前回のホイールのお話はこちらからどうぞ。
そして今回です。
WINSPACE SLC2.0を新型ULTEGRA R8100シリーズでバラ完組み!です。
ただただ組む様子だけではなく、かなり寄り道、回り道をしながらの組み上げのお話とさせていただこうと思います。
では早速!
開封致します。


付属品類です。
ヘッドセットやスルーアクスル、ハンガーやグロメット類が付属しています。
フレームです。

マットブラックと言うことでしたが、ヌードカーボンのようなカーボン柄が見えるマットブラックです。
これは絶対にかっこいいです。(個人的な好みデス。)
梱包を外します。

持った瞬間わかりますが、めちゃくちゃ軽いです。

独特のカーボン柄が素晴らしくかっこいいです。

画像で事前に見ていたのですが、ディスプレイでは伝わりづらく実物のほうが全然良いです。
完全に好みの問題ですが(笑)
実測重量です。

ハンガー、ライナー管、グロメット類、ボルト等全て込みで837gです。
やはりかなり軽いです。

付属の純正シートポストは櫓(+疑似レール棒×2:6g)込で188g

フォークはカット前の重量で381gです。
コラムはD型です。
D型コラムに関しては後ほど。
まずは組み上げの順番に関してです。
最近の油圧ディスク車で油圧ホースフル内装の場合はヘッドを組んで油圧ホースを、というとヘッドを再びバラさなければいけなくなる場合も出てきます。ですのでフル内装仕様の場合は、組み上がりから逆算して組み方を決める必要があります。
今回のSLC2.0はホースは半外装仕様で組むのでそこまで順番を気にしなくても大丈夫です。
その場合は基本的にヘッド周りから組むのでコラムの長さを決めカットしようと思ったのですが、ポジションを考慮する必要がありました。
まずはジオメトリで各所の数値を比べて、そして最終的には現車でも確認をします。
というのも今回のオーダーは全く同じパーツの載せ換えで組むわけではなく、同じ寸法をご希望されているわけではなく、現状のバイクの寸法+現在の希望等に合わせてポジションを調整をする必要があるからです。形の変わるハンドルやコントロールレバーは実際に取付け調整をするとどのぐらいの数値になるのか等です。
数値のみで組み上げるほうがはるかに手間もかからず時間もかからないのですが、こればかりは省くことができない作業です。
ですので実際の寸法を出すために仮組みをしてみて、バランスを整えます。

ホイールを付け、シートポスト、サドル、ハンドル、コントロールレバー等を付けてみての寸法を見つつバランスを整え、組み上げ後の寸法に合わせてポジションを作っていきます。
もうすでに決まっているパーツ、これから長さ等を選定するパーツがありますので、この段階で調整をします。
そしてある程度の調整幅を持たせてコラムの長さを決めます。
長い部分をあとから切ることはそこまで大変な作業ではありません。と言うのも半外装仕様ならではで、フル内装仕様の場合はかなり手間がかかる構造も中にはあります。
フロントブレーキはヘッドの組付け前に取り付けました。

台座がちょっと、、、というモデルも多くはありませんが時々見かけるからです。
SLC2.0は全く問題がありませんでした。


通常はフォーク上部からフロントのホースがでます。
基本的な一部外装仕様の油圧車に多い構造です。
しかしフォークをよく見てみると、

コラム部にも穴があります。
D型のコラムと穴の位置を考慮するとおそらく、フル内装にもできそうな雰囲気が漂っています。
フロントはフォーク上部の穴を使わずにコラムの穴まで通し、リアはフレーム内からD型コラム部を通ります。
前後ホ-スはD型コラムをつたい、、、ここから重要です。
上部ベアリング内を通り、ステム内に入ります。ステム内からハンドルに入ると。これでフル内装が可能です。
文字で見ると分かりづらいので画像だとこうなります。

D型コラムは真円のヘッドパーツの内部をホース等を通すことができます。
ステム・ハンドルが内装可能な製品であればフル内装で組めるような仕様、であると推測できます。
ただしです。
SLC2.0は現在の多くのフル内装式のヘッドで使われている1.5サイズのベアリングではなく、1-1/8(要は1.5よりも小さい、狭いサイズ)を使用しているということはヘッドパーツの内部クリアランスはかなり狭くきつきつになります。
構造的には通すことが可能かとは思われますが、実際のメンテナンス性やその他のメリット・デメリットを考慮し検討する必要があるかとは思います。
まとめると油圧をフル内装で組む場合、ホースをヘッドベアリング内部を通す構造が多いです。上部ベアリング内部をホースを通すための方法として、今回のようにコラムをD型にする場合、コラムは真円形状のまま上部ベアリングサイズを大きくする場合、両方の場合(D型+1.5ヘッドベアリング仕様)があります。これは各メーカーの設計思想次第かと思われます。
ともあれ今回はポジション調整等の様々な可能性を考慮して外装で組みます。
続いてリアの油圧ブレーキです。
リアのブレーキキャリパーの取付けボルトの長さはフレームの台座部の厚みによって変わります。
しかし付属は一種類のみ。。。
イメージ的にはリムブレーキキャリパーのフロント用に付属する様々な長さの枕頭ナットです。フレーム(フォークのブレーキ取付部)の厚みに合わせて適切なものを選択する、ということになっているのですが、油圧ブレーキの場合は別途で用意する必要があります。

フレームの厚みを測ったり、このようにボルトレングスセレクターというパーツを用いてもボルトが適切な長さかどうかの判別ができます。
この場合は不適切な長さですので、別の長さのボルトが必要になります。
また新型の12速用の油圧からですが、リアのキャリパー固定ボルトの種類に一部変更があります。
11速時代の油圧ブレーキの本体固定用ボルトは2本必要で同じボルト2本だったのですが、12速は2本のボルトは違うボルトを使用します。
キャリパー固定ボルト”C”とキャリパー固定ボルト”C2”というものです。

※下がキャリパー固定ボルトC2です。
11速同様にキャリパー固定ボルトCを使い双方を締めると締まりません。非常に危険なので要注意です。こうしてお店に各種長さのボルトがどんどん増えていくわけです(笑)
リアのホースをフレーム内部を通します。

通常出口付近で絶対に引っかかるので、うまいこと引っ張り出すのですが、スルスル出てきます。
と思って内部を見ると、、、

ホース用のリードが通っています。
これは音鳴りやメンテナンス性に優れますので良いと思います。
がフル内装にしようとした時は、、、また少し考えないとです。
ホースが通りヘッドも組みました。

以前はロードバイクを組む際はグリスをしっかりと使って、、、というところが少なくはなかった気がしますが、最近のShimanoはむしろグリスを使いすぎるな、という方向に変わってきたような気がします。適材適所そして適量、フレームや構造が変わってくるに従って、整備も日々変わってくる事がある、ということがあるということだと思います。

この状態でホイールを付けると、一気にロードバイク感が出てきます。
次は駆動系です。

新型になって極細になったホースを通します。
新旧のエレクトリックケーブルはポッキーと極細ポッキー位違います。
では極細になったデメリット以上のメリットはというと、、、

シートポストにバッテリーです。
極細のEケーブルは端子の抜き差しの際に曲げてしまうリスクが増えたとのことで、要注意です。確かに弱そう、、、というのは触ってみればわかります。専用工具を用いて確実な作業を行います。

前後ディレイラーを取付けました。
この段階で通電確認、そしてグロメット類の取り付けをしてしまいます。特にフロントはクランクがつくと途端にグロメットを取付けづらくなるので順番は大切です。
次は動作確認です。

ペアリングはE-Tubeアプリを使って行います。
E-tubeアプリを使いリアディレイラーとスマホを接続後、スマホでQRコードを読み取ってペアリングをする、というなんとも未来的な方法で何度やってもスゴッ!と感じてしまいます。

と言うことなのですが、バッテリー残量警告が。。。
ということでしばし充電です。

充電中は基本的にE-Tuneに接続したりはできません。
待つしかありません。
ということで動作確認をしないとBB部を閉めれませんのでしばし待ちます。
コントロールレバーと前後ディレイラーの動作確認が取れたらBBを取付け、クランクも取付けます。

クランクが入るとぐっと引き締まります。


時折フレームを眺めますがイイです。
続いて油圧ブレーキ系に取り掛かります。

フル内装が増える中、セミ内装とでも言いますかこのハンドル周りはホースが露出する構造、めちゃくちゃ組みやすくなんとまぁメンテナンス性の良いこと!(笑)
ホースの長さを調整しつつ組付けます。

そしてエア抜きは前後まとめて行います。
エア抜きの再、新型のキャリパーは新型のブリード用スペーサーを用います。

旧型のスペーサーで行うのはNGです。
正直なところ感覚が旧型とは全然違うので複雑な感じがします。
ローターは新型のRT-CL800で、より安定した制動と静粛性を実現したというモデルです。

フロントは160mm

リアは140mmという組み合わせです。
お店的にもユーザー様的にもトラブルが少ないこと、これは双方にとってメリットが大きいことです。旧型よりもより良くなったことを期待します。

キャリパーの位置調整はどんぴしゃど真ん中を狙います。

次はドライブトレインに戻ります。
というのもブレーキがキレイに付いたことでリアホイールがブンブン回せるようになります。ブレーキが中途半端な状態ままホイールを回すことは危険を伴うからです。
まずはチェーンです。

チェーンの長さはピンポイントでしか決めれませんでした。
12速のチェーンはチェーンピンがありません。短く切り過ぎたら、、、
ということでマニュアル通りビシッと長さを決めます。
チェーンカッターも12速対応品を使用します。


ピンを抜く際は11速よりも弱い力で抜けます。
12速チェーン、寿命は長くはないかと思われます。

ドンピシャです。
続いてDi2の調整です。

ジャンクションAのボタンは新型はリアディレイラーに移動しています。
というか新型はジャンクションA自体消し飛びましたので。ジャンクションAの存在意義。。。

まずはリアを調整します。
リアの調整方法は原則11速時代と大きな変更はありません。
続いてフロントです。
リアから行うのは、フロント調整の際にリアを動かす必要があるからです。

フロントは調整方法が変わっています。
と、フロントの調整方法は毎世代変わっていますので要注意です。
12速のR8150はすべて電位アジャストで調整を行いますし、順番も違います。
確実にマニュアル等を確認しながら行います。
トップギア、大大ギア、ローギアの順番です。
と、ここまではマニュアルにも書いてることですが、これだけでは不十分な場合も多々多々アタタタあります。
ですのでここからがプロのお仕事で、最高の状態になるように前後ともに微調整をします。
完璧に調整を終えるとやはり新型の12速の変速性能は素晴らしいと感じます。
バーテープを巻きます。

全体像です。

これで終わりではないのが油圧ブレーキ車です。
油圧ブレーキの確認のために逆さまにし一晩置きます。(時間がある場合は他の姿勢でも行います。)
その後元の状態に戻して、レバーを握ります。
一発目の握った際に変化があった場合、エア噛みの可能性があるということです。
確認方法の一つです。確実な状態の車体をお渡しするために、確認はできる限りできることはすべてしたほうが良いです。
最後の仕上げでオーナー様よりお預かりしているその他のパーツ類を組み付けます。

めちゃくちゃかっこいいです。

28cタイヤでもクリアランスは十分です。

あとは納車を待つだけです。
実際に組んでみて思いましたが、、、欲しい。物欲(笑)
最近では某社の新型バイク等コテコテのエアロロードの波がどっぱんどっぱん押し寄せているような気がしないこともありませんが、個人的な好みとしてはcervéloのRシリーズのようなシンプルでクラシカルながらも、現在の技術を投入されているカーボンバイク、好きなのです。
正直なところ、昨今のバイクはお店側からみても少々お値段が高すぎる感があります。
その中でもSLC2.0は¥263,538 (税込)でシートポスト付きです。下手したら他社のハイエンドモデルの1/2~1/3ぐらいです。ただしWinspaceのフレームは限定生産っぽいイメージですので気になる方はお早めをおすすめ致します。
WINSPACEといえばHYPER(ホイール)のイメージが強いかと思いますが、フレームもかなり良さげです。WINSPACE製品の購入から組み立て、バラ完、載せ換え等、お気軽にご相談ください。
ということで今回はだいぶ寄り道回り道をしながらですが、WINSPACE SLC2.0を新型ULTEGRA R8100シリーズで組む!そんなお話でした。
ご相談はこちらまで↓↓↓
FF-Cycle
TEL:043-376-1121
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
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〒262-0019
千葉県千葉市花見川区朝日ヶ丘1-21-2
※当日の受付は18:00までとさせていただきます。
作業は18:00以降も行います。
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(整備中、接客中等 電話を受けれない場合は番号通知にておかけいただければ折り返しお電話をさせていただきます。)
E-Mail:ffcycle@outlook.jp
※ご連絡をいただく際には
・お名前
・ご連絡先
・ご希望の整備内容
・ご希望の日程
こちらをお申し付け下さい。
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そして今回です。
WINSPACE SLC2.0を新型ULTEGRA R8100シリーズでバラ完組み!です。
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2022/10/26 09:02:43
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付属品類です。
ヘッドセットやスルーアクスル、ハンガーやグロメット類が付属しています。
フレームです。

マットブラックと言うことでしたが、ヌードカーボンのようなカーボン柄が見えるマットブラックです。
これは絶対にかっこいいです。(個人的な好みデス。)
梱包を外します。

持った瞬間わかりますが、めちゃくちゃ軽いです。

独特のカーボン柄が素晴らしくかっこいいです。

画像で事前に見ていたのですが、ディスプレイでは伝わりづらく実物のほうが全然良いです。
完全に好みの問題ですが(笑)
実測重量です。

ハンガー、ライナー管、グロメット類、ボルト等全て込みで837gです。
やはりかなり軽いです。

付属の純正シートポストは櫓(+疑似レール棒×2:6g)込で188g

フォークはカット前の重量で381gです。
コラムはD型です。
D型コラムに関しては後ほど。
まずは組み上げの順番に関してです。
最近の油圧ディスク車で油圧ホースフル内装の場合はヘッドを組んで油圧ホースを、というとヘッドを再びバラさなければいけなくなる場合も出てきます。ですのでフル内装仕様の場合は、組み上がりから逆算して組み方を決める必要があります。
今回のSLC2.0はホースは半外装仕様で組むのでそこまで順番を気にしなくても大丈夫です。
その場合は基本的にヘッド周りから組むのでコラムの長さを決めカットしようと思ったのですが、ポジションを考慮する必要がありました。
まずはジオメトリで各所の数値を比べて、そして最終的には現車でも確認をします。
というのも今回のオーダーは全く同じパーツの載せ換えで組むわけではなく、同じ寸法をご希望されているわけではなく、現状のバイクの寸法+現在の希望等に合わせてポジションを調整をする必要があるからです。形の変わるハンドルやコントロールレバーは実際に取付け調整をするとどのぐらいの数値になるのか等です。
数値のみで組み上げるほうがはるかに手間もかからず時間もかからないのですが、こればかりは省くことができない作業です。
ですので実際の寸法を出すために仮組みをしてみて、バランスを整えます。

ホイールを付け、シートポスト、サドル、ハンドル、コントロールレバー等を付けてみての寸法を見つつバランスを整え、組み上げ後の寸法に合わせてポジションを作っていきます。
もうすでに決まっているパーツ、これから長さ等を選定するパーツがありますので、この段階で調整をします。
そしてある程度の調整幅を持たせてコラムの長さを決めます。
長い部分をあとから切ることはそこまで大変な作業ではありません。と言うのも半外装仕様ならではで、フル内装仕様の場合はかなり手間がかかる構造も中にはあります。
フロントブレーキはヘッドの組付け前に取り付けました。

台座がちょっと、、、というモデルも多くはありませんが時々見かけるからです。
SLC2.0は全く問題がありませんでした。


通常はフォーク上部からフロントのホースがでます。
基本的な一部外装仕様の油圧車に多い構造です。
しかしフォークをよく見てみると、

コラム部にも穴があります。
D型のコラムと穴の位置を考慮するとおそらく、フル内装にもできそうな雰囲気が漂っています。
フロントはフォーク上部の穴を使わずにコラムの穴まで通し、リアはフレーム内からD型コラム部を通ります。
前後ホ-スはD型コラムをつたい、、、ここから重要です。
上部ベアリング内を通り、ステム内に入ります。ステム内からハンドルに入ると。これでフル内装が可能です。
文字で見ると分かりづらいので画像だとこうなります。

D型コラムは真円のヘッドパーツの内部をホース等を通すことができます。
ステム・ハンドルが内装可能な製品であればフル内装で組めるような仕様、であると推測できます。
ただしです。
SLC2.0は現在の多くのフル内装式のヘッドで使われている1.5サイズのベアリングではなく、1-1/8(要は1.5よりも小さい、狭いサイズ)を使用しているということはヘッドパーツの内部クリアランスはかなり狭くきつきつになります。
構造的には通すことが可能かとは思われますが、実際のメンテナンス性やその他のメリット・デメリットを考慮し検討する必要があるかとは思います。
まとめると油圧をフル内装で組む場合、ホースをヘッドベアリング内部を通す構造が多いです。上部ベアリング内部をホースを通すための方法として、今回のようにコラムをD型にする場合、コラムは真円形状のまま上部ベアリングサイズを大きくする場合、両方の場合(D型+1.5ヘッドベアリング仕様)があります。これは各メーカーの設計思想次第かと思われます。
ともあれ今回はポジション調整等の様々な可能性を考慮して外装で組みます。
続いてリアの油圧ブレーキです。
リアのブレーキキャリパーの取付けボルトの長さはフレームの台座部の厚みによって変わります。
しかし付属は一種類のみ。。。
イメージ的にはリムブレーキキャリパーのフロント用に付属する様々な長さの枕頭ナットです。フレーム(フォークのブレーキ取付部)の厚みに合わせて適切なものを選択する、ということになっているのですが、油圧ブレーキの場合は別途で用意する必要があります。

フレームの厚みを測ったり、このようにボルトレングスセレクターというパーツを用いてもボルトが適切な長さかどうかの判別ができます。
この場合は不適切な長さですので、別の長さのボルトが必要になります。
また新型の12速用の油圧からですが、リアのキャリパー固定ボルトの種類に一部変更があります。
11速時代の油圧ブレーキの本体固定用ボルトは2本必要で同じボルト2本だったのですが、12速は2本のボルトは違うボルトを使用します。
キャリパー固定ボルト”C”とキャリパー固定ボルト”C2”というものです。

※下がキャリパー固定ボルトC2です。
11速同様にキャリパー固定ボルトCを使い双方を締めると締まりません。非常に危険なので要注意です。こうしてお店に各種長さのボルトがどんどん増えていくわけです(笑)
リアのホースをフレーム内部を通します。

通常出口付近で絶対に引っかかるので、うまいこと引っ張り出すのですが、スルスル出てきます。
と思って内部を見ると、、、

ホース用のリードが通っています。
これは音鳴りやメンテナンス性に優れますので良いと思います。
がフル内装にしようとした時は、、、また少し考えないとです。
ホースが通りヘッドも組みました。

以前はロードバイクを組む際はグリスをしっかりと使って、、、というところが少なくはなかった気がしますが、最近のShimanoはむしろグリスを使いすぎるな、という方向に変わってきたような気がします。適材適所そして適量、フレームや構造が変わってくるに従って、整備も日々変わってくる事がある、ということがあるということだと思います。

この状態でホイールを付けると、一気にロードバイク感が出てきます。
次は駆動系です。

新型になって極細になったホースを通します。
新旧のエレクトリックケーブルはポッキーと極細ポッキー位違います。
では極細になったデメリット以上のメリットはというと、、、

シートポストにバッテリーです。
極細のEケーブルは端子の抜き差しの際に曲げてしまうリスクが増えたとのことで、要注意です。確かに弱そう、、、というのは触ってみればわかります。専用工具を用いて確実な作業を行います。

前後ディレイラーを取付けました。
この段階で通電確認、そしてグロメット類の取り付けをしてしまいます。特にフロントはクランクがつくと途端にグロメットを取付けづらくなるので順番は大切です。
次は動作確認です。

ペアリングはE-Tubeアプリを使って行います。
E-tubeアプリを使いリアディレイラーとスマホを接続後、スマホでQRコードを読み取ってペアリングをする、というなんとも未来的な方法で何度やってもスゴッ!と感じてしまいます。

と言うことなのですが、バッテリー残量警告が。。。
ということでしばし充電です。

充電中は基本的にE-Tuneに接続したりはできません。
待つしかありません。
ということで動作確認をしないとBB部を閉めれませんのでしばし待ちます。
コントロールレバーと前後ディレイラーの動作確認が取れたらBBを取付け、クランクも取付けます。

クランクが入るとぐっと引き締まります。


時折フレームを眺めますがイイです。
続いて油圧ブレーキ系に取り掛かります。

フル内装が増える中、セミ内装とでも言いますかこのハンドル周りはホースが露出する構造、めちゃくちゃ組みやすくなんとまぁメンテナンス性の良いこと!(笑)
ホースの長さを調整しつつ組付けます。

そしてエア抜きは前後まとめて行います。
エア抜きの再、新型のキャリパーは新型のブリード用スペーサーを用います。

旧型のスペーサーで行うのはNGです。
正直なところ感覚が旧型とは全然違うので複雑な感じがします。
ローターは新型のRT-CL800で、より安定した制動と静粛性を実現したというモデルです。

フロントは160mm

リアは140mmという組み合わせです。
お店的にもユーザー様的にもトラブルが少ないこと、これは双方にとってメリットが大きいことです。旧型よりもより良くなったことを期待します。

キャリパーの位置調整はどんぴしゃど真ん中を狙います。

次はドライブトレインに戻ります。
というのもブレーキがキレイに付いたことでリアホイールがブンブン回せるようになります。ブレーキが中途半端な状態ままホイールを回すことは危険を伴うからです。
まずはチェーンです。

チェーンの長さはピンポイントでしか決めれませんでした。
12速のチェーンはチェーンピンがありません。短く切り過ぎたら、、、
ということでマニュアル通りビシッと長さを決めます。
チェーンカッターも12速対応品を使用します。


ピンを抜く際は11速よりも弱い力で抜けます。
12速チェーン、寿命は長くはないかと思われます。

ドンピシャです。
続いてDi2の調整です。

ジャンクションAのボタンは新型はリアディレイラーに移動しています。
というか新型はジャンクションA自体消し飛びましたので。ジャンクションAの存在意義。。。

まずはリアを調整します。
リアの調整方法は原則11速時代と大きな変更はありません。
続いてフロントです。
リアから行うのは、フロント調整の際にリアを動かす必要があるからです。

フロントは調整方法が変わっています。
と、フロントの調整方法は毎世代変わっていますので要注意です。
12速のR8150はすべて電位アジャストで調整を行いますし、順番も違います。
確実にマニュアル等を確認しながら行います。
トップギア、大大ギア、ローギアの順番です。
と、ここまではマニュアルにも書いてることですが、これだけでは不十分な場合も多々多々アタタタあります。
ですのでここからがプロのお仕事で、最高の状態になるように前後ともに微調整をします。
完璧に調整を終えるとやはり新型の12速の変速性能は素晴らしいと感じます。
バーテープを巻きます。

全体像です。

これで終わりではないのが油圧ブレーキ車です。
油圧ブレーキの確認のために逆さまにし一晩置きます。(時間がある場合は他の姿勢でも行います。)
その後元の状態に戻して、レバーを握ります。
一発目の握った際に変化があった場合、エア噛みの可能性があるということです。
確認方法の一つです。確実な状態の車体をお渡しするために、確認はできる限りできることはすべてしたほうが良いです。
最後の仕上げでオーナー様よりお預かりしているその他のパーツ類を組み付けます。

めちゃくちゃかっこいいです。

28cタイヤでもクリアランスは十分です。

あとは納車を待つだけです。
実際に組んでみて思いましたが、、、欲しい。物欲(笑)
最近では某社の新型バイク等コテコテのエアロロードの波がどっぱんどっぱん押し寄せているような気がしないこともありませんが、個人的な好みとしてはcervéloのRシリーズのようなシンプルでクラシカルながらも、現在の技術を投入されているカーボンバイク、好きなのです。
正直なところ、昨今のバイクはお店側からみても少々お値段が高すぎる感があります。
その中でもSLC2.0は¥263,538 (税込)でシートポスト付きです。下手したら他社のハイエンドモデルの1/2~1/3ぐらいです。ただしWinspaceのフレームは限定生産っぽいイメージですので気になる方はお早めをおすすめ致します。
WINSPACEといえばHYPER(ホイール)のイメージが強いかと思いますが、フレームもかなり良さげです。WINSPACE製品の購入から組み立て、バラ完、載せ換え等、お気軽にご相談ください。
ということで今回はだいぶ寄り道回り道をしながらですが、WINSPACE SLC2.0を新型ULTEGRA R8100シリーズで組む!そんなお話でした。
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