+カップを使用して、30mm軸のクランクも無理な設計なく、使用可能になったと言うお話です。どちらかと言えばこちらのほうがメインの開発趣旨だったのかもしれません。
④その他
3つだけでもうその他??と言うお話なのですが、86と386を理解するとほかも似たりよったりなのです。
例えばcervéloのBBRight と言う規格があります。
一見変な用に見えなくはありません、
しかし分解してみると難しいことはありません。、
簡単に言うと右側:PF30 、左側:386で、いわゆるキメラ状態のようなものです。
BB30Aも似たようなものです。
BB90は限界までフレームを太く作るために、シェル幅をShimanoのクランクの限界まで広げた規格です。
▶まとめ
この様に見てみると複雑なようでそこまで複雑でな無いような気もしております。BBだけ見た場合は、、、です。と言うのもクランクの種類が限定されているからで、クランクが増えれば増えるだけ、BBの種類もうなぎのぼりに。。。
その中でもシマノのホローテック2は長年変わらずに1つの規格を使い続けているの良いところだと思います。
ともあれBBの規格はたくさんあれども、様々な種類を発売しているWISHBONEやTOKENの存在は乱立するBB規格の中でも非常に心強いことです。あれだけのラインナップを揃えるのは非常に大変なことだと思いますが、ユーザーのことをきちんと考えてくれているメーカーだと好印象です。
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