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前回のお話、内幅19mmへの組付け記事はこちらからどうぞ↓↓↓


感の良い方はもうすでにお察しかと思いますが、前回に引き続きのお話です。
前回はAGILESTの28cを19mm(HYPER1.0)リムに組む、そんなお話でしたが今回はAGILESTの28cを内幅21mm(HYPER2023)リムに組む、と言うお話です。

▶ワイドタイヤ(28c以上)を組む前の注意
実際に組む前に大切な確認事項があります。
それはタイヤとフレームのクリアランス(隙間)の問題です。
昨今のディスクフレームは太いタイヤに対応したワイドなクリアランスのモデルが主体となっておりますのでさほど気にすることはない場合が多いのですが、リムブレーキのフレームは注意が必要です。特に空力を強くに意識した旧型のエアロロード、または年式がそこまで新しくないフレームなどは要注意です。
と言うのも、28cやましては30c等の太さがでてきたのもつい最近のお話で、つい何年か前まではタイヤサイズは23c、ナローリムが多くこれらの太さを主体にフレームが設計されていたからです。
こういったフレームに最近流行りの太いタイヤを履くことでタイヤがフレームに干渉してしまうことがあるため、交換の際は注意が必要です。

ではどのぐらいクリアランスがあればよいかというと、一例でcervéloの場合ですがチェーンステーとタイヤで片側4mmずつのクリアランスを必要としている、ということです。
と言うのもホイールはある程度パワーがかかるとヨレるからです。これはホイールの剛性やパワーにもよりますが、ダンシング時のシュータッチのような現象がチェーンステーでも起きてしまう事があるからです。

まず確認すべき場所はこちら、チェーンステーの幅です。
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※タイヤの一番太い部分と、チェーンステーの距離です。

ちなみに画像のSLRは28mmタイヤまでOKということになっているフレームです。
なぜ28cではなく、28mmかというと、、、某C社やS社などの昔のタイヤはサイズ表記の割に異常に太いものがあったからだと推測できます。25cで29mm寸前というものもあったぐらいです。。。

上の画像のSLRの場合片側で6.5mmのクリアランスがありました。
これだけあれば多分大丈夫なはずです。

ちなみにチェーンステー以外の場所ではフロントの場合はフォークもそうですし、エアロ系だとシートチューブ、そしてブレーキキャリパー等との干渉も注意が必要です。

▶AGILEST TLR 28cを組む
昨日も量りましたが、再度。。。
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やっぱり軽いです。
ちなみに今まで履いていたIRCのS-Light 25cです。

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洗ったばかりで多少水分があること、今まで使っていてシーラントのこびりつきが多少はあること、これらを踏まえてもAGILEST軽いです。

早速組んでいきます。
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組付け難易度はやはり超簡単です。
HYPERはリムの設計的にも組みやすく、これは非常に良いことです。

組付けが硬すぎるとの、ゆるすぎるのどちらが良いかと言われたらゆるい方が良いです。
と言うのもビードが多少ゆるくエア漏れで上がりづらくても、作業は道具や装備が十分にある場所、お店等であれば大きな問題はありません。
ある意味多少ゆるくてもビードを上げる方法はたくさんありますが、ビードを落とす方法は多くはないからです。
逆にタイヤを嵌めるのが異常に硬かったり、ビードが硬く落ちないような場合、出先でのパンクやトラブル時に地獄を見ることになります。

シーラントは最近流行りのユニバーサルシーラントです。
ユニバーサルシーラントのパンク時の修理能力、耐久性のバランス、使い勝手等々非常に優れています。
Panaracer公式の見解ではAGILESTはラテックス系のシーラントのみを許容、純正のシールスマートを強く推奨しています。
しかしシールスマートはパンクの修復力、シーリングの性能は非常にすぐれていますが、なにせ寿命が短いです。ちなみに特に30mlぎりぎりの量での最短記録は毎日乗って3週間です。AGILESTの場合、2ヶ月で完全乾燥でした。いわゆる美味しい時期が短いのです。
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ということで、メーカー非推奨ですが非ラテックス系のユニバーサルシーラントを使用しております。
シーラントはタイヤに直接流し込みます。
混ぜもの系のシーラントは基本的にこのほうがバルブに優しい、というよりも混ぜ物がしっかり入ってくれます。
※実際にバルブから入れる際はコアさえ外していれば、バルブ内壁へのシーラントの付着はコンプレッサー等をもちいて一気に空気を入れるとほとんど残らないことを確認しております。(フロアポンプ等は怪しいですが)それよりも注入器内に混ぜ物(固形物)が残ってしまうことのほうがデメリットとして大きいです。

シーラントを注いだら最後のビードをはめます。
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ビードは上がるでしょうか。。。

コアを抜くことなく、コンプレッサーで一発でした。
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若干最後の一部で漏れがあり若干もたつきましたが、力押しでパパンといきました。

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推奨内圧はMAXで6.5BARということです。
AGILESTは推奨空気圧に幅はなく、最大値のみの記載です。
ちなみにS-Lightの28cは5.5~7.0BARです。

▶組付け後の状態
内幅21mmのリムに組んだ状態で実測です。(5BARちょっと)
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太っ!実測値で28mmでした。
この太さ、懐かしのGP4000!あっポロッちゃ・・・のようです(笑)
おそらくこれから使用していくうちに1mmちょっとは伸びるはずです。
ですのでメーカーの想定値、21mmリムで29mmということになると予想できます。
さすがPanaracer、正確です。

リム外幅27.8mmとの嵌合部です。
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25cと比べてみます。
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S-Lightの25cは実測26.3mmでした。
25cと外幅27.8mmと組み合わせることでタイヤのほうが明らかに細くなります。(画像右側)
28cの場合はほぼ同様、ちょっとだけドーナッツ感があります。

ビジュアル的には引っ張り感がある方(25c)が好きなのですが、機能的な話で28cのほうが外部からのダメージもリムに優しいそうです。

フレームクリアランスを見てみます。
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実測値でジャスト4.5mm(片側)
使用してくうちに1mm以上は伸びると考えられますが、これだけあればおそらく許容範囲かと思われます。

ブレーキ部です。
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ブレーキはDURA-ACEのダイレクトマウントです。
クリアランスは実測で3.5mm、こちらのほうが少々怪しいかもしれませんので様子見です。
とは言ってもリムのブレーキシュー部のクリアランスは1.5~2mmです。現在シュータッチは起こしておりませんので、おそらくいけるかと思われます。

ということをやっていると、、、
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若干タイヤからシーラントがにじみ出ています。
がこれは想定内ですし、多分止まるので問題ありません。

こんなときはぐるぐるぶんぶん回すのではなく、横にしてゆっくりとサイドウォール内側にシーラントが行き渡るように傾けて上げればOKです。
とまりました。

今回はリアだけの導入ですが、初めての28cです。
走りにくのがますます楽しみになりました。どうなのでしょうか。
ということで今回は内幅21mmリム(LÚN HYPER2023) ✕ Panaracer AGILEST TLR 28cを組む、そんなお話でした。


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