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昨日に引き続き機械式変速機の話です。
まだまだ機械式変速は活躍してもらいたいものです。と言うのも新型の12速105以上はDi2のみの発表とはなっていますが、実際に機械式変速の使用率はDi2に比べても遥かに多いです。
もちろんコスト的なお話もありますがそれだけではなく、機械式変速ならではのメリットもあります。同然のことながらDi2のように充電切れで変速ができなくなることもありませんし、トラブル対応もDi2よりも対応がし易い場合もあります。(ケースバイケースですが。。。)また多段シフトダウンはケーブル引きの方が早いです。そして万が一壊してしまったときのお財布のダメージ、、、これも段違いです。

と海の向こう側では7100の105機械式が云々、そんなお話もまことしやかに囁かれているようですが、機械式もまだまだ活躍をしてもらいたいものです。
ということで今回の主役は機械式変速の際に使うケーブルアジャスターです。
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▶ケーブルアジャスターは必要?不要?
ケーブルアジャスターを知らない方はまだそう多くは無いと思います。

しかし実際には、最近はケーブルアジャスターを見る機会が若干減ってきた気もします。
と言うのも従来リアディレイラーのみに存在したケーブルアジャストの機能が、最近のコンポーネントではフロントディレイラーにも搭載されるようになった、ということがあります。ディレイラーにアジャスト機能があればケーブルアジャスターはなくても大丈夫です。
また外装のクロモリフレーム等でみる、アジャスター機能付きのアウターストッパーがついていればやはりその場合もわざわざケーブルアジャスターをつけることなく、不要です。

ディレイラー、もしくはフレーム(※一部のシフトレバー)にケーブルアジャスト機能がついていれば、ケーブルアジャスターはなくても問題なく不要なものです。
要は最低でも1つ以上はケーブルのアジャスト機能を持った部分が必要、ということになります。

逆にフロントディレイラーにケーブルアジャスト機能がついていない場合で、フレームにもアジャスターがない構造の場合はこのケーブルアジャスターを組み込んでおかないと微調整ができません。正確には全くできないわけではなく、ケーブルの固定時に張り調整をすればできなくはないのですが微調整という意味では非常に手間がかかりますので、ほぼ必須ということです。
同様にケーブルフル内装の機械式コンポはケーブルアジャスターを組み込む事ができませんので、アジャスト機能を本体に持ったタイプのディレイラーでないと組め無いということになります。

▶ケーブルアジャスターのデメリット
このケーブルアジャスター自体は悪いものではありませんが、つけることによるデメリットもあります。
ケーブルの継ぎ目になってしまいますので、雨等の影響でアウターもインナーケーブルもサビたり折れたり劣化しやすくなります。もちろんアジャスターとしての本体も固着して動かなくなる場合もありますし、アジャスター自体が変速不良の原因になる場合もあります。
またヘッドチューブが短かったり、ケーブル受けまでの距離が近い場合、ステムが短い場合等の原因の複合的な組み合わせによっては、アジャスター前後のアウターケーブルの劣化が早かったりもします。
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※これはトラブルの元になりそうな。。。
ですので基本的には不要な場合はつけない、という選択肢を取ることが多いです。

▶意図的にアジャスターをつける場合
しかしワタクシが運用する場合はつける場合もあります。
これはアジャスターが2つあったほうが調整幅が広がる、ということは無いわけではありませんがそれがメインではありません。
ちなみにワタクシの場合、外を走るためのバイクを機械式で組む際は、基本的にはつけません。不要なトラブルを減らすためでもありますし、よい状態を長く継続させたいからです。

しかしこちらです。
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実際にローラー用のバイクは基本5800系のコンポーネントで組んでいますが、フロントは必須ですが、リアもアジャスターを付けています。
前述のようにケーブルアジャスターは継ぎ目になりますので、ローラー用機では特に汗の影響を受けやすくなりますので原則ない方が良いのですが、それでも取り付けています。

これはなぜかというと、、、
走りながらディレイラーの調整をしたいから、です。

実走であれば安全性の問題から止まって調整をしますので、つけることはありませんが室内用機であれば安全性の問題が無いため走りながらでも手元で調整ができるようにしています。ケーブルアジャスターの位置も実走行では通常つけないぐらいの位置につけているのも、乗車時の調整を行いやすくするためです。
またローラー台特有の問題ですが、ローラー台に設置した状態でクランクを回しながら調整って結構回転させるのが重く調整がしにくい場合もあります。そんな場合は同サイズのスプロケがついたホイールを用いて調整をするのですが、ローラーに移したあとにほんのすこしだけ微調整をしたくなる場合もあります。そんなときに自分で実際に漕ぎながら調整をするためには、手の届くところにアジャスターがある便利だからです。

とこのようにディレイラーにアジャスト機能があればアジャスター不要、というだけではなく使い方に合わせてケースバイケースにあえて付ける場合もあるということです。
逆に走行中に調整する必要がない場合、調整をしない場合のアジャスターはトラブル予防のためにもつけないほうが良いです。

ちなみに現行型では発売されていませんが、Di2のインフォメーションディスプレイ型のジャンクションAも同様に手元でアジャスト状態が見えますので、同様に調整ができます。


▶まとめ
ケーブルアジャスターは最初の方にも書きましたが、フル内装の場合は取り付ける場所がありませんので、原則つける場所がありません。ディレイラー自体にアジャスト機能がつくことで、見る機会が減っていき、いずれはこれなに?的なパーツになっていく。。。かもしれません。

ともあれ常々書かせていただいていることですが、ケーブルのアジャスターはどのタイプであってもあくまでも微調整のためのものです。
アジャスターをグリングリン回す必要が有る場合は、そもそものケーブルをディレイラーに固定する時点でケーブルの張りが弱いすぎる場合がほとんどです。逆に張りすぎていることは多いことでは無いと思います。
ディレイラーにケーブルを固定する際は、適切な張りで固定する。そのうえで微妙な調整にアジャスターを用いるということが大切なことです。

使い方に合わせた組み方、ご希望に合わせた組み上げ等お気軽にご相談ください。
ということで今回は必要?不要?ケーブルアジャスターの話でした。



と最後におまけですが、懐かしいものの画像があります。
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こちらです。
DURA-ACEです。
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なにかおわかりでしょうか。

正解はもう少し下の方にm(_ _)m

答えはこちらです。
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シフトインジケータでした。
なにげに結構便利なものだとは思いますが、もう懐かしいぐらいのものになってしまいました。

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