今年の冬にかけて密かに試していた製品があります。
それがこのシリカのシーラント、 Ultimate Tubeless Sealantです。
シリカはマージナルゲインの提唱のJosh Poertner氏が有名なところです。

シーラントといえばVittoriaのユニバーサルシーラントは総合的にみてもかなり良いシーラントだと考えております。しかし昨今の情勢もあってか安定供給、入手性が悪くなってしまっていますし、チューブレスの中には非ラテックス系シーラント非推奨のものがあります。だからといって使えないわけではありませんが、ラテックス系でもまた別に使えるものを試したいというところがありましたので、今回試してみることにしました。

ということで今回はSILCA(シリカ) Ultimate Tubeless Sealantを試す、そんなお話です。

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▶シリカのシーラントの種類
このシーラントが名前複雑で、Ultimate Tubeless Sealantには2種類があって、1つ目がTUBELESS SEALANT WITH FIBER(ファイバーフォーム入りチューブレスシーラント)です。こちらはカーボンの繊維が含まれており、これらがバルブを詰まらせる可能性があるため、バルブから入れることはできません。他社製品でも粒子入りシーラントはバルブからの注入を推奨しないものが多いです。
そして次に使うのが、TUBELESS SEALANT REPLENISHER(チューブレスシーラント補充剤)です。これは3ヶ月、6ヶ月、9ヶ月のタイミングでシーラント剤を活性化させるためのもの、ということです。おそらくこの活性剤のようなものが固まりかけたシーラントをなんとかしてくれるもののようです。

ともあれ何度も継ぎ足しよりも開けてきれいにしたりしたほうが良い気もしますが、ビード上げ等の手間をかけずとも長く使える、というのはメリットなのかもしれません。
とりあえず最初はファイバー入りの製品を使う、ということです。

▶シリカのシーラントの特徴
TUBELESS SEALANT WITH FIBER(ファイバーフォーム入りチューブレスシーラント)の特徴はと言うと発泡ラテックス系-12℃まで使用可能ということで真冬には持ってこいかと思われたので、冬に使い始めたのですがあいにく今年は昨年よりも全然暖かいようでしたので、残念です。というか-12℃の日は凍結とか怖すぎて外を走らないと思いました。。。m(_ _)m
更に効果は最大6ヶ月7.5mmの穴までシールCo2も使用可能というスペックです。
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パッケージには発泡ラテックス、環境にやさしい、アンモニアを含まないとあります。(6mm??)
ちなみにこの発泡、というのはシーラントの他社製品でもあり、ボトルを振ると最初は内部の液体が動くのですが次第に泡だらけになって振っても動かなくなります。走行中にはタイヤ内部で同様の動きをしてくれるためのものだと考えられます。

▶使ってみる
一回の使用量は公式ページによると60mlと少々多めです。
60mlともなると結構な量ですので、あえて少なめ、40ml少々ぐらいに抑えて使用してみました。
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経験上のお話ですが、40mlでもパンク時にはしっかりと止まりそうな液体です。
シーラントのイメージ的なお話で、カフェラテックスほどではありませんがかなり濃厚系のラテックス成分が多そうな液体です。このぐらいの濃さであればパンク修復能力も高いと推測できます。

タイヤに直接流し込みます。
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確かに細かい毛のような繊維が無数に含まれています。
これがパンク時に役に立つ、ということです。

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液体中のラテックス成分はやはり結構多そうに思えます。
とこのシリカのシーラントは油っぽさはありません。油っぽいシーラントは若干長持ちするのですが、いかんせんパンクの修復能力が弱いものが多いですし、万が一リムやブレーキ(特にディスク)に付いた時に嫌な気がしています。

▶一ヶ月がたった状態
というのが約1ヶ月前のお話で、それから1ヶ月が経過した状態です。
開けてみます。
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(抜く前の状態にもよりますが、)エアを抜きでコアを押し込んだ際にシーラントの成分が勢いよく出てくる場合、内部の状態が良い場合が多いです。このバルブから吹き出すシーラントがコアにとっては最悪なことで詰まらせる原因になります。もしもこうなった場合はコアを掃除しておいたほうがよいです。もしくはコアは消耗品と割り切って交換してしまうのも良いと思います。(1個100円ぐらいです)
ともあれこれだけシーラントが噴くということは、かなり期待ができます。

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ビード周りは乾き始め膜はできていますが、内部はしっかりと液体成分が残っています。

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液体の残量も十分なぐらい残っています。
正直なところラテックスであの濃さではもちは期待できないと考えていたのですが、意外と長持ちしているという印象です。

続いてリムです。
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多少以前使っていた、ユニバーサルシーラントの残留物があります。

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がペリペリ剥がすことができる部分もありました。
これは純粋に新品のリムテープに使用しているわけではないので、難しいところですがこびりつきがひどくメンテナンス性が悪い、ということも今のところなさそうです。

タイヤ側です。
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若干センターに繊維の塊がこびりついています。これもユニバーサルシーラントと混ざってしまっている感があり、正確にはわかりませんが、滅茶苦茶ひどい状態ではありません。

こすらず水洗いのみの状態です。
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かなりきれいにできました。
再組付けの際はできれば剥がしておきたいビード周りの残留物です。
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意外とペリペリ剥がれました。

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再び内部です。
濃い系ラテックスでこれはかなり優秀な方だと考えられます。

▶まとめ
ワタクシが考える良いシーラントの条件です。
・シーラントの耐久性、もち
・パンク時の修復能力
・シーリング能力、気密性能
・こびりつき等のメンテナンス性
これらを総合的に評価してもはっきりいって今回使用したシリカのシーラント、ワタクシ自身が実際に使用してきたシーラントの中でもかなり高評価の方だと思いました。
ラテックス系の中でも長持ちの方に入りますし、気密性能も高く、パンクの修復能力も普通に高いと思われますが、実際にはまだパンク未経験ではありますので詳細は不明です。シリカのシーラントの濃さはカフラテックスよりかは薄いですが、ユニバーサルシーラントとは同様かそれ以上ぐらいの濃度です。ですので内部に含まれる繊維、そしてもちの良さも相まってパンク時に止まりづらいということは考えづらいです。(パンク時の修復性能はシーラントのもち、よい状態でいられる期間と粒子等の混ぜもの、そして液体の濃度が重要だと考えております。)

まだまだ色々と試している最中ではありますが、非ラテックス系のユニバーサルシーラント、ラテックス系ならばシリカ、と使い分けができるぐらいの性能を持っていそうです。
今後も継続して使っていきたいと思います。

ということでSILCA(シリカ) Ultimate Tubeless Sealantを試す、そんなお話ですが今のところかなり好印象、そんなお話でした。
それにしてもワタクシ自身がTLRを使い始めたころよりもタイヤだけではなく、シーラントも選択肢が増えてきて、良い製品が多くなってきたのは非常に良いことだと思います。

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